2018年12月29日土曜日

平成30年最後の想い

本当に年の瀬?と思うほど、通常と何ら変わりの無い様な年末ですが、ウエダ本社も昨日最終日を迎え、大掃除と忘年会で締めくくりました。
大掃除と言っても、3時頃まで通常営業の後、月末処理の中行うので、大掃除?とは言える一掃した感じもないですし、年始もカレンダー上、7日が初出しかしょうがないので、正月気分も全くなく、初日から営業会議となってしまいます。

来年は、ゴールデンウィーク、お盆も大型連休となるので、大幅に休みが増える中、まだまだ休みを増やし、平日も時短という流れで、兎に角、働く事を減らして休もう、と寄ってたかって啓もうをしている様に感じます。
この流れでいけば、益々、”ワーク”と”ライフ”が分かれていって、短時間の中で成果をより上げないといけない”ワーク”は、情緒などに全く浸る事のできない時間となり、バタバタとして気が付けば、もうお盆や正月で長期?休暇を取るという、ある意味これも何か、余白の無いスパイラルに入っていく様に思います。

長期休暇にしても一緒に休むから、何処でもが混み、旅行代金も高いですが、少しずらせる事ができるだけで、豊かな時間を得られます。
さらにそれよりも、平日も休めたり、必要な時に休める事の方がどれだけ有効かと思います。
今月は、3か月に一度行っている、スタッフとの役割や目標のすり合わせの面談がありましたが、今回は、それぞれの弱みと、大事にしている事を、できるだけ皆で共有して欲しいという事で、出してもらう様にしました。

人それぞれ、大事な事、優先したい事は違う筈で、それが同じ日に休んでも、全員に良いとは限りません。
最近社内でよく例にする話ですが、うちのスタッフで、コンサートによく行く人がいます。
それも奥さんと共通の趣味で、特定のファンというより、何グループかのコンサートにチケットが取れれば行くので、ちょこちょこ休むのですが、それを共有している為、平日堂々と、”~のチケットが取れたので午後から休みます”と言って出かけていくのです。
しかしこれがこの夫婦にとって豊かな事であれば、この方たちに、土日休みや、祭日も含めて連休を”強制”するより、取りたい時に優先したい事ができる事の方が、間違いなく有意義な時間になると思うのです。
その大事な事がそれぞれ違う筈で、それを皆で共有すれば、あの人のああいう事については、しょうがないと認められ、その事で、その人がリフレッシュできれば、本人は勿論、周りの仲間や会社にとっても良い事だらけだと思うのです。
人はそれぞれ皆違います。
そして、人間は素晴らしい能力を持っています。
そのそれぞれ”人間”が、自ら、自分の考えや、要望に合わせて選択していけるようにする事、そういう環境を作っていく事が、抜本的に考えていくべき問題だと思います。

だからこそ、”ワーク”と”ライフ”を分けるべきではないと言い続けているのと、国が必要以上に、”休め”、あるいは”休ませろ”、”早く帰れ”などと強制するものではないし、それこそ、”人”を本質的には尊重していない様にすら感じてしまうのです。

デジタル化が進んでいく事は止まらないですし、無味乾燥化が進む一方、人そのもの、人にしかできない事がより重要になってくると思います。

それだけに、これまでの流れのまま、中身も無いのにただ形式だけ続けていく事に大きな危機感を持ってしまいます。
と、いう訳でもないのですが、時間が取れない事も理由に、年賀状についても再考して、数を減らしています。
(決してこの言い訳の為のブログではありません・・(笑))

先月行っていたデジタル先進国のデンマークでは、郵便局は全く無くなってしまったそうです。

日本は、そこまで振り切った事はできないと思いますが、それだけに、”人”そのもの、それぞれを活かす環境、風土、そしてそれをサポートする制度という考え方にしていかないといけないと思うのです。

それに向けてもこの二、三年が大きな勝負時になる様に感じます。
まずは来年、女性の”働く”についての課題に、徹底的に向き合っていきたいと思いますので、utena works株式会社を、ウエダ本社同様、よろしくお願い致します。
今年一年、特に、このブログをお読み頂いている方には、大変お世話になったと思います。
(ウエダ本社に興味を持って頂いているだけで、この価値を広めていこうとする我々にとっては、大変有難い存在です)
来年も飽きもせず、同様の想いを綴っていこうと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

2018年12月24日月曜日

utena works という会社

本日12月22日で、ウエダ本社の100%子会社で女性活躍の問題を専門に扱う株式会社メガミは、utena works 株式会社に社名変更致しました。

今年の6月に前代表から退任の申し出があり、実質は10月から私が代表を兼務していましたが、この度、社名も含めて一新する事にしました。
それにつれて決算期も12月末とし、来年1月から新年度としてスタート致します。
と言うと全て新規一転!という感じですが、今期は特に大赤字で債務超過となっていますので、ゼロというよりもマイナスからのスタートです。
私自身は、やりたい!という人に、やりたい!事をやってもらいたいのが基本的な考え方なのと、特に女性の問題は女性でしか分からないと思っていましたので、方向性のすり合わせはしていたつもりが、実質は放任となっており、ウエダ本社との連携を生む事が出来ず、こういう状況になっている事は、私自身の責任だと思います。
しかし、そもそもウエダ本社での展開も、管理型への反発、人それぞれの個性を生かす経営やそれによる価値創造を目指してのものですので、やりたい!という人が一番で、その想いを持った人が自主的に進めていく組織を広めていきたいと思っていますので、自主性と放任の違いは、まだまだ頭を打って失敗も重ねながらも、この先も進めていくと思います。
女性の問題は女性が代表となって、と思っておりましたが、代表になって、色々聞き進めていく内に、この問題はやはり大変な問題であると同時に、これを崩さない限り、ウエダ本社として目指す世の中像は描けないという想いが強くなるばかりで、今では、自分自身がアントレプレナーになって創業していく気持ちとなってワクワクしているのと、意外とオペレーションは別として、マネジメントの所では男性が入った方が良いのでは?という気もしてきています。

私自身、30歳でわざわざ独立創業しながら、家業の立て直しをする事となり、その後は、元々あった事業をどの様に転換していくか?と、それこそ人をどうするか?組織をどうするか?という事ばかりを行って来て、自分の考えで自ら創っていくという事ができていなかったのですが、50代も半ばとなって、改めて独立創業時に近い気分を味わっています。
ただ独立した際と違うのは、始めから想いを同じくして、それぞれが家庭を持つ主婦という当事者からの目線で行動してくれる人が二人もいる事で、これは心強い限りです。
又、この二人の姿勢が有難いのと同時に勉強にもなるのですが、ウエダ本社スタッフとの関係の取り方や、仕事や役割に対しての意識が素晴らしいので、これまで全くリンクしてなかった関係が、既に見事に入り込んでくれているのです。
という事で楽しみではありますが、マイナスからの立ち上げですので、こちらは特に、皆さま方のお力をお借りしたいと思いますし、本当に個々に頼っていくと思いますので(笑)、その際はどうぞよろしくお願いいたします。

今週まで、ウエダ本社ではスタッフとの面談でした。
そもそもの、人はそれぞれ皆違って、やりたい!事を、やりたい!人がやるべき、というベースの考えに加えて、私がアントレプレナーとしてやっていきたいという意識もあって、ウエダ本社スタッフには、より自主的な動き、成長を期待してしまうので、一喜一憂していました。
今の日本では、多くの女性が就労困難者になってしまう問題に対して、一方では少子高齢化による恒常的な人手不足と、他方ではイヤイヤ働く、もしくは盲目的にやらされ感の中で無味に働く人が多数いるという馬鹿げた構図になっています。
外国人労働者の問題から移民受け入れなどを論議する前に、目の前や周りにいる就労困難者の問題にしっかり向き合っていく事、そこに向けていく為にも、utena worksでは、女性が活躍できる社会、環境を広げて参ります。
という事で私も、ソーシャルアントレプレナーの仲間に入れてもらおうと思います!


2018年12月16日日曜日

イベント三昧でしたが結局は、、

今週はイベント(セミナー)三昧でした。
まず火曜日は、月二回のペースで行っているメガミの理念デイで、ウエダ本社とその子会社であるメガミの考え方、理念についてお話しているのですが、こちらでは、毎回、来られる女性(主にお母さん)の課題を聞く事ができ、我々のやるべき事も明確になってくるので、闘志も沸いてくると共に、大きな社会課題に向かっていける立場に、ワクワクします。
水曜日は、テラルネッサンスと共催で行ったソーシャルキャリアフェアでしたが、こちらは、テラルネッサンスさんにインターンで集まる様な意識高い学生さんは、それだけに逆に就職先に困っているという話が切っ掛けで、視野を広げてもらう為にも、ウエダ本社の考える”いい会社”と出会える場を作っていこうとしたイベントでした。
木曜日には、恒例のブロックスさんとの試写交流会が五階で、LED関西in京都という女性起業家応援プロジェクトが二階のTRAFFFICで、同時刻に開催という事で賑わっていましたが、特にLED関西さんのイベントは、殆どが女性で、パネル登壇して頂く事になっていた佰食屋の中村朱美さんが、二週間程前に日経ウーマンオブザイヤーに選ばれた事もあり、華を添えて頂いていました。
金曜日は、こちらもブロックスさんと行わせて頂いている知恵の場で、ビスタワークス研究所の大原さんがゲストでしたが、”教えない教育”で有名なネッツトヨタ南国の横田相談役のもと、人育てを行って来られた大原さんのお話は、逆に大変分かり易く、100名を超える参加者の皆さんも、身体に芯が通った様な感覚になっておらられたのではないでしょうか?
今週の土曜日は、年に数日ある出勤日でしたが、昨年に引き続き受け入れをしていた京都信用金庫さんの、一か月インターン研修の最終日だったので、この間の学びと気づきについて、社員向けにプレゼンを行ってもらいました。
我々の規模、業務で、一か月の受け入れというのは、ハッキリ言えば負荷が大きいのですが、それでも来てくれる人が素晴らしいと、皆との関係性の持ち方や、仕事や、我々の会社に対する姿勢など、我々のメンバーにとっても大変勉強になるのだと感じました。
そして午後からは、この研修の最終プログラム?として、信頼資本財団の信頼デイに一緒に参加してもらいましたが、総仕上げのこのプログラムで、どの様に感じて、今後どの様に生かしてくれるか?楽しみです。
という様なイベント三昧の一週間で、全く別のフィールドのものでしたが、面白い様に共通しているキーワードというか、唱えられていることがありました。
それは、”自ら考える”、”創造する”という事であり、それがこれからの、人も組織も、生命線というくらいに感じる話でした。
LED関西のイベントに私が巻き込んで(笑)来て頂いた大室先生は、「PDCAサイクルを回すな!」と普段から言われていますが、今回は、「複雑なものを複雑なまま受け取る事が大事だ」と仰っていました。
PDCAではダメだという事は、ビスタワークスの大原さんも仰っていましたが、教えられるのは作業で、それを越えて自ら考える所から仕事になるというネッツトヨタさんでは、PDCAは作業領域の話なのでしょう。
信頼資本財団の熊野理事長は、人類が経験した事のない、様々なものがピークアウトしていくこれからの時代では、イノベーションを起こしていかなくてはならないが、その市場は、やはり分析できないと仰っていました。
そして、これらイベント全てにずっと、貫かれているものがもう一つあります。
それはやはり、”理念””ミッション””ビジョン””使命”というもので、勿論、それぞれ言葉の意味は少しづつ違いますが、起業家に向けても、それが大事という話ですし、組織を纏めていくにも、又、皆がイキイキと働いていくにも、これらが重要で、増してや、人類が経験した事のない時代になっていくとしたら、それは今見えている中での、利益やメリットというものから考えるのではなく、人類にとって、地球にとって、こういうものが必要だ!、自然の摂理に則って考えていけば、こうあるべきだ!というものから始まらないと、信じて進んでいけないと思います。
ウエダ本社、そして新体制となったメガミの理念に興味ある方は、理念デイにお越し下さい!

2018年12月9日日曜日

小国と中小企業の行き方(生き方)

今週は珍しく本業に関連した仕事で動いておりました(笑)
いつも勿論、本業で動いているつもりですが、一見、現業と何の関係があるの?という動きに対して、今週は殆ど毎日、現仕入先さんのイベントや展示会、仕入先責任者の方との面談という週で、当たり前じゃないの?と突っ込まれそうな話ですが、私にしては、かなり珍しい週でした(笑)
3日、4日は連日、サイボウズデイズに参加していました。
毎年、凄い趣向で、ワクワク感のあるサイボウズさん”らしさ”溢れるイベントですが、今年はそんな大舞台で、うちの原田君が登壇させて頂くという貴重な機会を頂いておりましたが、構成やパワポ作成についても評価して頂いた様で、それら関わってくれたメンバーも含めて大変良い経験をさせて頂きました。

それと共に、やはりサイボウズさんは、方向性がドンピシャで、先を行っておられる会社なので、参加させて頂くと具体的なヒントがいくつもあって、私にとってもワクワクするイベントでしたし、今回、登壇してくれたお陰で、出演者懇親会に参加させて頂き、サイボウズの山田副社長と隣で約1時間みっちりお話させて頂いたのですが、100人いたら100通りの人事制度を作り上げてこられた方から、その経緯からお聞かせ頂き、自社でやる事も明確になりました。
何をヒントにし、何をしたか?については、又、やってから報告致します。
そんな関わりのイベントでしたので、多くのスタッフも参加させて頂きましたが、方向性が合っている先のイベントなどにスタッフと参加するのは、自社の方向を浸透させるにも話が早く、一緒に行っていた子会社のスタッフなどは、”あの場に自分も立ちたい”と言っており、来年の登壇をイメージして進めていくことになりました(笑)
今週他には、もう半世紀以上お取引を頂いている内田洋行さんの会と、新しく販売店にならせて頂いたオカムラさんの展示会にも行っておりましたが、この点も、新たな展開を表しています。
FBでも嬉しがってUPしておりましたが、内田洋行さんの会では西日本販売店でトップの成績という事で表彰を受けたのですが、以前とは規模が違うとは言え、長年お付き合い頂いて来た仕入先さんと、体質を変えた事で売上が改善できたという意味が大きいのと、一方のオカムラさんは、実はかなり以前にはこちらからの申し入れを断られたのですが、今年、先方からの申し入れで代理店契約を結ばせて頂いたのです。
そしてこのオカムラさんとの切っ掛けもやはり価値観で、我々の展開に興味を持って頂いていたオカムラさんのスタッフの方の声が伝わり、見直しを図る一因となった様ですし、内田洋行さんにしても、数字が下がっていく中、体質改善にご協力頂き、そこで教育して頂いて大きく成長してくれたのが、今回、サイボウズデイズで登壇させて頂いた原田君ですから、やはりここでも価値観、信頼、繋がり、というものが価値を生んでいるのです。

昨日は、TRAFFFICで、デンマーク在住のジャーナリスト、ニールセン北村朋子さんをお迎えして、デンマークの生き方、働き方について、お話頂いていましたが、どれだけ聞いても尽きる事はなく、モヤモヤ感が沸いてきます。
国民皆と言っても過言でないくらい、どうしてそれだけ国の事、遠い将来の事を自分事として考えられるのか?

ルギー政策しかり、教育、医療、都市計画などなど、国がグランドデザインをしっかり描き、しかもそれを長期間に渡って、どうして継続でき、実現していけるのか?
高福祉で安心は分かるが、高収入な人の不公平感はないのか?又、高収入や、高学歴を目指す人のモチベーションは何から生まれるのか?などなど、キリがありません。
ただ言えるのは、小国なので、実は一方で論理的に考えていて、性悪説に立ち、制度で縛り管理していくのは、どこまでも追及しないといけないので、信頼できない事にコストを掛ける事になるのですが、性善説に立って、信頼できる”人”にコストを掛けていくと、ある意味、少ないコストで大きなパフォーマンスを得られるという論理で、決して、メルヘンチックな綺麗ごとではないのです。

日本も、こちらに舵を切るべきだと思うのですが、少なくとも我々の様な中小企業が目指すべきは、デンマークの行き方(生き方)だと思います。
大阪万博が決まって、私が危惧しているのは、大きく転換しないといけないのに、これまでの幻想を引きづらないか?そしてその間に大きな借金を積み上げて、取り返しのつかない事にならないか?という所ですが、そういう意味では、国全体でも、この小国の行き方(生き方)は是非学んでもらいたいと思います。

2018年12月1日土曜日

eumoお披露目会に参加して

今週も沢山の素晴らしい方々に会い、気持ちの良い時間を過ごさせて頂きました。
中でも、元鎌倉投信の新井さんが、立ち上げられた(株)eumoのお披露目会では、会いたかった方、久しぶりに会えた方、じっくり話したい方ばかりで、新幹線を遅らせて、最終ギリギリまでおりました。
自分自身、改めてどんな場に居て、どんな時間を過ごしている時に心が喜んでいるか?がよく分かりましたが、そういう場に集まられる方々は以下の共通項があると思います。
・社会課題を感じている
・課題や問題に文句だけ言うのではなく、自ら行動したり、行動する人を応援している(批判者ではなく実践者であろうとする人)
・謙虚である
・分け隔てない対応や柔軟な発想を持っている
・相手や他の人を尊重する
社会課題を感じていて、それに対しての批判者ではなく、実践者や応援者ばかりなので、単に仲が良いだけでの集まりでもないし、自分の利益や自分だけが良くなる事を考えていないので、他者を尊重し、傾聴するスタンスなので、対峙する関係ではなく、融和する雰囲気となります。
又、そんな方々ですので、どう見ても凄い方で凄い実績を上げておられていても謙虚で、少なくとも、規模や肩書などで分け隔てされないので、新たな価値観や、違う層からの情報なども入って来るのです。
そして、そんな方々が集まるので、単に仲が良くて和んだだけではなく、逆に、経済論理性で考える人が集まった場でもない、温かみと想い(意志)がバランスした何とも言えない雰囲気になるのだと思います。
そんな繋がりに、より芯を入れて強い駆動力にしていくものが「通貨」というものであり、これまでの資本主義においての「通貨」とは違う基軸のものが現れてくると思いますし、そういう市場、世界を作っていこうとされているのが、今回の新井さんの事業だと思います。
そして、その際に発表しておられましたが、第一勧業信用組合さんとは、ソーシャルベンチャー起業支援で連携していかれるそうですが、既存の金融もかなり変わって来ています。
第一勧業信用組合の新田理事長には初めてお会いしましたが、我々がいつもご一緒させて頂いている京都信用金庫さんとは、同じ方向性だと仰っていましたし、こんな理解ある金融機関が現れ、既存概念を崩していってもらえると、岩盤が崩れ出していくと思います。
有難い事に、今週も榊田理事長とは、この方向性に繋がる事で、連日、実践者の若者とのミーティングでご一緒させて頂いておりましたが、刺激も頂きワクワクしながら、自社の事業では、実践者としてそのワクワク感を取り入れていきたいと思います。
アミタホールディングスの熊野会長が、信頼が資本となって回る世の中を!と一早く唱えて創られた「信頼資本財団」が行う信頼デイという年に一回のイベントが12月15日にあります。
自然資本と、人間関係資本の増加に資する事業を行う方、それを応援しようとされる方は、ワクワクしにお越しください!

2018年11月25日日曜日

教えては見れない夢

今月は、ヨーロッパから帰国してからも、東京を含め、高知、鹿児島と出張続きでした。

この間には、メガミ関連の打合せも入り、会社で席についている時間がほぼ無く、インプットばかりで、ここではとても纏められないですが、順を追って簡単に振り返りたいと思います。

帰国後翌日出社した後は、仕入先メーカーの展示会などで東京出張、帰って京都府主催の両立支援体験セミナーで基調講演という貴重な(笑)体験をさせて頂きました。

先月から、メガミ関連での時間も取られて、より時間が無くなっているのですが、この講演資料は、メガミスタッフの方でほぼ纏めてもらい、正に”主婦力”を感じましたし、こんな力を、メガミ、そしてウエダ本社は、人、スキルが足りない中小企業に向けていきたいと改めて感じました。

翌週は、ウエダ本社の事業報告会を行いましたが、こちらは、前期の報告と今期の展開についての話ですので、合間をぬって自分で纏めましたが、後日、来社された仕入先の上司の方も読んで頂いた様で、簡潔で分かり易いと言って頂きましたが、こちらは、自分の想いを自ら伝えるという事の重要性を感じました。

翌日からは、勉強会で高知に入り、馬路村農業協同組合の東谷組合長と、徳島県上勝町で葉っぱビジネスを展開されている(株)いろどりの横石社長のお話を伺いました。

年間予算20数億円の村で、柚子を一時期40億円近くのビジネスに仕立てられた東谷さんと、葉っぱを売り物にし、働き手はほぼ全員が65歳以上、最高齢は96歳で、最も稼ぐ人は80歳で年収1700万円という、高齢者の自立モデルも作られた横石社長の話は、どれだけの壁や抵抗や、苦難の中でここまで築かれたかと思うと、勉強になるというレベルの話ではありませんでした。

何せ、横石さんが上勝に来られた40年前は、いつも皆、愚痴(文句)を言っていて、人を批判する事が日常茶飯事だったそうですから、それをこれだけ古い体質の村や、お年寄りまで一変させられるのですから、経営者として具の根も出ませんでした。

具の根も出ないと言えば、折角高知に来たのでと、以前から行きたかったネッツトヨタ南国さんにも訪問させて頂きましたが、やはりこちらにも、伊那食品さんで感じる本物の姿がありました。

オーナーであり相談役の横田さんは、”教えない”人材育成で有名ですが、その事が浸透していて、全体が考える組織となっているのがよく分かります。

しかし一方で、命を預かる自動車を扱っておられるので、答えるまで待つ事もできない状況がありでしょうから、その辺りのバランスをどうされているのか?を尋ねると、出て来て頂いた整備の方が即座に、”車の整備ですから、当然基本的な事(技術)は教えます。ただ、それはあくまで作業の話であって、仕事というものは、考えるものですから、そこからが仕事であり、我々は、いかに早く、その作業の域から仕事できる様にするかを考えないとダメなんです。”と。

これは別に、講演会でもなんでもありません。

現場で、こちらがその場で思った質問に、その場でその時おられた方に答えて頂いたものですから、当たり前の様に、皆がそんな考えを持つ組織を作り上げておられる事に対して、同じ経営者として恥ずかしくなると共に、本物の遠さを感じました。

色々な環境や制度も整備し、仕組みを作り、場を与えて考えさせる、そんな大きいセーフティーネットの様なモノが張り巡らされた中で、自らで考えるという事を求められるので、放任と、自主性の違いも感じて取れました。

高知を訪れたのは、いみじくも坂本竜馬の誕生日と命日だったのですが、この時ついでに足を延ばして訪れた北川村は、竜馬の翌日に亡くなった中岡慎太郎の故郷であり、その名物の柚子は、当時食べる物に困っていた北川村で中岡慎太郎が植えさせたものだそうです。

明治維新に沿ったわけではないのですが、今週はある会で鹿児島に行き、西郷隆盛、大久保利通、島津斉彬のゆかりの地も訪れました。

帰国後バタバタでしたが、たまたま高知、鹿児島と、明治維新のリーダー達の足跡を順番に訪ね、現代でも壁をぶち破り、あり得ないビジネスを立ち上げてこられたり、実際に動いている組織を見せて頂いたりして、一(いち)リーダーとして、感じる所が大きかったです。


鹿児島では、やはり大久保利通は人気が無いそうで、ドラマで演じておられる瑛太さんですら、やじられたりしたそうです。

その大久保利通は、亡くなった後には、殆ど私財がなく、むしろ借金があったそうですが、それは自らの私財を近代日本の礎に投じて行っていたからだそうです。

連日、ゴーンさんの報酬含めた会計処理のニュースで持ちきりです。

とても報道通りだとは思えないのですが、それでも、現代において、世界屈指の経営者と言っても過言ではない人物が、あの様な形で逮捕までされるというのは、大変残念でありますし、危険であると思います。

そう言えば、ゴーンさんからは、この世界をどうする?人類をどうしたい、という話は聞いた事が無かった様に思います。

リーダーには夢を語って欲しいと思いますし、スキルや能力だけで選ぶのではなく、自分の欲ではない夢を持つ人がリーダーになって欲しいものです。

夢を描いたり、語るのは、教えてではできない事でしょうね。

そして、自主的になり、夢を持つと、人はイキイキとして、年齢をも凌駕するのかもしれません。

又、夢が色褪せたら、素晴らしいリーダーの足跡を追っていきたいと思います。





2018年11月18日日曜日

コペンハーゲン、マルメからのフィードバック

帰国後も出張続きで、なかなか海外出張についても書く間がなく、その間のインプットが溜まり過ぎてますが、順番に北欧について書きたいと思います。

ベルリンからコペンハーゲンへはLCCで行きました。

ヨーロッパのLCCは、日本ともやはりシステムが違ったりすので、下手をすると、結局経済同友会の一行にも合流できないかも?という心配もあって、最悪その便がキャンセルになっても、他の会社の便で行ける様にと、かなり早くに空港に行きましたが、拍子抜けするほどスムーズに行き、夜にコペンハーゲンに着きました。

翌日はホテルで、まず基本的なデンマークの概要のレクチャーを受けましたが、色々な事が日本人の我々の思考では、真逆?と思える事がバランスしている様で、なかなか整理できません。

幸福度ランキング1位と言われるデンマークですが、この源泉は高い税金で高福祉である事で、実際、日本で100円感覚の飲料水が300円弱、スタバのコーヒーが600円程という感じで全てが高く、収入が多い人は所得税も60%ほどとの事で、驚くのが職種によって収入があまり変わらず、所謂、ホワイトカラーとブルーワーカーまでもが、手取りレベルがあまり変わらないそうです。

その分、教育、医療は無料であったり、休職中の手当てが厚く、生活をするのに安心できるということですが、それなら、頑張って勉強してTOPを目指そうという人が生まれず、怠ける人ばかりになるのでは?と思いますが、それがそうではなく、やはり国を動かそうとする様なエリートはしっかり優秀で、モチベーションも高いそうです。

小さい頃から”社会で貢献する様な仕事が良い”という教育や、テストが15歳まで無く、自分がしたい事を問われ続け、誰でもが一番になれる教育が浸透しているとの事ですが、俄かには、信じられない話で、でもそんな事だらけでした。

キャッシュレス、自転車優先社会、個人情報の徹底管理など、国家戦略としてのグランドデザインに則って、トータル的に考えられている様で、そんなブレない国の指針自体が大きな安心要素なのだと思います。

ウォーターフロント開発で、デザインセンターとして作られたBLOX HUBでは、施設のコンセプトや開発背景などのお話は聴く事ができず残念でしたが、翌日に行ったスウェーデンのマルメにあるSTUDIOというホテル&コミュニティースペースは、ここだけでも今回来た甲斐があったと思えるものでした。


広大なスウェーデンの南端に位置する第三の都市マルメは、全長16kmを結んだオスアン海峡連絡路が2000年に開通してから、コペンハーゲンと約350万人の経済圏を形成し、大国、大都市にも勝つ為の、独特の展開をしている様に感じました。

このSTUDIOという建物は、一階にはホテルのフロント(と言ってもカウンターデスクのみ)とカフェ、2階がコワーキングスペースと、テーマ毎に作られたミーティングスペースで、上の階にはオフィスとホテルがある複合型のスペースで、尚且つ、吹き抜けとなった階段は、地域の人に開放したスペースで、コンサートなども開かれるそうです。



コワーキングスペースにはやはりコーディネーターが常駐し、会員の要望などを聞いて、人や企業を繋ぐ役割をしており、その養成がポイントだとも言われていました。

このマルメ訪問も合わせて、コペンハーゲンの滞在は実質二日の滞在で、ほんの一端しか見れてないと思いますが、普段から弱者の戦略で考えている私などには、このSTUDIOの創られ方を見ただけで、狙いどころも分かり、自分のやっている事との方向性の確認も取れた気がしました。

”今後、都市は、優秀な頭脳をどう引っ張るかの競争だ”という説明もありましたが、大国でも大都市でもない、大企業でもない集団の創り方、向かい方がそこに有った様な気がします。


そんな見方をしていたのは、私だけかもしれません(笑)



2018年11月10日土曜日

ドイツ報告

日曜日にコペンハーゲンから帰国しました。

元々は、経済同友会の視察でドイツ、コペンハーゲンと参加するつもりでしたが、二年に一度のオフィス家具の展示会がケルンで開かれていた為、そちらに参加して、ドイツは別行動しておりました。

日本で言えば、ビックサイトか幕張メッセの会場全部を使うくらいの規模をオフィス家具だけで構成できるのですから、その層の厚み、レベルの高さは桁違いでした。


もう今から20年程前になってしまうのですが、繊維商社に居た際には、ミラノとパリのやはりテキスタイルでこの様な国際展があり、春と秋の年二回行っていたのを懐かしく思い出しましたが、その時は、仕入や、そこの情報を持って帰って直ぐ自ら企画するというすぐさまの飯のタネを血眼になって探していましたので、それと比べると今回は、ゆったりと見て肌で感じという良い時間を過ごさせてもらいました。

ケルンの近くのデュッセルドルフには、Jimukino-Ueda bldg.のオープン時から、一階でHACOBU KITCHENを運営していた中山咲子さんが来ているので、こちらでの様子を聞いて刺激を受け、その後、ベルリンに向かいました。

こちらでは、以前に紹介を受けていた井口奈保さんが共同代表を務める、アートなどを中心に街(コミュニティー)づくりを行なうNIONというグループとミーティングをさせて頂いたのですが、やはりその地の空気に触れ、実際の風景を見て、お話を聞くと、ベルリンの置かれて来た背景からの特殊なバランスを感じる事ができ、このグループが目指す所も理解する事ができました。

ベルリンもスタートアップ企業が集まって来ており、そこには力を入れている様ですが、面白いのは、スタートアップ企業も決して大きくなっていこうという事ではなく、企業規模よりもインパクトを目指している事でした。

何せグーグルが事務所を構えた際に、自社の利益追求や、拡大志向の会社を良しとせず、地域の人達が締め出していって、結果的にグーグルが、この事務所はベルリンの為の事業をするという事で、何とか居させてもらう事になったという話もあるくらい、地元の人の
アイデンティティ―の高さを感じました。
そんな事で見てみる街並みは、面白いと思う所は全て旧東側で、ここに町づくりは勿論、組織であれ、個人であれ、色々なヒントがある様に感じました。

今回、ドイツに行って初めて分かった事は、日本では、ドイツ人は厳格で真面目で、日本人と合うという事を言いますし、私もそう思っていましたが、それは全く違うという事でした。

最初に到着して、フランクフルトの空港からケルンに入る特急列車も、イキナリ1時間ほど遅れていましたが、別に、大した事があったわけでは無さそうで、それくらいは良くある話だそうです。

ベルリンに夜着いて、荷物だけ置いて約束の食事に出かけてホテルに戻ると、部屋の鍵が壊れていては入れず、ここはサービスアパートメントだったので、夜9時からフロントが居ないので、着いたその日の夜中に、部屋に入れないという状態でした。

フロント周りにあるチラシを探しまくって、何とか連絡先を見つけて電話すると、”誰か行かせる”との事で、幸い?真面目に10分程で来てくれて事なきを得ましたが、個人で動いていると、細かいトラブルだらけで、ドイツが、、というよりも、やはり日本が良くも悪くも世界の中では特殊なのだと感じました。

それこそ、新幹線は、殆ど一分違わず、毎日凄い本数を運転しています。

それは海外から考えると驚異の技であると思いますが、その実直さが方向、目的を見失うと、成果と結びつかず、生産性が悪いという話になるのでしょうね。

一人当たりの生産性は、ノルウェーの半分以下となるのですから、使い方が間違っているとしか言いようがありません。

その北欧、デンマーク、スウェーデンへの訪問については、次回書きます。

2018年10月21日日曜日

”良い会社”を考えさせられた一週間

今週はいつもにも増して、様々な角度から、”良い会社”を考えさせられた週でした。

火曜日には、京都信用金庫さんの青年役員会議という研修の場で、”良い会社”について、お話させて頂きました。
と言うよりも、大室先生に質問頂いた事に答えて、それを解説頂いていたという方が近いかもしれませんが、組織での課題に対して、伊那食品さん、ネッツトヨタ南国さん、西精工さん、ヨリタ歯科クリニックさんなどの事例を上げて、我々が考える”良い会社”についてお話させて頂きました。

勿論、こういう会社を目指して取り組んでいる我々の取り組みも話させて頂きましたが、まだまだ我々では信ぴょう性も無いので、他人のふんどしをお借りしていました(笑)

この青年役員会議というものは、京信さんの20代で、京信さんの未来を考えていく事に手を挙げ、所属の支店長が認めた方の集まりですが、京信さんにおいての課題も出ていましたが、金融機関で数字ノルマも廃止され、「平日の大事な営業時間に、こんな取り組みをされている事自体が金融機関ではあり得ないですし、”良い会社”の表れだと思いますよ」と、話していました。

木曜と金曜の二日に渡っては、10月からメガミの代表も兼務することとなり、体制も変わることから、”理念デー”と称して、既存会員さんや新たに考えておられる方へ向けての説明会を行っていました。

この中身全て、新体制でやってくれる事になったメガミのスタッフ二人が考えてくれたものだったのですが、嬉しいのは、そもそもメガミはウエダ本社の100%子会社なのだから、まずウエダ本社の事を知ろうと、私が話する朝礼や、ウエダ本社で行うセミナーなどにも積極的に参加し、全く知らない間に、ウエダ本社の考えからメガミの今後の展開までの繋がりを纏めた見事な資料も作ってくれていたのです。

これぞ、”自律した働き方”だと思いますし、こういう所が本質的な働き方改革のポイントだと思います。

自律した働き方を皆がしていく様になると、管理などする必要もなく、時間で計る働き方をしなくてよくなり、働き方に関する様々な問題は一発で解決できるのです。

そして、今話題で今後の理想の様にも言われるTeal組織も、男性社会で作り上げられた既存の組織を転換するのは大変ですが、女性チーム、特にママさんを中心にしたチームには適した組織であると思いますし、マイナスからのスタートで、今何も無い状態の新生メガミは、これからの良い会社になっていく可能性を秘めている様に感じます。



又、今週には、二つの凄いお祝いの会に参加させて頂き、良い会社を見せつけられました。

一つは、マールブランシュ、茶の菓で有名なロマインライフの河内社長の還暦のお祝いパーティーですが、全日空ホテルに350名のお客さんを招いて、京都の有名店を屋台に出し、祇園さゝ木の佐々木さんやイルギオットーネの笹島さんなども自らサーブされていて、笹島さんなどは、忙しくパスタを作っておられたので、分からなかったほどでした。




5時から始まった会は6時までに食事を取り、その後は9時半までライブ演奏で、河内社長と社員の方で構成するバンドを中心に、そこに社長と親しい凄い方々が登場されるのですが、そこに、宇崎竜童、Char、佐藤竹善、寺岡呼人、K、というアーティストも参加され、それぞれ素晴らしいライブを見せた頂きました。


中でも河内社長がバンドを始めたのは、ダウンタウンブギウギバンドの大ファンになったからだとの事でしたが、その憧れていた宇崎竜童さんと、ビジネスで成功されて交友される様になり、ご自分の還暦パーティーで、一緒に演奏しながら歌えるなんて、大変失礼ながら、ビジネスマンとして、男として、もうこの場で死んでも本望だろうなと思って見ていました(笑)


そして何よりも、河内社長の凄さは、あくまで個人の還暦のお祝いでありながら各界の凄い方々を集め、ご自分のライブ演奏を3時間以上見せて、文句が全く出ないという所だと思いますし、まずこんな方は、他にはおられないと思うところです。

これだけの成功は、正に社長のこの人格、そしてその社長を羽ばたかせていかれた奥様と、二人三脚で作って来られた会社風土、チームの賜物だという事を見せつけられた気がしました。

金曜の夜には、片岡製作所さんの50周年式典がでしたが、こちらは会場が何と、世界遺産二条城で、こちらも400名の方々を集めておられましたが、京都府の西脇知事、山下副知事、京都市の門川市長、村上副市長、岡田副市長という行政のTOPが、これだけ揃って出席されるというのは、民間レベルではまず無いと思いますし、この会社も如何に特別な会社かという事がよく分かります。





こちらも片岡社長が、折々に二条城に来られる機会があり、この場で50周年式典を行える会社になりたいと思ってやって来たと仰っていましたが、3人で創業されて一代でそれを成し遂げられたのですから、さぞ感慨深いものだっただろうと思います。

ロマンライフさんも片岡製作所さんも、売り上げ、規模的には、もっと大きい所は幾らでもありますが、数字だけでは表せない、簡単に真似できない風土やそれを生み出すフィロソフィーと、それに共鳴された社員さんやパートナーさんとの関係など、そんな資産が豊かな会社だと思いますし、我々は、そんな会社を”良い会社”と設定し、我々自身も目指しながら、それが一般的に”良い会社”だと認知される世の中にしていきたいと思います。

こんなお目出たい光景を見ながら、その源泉は社長にあるという事もまざまざと感じて、辛い気持ちにもなりましたが、改めてウエダ本社の80年の資産と、ママ達の力を生かして、”良い会社”を作りたいと強く思えた週でした。


2018年10月13日土曜日

”TRAFFFIC”お披露目会

ウエダ本社北ビル2階が、新たに”TRAFFFIC”というコンセプトでリニューアルし、今週はそのお披露目会を開催しました。

”TRAFFFIC”のFが3つになっているのは、space, time, mindset というものからの Freedom(自由)な働き方を意味しており、この場は、国内はもとより、世界の多種多様な地域文化を背景とした新しい働き手、働き方の実践者達の拠点となるINTER-LOCAL STATIONとなっていくものですが、「はたらくを彩る」を展開していくウエダ本社では、地方とネットワーク化し、我々の様なITでもない中小企業で働く人達が、海外含めて様々な地域で時期と場所を選択して働く環境を作っていく事を目指しています。


そして、従来発想ではなく未来思考で町おこしを行う人や地域は、東京で発信するのではなく、京都で、同じ価値観の人が集まる”TRAFFFIC"から発信していく、そんな場にしていきたいと思っています。

そのお披露目会のゲストで、オープニングの講演をお願いしたのは、ユニリーバ取締役で、人事総務本部長の島田由香さんでしたが、島田さんはWAAという活動をユニリーバさんのプロジェクトに仕立て、全国に広げていかれているのですが、このWAAという頭文字は、Work from Anywhere and Anytimeで、その考えは全く同じで、そのままお話頂くだけで、”TRAFFFIC”のコンセプトになりますから、という事でのお願いでした。





実際お話頂くと、ビジネスとサステナビリティの両立を掲げて世界190か国というグローバル企業の日本法人で取締役、人事総務本部長を務めておられる島田さんのお話は、感性にも訴えかけながら、かつ明快でもあり、会場に居たうちのスタッフも、今までで一番よく分かったのではないか?と思うほどでした。


私的には、WAAもそうであった様に、発想の源が同じじゃないのか?と思うほど、出てくるキーワードも同じで驚きましたが、その奥行き、幅など、厚みもありながら、それらの紡ぎ方が繊細で、私自身スッキリしたくらい、伝わり方や、人の動機付けの差を見せつけられました。

人のマインドセットを変える事はできないが、人のマインドセットは変わる。
その人が変わるまで、全包囲で刺激を与える。

自律と自立の違いは、決まっていない事を自分でできるのが自律で、決まった事を自分でやるのが自立、自立の前には、自信、自発とあり、それを生み出していくにはまず自覚が必要だが、自覚を持つには、その人の興味ある事しか生まれない、などなど。
 難しい問題に対しても、どうすれば良いかの示唆を頂きました。

パネルディスカッションに登壇頂いたサイボウズの玉田さんも、ほぼ何の情報も入れずにお越し頂きましたが、リリース桜井さんの深い、何処から飛んで来るか分からない切り口の質問にも、サラリとお答え頂き、これも良いバランスとなったと思います。

WAAにしろ、TRAFFFICにしろ、この働き方を実現する為には、ITツールやドキュメント管理が外せませんが、しかしただ単に技術やツールを並べれば良いのではなく、方向性、価値観が同じでないと、そういう働き方も本質的にならないと思いますので、そういう意味ではサイボウズさんしかないと思ってのお願いでした。

このお披露目に向けては、このコンセプトからリニューアル工事全て、若手中心で委員会を作り、いつもの如く?私は要望だけを伝えて一切タッチしませんでしたので、それも含めてプロデュースしてもらったリリースさんには、大変お手間もお掛けし、お世話になりましたが、リリースさんにとっても、”TRAFFFIC”で価値を蓄積し、増幅して発信していく場としてもらえれば、京都から新たな流れを作っていけると思います。

最後に、実はパネルディスカッションでは、新たに作り変えていく子会社のメガミについても触れようと思っていたのですが、コーディネーターの桜井さんの問いが深すぎて、考えるのに必死で、言うのを忘れてしまいました。

時間と場所を選択できるというコンセプトは、地域の話ではなく、これまでの働き方で不自由であった人、活躍しきれていない全ての人が対象となり、女性活躍という問題においても、これが一番のキーとなります。

”TRAFFFIC”という場を進めていきながら、メガミの方では、女性に特化して進めて参りますので、そちらも是非ご注目下さい!






2018年10月6日土曜日

カイゼンと免疫

今週は連日大きなニュースがありました。

まず、トヨタ自動車とソフトバンクが、自動運転技術など新しいモビリティサービスで提携すると発表し、驚かされました。

またこの前日には、ホンダとGMが自動運転技術で提携と発表されており、これだけの規模の企業提携が連日発表される様な同時期に起こるという事で、時代の大きな転換を感じます。

時価総額1位のトヨタと2位のソフトバンクですが、企業体質や考え方では、水と油と言われる程、正反対の企業が、共同出資で新会社を作るというのは、単に自動運転技術を進めるという事だけでは、時代の転換を見誤ると思います。

豊田章男社長が、海外のライドシェアサービスを手掛ける企業を探すと、そこに必ず孫さんがいた、と言われる様に、ウーバー始め世界のライドシェアサービス企業の全てにソフトバンクは筆頭株主となっており、又、前日のホンダとGMの出資提携する先にも第二位の株主となっている様に、もう、TOYOTA、HONDAの自動車という”モノ”の勝負ではないという事や、Softbank、KDDI、NTTdocomo、という通信ですら、回線という”モノ”の勝負の時代は終わったという事だと思いますし、孫さんは、そんな枠での競争など考えていないから、常に、先に座席に座っておられたのだと思います。

所有からシェアという流れは明白で、今回の提携も、そこにも目が行きがちですが、そんな単純な話ではないと思います。

所有をしないという事は、家や会社という概念が変わるわけですから、持たない人にとっての、移動というものも、役割というのか目的が変わります。

賃貸かどうかという話ではなく、自分の”家”から所属している”会社”への移動の手段であった車は、決まった拠点を持たず、働き方も変わる中で、生活シーン全てが変わり、移動手段では無くなるので、そこで求められるものは何か?という話となり、そう考えると、誰と組むか?というのは、従来の枠組みで考える人や企業ではない事は明白です。

そんな風な事をイメージすると、今回の提携が意味する事、しかも連日大きな提携が発表された事は、大変大きな意味があると思いますが、更に今週には、京大の本庶特別教授がノーベル賞医学生理学賞を受賞されたというお目出たいニュースも飛び込んできました。

数十年間の研究を行って来られた事がたまたま今週に受賞となったという事なのでしょうが、AI、IOT時代のプラットフォーマーを目指してのグローバル企業の提携が発表される中、人間本来の免疫システムの可能性を突き詰めて来られた方が認められたというのも、希望の沸く話だと感じました。

ニュースでたまたま見た本庶教授のコメントが大変印象的でした。

”医者さえ余計な事をしなければ、人間本来の持っている免疫で全て治せるんですよ”

科学療法に偏重し、薬漬けにする現代医療、直ぐに薬に頼り、安全に、怪我をしない様に、失敗しない様にする教育にも、実は、以前から反発を持っているのですが、これは医療や教育だけの話ではなく、対処ばかり、改善ばかりで、モノの技術競争、スキル競争ばかりして来た産業界、経済界にも同じ構図があり、その発想でいけば、AI、IOT時代になれば、人間はやる事がドンドン無くなり、ロボットに追い抜かれるシンギュラリティ―を迎えてしまうのです。

人間が本来持っている免疫で全て治せる、などという”モノ”は、ロボットでもなかなか生み出せないのではないか?と思いますし、人間本来の持っている力を引き出していく事に向けていくと、全ての流れが変わっていく様に思います。

所有ではなくシェアになると、モノではなくサービスになり、目的や、その為に必要な手段が変わります。

そこへの大転換が望まれる中、”カイゼン”の権化であるトヨタが、変革者の孫さんと提携するという事に、未来の希望を託したいと思います。

勿論、人に託すだけではなく、その大転換の中で、我々は”働く”を追求していきたいと思います。
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2018年9月30日日曜日

ベンチャー精神を呼び戻して

ホントに毎週、台風が~という書き出しをしている様に感じますが、今週も台風24号が日本列島を縦断する様子で、関西も今夜に通過する様で、被害が無い事を願うばかりです。

今日で9月も終了しますが、上場企業中心に上半期は、概ね業績は好調に推移しており、9月~新年度となるウエダ本社も皆の頑張りのお陰で、良い滑り出しができています。

そんな中、子会社のMegamiの代表を10月から兼務する事になりました。

まだまだウエダ本社でも、”働く環境の総合商社”と銘打って展開している真の意味合いをスタッフも頭では分かりながら、腹落ちしているか?と言えばできておらず、一部で漸くオフィスプロデュースという領域になって来たものの、やはり事務機屋さん、或いは、オフィス工事の下請けという感覚から脱却しきれていない所が大きな課題です。

特に中小企業に向けては、働く環境全般を手掛け、日本人の”働く”を抜本的に変革していく事を目指しているのですが、そんな大風呂敷を広げた所で、なかなか実態に伴わず、とても一気にできる話ではありません。

そこで、その中でも喫緊の課題でもある女性活躍、女性の働き方に特化して、イキイキと働く女性を増やしていく事、その環境を作っていく事を進めていこうとしたのが株式会社Megamiで、当時、女性起業家が集まる場を運営していた小島が代表となり、ウエダ本社子会社として設立したのです。

一緒にやってみてつくづく感じたのは、一口に女性と言っても当然の事ながら状況は違いますが、それでもやはり、女性と男性では全く感覚が違っていて、やはり女性の問題は女性が主体で行うべきという事でした。

それを男性の頭で、私が代表などでやるべきではないと思うのですが、小島の元々やりたかった方向と、ウエダ本社子会社として目指すべき所とにズレも大きくなって来た事から辞任の申し出があり、暫定的に私が兼務する事になりました。

とは言え私自身、現在の外形的で、均一的で、標準的な評価や社会的仕組みの中で、活躍できていない人や、スポットの当たらない環境などについて、大きな反発を持っているので、女性活躍においての抜本的な問題意識は強く持っておりますので、そこに想いを持った女性スタッフが、当事者意識を持って運営を行ってもらえると、良いコンビネーションができるのではないかとも思っています。

この二年間、大津市の女性起業家や、女性の両立支援に向けての委託事業なども手掛けたり、関西ではそれなりに、女性活躍の事を扱う会社としての種は撒いてくれたと思いますので、それをベースに、私が兼務する以上は、ビジネスとして黒字化していかないといけませんので、久しぶりに、ベンチャースピリットを呼び戻して頑張りたいと思います。

幸い、残ってやってくれるママさんスタッフが大変優秀で、パートだとか、条件だとか関係なく、”こんな風にやらせて下さい!”と、どんどん自ら考え、提案してくれるのですが、この能力を生かす事こそ、正しく、ウエダ本社グループでMegamiが解決していくべき社会課題だと思いますし、日本の中小企業に向けて、提示できる明るい未来だと思っています。

私が代表を兼務するのは、赤字で資金もないMegamiで、報酬を払わずとも責任を負ってやる人など他に居ない!という事もあるのですが(笑)、そんな馬鹿げた状況は早く脱して、しっかり報酬を払って、想いある優秀な女性社長を作り、埋もれている有能なママさんを中心とした女性が、しっかりと稼いでいける、そして何よりもイキイキと働いていける環境を広げていきたいと思いますので、又、そちらの面でもよろしくお願い致します。


2018年9月23日日曜日

イノベーションキャビネット

今週には自民党総裁選が行われ、安倍首相が三選を果たしました。

国民には、見ているだけで関係なく無風にも近い選挙でしたが、その中でも、地方票と言われる、この中ではまだ国民の風を感じる所で、半数近い票が石破さんに投じたという意味は、謙虚に受け止めてほしいと願います。

安倍政権の良い所は、日本では久しぶりの安定した長期政権である事であり、多分、諸外国からすれば、二次政権当たりから、ようやく日本の首脳とも、まともに話をする気になったのではないでしょうか?

数か月でコロコロ代わる様な大臣と、まともに話をする気になる筈が無いというのは、我々ド素人が考えても思うので、第三次も主要閣僚は代えずに継続というのは、外国との交渉においては良い事だと思います。

ただ問題は、この”安定した力”が自民党内ですら、反対の意見を出せない事や、対抗馬と言われる存在の人が、その力に屈して安倍指示を表明して次を狙うという様なマイナスの作用がばかりが出ている事です。

ここ最近、既存の力で押し通して来たか、慣れっこになって鈍感化していた事が綻びを見せるケースが次々に起こっています。

中央省庁による、障碍者雇用の水増しが長期に渡り、半ば当然の様に行われていたなどは正に、威圧的な力で成り立つ仕組みの弊害ですが、森友問題での財務省が数字を改ざんするという言語道断の話も含めて、徹底的に問題究明してほしいと思いますが、この、既存の”力”で動く構図を変えていかないといけない事に気づいてほしいと思います。

今週初めて、今年4月に京都にオープンされた、Panasonic Design Kyoto を見学させて頂きました。

この機会を作って頂いた eBASEの東郷さんのお陰で、担当役員である小川理子アプライアンス社副社長もご同行頂き、臼井センター長にご案内頂いて、DRIP(ドリップ)を全体コンセプトとして、オープンスペースとして外部の方も利用されるスペースの最上階から、8階のミーティングスペース、その下のデスクスペース、ラボ空間、そして最後4階で、モデル制作ができる構成となっているビルの構成、デザインをご案内頂きました。

場についての考え方、デザインの仕方、その効果など、実際に出来ているか(特に資金面から)を別にさせて頂くと、そこで行われている事、話しておられた事は、我々にとっては、ほぼ展開してきた事や、提唱してきている事でした。

ただそれだけに注目すべきは、パナソニックという巨艦組織が、外部の血を入れた事による効果、全て見える化し、情報をオープン化していってのオープンイノベーションを現実的な姿で、進めて行っておられる事でした。

それでないと世界では勝てないという危機感が強かったと仰っていましたが、この危機感を政府、与党にも持ってもらいたいものだと思います。

この場を創り、ここで働く事によって、ここ数年自信を無くしてしまっていた社員が自信を取り戻して来たとも仰っていましたが、従来の力に固執して、それで押し通して行こうとしている間は、こんな転換はできないですし、そんな転換を図れないのに、頭や口だけで、イノベーションを唱えて、グローバルに通用する人材を!と叫んでいるのが滑稽な構図なのです。

第三次内閣では、シャドーキャビネットならぬイノベーションキャビネットととも言える様な、オープン化され、外部の知識が融合する、別の内閣でも作っていく事を考えて欲しいものです。


2018年9月16日日曜日

いろいろな、生きる、働くから考える

先週から始めた社員面談も今週で終了しました。

少しその中身をお話すると、スタッフには目標設定シートを書いてもらい、それに基づいて今年の役割と行動を擦り合わせをし、3か月に1度振り返り共有をしていくというものですが、その目標設定シートは、どんな人生を歩みたいか?から始まり、その中で、殆どの時間を費やす仕事を、どんな風にしたいか? そして、社会に対して行いたい事は?を考えてもらい、そこからそれに向かって行く為の行動を項目化して、進めていってもらうというものです。

今、働き方改革と叫んでいるからではなく、元々、私自身の”働く”は、経営者だからというのではなく、勤める側も自主的なもので、自律して働くべきだと思っており、現に私自身は30歳までのサラリーマン時代もその様な気持ちで働いてきました。
(サラリーマン時代は、ウエダ本社を引き継ぐどころか、関わる事すら選択肢にはありませんでした)

ですからどんな人であれ、自分の人生をどの様にしたいか?から考え、そんな人生にするには、どの様な仕事の仕方、向き合い方が良いのか?を考え、そこに自ら向けていくものだと思うのです。

そして社会との繋がりを考えるのは、人間は突き詰めていくと人の役に立ちたいという欲求があるので、それぞれの役に立ちたい方向を仕事に絡めて設計できると、その人は、自分の仕事さえ一所懸命やっていれば社会の役に立つ存在となり、自分の人生の糧ともなる収入も得ていけるという構図になるのです。

そんな事が成り立つのは仕事だけで、それだけに、仕事が苦しいもの、働く事が何か悪い事でもあるかの様な論調があると、無性に腹立たしくなるのです。

その事について書き出すと収集がつかなくなるので(笑)それはさて置き、実はウエダ本社という会社自体は、これと同じ理屈で、ウエダ本社という会社の存在が社会に役に立つ存在であれば、そこで仕事を最大限に効果を上げて働くスタッフは、それだけで社会に取って大きな役割を果たし、喜ばれる存在になるという、そんな存在を目指しているのです。

という事で、それを作っていくのが私の仕事ですので、今週も様々な”働く”そして”生きる”に関わってきました。

月曜日には、サイボウズさんと協業で始めた、これも新しい働き方の一つと言えますが、担当の方がデュアルワーク的に入り込み、それを発信してもらうブログをスタートしました。

火曜日からは、発達障がい者の就職支援を行うエンカレッジさんからインターン生が来てしっかりと業務をこなしてくれていた様ですし、金曜日には、その前にインターンとして受け入れていたワークライフインターンの報告会があり、ウエダ本社に来てくれていた学生さんは、感動したと”働く”ことに前向きになったと報告してくれていた様です。

こんな様子を見ていると、こういう活動を通してスタッフ達も成長し、色々と持ち込んでも受け入れて、むしろプラスアルファを生み出す風土を作ってくれていると思います。

私自身は木曜日には東京で、以前もその光景に感動したリベラルさんに訪問させて頂き、その後他の実践者も交えて、障がい者雇用について夜までディスカッションしていました。

リベラルさんでは、知的障がいを持ったメンバーが黙々と素晴らしい働きをされているのですが、その成功の要因は、”福祉”を入れなかったからだと仰います。

それは障がい者を援助する、助けるという感覚ではなく、一人一人と真正面からぶつかり合って来られたという事で、一つ一つのお話が凄まじく、モノの様に数字で扱っていて水増しを行っていた様な官僚の方々には、現場に見に行って話を聞いてもらい、抜本的に考え方を変えて欲しいと思います。

金曜日は理事を務めているリヴオンの理事会がありました。
こちらは、元々は自死遺族向けからスタートしたのですが、大切な人を亡くした方のグリーフケアなどを通してサポートしていく団体で、今期は代表の尾角さんが英国留学しながらも黒字と、組織としては良かったのですが、講演、セミナーの依頼元は、寺院、宗教関係者からが圧倒的に多く、生きづらい世の中を象徴的に表している様に感じます。

自死遺族と言うと自分には関係ないと感じる人も多いかも知れませんが、大切な人や物を無くして悲しむ事は全員にありますし、死は100%全員に訪れます。

障がい者、自死遺族、という分けられた人の話ではなく、全てが社会構造を映したものですから、皆が自分事で、それぞれが活かされる社会を作っていかないと、抜本的な解決には向かわないと思います。

ウエダ本社のスタッフには、生きるから働くを考え、社会との繋がりを考えてもらって、自分事になる自律した働き方を目指して欲しいと思います。

まだ目標設定シートを考え切れていない人、せいぜい悩んでみて下さい(笑)





2018年9月9日日曜日

何故”想定外”を繰り返すのか?

先々週は北海道で、台風19号、20号が西日本を縦断~という書き出しでログを書いていましたが、今週は、過去上陸した台風では最大級の21号が関西を襲い、その後北海道にも大雨を降らした後、今度は震度7ともなる大地震が北海道で起るという、記録的災害が続いた週でした。

今回の災害でも気になるのは、”想定外”という言葉や、活断層が発見されていなかった・・・という事です。

活断層が発見されていなかった・・・と言われたのは、阪神大震災がそうであり、”想定外”という言葉は3.11の津波、そして原発問題の際に散々言われた言葉ですが、それ以降も沢山の災害がありましたが未だに同じ事を言っています。

今回も泊原発の外部電力が喪失していたそうですが、”原子力発電所は、活断層の無い所に建てている”という話も、自然相手では、結局”想定外”の事が起こるわけですから、大丈夫と言うのは、詭弁と言わざるを得ません。

これから益々、”想定外”に対処していかなければならない、そうしないと生きていけないという状況に向かっていくと思いますが、そう考えると、必要な事は何でしょうか?

それは”想定外”に対処するのですから、その場の状況から判断して、臨機応変に自らが決断していける力です。

それが一番大事だと思うのですが、これまでの日本は、人や周りと同じが良いとする平等意識?で、そうすべきとなると右に倣えとなり、それから外れる事を嫌い、又、失敗でもすれば袋タタキとなるので、初めからリスクを取らず、何も起こらない様、起こさない様にしてしまうのです。

台風接近の前日から、過去最大級の台風という事が報じられ、翌日の休みを決める所もありました。

予測では、関西に最接近するのは9月4日昼頃で、速度も速いので夜には抜けているというものでしたので、うちの会社では通常出勤としました。

実際その日の朝は、本当に台風来るの?というくらいの良い天気でしたが、JRは運休してましたので通勤できない人は休み、私鉄も午後からの運休を決めたので、帰れなくなりそうな人は午前中に帰らせました。
営業を中心に残ったメンバーには、お客様との予定変更をできるだけ行い、台風が通過する日中は外出せず、社内でミーティングなどを行いました。
しかし、やはり"想定外"に台風が凄く、台風が去った後も電車が復旧せず、何台かの車で分かれて帰り、スタッフ自体は何事もありませんでした。

何が言いたいのかと言うと、この際も、最大級という情報で、他が休むからという事で、風潮的にも、社員の事を考えるのであれば、会社は休むべきという感じに一方方向に流れていく感じがあり、我々の様な会社はまだしも、名のある企業で自社は休まず、そこで何かの事故でも起きれば、皆で大バッシングを行うという風潮になっている事に大変な危機感を感じるのです。
(独自判断で、会社を休みにされた所がおかしいと言っているのではありません)

この大災害で、多くの被害が出ている間にも、災害のニュ―スと共にパワハラ問題も大きく取り上げられています。

これも誤解を招いてバッシングの対象となりますが、暴力行為やパワハラをしたとされる人を擁護する話ではなく、実際あの様な問題は、言葉自体よりも、その言葉が生まれる背景や状況が重要なので、それがパワハラなのか暴言なのかなど周りが分かる筈がなく、ワイドショーなどで関係ない人間が無責任にコメントするものでもないし、それを面白がって見ている構図が、リスクを取らない状況や大多数に流れる状況を生み出していくのです。

そして又、そういう人達が、判断ミスなどを責め立て、それが大勢を占めると正義かの様に振る舞うのですから、そんな所で少数でもこっちだと判断し、行動していける人など、出てこなくなり、結局は当たり障りの無い決定をし、問題が起きた際には、”想定外”と繰り返すのです。

これからも益々”想定外”が起こっていくであろう中、自らの責任で判断し、行動していける様になる事が、今後一番必要な自己のリスク管理だと思いますし、そんな人を作り出していく事が社会全体で必要なリスク管理だと思います。

2018年9月1日土曜日

働くを彩る

今週はウエダ本社の決算でした。

創立日は5月1日ですので、既に81年目には入っているのですが、一応80周年を迎えた期を無事終える事ができてホッとしております。

立派な企業さんからすれば、そんな成績で?というレベルですが、モノも技術も仕組みも無い中小企業が、組織変革をしながら継続していくのは簡単ではないので、スタッフには決算賞与も出して終える事ができたこの一時だけは、唯一息を抜ける瞬間です。

とは言え、これが結果数字だけの話であればホッともできないと思いますが、2003年から現体制で展開して来て15年、ようやく当初から考えていた形が見えて来ているのが、今後楽しみな所です。

実は決算日前日の8月30日は私の誕生日で、毎年スタッフが祝ってくれるのですが、そのプレゼント自体も嬉しいですが、そこでの皆の関わり具合などの様子から、この一年間のスタッフ自身や組織としての成長を感じる事が、何より嬉しいプレゼントになっています。

31日には、子会社のメガミからも素晴らしいプレゼントをもらいました。

京都市の働き方改革に関しての広報を含めた懇談会が、メガミのオフィスで行われ、門川市長と村上副市長が揃って参加されるという事があったのです。

一民間企業に、市長と副市長が揃ってこられるなどなかなか無い事ですし、又、門川市長にはその後、ウエダ本社のオフィス、展開をじっくりご覧頂き、その日の内に門川市長の Facebookで、大変有難いご紹介を頂く事になったのですから、これもお金では得られない大きな価値のプレゼントとなりました。

9月1日は土曜日でしたが、新年度という事もあり出勤日とし、今期からの、次のステージへ向かう展開を共有し、その中で、自分達はどの様にしていくのか?を考える研修を行いました。

来週からはそれを元に面談も行なって、今期それぞれの役割、目標を擦り合わせていきます。

今期以降、徹底して取り組みたい事、それは”働く”について、時間をベースにした考えから価値をベースにした考えへの転換であり、それを日本において広めていく事です。

「働くを彩る」

これは、皆で自分達の強みから考え、ウエダ本社の展開を表す言葉を、ディスカッション重ねて生み出してくれた言葉ですが、今期からは、それぞれがこれを意識して、ウエダ本社を彩って行ってくれると思います。

今日は初っ端なので、若干、スタッフへの期待とリップサービスを盛った状態で終わりにしたいと思います。(笑)



2018年8月26日日曜日

ストーリーを作りましょう。

今週は台風19号、20号が西日本を縦断する中、避ける様に水曜日から北海道におりました。

ところが一旦日本海へ抜けたそれぞれの台風が又北海道に戻って来て、JRが運休していますが、元々取っていた夜の新千歳からの便には間に合いそうで、何とか帰れそうです。

という事で、今、運転再開を待つJR帯広駅で書いています。

水曜日は札幌で講演、木曜日は北海道の真ん中に位置する新得町をご案内頂き、金曜日は勉強会で帯広にいました。

水曜日の講演は、北海道田舎活性化協議会主催のセミナーで、北海道の企業や、自治体の方々に向けて、最近のオフィス、働き方の動向と、それに関連してのテレワークの有効性についてお話させて頂きました。

やはり北海道は、かなり様相が違うので、オフィスの動向などについても新鮮に感じて頂いた様で、我々からすると、最先端イメージの通信会社さんでも、”目から鱗でした”と言って頂いて、逆に驚きました。

新得町では町長に表敬訪問させて頂いた後、役場の方にご案内頂きましたが、それが新得町とは知らなかったサホロリゾートを始め、ヒグマを自然に近い形で観察できるベア・マウンテン、高原エコトロッコ鉄道、そばの花が一面に咲く、そばロードなどなど、コンテンツの豊富さに驚きました。

しかし、どこの地域に行ってもそうですが、地元の方からすると、ずっと有る物なので、その価値に気づいておられないのです。

何も無いと言いながら、さらっと、”地鶏って呼べるのは、北海道ではここだけなんですよね~” って言われて、いや、”それも大きなアピールポイントだと思うんですが?”という感じです。

と偉そうに書いていますが、うちの会社でも今まだ正に、問題視しているのはこの点で、自分達の強味を全く理解していない、或いは、頭では理解していても、それをビジネスに結び付けられていないのが現状です。

どうしてそうなるのか?その原因は主に三点かと思います。

まず一つは、そもそも人というものは、”隣の芝生は青く見える”という様に、他者(他社)が持っているものが良く見えるという事です。

二つ目は、当事者意識が薄く、自分のやっている事と、会社なり、町なり、その所属している所のあるべき姿とが、繋がっていない事です。

そして三つ目が、目に見えたり、計る事のできる価値での外形評価や、消費型モデルの社会に毒されているというのか、その価値観が染みついているからだと思います。

一点目は、人間の性による所も大きいので後回しにしたとしても、後の二点は、組織内で
やっていける点であり、ここを変えていく事が特に、リーダーの仕事ではないか?と思います。

消費型社会というのは、常に、もっともっとと、企業側からすれば欲しがらせる様にするのですが、モノではなくコトと言われる様に、体験型社会に変わっている事を理解しないと、当たり前ですが、間違ったオペレーションになります。

モノなどは求められていないのに、地方は都会と同じ様なハコ・モノを欲しがり、中小企業も大企業と同じ価値観の中で、何とか、表面上だけでも同じ様にしようとしています。

コト(体験型)の社会では、それが何故生まれたか?何故行われているのか?などの、ストーリーが大事なので、無いものや足らないものを求めるのではなく、有るモノの背景や強味を発信していく事が重要なのですが、なかなかうちの会社でも、この頭の変換ができずに、消費型モデルの中で、わざわざ負ける事ばかりをやろうとするのです。

金曜日には勉強会で、カルビーポテトの中村社長のお話を聴きましたが、カルビーという社名は、1955年に、カルシウムとビタミンB1を簡単に取れる様にと生まれ、それを追求した結果、”かっぱえびせん”という大ヒット商品を生み出す事になったそうですが、これなどは、半世紀以上も前に、理念、ミッションから考えた商品を生み出されていたという事で、今なお残っているというのは、やはりその商品にストーリーがあるからではないでしょうか?

我々の様なモノも技術も無い中小企業や、過疎地域と言われる地方にとっては、逆に面白い時代になってきたのです。

自らのストーリーを作っていきましょう!

2018年8月19日日曜日

最近の私の仕事

今週は暦通り(京都では16日までがお盆休み)で、一日のみの出勤でした。

とは言え、オフィスのリニューアルなどの現場は、連続の休み中に行わないといけないので、この間は全員が休んでいる状態だと逆に会社的にはまずいのですが、今年も有難い事に、何名かが現場に出てくれていました。

この間を利用して、ウエダ本社北ビルの2階もリニューアル工事に入っています。

10月にはお披露目ができると思いますが、こちらは、地方と京都、そして東京を繋ぐ拠点として、面白い場になると思います。

この件も含めて、先日の京都流議定書でもショートプレゼンをさせて頂きましたが、ウエダ本社として追いかけているのは、”本質的な働き方改革”です。

それは、抜本的に働き方のベースにある”時間”を軸にした考えから、”価値”を軸にしたものに転換するという事です。

かねてより、それぞれが、それぞれの状況に合わせて時間と場所を選択できる事が、最も豊かな働き方だと唱えておりますが、それを進めていく場を、北ビル2階に創っていきますので、是非またご注目下さい。

私の方は出勤日に、ある経営コンサルの会社さんから、講演依頼を受けていました。

以前は講演については、あまり積極的ではなかったのですが、最近は、日本の中で、この”本質的な働き方改革”こそ、最も重要な社会課題であり、まずその考えを広めていかなくてはならないとも思っていますので、積極的に受ける様にしています。

有難い事に、この経営コンサルの会社さんも、働き方改革で面白い会社をずっと探していて、うちの会社を見つけて頂いたそうですが、先日”ルソンの壺”で取り上げて頂いたNHKさんも同様に仰っておられた様に、政府やマスコミが声高に叫んでいる働き方改革に、少し違和感を持たれている方も多い様に感じます。

人が長期に休まれる際に、働かざるを得ない我々のスタッフは、人が少なく安い時に旅行も行ける様に、時間に縛られず、自分のスタンスで働いていける様に進めていきたいですが、この働き方が広がっていくと、皆さんの休みも分散していくので、オフィスの工事はいつやる事になるのでしょう?

まあ、この感覚が広がっている頃には、オフィスや働き方についての考えも大きく変わっていて、会社か家庭かという話ではなくなっていると思いますが。

それだけに、これも毎度言ってますが、ワークライフバランスという事で論議されるところが、そもそもの意味を間違えているのです。

そんな事から崩していくところが私の仕事になっていますが、来週も京都と北海道でお話する場を頂いて、そんな考えを広める様、”仕事”して参ります。


2018年8月12日日曜日

自然の摂理に則った組織

京都流議定書が終わり、今週は比較的スケジュールに余裕を持たせていたので、急な対応や、打合せにも時間を取る事ができました。

京都流議定書でのテーマはTealで、参加頂いた方々のアンケートなどを見ても大変好評でしたが、 実際にやるのは難しいという意見や、実際は、色々な段階が混ざっていたり、
状況によって使い分ける必要もあるという意見もありました。

我々としても、そもそも今回の京都流議定書のテーマに上げて、皆さんとも共有しているくらいですから、そういう組織にしたいと思っているのですが、今週、内部での課題について話をしていても、まだまだ遠いですね。

Tealで言われている事は、表面上は特に働く人にとって、素晴らしい(優しい)組織の様に聞こえますが、実際は、大変厳しいものだと思います。
(Tealについては、今回も解説頂いた嘉村さんのこちらの記事もご参照下さい)

ただ厳しいという定義も、一般的な組織で考えている厳しさとは違って、やはりTealをイメージするには、自然界をイメージして考えると分かりやすいですが、自然界で生きていく厳しさの様なものだと思います。

そこが、その前段階のグリーンの組織と、Tealが全く違う所だと思うのですが、Tealは自然界の様に、それぞれに役割(使命)がしっかり決まっており、その関係性において、それぞれが有機的に動いていくイメージで、そこでは当然リーダーや管理者も不在で、指示、命令、管理がなく、一見?自由に動いているのです。

これを書いている間も外では蝉が鳴いています。

蝉は当たり前で、誰かに指示されて鳴いているわけではなく、自然界の中で、蝉としての存在を全うする為に役割をただ遂行して、勝手に鳴いているのです。

私がTealを理想に思うのは、人間自体、経営側であろうと、労働者側であろうと、仕事というものが、与えられるものではなく、自分がそれぞれ能動的に向かうものであると思っているからですが、それも、全てが自然の摂理に則ったものだと考えると説明しやすくなります。

人も会社も世の中に必要だから生まれて、必要が無くなれば死を迎えるのだと思いますし、その死というものも、他の物に対して必要である営みなのだと思っているので、仕事でなくてもいいのですが、多くの場合、仕事が最も自分の役割を果たせるものであると思いますし、会社、組織というものも、社会に対して自分の役割をしっかり果たす事が使命だと思うのです。

地球上で、人間以外に、自分の役割を嫌々行なっている生物体があるのでしょうか?

その様な事を考えて、自然界を組織と重ねると、Tealをイメージし易いのですが(あくまで私のイメージです)、そこでの私の疑問は、そんなTealが、レッドやオレンジから、もしくはグリーンからの進化(厳密な表現は進化ではないと思いますが)で、作れるのだろうか?という事です。

嘉村さんの解説にある様に、グリーンまでとはパラダイムが違うので、積み上げではなかなかできないのではないか?と思いますが、自然界と調和した様な人々が現れて、ある一定数を占めていかないと、人工的に創り上げていけないのではないか?とも思います。

それこそ突然変異で新種が生まれ、それが継承されていき、一定の種となっていくのかも知れません。

100匹目の猿現象というものもありますが、パラダイムシフトが起こる時には、離れた各地で、それこそ突然変異の様に、食べ物を洗って食べる猿が現れる様に、各地で、同じ様な自然の摂理に則った人や組織が現れ出すのかも知れません。

お盆休みだからでもないのですが、いつもにも増してクサイ話?になってしまいましたが、自社や自分自身が百匹目の猿となれる様、大文字の送り火が行われる京都から、自然や祖先にも、問いかけていきたいと思います。




2018年8月5日日曜日

11年目の京都流議定書と81年目のウエダ本社

第11回の京都流議定書も沢山のお客様にお越し頂き、無事終了しました。

昨年までの三日間開催ではなく、今年は一日開催でしたが、話題のTealをテーマに、今や大忙しの嘉村賢州さん、元ボストンコンサルティングシニアパートナーで総務大臣補佐官も務められた太田直樹さん、リクルートNEXT編集長藤井薫さん、ダイアモンドメディア代表の武井浩三さん、ジャーナリストの瀬戸川礼子さんという皆さんのお陰で、一日に凝縮された濃い内容にする事ができました。

イベントの運営については、毎年三日間をこなしてくれていますので、安心していましたが、期待以上であったのは、司会を任せていた来年入社の内定者が、プロ顔負けの司会ぶりで見事に務めてくれた事ですが、”私、本日の司会を務めさせて頂きます、来年4月ウエダ本社入社予定の~と申します”というスタートの挨拶から会場を沸かせていました。

京都流議定書というイベントを第一回から、自分たちで手作りで行なって来て良かった事は、ここでのスタッフの姿に、会社の価値が現れているところであり、実際、来場された多くの方々が、スタッフの対応を褒めて頂き、ウエダ本社の見方を変えて頂く事に繋がっている事です。

この内定者のこの件も、いくつかの点で、おおいに会社価値を高めてくれました。

今、一般的に中小企業は特に採用には苦労されていて、仮に内定と言っても、来年4月まで本当に入ってくれるかどうか分からないという所が多い中、この時点で内定者との関係性ができている事と、その内定者に、いきなりの場が与えられ、それに見事に応えられる優秀な人が、我々規模のところに入っているという事などを、冒頭の挨拶のワンフレーズで表してくれたのです。

当たり前ですが、この様な事は、すぐにできる訳でも、突然起こる訳でもありません。

それこそが風土づくりだと思いますが、これも毎年言ってる様に、京都流議定書という場が我々にとって最大の研修であり、その蓄積が風土を作っていっているので、これも11年の積み重ねの賜物だと思います。

今回のテーマのTeal組織というのは、特に大企業に多い、達成型組織の対局にある、自然の摂理に合わせた様な、個々やチームが機動的に動いて対応していくという組織ですが、こと京都流議定書の時だけは、うちの会社もTeal組織に近いのではないか?と思います。

実際、毎年、テーマと出演頂く方を私が決めた後は全て、スタッフで自主的に運営してくれており、今回の内定者を司会にするのも、面接に関わっていたスタッフが、この内定者が放送部での経験を覚えていて、”彼女ならできそうです”との提案からでした。

夜にはウエダ本社80周年の懇親会を、スタッフとOB、仕入先さんとパートナー企業さんという内輪で行いましたが、こちらの司会は、同じく来年入社予定の男子学生に、内輪の会で失敗しても良いからと、当日ぶっつけ本番でやらせた(これはTeal的ではないですね)のですが、緊張すると言いながら積極的にやってくれて、こちらもやはり、うちを目指して来てくれただけに、既に価値観が合っている事を見せてくれていました。

この80周年は、スタッフと私の兄でもある前社長や、分社した時期の子会社の代表なども含めたOB、仕入れ先さんも代表ではなく、普段お付き合い頂いている担当者の皆さんと、今後連携を図っていくパートナーの皆さんという、ある意味変な顔ぶれでしたが、この光景自体が、まず他ではない、ウエダ本社の価値だと改めて感じました。

そんな蓄積の大切さ、繋がり、そしてそれらの重みを感じる事ができた今年の京都流議定書と80周年でしたが、来年からの京都流議定書は、よりTeal的な場にしていけないか?と思います。 

という事で指示はしませんが、そうなっていかないかなぁ。







2018年7月28日土曜日

京都の商売

以前FBでもアップしておりましたが、お香の老舗松栄堂さんが本社横に建てられた、香りのミュージアム”薫習館”のオフィス部分は、弊社で担当させて頂いておりますが、この後の松栄堂さんの対応が、有難いと共に、改めて素晴らしいのと、”京都の商売”というのは、こういう事なのかと、私自身が改めて勉強させて頂いております。 

昨日も東京で、ある京都の経営者にバッタリ会った際、その瞬間に、「今朝、薫習館さんを数名で見学に行って、オフィスも見せて頂いて来ました」と言って頂いたのですが、我々がその社長に話した事もないですから、松栄堂さんが、”オフィスはウエダ本社に任せた”と、皆さんに紹介して頂いているのだと気づきました。 

実は、門川市長からも、”オフィスを見て感心した”とメッセージ頂いていたり、京都経済同友会の元代表幹事のある社長さんからも、同様に言って頂いていたのですが、それはお披露目の際に、私の事を知って頂いている方に、たまたまご紹介頂いたのだと思っていました。 

ところがそうではなく、この建物を見学に行かれた方のご説明に組み込んで頂いているのだと分かり、改めて、これが京都の老舗企業なのかと感じると共に、これぞ”京都ビジネス”というものを、恥ずかしながら初めて体感させて頂いたのです。

 ”一元さんお断り” 他府県の方が、よく誤解される話であり、京都が難しく(冷たく)、排他的に捉えられる話ですが、そうではなく、そのお客さんの事を知らないと、そのお店の品位を保つサービスができないので、一元で来てもらっても対応できないという意味で、そこには、信頼に基づくサービスがあり、それだけに、信頼のある方からの紹介が重要という事で、そこが京都が難しく、排他的に捉えられるところです。

消費者向けのビジネスであれば、口コミの重要性は分かり易いので、京都でなくても信頼を大事にされると思いますが、BtoB 所謂、企業間取引の場合、口コミ的になる事も少なく、ましてや、オフィスなど、一回納めれば数十年用事が無く、ひょっとすれば在任中には二度とビジネスは無いかもしれない世界では、売りっぱなしや、納めて終わりというスタンスも多いのが現状です。 

ところが京都では、そんな短期的な事や、自分スタンスの姿勢では信頼を得られず、長らく商売をやっていけなくなるので、当たり前の話ですが、“よくやってくれた”と喜んでもらえる仕事をしないといけないのだと思いますし、逆に、その様なスタンスで行った事を他にも紹介し、皆で守っていく様な信頼の資産を、積み重ねて来られたのが、正に“老舗”なのだと思います。 

我々の事例のシンボルともなっている京都信用金庫さんでは、榊田理事長自ら、オフィス見学を受け入れますよと言って頂いており、実は、松栄堂さんもお連れして、ご覧頂いた事によって、ご要望も変わり、レイアウトにも反映させて頂きました。 

京都信用金庫さんでも、実際にリニューアルされたオフィスを使って良かったという体感から、この様にもして頂いているのだと思いますし、そこでいい加減な仕事していたら、とても現在の様に、京都の代表的な企業様から順番にご依頼頂く様な事には繋がっていなかったと思いますし、そう考えるとぞっとしてしまいます。 

多分、松栄堂さんでは意識されず、普通にしておられる事なのだと思いますが、遅まきながら今回勉強させて頂いた”京都の商売”を、81年目の今年から積み重ねていきたいと思います。 

幸い?京都では、100年経たないと一人前と見なされない所もありますので、ここから20年かけて、一人前の企業と見なして頂ける様に積み重ねていきたいと思います。 

そう考えると、やっぱり京都は恐ろしいですね(笑) 

2018年7月21日土曜日

Teal、ホラクラシー、ホワイト企業

先週とは一変、今週は、渋谷のスクランブル交差点を見下ろせる所に泊まっておりました。

そんな東京でも先週の宮崎に引き続き、京都流議定書について嘉村さんと打合せして、ようやく構成が見えてきました。

嘉村さんに相談しているのも、話題の”Teal”をテーマとするからですが、私自身も興味は持ちながら、分厚い本は読み切れない、内容も、理屈は分かるけどそんな事ができるの?というモヤモヤ感一杯ですので、それを多彩なパネリストの皆さんに、ぶつけていって教えて頂くスタイルにしたいと思いますので、全く分からない方もご参加下さい!

まずは嘉村さんに、概要を解説して頂いた後、元ボストンコンサルティングで直近は総務大臣補佐官を務められ、グローバルから日本の地方を見て来られた太田さん、現在はリクナビNEXT編集長ですが、その前はアントレ編集長で、リクルートで30年、”働く”という事において様々な角度から見てこられた藤井さん、そしてTealではないのですが、ホラクラシー実践(Tealとホラクラシーの違いについても是非深堀したいと思います)の第一人者でもあるダイアモンドメディアの武井さん、ホワイト企業の審査員で数々の素晴らしい企業を見て来られた瀬戸川さんという、本当に多彩な方々をお迎えしてのパネルディスカッションですので、ただ、Tealとは?というセッションではなく、組織に関わる全ての人に、関係あるセッションになる予定です(笑)。

ただし、”従業員というのは、その字の通り、業に従って、効率を上げる事を一所懸命やればいいんだ!” ”人の価値は学歴、スキル、企業の価値は売上の大きさや経営指標の効率だ”としか見られない方は、全く意味が分からず、不愉快にもなるかもしれませんので、ご参加されない方が良いと思います。

もっとも、その様な方は、私のブログなどをそもそもご覧になっていないと思いますが(笑)

今週は東京で、リベラルという会社に訪問させて頂きました。

そちらは8割が障がい者(主には知的障がい者)で、中古のコピー機や電話機を磨き、修理し、販売されている会社ですが、設立以来ずっと黒字で、しかも素晴らしい成績を収めておられる会社です。





「お客さん入られます」の声で、作業中にも関わらず、全員立って挨拶をして頂き、あとは黙々とそれぞれの作業に取り組んでおられる皆さんの”仕事”ぶりを見ると、にやけてしまうというと失礼なのですが、何故か嬉しくなりますし、本当に素晴らしいと感動しました。

 そして、障がい者の個性を尊重して経営されている会社では同じ様に言われますが、この会社でも、一緒に働く健常者が、彼らの”仕事”に対する姿勢を見て、変わっていき、他のメンバーや組織が彼らのお陰で成長していったとの事でした。

働き方改革の論議をする際には、いつも思うのですが、障がい者と言われる、こういう人達の働き方を見て、本質は何か?を論議してほしいと思います。

このリベラルさんは、Teal組織ではありませんが、第四回ホワイト企業大賞を取られており、その前年には、今回京都流議定書に登壇頂く、武井さんのダイアモンドメディアさんが大賞を取られています。

その様な関係で、8月3日の京都流議定書は、私の突っ込みでどこまで、Teal組織が理解できる様になるかは分かりませんが、Tealもホワイト企業も、東京であれ地方であれ、人の個性を尊重し、人の可能性を力としていく事、考えておられる方々とお話していきたいと思います。

尚、今年はウエダ本社80周年という事もあり、最初に少しだけ、ウエダ本社の展開についてプレゼンもさせて頂きますので、前説として併せてお聞き頂けましたら幸いです。

2018年7月15日日曜日

脱色して来ました。

宮崎県の新富町から先程帰って来ました。
毎度の事ながら、わけわからんと思われると思いますが、今回は、三田愛さんが主宰されるコクリ!のメンバーと新富町の農家、起業家、役場職員、地域商社「こゆ財団」のメンバーが泊まり込みで行なう、GI探求ジャーニーというものに参加しておりました。







新富町が盛り上がっているという事は何と
なく聞いていましたが、そのキーとなったのは「こゆ財団」という地域商社の存在だった様です。

人口1万7000人の町が、ふるさと納税の財源で人材教育などを行っていく事を目指して昨年4月に地域商社が設立された事から、1粒1000円という、国産ライチのブランド化に成功したり、地元の強みを生かす展開から、移住者や起業家が集まる様になっている様です。


行ってみると、食は勿論、確かに強いコンテンツがありましたが、地方では、同様の魅力を持っている所は多いと思います。

ただ、その魅力や強みに気づいていなかったり、素材が良いとしても、それを売れる商品にできていない事が殆どですが、それをこの「こゆ財団」が、コーディネートしているのでした。




今回、この話を聞いて、こういう存在があれば、それだけで地域興しなど、もっとできると思うのですが、設立間もないこの財団に視察が相次いでいる所を見ると、他ではなかなかできないんですね。

その原因を探っていくと、結局は技術論ではなく、やっぱり“人”の話になり、重要な要素の熱意ある“人”が重要なポジションで揃えられるか、反対に、壁となるのも又、“人”ですが、その壁とどうしていくのか?そして、そのマネジメントができるか?が成否の分かれ目なのだと思います。

又、なかなか地元や、自社、個人でも、自分自身の強みに気づくのは難しいですが、それだけに外部の目というものは重要で、外部との接触、交流などを行って、うまく刺激を入れていく事がポイントだと思います。

我々の会社では、こういう事は意識していて、外部との接触、交流は積極的に行っていますが、それだけに余計、自社の強みを自分達が知っている事、刺激を受けて、うまくその価値をマネジメントしていける力がより重要になるのです。

現在、スタッフがそれぞれの立場からウエダ本社の強みを考えて、プレゼンを行うという企画を行ってくれていますが、皆がそういう意識を持ってくれると、見え方が変わり、気づきが変わってくると思います。

固定概念が強いと、どうしても変化や兆候が見えなくなります。

地方に行くのは、地域や、業界などという同じ所に居ると、どうしても頭や感覚に色が着いていってしまうので、自分を脱色していっているのかも知れません。

脱色して来た分、又来週から、新たな色を取り込んでいきたいと思います。

2018年7月7日土曜日

フィリピンで勉強してきたこと~理念、使命感、社会課題

今回、フィリピンに英語勉強で行くなら、ここに行けば?と紹介されたのが、ワクワークイングリッシュさんでした。

これを紹介してくれたのは、恐ろしい?巻き込み力でコクリ・キャンプを主宰する三田愛さんですが、フィリピンの正にソーシャルビジネスとして展開されるワクワークさんとは、英語だけではなく今後色々な繋がりもできるのでは?と勧めて頂いたのです。

これも引き寄せというのか、実はワクワークさんの事は、7年前に嘉悦大学さんがスカイプ英語授業を最初に導入された際に、友人である嘉悦さんから直接現場で見せて頂いて知っていました。


ワクワークイングリッシュさんは、創設者の山田さんがバックパッカーとしてフィリピンでストリートチルドレンに出会い、その社会構造にショックを受けられた事から、彼らを英語を使って活躍していける人材に育て、ストリートチルドレンを救い出す役割を担っていく循環を作り、フィリピンの病巣を崩していこうとされているものです。

という事で、土曜日には元ストリートチルドレン達の孤児院に、ボランティアで授業を提供しておられるのですが、そこにも同行させて頂きました。

ストリートチルドレンというと、悪いイメージしかないですが、そこで見たのは、二段ベットの一つしかない、綺麗に整理された個人の場所と、人懐こく、日本の同世代の子供たちより純粋な姿でした。



又、驚いたのは、ボランティアがパンを差し入れで持っていき、一人一つづつ配るのですが、私がそれを見ていると、八歳ほどの男の子が自分の食べているパンを私に差し出して、食べるか?と言ってくれたのです。

まだ、他の人の分まで欲しがってもおかしくない年齢で、ましてや、貧しく大変な苦労をしてきている子が、自分の物を分けてくれようとするのです。

これだけでも、ストリートチルドレンって何だろう?

今、我々も、他者に配慮できる人や、その対応などをしつこく言ってますが、その気持ちって何から生まれるのだろう?

日本人は、やっぱり何かを失ってしまっていると感じました。

ワクワークさんに行ったものの、山田さんが、第二子となるお子さんのご出産でご主人と共に帰国されており、結局は会えなかったのですが、それだけに代表者不在の中で、チームの素晴らしさと、その源泉となっているTOPの理念の重要性を目の当たりに見せて頂きました。


スタッフが口々に、”TAKAKOの想いに共鳴して”とか、”TAKAKOがビジョンを掲げるのを自分達が形にしないと”などと言うので、私が、どうしてそんな風に考えられるのか?を聞くと、山田さん夫妻は、セブで”悪の巣窟”と言われるスラム地域に、自立を目指す元ストリートチルドレン達の起業を支援するビジネスセンターを建設される予定なのですが、一緒に働いているフィリピン人スタッフ全員が、そんな地域での建設に大反対だったのを、”「このエリアでやらないと意味がない」というTAKAKOの想いに皆、共感したからだ”と言っていました。


TAKAKOさんは居ないのに、TAKAKOの理念を実現する為にと、それぞれの考えから、フィリピン人スタッフ達が実現に向けて動いているのですから、今回、一か月の不在をようやく決断した私からすれば、相当上のレベルだと感じましたし、理念を共有し、人を大事にする様な経営は日本が進んでいると思って、実際これまで沢山のベンチマークも行って研究してきたつもりですが、このチームのレベルの高さには驚きました。

それでも、悩み、問題はある様で、私も現地マネージャーから色々と相談も受けましたが、その悩みのレベルがこれまた高く、我々も含めて多くの中小企業が、こういうマネージャーの存在を作るのに苦労しているのにと思いながら聞いていたので、悩んでいるそのマネージャーには失礼ながら、どうしてそうなるの?と、笑みが出てきました。

やはり、そんな想いになっていくのも、そんな想いになる素晴らしい人を集めていくのも、TOPの強い想いと使命感だと思いますし、それは人種、民族など関係ないのだと痛感しました。

そして使命感というのは、TOPだけの話ではなく、働いている人でも持つことができると、それだけ深みのある生き方、働き方になるのだと思いました。

実際、あるスタッフ(先生)も言ってましたが、ワクワークには素晴らしいキャリアを持った先生ばかり集まっていて、条件でいけば、もっと良い所はいくらでもあるだろうけど、私は、単に英語だけを教えるのではないと思っているとの事でした。

話は変わりますが、私が泊まっていたホテルで驚いたのは、そこのスタッフがよく働くという事です。

これまでアジアと言うと、ハッキリ言って、仕事に対して怠けるというか、全然動かなく、立っているだけ、という様なイメージでしたが、このホテルのレストランのスタッフは、自らドンドン仕事を探し、誰かがある場所を片付ければ、自分は次のセットを用意に行こうというスタイルで動いていくので、ある時、あるスタッフに、”どうしてそんなに動きがいいの?”と聞いたのですが、その答えにうなりました。

 "We love work"

どうでしょう?

やはり、そう思って働いている人、これも一つの使命感だと思いますが、そういう人と、ただ単に消化しているだけの働き方の人では、その人自身の輝きや深みまで全く違うものになると思います。

という事で、フィリピンまで行っても、より強固に感じてきましたが、日本は、日本の働き方改革は大丈夫でしょうか?

そして日本で経験した事をいずれアジアに伝える時が来て、その時に私が英語にアレルギーを持っていたのでは、、という事で今回の英語留学に至りましたが、私が英語習得する時間を待たず、日本は、働き方においても、やる気あるアジアの人々に、一瞬で抜き去られていく事になるかもしれません。

これが私自身、ウエダ本社自体が、これからはソーシャルビジネスのプレーヤーになっていくという理由です。

2018年7月1日日曜日

恥ずかしながら・・

先週少し上げていましたが、実は一か月間フィリピンにおりました。

その理由は、恥ずかしながら、英語の勉強です。

一か月も英語の勉強で会社放ったらかしで良い身分?と思われると思いますし、その通りで本当に有難い事ですが、個人的な目的で行ったわけではなく、今後の事を考えてのものでした。

1年前から、この一か月計画は考えていたのですが、それこそ会社を放って行ける状況にならないかもしれないので、その時点から6月の予定だけはブロックしながら様子を伺っていました。

実は裏目的として、この間に自分達だけでの運営を経験してもらう、という事があったので、本当に行けるのか?ギリギリまで様子を見ながら、スタッフもそれぞれの役割を意識してくれる様になり、組織としても少し成長してきた実感もあったので、実行する事にしました。
「失敗はとがめないから一か月間私に相談せず、全て自分達で決めてくれ」とリーダー達には言って出かけたのですが、今のところ大きな問題もないので、うまくやってくれたのだと思います。

私の目的ですが、大学の頃それこそ一か月だけ、アメリカでホームステイの経験があったのですが、その後、英語は平均的な日本人レベルで、その為これまで、海外や外国人との接点という事ではチャンスを逃して来ました。

特にウエダ本社に来てからは、京都という特長を生かしていく事もありましたが、内にこもりがちで、地方に目を向けるのは良いのですが、もし英語が話せたら、グローバルに打って出ていたと思いますし、全く違う展開をしていたと思います。

又、ここでは書いていますが、“ソーシャルイノベーターや若手のサポートをして偉いね”的な事をよく言われるのですが、良い恰好抜きでそんな感覚は毛頭なく、むしろそれぞれの人を尊敬しているのと、羨ましくも思っていたのです。

地雷撤去や子供兵の社会復帰、ストリートチルドレンや孤児、障がい者、自死遺族、貧困、被災地など、それぞれ大変な問題に向かっていて、とてつもない課題だらけだと思いますが、自分自身がやろうとした事にストレートに向かっていけている姿に憧れを感じながら、ウエダ本社という会社を引き継いだ立場では、そんな事に向かっていけないので、それぞれの相談などに乗りながら、少しでも彼らの役に立てればそれで自分の役割を果たsせると、気持ちを治めていたところがあったのです。

ところが政府が働き方改革の旗を振る様に、日本では正に、働き方、それに対する人々の考え方、もっと言えば、働く事や生きる事に多くの人が意識、やる気を持てなくなっている事が、日本のど真ん中のソーシャル課題であり、我々の目指して来た事、我々が崩していこうとする事が、今ではソーシャルビジネスであり、アントレプレナーとなる状況となってきたのです。

そしてこの日本の状況は、特に急発展するアジアでは今後必要となる時期が、そう遠くなく訪れると思っており、その時に、日本で何某かの結果を出している我々が、私自身の英語の壁のせいで、踏み込んでいかない様な事になると、後悔しきれないと思っていました。

勿論、50代半ばのおじさんが、今から英語を勉強してしっかり話せるようになるとは思っていませんし、一方でAIITの発達で、語学など同時通訳してくれる時代が来るので、覚える必要はないと言う面もありますが、人から考えた組織運営、場づくりを肝とする我々は、いくら言語自体は変換できたとしても、その場の雰囲気や直接話す事から感じる事が大事なので、私自身が直接コミュニケーションを取れる事は必須条件だと思うのです。

英語力はどうなったか?については、できれば聞かないで欲しいですが、少なくとも壁はかなり崩せたかなと思います。

そんな理由での50代半ばの挑戦?でしたので、ただ英語だけの学校選びという事ではなく、以前からその存在は知っていたワクワークイングリッシュさんに個別対応して頂いてのものでしたが、この素晴らしいソーシャルアントレプレナーであり、ソーシャルビジネスを展開されているワクワークイングリッシュさんについては、色々学ばせて頂く事も多かったので、次回にこのお話を纏めたいと思います。

という事で、50代半ばのおじさんの挑戦話はつづきます。