2017年3月19日日曜日

蓄積する'場'


今週は、六本木のHAB-YUで行なわれた、富士通✖️ミラツクさんの共創プロジェクトに呼んで頂きましたが、私にとっては、色々な意味で振り返りもできて、有り難い機会でした。







ロフトワークの林さん、ISSUE+designの筧さん、そしてこの場を作ってこられた富士通の高嶋さんという凄いメンバーとご一緒させて頂くのも嬉しかったのですが、林さんとは、色々とクロスしている事があり、それ自体が良い振り返りの機会にもなりました。



林さんと言えば、MITメディアラボの伊藤穣一所長の補佐という存在としても有名ですが、今から18年程前、ネットバブルがピークを迎えていた頃、私が関わっていたIT企業が早稲田大学アジア太平洋研究科のゼミに寄付講座を持っており、そのゼミでの自慢としていたのが、ネオテニーを創業された伊藤穣一さんでした。



その頃私は、倒産の危機に直面したウエダ本社に入りながら、その建て直しを模索する中で、このIT企業にも関わり、月に一度のこの寄付講座や、丁度このHAB-YUの向かいにあった東京事務所に来て、当時あったテレビ朝日横のカフェで朝食を取り、早くその倒産危機を抜けて、この様な成功者気分を自社で味わいたいと思ったものでした。

その後、伊藤穣一さんと言えば、米国でも最も有名な日本人の一人という存在になられ、その補佐役も務められる林千晶さんは、FAB CAFEなども作られたロフトワークを創業されて、そのロフトワークさんがJIMUKINO-UEDA BLDG.(ウエダ本社南ビル)の直ぐ近くにドロップイン型の、おしゃれなクリエイティブラウンジを作られたのがMTRL KYOTOなのです。

MTRLさんはクリエーター向けで全然オシャレですが、その開き方や場の持ち方は同じ様な感覚で常に注目してました。

そんな林さんや、デザインで地域課題の解決に取り組まれ、博報堂所属でもある筧さんが、岐阜県の飛騨や、高知県の佐川町で町づくりに奮闘しておられるお話を、六本木のど真ん中で、富士通さんが作られた'場'で話しているというのも面白かったですが、結論が出た訳ではないのに、色々と湧き出てきて、最終的には凄くワクワク感が充満した'場'となりました。

これが、ミラツクワールドなんだと思いますが、そこで出てきたことで、面白かったのは、'場'の繋がりについてで、記憶はその'場'に残るので、同じ'場'でも使う人、出入りする人によって、変わるということと、自分の精神的な許容量一杯のメモリーの減らし方についてでした。

先日もある方とお話をして、その後、”岡村さんの言っていた「蓄積する場所」という言葉が刺さりました”とメッセージを頂いて、逆に、なるほど、と思っていたのですが、私もこの、'場'に蓄積していくという感覚で行なっていたのだと腹落ちしました。

それをオフィス(企業)に向けるのか、空きビルに向けるのか、町に展開するのか、対象が違うだけで、全ては同じ事を行っているのです。

そして当時、倒産の危機で毎日難題だらけの日々で、多分、荒んだ”場”であった当時のウエダ本社から、六本木で夢見れたあの'場'や時間は、私にとって、メモリーを減らす役割をしていたんだなと、そんな振り返りもさせて頂いた、これ又、人と場の価値を感じる時間でした。

働く人のメモリーを減らすことと、繋がりという資産が蓄積する'場”を目指していきたいと思います。

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