2017年6月18日日曜日

業界の常識と勝ち組って?

今週、富士ゼロックスの海外販売子会社の不適切な会計処理が大きなニュースとなっていました。

この件について、FBでもコピー機販売について書いていましたが、殆どの方には意味が分からなかっただろうと思います。

又、ウエダ本社は2009年まで、富士ゼロックス特約店の販売で、3年連続日本一となったその表彰式のスピーチで、”あまり嬉しくない”などと言って、殆どの方にはご理解頂けていなかったと思いますが、これも今回の事から、改めて説明したいと思います。

今回の原因は、私も新聞報道でしか知りませんが、売上至上主義であったと言われていますし、それはその通りであろうと思います。

コピー機ビジネスは、カウンターと呼ばれる、1枚当たりのコピー料金が収入源であり、機械を納入して、それを使ってもらって利益を上げていくという形になっています。

その為、機械を入れないと何も始まらないので、特に、攻めていく側(競合メーカーの機械が入っている所に)は安くても入れようとします。

一時期、”携帯電話本体無料”という事もありましたが、あれも、その後の通話料が収入源となる為、機械本体売った者?勝ちとなる、同様のビジネスモデルです。

という事から、どうしても案件ごとに売り手の論理で、条件などが決められるケースが多く、一般的なビジネスでいう顧客スタンスに立った論理とはなっていません。

又、売り方もキャンペーンを打ち、報奨金や旅行などをインセンティブとしたものとなるのですが、これはXEROXさんに限らず、程度差はあれど全てのメーカーがこのスタイルで動いています。

そんな業界の中で、ウエダ本社としては、本当の意味でのお客様スタンスに立ち、オフィス全体、企業全体から考えたパートナーとしての位置づけを目指していこうとしていましたので、一時的には販売が落ちる事も覚悟して、抜本的に販売スタイルを変えようと取り組んでいました。
ところがその間にそのままのスタイルで3年連続一位となったのは、その方向に転換できていないという証拠だという事で、”嬉しくない”という発言だったのです。

会場におられた殆どの方には意味が分からなかったと思いますし、ただ、不遜な奴だったと思いますが、我々の様な弱小の会社が存在価値を創っていく為の、至って真面目な話でした。

しかしそれ以降は、オフィスレイアウトなどの空間についての考え方には共鳴頂いて、全体をお任せ頂くケースも出てきたのに対して、コピー機ビジネスについては、そこに繋げる事ができず、目指す方向性と既存ビジネスモデルのギャップで、もがいていました。

私自身のメッセージの出し方も拙く、しっかり売る事や、数字を作っていくという事も弱めてしまった所もあり、
そこは逆にXEROXさんにもご協力頂き、現在体制を整えているところです。

今回の件でXEROXさんやコピー機業界がどの様に変わるのかは分かりませんが、どんな業界でも、そこにおいての既存モデルでの勝ち組はなかなか変われないものだと思います。

しかし一方では、アマゾンがホールフーズを買収するというニュースも飛び込んで来た様に、日本だけ、或いは、業界の常識だけを見ていても、アッという間に崩れ去る時代です。

我々の様な所では、やはり、業界常識ではなく、ビジネス、人と人との関係などでの本質から、実直に考えていきたいと思います。





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