2017年5月28日日曜日

小堀さんに学ぶ、カッコイイ大人、素晴らしい企業

今週月曜日は、小堀さんの社葬に行ってきました。

実は全く知らず、前日の日曜日の夜にFBでお悔やみなどが上がっているのを見て、慌てて調べて社葬に参列する事ができました。

最後にお目にかかったのは今年の二月でしたが、経済同友会のイノベーション委員会で会社訪問させて頂き、15分程だったかと思いますが小堀社長のショートプレゼンの素晴らしさに、改めて感心させられました。

抗がん剤治療で何度も入退院をされていましたが、"お元気そうで良かったです"と言うと、少し歯切れの悪いお返事であったり、ショートプレゼンの中にも、今から思えば、"命ある限り"この活動を続けていきたいという事を仰っていた様に思います。

小堀さんに初めてお目にかかったのは、7年前の京都流議定書に出て頂く際にご挨拶に行った時でしたが、これぞ京都企業と言うのか、こんな会社や経営者がおられるのが、京都の素晴らしさだと感じさせて頂きました。
http://okamura-kyotostyle.blogspot.jp/2010/06/blog-post_05.html

ビジネス上凄い人や、その能力の高さなどで尊敬する人は沢山おられますが、私が、"カッコイイ大人"と思えるのは、ビジネスもしっかりされながら、むしろそれ以上に使命感を持っておられ、強烈な想いを持ちながらそれでいて謙虚で、老若男女、その地位やメリットなどで、分け隔て無く対応をされる方なのですが、実はそんなに多くはおられません。

小堀さんはその内のお一人で、強烈な使命感がありながら、物腰の柔らい、私には絶対真似ができないお人柄でした。

そんな小堀さんも、幼少の頃は、人が亡くなって儲かるんだろうと、揶揄された仏具という家業が嫌でしょうがなかったとお聞かせ頂いた事があります。

それがある時、お嬢さんを亡くされたご両親から、しっかりお見送りする事ができて、私達も落ち着く事ができましたと、御礼を言われた事で、自社の役割と、それだけ尊い、人の役に立つ仕事なのだと気づかれ、そこから誇りに思って展開して来られたとの事でした。

そんな心に響くお話をして頂ける語り部を亡くしたのは寂しい限りですが、直接お話を聞いた者として、少しでも、京都にまだ残る素晴らしい精神、素晴らしい会社、カッコイイ大人を紹介し、継承していかなくてはいけないと思います。

そんな想いで開催し、小堀さんにもご出演頂いた京都流議定書も、今年で10周年を迎える事ができました。

まだまだ、会社の目的にまで落とし込めていないというと変な表現ですが、本来は会社目的に合致したもので、その使命を果たしていく為に行なっているものなのですが、皆の意識にまで落とし込めていません。

小堀さんのご冥福をお祈りし、教えて頂いた事を思い返し、改めて私自身とウエダ本社の尊い役割を、考えていきたいと思います。

合掌





2017年5月20日土曜日

社員満足と社員の幸せ

毎週書いているブログを読んで頂いて、お褒め頂いたり、中にはもっと集客のあるブログへの移転を薦めて頂く方もあるのですが、大衆向けに発信しているというよりは、外向けには、一部でも、価値観が合う人が見て頂ければいい、それが少しづつでも広がればいいといもので、主たる目的は、うちのメンバーや、ステークホルダーの方々に共有したい事と、実は自分自身の一週間の振り返りを、どうせなら配信しておこうというものですので、”もったいない”などと、それこそ”もったいない”事を言って頂く方はどうかご安心下さい。

という事から始めたのも、今週は改めて振り返りをしていて、この時間の重要性を感じているからです。

今週も、沢山の方の講演を聴きましたが、その中でも大久保寛司さんと、ネッツトヨタ南国の横田相談役のお話を一週間の内に聴くという凄い一週間で、これは整理しないと、とんでもなく”もったいない”と思って書いています。

大久保寛司さんのセミナーは、ご自身でも何年も封印?されていたという、仕事の進め方など、より仕事ができる為の基本というお話でした。

そんな貴重な内容だという事で社員も数名参加させて頂きましたが、まずは社員に向けては、どの様に感じてくれたか?興味ある所です。

まず仕事の効果を出すには、いつまでという仕事の期日を示す、優先順位をつける、無理なものは断るという事が必要だが日本人は断る事が苦手な人が多いとの事でした。
この点は社内でもよく「良い人がビジネス上では悪い人になる」と言って例も上げて話しています。

客観的事実で進める、という点については、どうしても希望的観測や修飾語ばかりの説明をする人が多いので、物事は「箇条書きで考えなさい」と言っています。

物事は確認して進める、という事においても、「自主的にやるのと勝手にやるのは違う」と言って、擦り合わせしないと、無駄な努力ばかりで馬鹿を見る事になると話しています。

物事は両面あるという事での物の見方や、相手の立場を考えて本音を考える営業についての話などは、どれだけ話して来た事か、と思います。

ここで、社員がどの様に聞いたか?
ですが、

いつも言われている事はそういう事か!

と思ってくれたらありがたいですが、

なるほど!とか、初めて聞いた!

という事であれば、それこそ、私が、分かってもらえる様に話できていないという事ですから、そこを見直さなければなりません。

でも私自身が明らかにできていないと感じたのは、人によって違う基準を、”揃える”という事であり、やるべき事をブレークダウンして、誰がいつまでにという計画を明示するという事であり、そこまで落とし込みをできていない自分に指を向けるしかありません。

大久保さんのお話にも、物事の本質は、何処に時間をかけているかに表れるとありましたし、横田相談役の問いかけにも、一番大切なものは何?そしてその答を考えたら、それに対して毎日何をしてますか?とありました。

以前、ここでも書きましたが、横田さんは満足と幸せの話をされます。

満足はwantsで幸せはneeds

そして満足を追いかけて手にいれると幸せはなくなる。

労働条件は満足項目ばかり。

だから、社員満足ではなくて、社員の幸せを追求するのだという事ですが、更に、社員を幸せにする為の顧客満足だという事でした。

顧客満足を目指して、社員満足を目指すという事も、経営品質などでは言われたりもしますが、そうではなくて、人間的成長に繋がる働きがいを持ってもらう環境、それを目指すのが社員の幸せを目指す事になり、その為に顧客満足を図るのだという事でした。

この違い、それこそ伝わりますかね?

その一番大事にしたい''社員の幸せ”にもっと時間を割いていきたいと思います。

2017年5月15日月曜日

1000年を紡ぐ企業と共に

今週も色々な方が紹介で来られましたが、何故かキャリア教育に関わっておられる方が続きました。

それだけ、まだまだ就職においてのミスマッチ感が強く、売手市場が続く中、一方では問題意識を持っていなかったり、安定志向?で、大手にしか目が向かない学生達を、何とか、意識の高い中小企業に向けられないか?という問題意識でした。

我々も同様には感じていますので、それぞれの方と、どう連携していけるかを考えていきたいと思っています。

別に来て頂いた所に、皆いい顔をしているのではなく、問題の根源は皆同じで、それぞれがその根を崩して行く事に向かわないと、又、力を向けていかないと、このままではどうしようもない既存価値を崩していけないので、同じ想いを持って、課題に 向かう人達は、それぞれが頑張っていかないといけないと思っているのです。

今週は京都市ソーシャルイノベーション研究所(SILK)さんが行われていて、審査員として関わらせて頂いている「これからの1000年を紡ぐ企業認定」の第2回の表彰式があり、参加していました。


第1回目の、和える、IKEUCHIORGANIC 、坂ノ途中、シサム工房、食一、Dari K、という"ソーシャル"という世界では華やかなメンバーと比べて、今回は、アラキ工務店、テラルネッサンス、フラットエージェンシー、ヘルプという、テラルネッサンス以外は"ソーシャル"という事で立ち上げたのではなく、元々の本業の中での課題に向かっておられる所でしたが、やはりここでも感じるのは、世の中の問題、色々な業界の課題の根源は結局は同じだという事です。

今回、この賞の名前からも、その向き合う課題が無くなれば、使命が無くなってしまう存在のNPOを、どの様に位置付けるのだ?という意見もあったのですが、そもそもは、儲ける目的のビジネスと世の中の課題に向き合う為に儲けを考えないNPOという、間違った考えを払拭し、世の中の役に立つ活動、そしてそれに真に向き合う素晴らしい団体を認定し、皆で応援し、そんな団体、活動を広げていって、世の中を変えていこうとするものですから、世界の紛争問題に向き合うテラルネッサンスなどは、一番根源に近い活動なので、選ぶべきでしょう!となったのでした。

そんな事で、一見全く違う世の中の問題も、突き詰めていけば同じだという事を改めて感じた一週間でしたが、私自身、色々な課題に向き合っておられる方々からご相談頂いたり、審査員なんて偉そうだと思いながらも、想いや使命感は負けていないとも密かに思っています。

あとは中小企業、オフィス環境、働き方というフィールドにおいて、同じ根源を崩していく事、それを成果として見せていく事において、受賞団体にも負けない様にしていきたいと思います。

そして今週には、そんな考えを発信し、ミスマッチを無くす為の会社説明会も行なっていました。

今後も隔週で開催していきますので、働く環境分野から、一緒に課題を崩していく事を目指してくれる人、是非集まって下さい!







2017年5月7日日曜日

80周年に向けて、「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」

今年は大型連休の所も多かったと思いますが、カレンダー通りの当社でも、今週は5月1日、2日のみの出勤でした。

その5月1日はウエダ本社の79回目の創業記念日であり、今週から80周年目に突入しています。

KYOCAのリノベーションからこの4年程は、休日には何らかのイベントがあったりしたので、ゴールデンウイークをゆっくり過ごすのは久しぶりでした。


という事で、改めて考えてみる時間も取れたのですが、振り返ってみると、ウエダ本社に常勤で関わってから17年、オフィスの事をワンストップで対応する会社という事で、現体制にしてから既に14年が経過してしまっています。

その間、倒産危機というところから実質の無借金には転換したというものの、縮小均衡させただけで、当初から、働く人にSPOTを当てた展開を目指し、働く環境を唱えて展開して来た事は、まだ成果として出せていません。

又、皆がやりたい事をやるのが働き方の理想と、個々の動きにほぼ制限をしていなかったり、リーダーの育成が課題と、オペレーションについては口出しをしない様にしていたのですが、結果的には甘く放任していただけではないのか?と感じていました。

そんな中、引き寄せられた様に手に取った本は、”日本電産流V字回復経営の教科書”というもので、M&Aの成功確率が50%以下という中、今まで50社以上の買収を行いながら一件の失敗もなく、しかも、どんな赤字会社でもほぼ1年で黒字転換をさせて来られたという、信じられない永守流の経営書で、それを読んでいくと、モヤが晴れた感じがしました。

メソッドに対する組織の需要マインドを上げておかないと効果が出ないという事や、優れた手法を身につけさせて、組織のカルチャーをスピード力、徹底力のあるものにする、とありましたが、まだまだ会社の土壌をしっかり作れていない中、メソッドを優先してきた事と、優れた手法を身に付けさせるという、型を作って徹底するという、個人や組織の土壌作りをできていなかった事に気づき、この間何をやっていたんだと、居ても立ってもいられない大きな焦りも感じました。

これまでの方向性は間違ってはいないと思いますし、考えた通りには進んできているとは思うのですが、いかんせん時間がかかり過ぎで、その原因はやはり私が仕組みを作れていない事にありました。

「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」このシンプルなメッセージに込められた強烈な想いとそこに向かう姿勢、私自身この感覚が足りてなかったと思いますし、これを意識して、来年のゴールデンウィークには成果を出して満80歳を振り返りたいと思います。