2017年12月30日土曜日

一年って、色々あります

一昨日(28日)ウエダ本社も今年最終日でした。

営業終了後の忘年会では、各リーダーからそれぞれスピーチもありましたが、何となく、それぞれが手応えを感じてくれている事が分かったり、若手の成長、ベテランの意識変化なども感じられ、大変嬉しい締めくくりとなりました。

昨年最後のブログでは、”弱音を吐きます”として、体制的に崩れかねない可能性もあった事を書いていたのですから、一年というのはアッという間でありながら、やはり、それだけの展開をするものなのだと痛感します。

振り返れば、その弱音を吐いたブログにある様に、今年はコピー機販売を中心とするチームの中堅メンバーが退職する事からスタートし、重苦しい幕開けでした。

そこの所は、メインの富士ゼロックスさんが、京都としては初めてで、全国的にもあまり例が無い、”ウエダ課”というものまでを作り、人を送り込んで穴埋めして頂きました。

又、もう一方のオフィス系中心のチームは、従来とは少し違う流れが起きていましたが、その流れを加速させる話がありました。

3月31日京都信用金庫様から直ぐ来てくれとのお電話を頂き、行ってみると、明日4月1日から組織を大幅に変えるが、その意志を形に表す様にできるか?というものでした。

京都信用金庫さんは、この以前から、営業の数字ノルマ廃止を宣言されたり、”ソーシャル”という分野では最も理解があり、実際に自らも様々な取り組みをされているのですが、それだけにウエダ本社の展開もご理解頂いており、大変光栄な事に、この組織変革の意志を表せるのはウエダ本社だろうと、役員会で数名の方が言って頂いてのお声がけだったそうです。

お話を聞くと、確かに、その改革の意志を心底理解できるのは、”うちしかない”とは自信を持って思いましたが、何せ多分、全国的にも例の無い様な、金融機関の中枢部をオープンでフラットなコンセプトで、しかも通常はセキュリティーの関係から、金融関係に強い業者さんで行っておられる所を、我々の様な所に任せて頂くという事には、正直不安もありましたが、結果的には、スタッフ達が見事に具体化し、ほぼ問題も無く仕上げてくれました。

そこには、京都信用金庫さんのご担当の方々の多大なご協力と、大幅に変わる事に対して、実際働いておられる方々のご理解があった事が大きな要因で、仕事をさせて頂きながらも良い組織の姿も学ばせて頂きました。

世の中の働き方改革の大合唱と、それに関連してのオフィス(職場)に対する考え方の変化の波もあり、この案件を境に、単にモノを購入して頂くのではなく、全体をコンセプトからお任せ頂くというケースがドンドン起こって来ています。

そんな経験や雰囲気から、皆が口々に、”来年は楽しみ”という話をしてくれたのだと思いますが、私の方はそんな皆の成長を見て、来年は、もっと長期に向けて、ずっと唱えている本質的な働き方改革に繋げていく動きをしていきたいと思います。

今年ほど、外部の方々の力に助けて頂いたり、集まって来て頂く方々との連携が生まれてきた年は無かったですが、このオープンソースと、何よりもそれを実現する共感、信頼、というものがベースとなった力を、来年以降、”働く”という中で、形に表していきたいと思います。

そんなウエダ本社を来年もよろしくお願い致します。

そして、共感して頂ける方、来年もドンドンご参集下さい!


2017年12月24日日曜日

宇宙へのattention

昨日は毎年恒例となった、12月23日のミラツクフォーラムに参加していました。


正直今年は休ませてもらおうかと思ったのですが、やっぱり行って良かったです。

朝から登壇者だけでなく参加者でも、それぞれで活躍されていたり、その筋では最も権威?という表現は合わないですが、第一人者や、注目されている方が沢山おられて、話をするだけで忙しい状態でした。

それが二会場に分かれて、ランチセッション合わせて9つのセッションをやるのですから、両会場とも聴きたいという事で行ったり来たり。
休憩時間には、知っている人の近況聞いたりで、息つく間もない8時間半でした。

こちらもこの数年恒例になってきた井上英之さんと大室悦賀さんの基調対談では、ソーシャルイノベーションの限界という所からスタートしました。

attention(注意)の容量は決まっているので、自分が何にattentionを向けているのか?に気づくawareness(意識)が大事で、それが起こるとchoice(選択)が増え、actionにつながって結果が出る、それが欲しい結果で無ければ、attentionの向け方を変えていくという事で、awarenessがないと同じ行動を繰り返すとの事でした。

NPOやソーシャルビジネス(イノベーション)はどうしても個別課題に閉じてしまうので、そこだけでは解決につながらないという話でしたが、それだけに、それぞれでattentionを向けて行動している人や繋ぐ人、研究する人などが一堂に集まる、こういう場が大変重要なのだと思います。

いくつかのセッションで共通するのは、”ゆらぎ”の重要性でしたが、やはり私のattention的には空間の話がドンズバで、日建設計の塩浦さんは、20世紀は自動化に向けて来たが21世紀は自在化がポイントで、都市のパブリックスペースにオーナーシップメントを持つという考え方になるとのお話でした。

働くの語源も、日本では傍(はた)を楽にする、という事が言われるが、はためく(ゆらめく)が語源だとの事で、本来はそれぞれが勝手に動いているのが理想なのではないか?とのことでした。

毎年恒例のミラツクフォーラムも"ゆらぎ"を持ちながら、進化しているのを感じましたが、それを一番感じたのは、最後の「テクノロジーの未来と社会デザイン」のセッションで、理化学研究所の方など理工系の研究者が多く参加されていた事です。

そのセッションでA.T.kearney プリンシパルで、宇宙ビジネスでの、つながりを創っておられる石田真康さんによると、宇宙の研究者のパターンの一つは、日本が〜とか、地域が〜という事に全く興味がなく、人類はどうなる、地球が〜、宇宙が〜という事に興味のある人達だと仰っていたのが印象的でした。

都民ファーストというのも有りましたが、米国第一や、世界の覇権を狙う北朝鮮なども、国家レベルでの事を考えるのではなく、全生物にとってとか、宇宙が〜という方向にattention を向けてもらえないかと思います。

核の開発よりも元素や素粒子の研究から宇宙に興味を持ってもらえると、世界も変えられないでしょうか?

ウエダ本社の社是は、「宇宙を想え人愛せ」だという事にattentionを向けていきたいと思います。



2017年12月17日日曜日

だからこその価値

今週は、先月分の土曜日出勤を振り替えて、サイレントボイスという団体に無言語コミュニケーションhttps://denshin.silentvoice.co.jp/ の研修を、まずはトライアルで社員向けに行なってもらいました。

サイレントボイスさんは、代表の尾中氏自身は健聴者でありながら、ご両親が聴覚障害者である当事者意識から、聴覚障害を持った方がイキイキと働ける社会を目指しておられる団体です。

これは面白そう!と直感的に思ってお願いしたのですが、それは尾中氏が、聴覚障害者の”就労支援”を行うのではなく、あくまで自立を目指すもので、聴覚障害があるからこそ、逆に持っておられる表現力や洞察力など、感じる力を生かしてのビジネス展開を行おうとされている事に共感したからでした。

我々は確かに、言葉があるからこそ、”何度言ったら分かるんだ”とか、”そんな事言ってないじゃないか”と思ったり、受ける側も、”言ってくれればいいのに”とか、逆に”キツイ言い方された”と傷ついたり、行き違いや誤解ばかりをして、かえってコミュニケーションを悪くしています。

そこで、言葉を使えなかったからこそ研ぎ澄まされてきた感性や、コミュニケーション力は、どんな組織でもコミュニケーションに問題を抱えている今、大変有効な力になるのではないか?と思ったのでした。

又これはサービス業などでは、お客様の様子から察するという、お店のサービス力にも直結する話でもあり、ミライロの垣内さんも仰る、”バリアをバリューに”というコンセプトに通ずるもので、聴覚障害者にしかできない、ファシリテーターやコミュケーターを生んでいけないかとも話しています。

実際に受けてみると、如何に言葉に頼っているか?に気づかされましたし、伝える為には、伝わる様な表現をしないといけない事が体感できました。

"評価するのは他人" これもよく言われる話ですが、言っているのに伝わらないとか、一所懸命やっているのに評価してくれない、というのは、受け手や評価する人からは、"その様に見えていない”だけなのかもしれない、まずは自分がそう考えてみるだけでも、他人からの見え方を変えていけるのではないでしょうか?

まずは私自身、明日の朝礼から変えてみたいと思います。

今回、聴覚障害と言われる方の長所を生かした展開でしたが、色々な"障害"と言われる方のそれぞれの長所を生かした展開をもっともっと生み出していけないか?と思います。

そもそも私も含めて、分けると健常者という事になるのですが、果たして、健常者と胸を張って言えるでしょうか?

障害者って何でしょうか?

それは何かに対して障害を持っているだけで、全体が障害な筈がなく、逆に言えば全てに障害の無い人など居るのでしょうか?

サイボウズさんが掲げられる、100人居いたら100通りの人事制度というのが理想だと思います。

女性は皆同じでしょうか?

障害者雇用って、何パーセントやれば良いってものでしょうか?

制度は必要ですが、それだけでは本質的な働き方改革には絶対に繋がらないと言っているのも、この根源的な考え方から来ています。

助けるという感覚よりも、それぞれの違いを理解する事、人間って素晴らしいという事を皆が理解して、その可能性を見出していく事、そしてそのサポートをしていく事、そんな世の中に向けていくと、組織のコミュニケーションの問題の多くは解消していくと思いますし、その様にしていく事が本質的な働き方改革にも繋がっていくと思います。

まずは組織風土にクサビを打っていく為にもサイレントボイスさんの研修、体験されませんか?







2017年12月10日日曜日

色々な人が行き交う会社

先ほどまで、地球未来シンポジウム2017 希望の探求と、引き続き行われたアミタさんの40周年パーティーに参加していました。

シンポジウムでは、とんでもない論客の出演者に混じっての登壇で、大変疲れましたが、内容が濃過ぎて消化できてませんので、内容については又改めて書きたいと思います。

そんな今週は、月曜日から仕事と介護の両立支援セミナー、ブロックスさんとの試写交流会でスタートし、木曜日は採用セミナーとダイバーシティセミナー、金曜日には同じ内容ですが、ワークプレイス勉強会を午前、午後に分けての二回開催と、二本立てでセミナー満載の週でした。

それ以外にも、おやこ保育園、子会社のMEGAMIのファミコレ、テラルネッサンスさんのテラカフェも行われて、これらセミナーだけで、今週は200名程の方々が出入りして頂いた事になります。

先月から一ヶ月お預かりしていた、京都信用金庫のインターン研修も今日のシンポジウムで終了しました。

一ヶ月というと、正直、受ける側からすれば負担がかかるだけですので、京信さんとの関係から"協力する"という意識しか無かったのですが、最終的には、その方の人間性や、仕事に対する姿勢などが素晴らしく、特に同世代や年下のスタッフ達にとっては、大変刺激的で良い勉強をさせて頂いたと思います。
元々は全く夢ややりたい事も持たず、たまたま受かった京信さんに入ったという、ごくごく一般的?な目先の事だけで動いていた若者だったそうですが、出会った先輩や上司の指導やアドバイスで、30歳とは思えぬ、人間的な幅と対応力を備える様になるのですから、やはり会社でできる事の大きさを再認識します。

又、そんな気づきを与えられる、その人に合わせて的確なアドバイスをできる先輩や上司がおられる京信さんは、やはり素晴らしい組織だと思いますし、そういう風土を作って来られたTOPの方々も素晴らしいと思います。

"計画外の共同作業"

スティーブジョブスが、イノベーションを生み出す為に必要とした言葉で、最近のオフィス動向についての講演でもよく使わせて頂いています。

イノベーションを生む為には、新しい事へのチャレンジは勿論ですが、異質なものに対しての理解や、計画外で起こる事を面白がる度量も必要です。

色々な人が出入りする会社にし、その中で我々に共感してもらう人に入ってもらったり、関わってもらって、そこから生まれる違和感を楽しんでいきたいと思います。

これからのウエダ本社は、もっともっと色々な立場の人、異質な背景の人に集まって来てもらう様にしたいと思いますし、色々な人が交差していく事を楽しんでいきたいと思います。

企業としても尊敬するアミタさんに習って、人間関係資本に資する事業を追求して参ります。





2017年12月3日日曜日

楽観論への転じ方

今週も社員面談の続きからスタートしました。

これは四半期(三か月)毎に行うもので、年度で決めた目標に対しての進捗、振り返りを行い、次の三か月はどうする?を話して考えてもらうものです。

一番馬鹿らしいのは、真面目にしっかりやっているのに、成果に結びつかない事でそうならない為には、目標を決めて、それに対しての計画を立て、振り返りを行うPDCAを行っていかなくてはなりませんが、特にこの振り返りと見直しが重要です。

今週の動きで特徴的だったのは、二つの大学の学生と、二つの業界誌からのインタビューと、龍谷大学大学院での授業もあった事です。

又、それに加えて、うちの会社に興味を持って頂いての来客も、同様に色々と聞いて頂けるので、私自身の振り返りの、良い時間となっていました。

講演や授業は、ウエダ本社の展開や、オフィスや最近は働き方についての考え方と展開についてですので、自分自身の整理になりますが、インタビューや質問は、考えてみると・・とか、そう言えば・・確かに今の根は以前から有ったとか、今と繋がっているなど、思わぬ気づきを得たり、そもそもを考え直す事にもなって良い振り返りの機会となっています。

大学生の頃から、”成功してある一定の資産を得た後は、世の中の様々なハンディキャップのある事に対して全て費やしたい”と、言っていたり、30歳の時に独立した理由の多くは、その先の人生を考えて、時間と場所に縛られず仕事しながら、年の内、半分くらいを海外で過ごしたいと思っての事で、そんな働き方ができる様にする為であったり、独立してから、その業界では売れなくなった物を視点を変えて、違う業界に展開したり、違う使い方で売ったりしていた事など、全部、今のウエダ本社で行っている事と繋がっていて、その源流は同じなのだと改めて感じます。

スタッフには変化を求める様な事を色々と言ってますが、やはり人は、そう簡単に変わらないのでしょうね(笑)

ただ実際は、スタッフ達に、”変われ”と言っているのではなく、自分の得意な事、やりたい事を見つけて、会社の方向性の中でそれを繋げていく様にしてほしいと言っているだけなのですが、うまく伝えられていないと思います。

ただ一つ変えないといけないのは、やろうとする意志だけだと思います。

アミタの熊野会長は、人間は成り行きに任していると悲観論になる。
楽観論には、意志が必要だと仰っていましたが、まさに、そうしよう!と自らが思わないと何も実現には向かいません。

そして、そうしようと思う方向を間違えば、とんでもない方向に行ったり、全く成果が出ないという事になってしまいます。

未来を想像してみて、そこに向かう目標を立て、それをやろうとする事、まずはそうしようと思う事から楽観論に転換したいものです。

コップに半分水が入っている状態は誰が見ても同じです。
それを、半分もあると思うのか、半分しか無いと思うのかで、繋がっていく人、集まってくる人は違ってくると思いますし、すると、人生までも全く違うものになっていくのではないでしょうか?