2017年7月23日日曜日

『人で勝つ経営』とオフィス環境

今週は予定が重なりまくりの出張でした。

水曜日に担当している経済同友会例会に出席後、最終近くで横浜入り、翌朝、盛和塾世界大会の二日目のみ出席でその日は東京泊、翌朝はトップフォーラムで軽井沢のホテルに直行してセミナーのみ出席して、京都へとんぼ返りという週でした。

それぞれが中途半端で、しっかり学べてないよなあ〜と反省も多いのですが、トップフォーラムでの、LIXIL前副社長八木さんの「人で勝つ!」という戦略人事のお話は、ウエダ本社として考えている所と重なる事も多く、勇気とヒントを頂きました。

企業の中で人事が抵抗勢力になっている事が多く、自ら人事のプロを自負され、日本で人事のプロを作っていかないと、日本企業の弱体化が止まらないという危機感をお持ちの八木さんは、戦略というからには、ゴールをしっかり持っているか?つまり勝ちの定義を持っているか?と投げかけられます。
そして、人事の勝ちとは、人と組織で最高のパフォーマンスを出す事、経営を差別化する為、自分の会社らしい人事をする事だとの仰っていました。

しかし、これだけの意識を持った"攻める人事部"というのが、日本の中で何社あるのか?
少なくとも私は、出会った事がありません。

八木さんは、LIXILの前にGEでも人事リーダーを務めておられたのですが、GEが競合他社と倍以上の生産性を上げていたのは、社員のやる気が高い事が大きな理由だと明言しておられました。

人がやる気になれば生産性が高まり、成績も上がる、こんな事は当たりだと思うのですが、何故か、日本の会社は、そういう事に目を向けていません。

ウエダ本社で考えている事と合致するというのは、単にオフィスを作るとか、ましてや備品を販売するという事ではなく、働く人がいかにやる気を起こす様な環境、制度、教育、風土、場というものをトータルでサポートするという事を目指しているのですが、残念ながら、それでどの様に、どの位効果が出るのか?というエビデンス、要は、そこにそれだけお金を掛けて、どの位利益が上がる?という数値的なものが無いとなかなか進まないの です。

お金を生まないオフィスはできるだけ安くして、社員のモチベーションなどを考えず、ただ管理するという、右肩上がりの時代の価値観のまま運営されている所が殆どです。

とは言え、最近漸く、オフィスの重要性の認識が高まり、我々にその企業さんの根幹やシンボリックになる所をお任せ頂いたり、ご相談頂いているケースが増えて来て、実はそういう事もあって、それぞれの会合に顔出ししている事もあるのですが、我々は、人の大切さ、人のやる気の重要性に理解ある経営者の会社から、『人で勝つ経営〜その為のオフィス環境』という考えを広めていき、日本の総務を変えていきたいと思います。







2017年7月16日日曜日

残念な結果にならない為に

週末三連休と京都では祇園祭が重なった今週は、毎年この時期に開催される公園遊具メーカーの代理店会で東京でした。

その中での講演会は、電通のビジネスクリエーションセンターのディレクターの方でしたが、意図的に講演会というスタイルではなく、スタッフの方と対談形式で事例中心でされたお話は、大変分かりやすいものでした。

設置者、運営者と利用者の意識のギャップという事においては、公園というものはある意味最も残念な場所となっており、日本の殆どの公園が、地域の役に立っていなかったり、むしろ危険な場所となっているケースも多い状況だという事でした。

何故そんな残念な事になるのでしょう?

ハコ、モノ行政と言われてきた様に、行政というのは、とかくお金を確保して、或いは借金して器を作ってきました。

しかし、世の中の状況、人の関係性、住民の意識なども大幅に変化し、公園やパブリックスペースの在り方も大きく変わっている筈なのです。

子供にとってノビノビと遊ぶスペースである筈が、ボール使用禁止、バーベキュー禁止、花火禁止など、駄目な事ばかり。

近所に保育園ができるのも迷惑だという世の中ですから、"地域住民の為"に仕事をする役所では、クレームを放置できず、結果的には、何もしない方向に動き、挙げ句の果てには、遊具も危ないと使用禁止になったりもしています。

これは決して行政だけのせいではありません。

何故そうなるか?を考えると、何でもそうですが、一方通行の話ではなく、国民、地域住民一人一人の意識も変えていかないといけない事に気づきます。

色々な事がそうですが、"管理型"というのが通用しなかったり、弊害の方が多くなっているのです。

企業の課題、そこからくるオフィスの課題も全く同じで、お金やモノを追い求めなくなった時代、そのマーケットに対する企業の閉塞感、そこで働く人の価値観の変化、リーダーシップの欠如、答え、マニュアルのある教育で育ってきた人への指導などなど、やはり管理型での限界は明白で、そこをどの様にするかで皆もがいているのです。

スタバを中心にカフェなどで仕事をする人が多い様に、仕事場=会社ではなく、家か会社か、プライベートか仕事かという垣根も変わっていっています。

という中では、公共スペースやオフィスでも、使う人の視点で考えていかないと、全くの本末転倒という"モノ"が出来上がり、従来型の頭で、良かれと思ってお金もかけて作ったモノが、誰も使わない、喜んでいないという事になってしまうのです。

ウエダ本社では昨年、約一年がかりで社員のワークショップを繰り返し、それを形にしてオフィスをリニューアルし、その見学者や勉強会も増えて来ていますが、そのリニューアルに"社長としての私の意見は一言も入っていません"と言ったりしているのは、物分かりの良いTOPを演じているのではなく、この様な時代背景というか、オフィスもそう変わっていかないといけないという事を表しているのです。

本当にその場所を使う人、その価値を分かっている人に任せていかないと、分かっていない人、価値の変化に気づいていない人が従来発想で管理をすると、とんでもない残念な事になっていくのです。

だからこそ今の時代、指示、命令、管理という系統ではなく、ダイアログが重要であり、ファシリテーターや、そのギャップを埋めていくインタプリター(通訳者)が重要になるのです。

そうそう!と思う方、なるほど!と思って頂いた方、半信半疑ながら今のままでは駄目だと思っておられる方、京都流議定書の三日目にお越し下さい。

管理者と使用者(利用者)とのギャップが見えてくると思います。

特に、"共創が生まれる空間のデザイン"というセッション3はそのものですし、アーバンピクニックというプロジェクトを行われている村上さんなどは、正に新しいパブリックスペースのあり方を示しておられる方です。

最後はいつも宣伝になってしまいますが、京都流議定書自体、そんな想いや展開が詰め込まれたものですので、ご容赦下さい。





2017年7月9日日曜日

持続可能経済協会で、四十にして惑わず

今週は、飯尾醸造さんのイタリアンのオープンに合わせて宮津に行ったり、土曜日には、アミタホールディングスの熊野会長が立ち上げられた、持続可能経済協会の第一回会合があったりで、書きたい事満載ですが、その会合で、あまりにも衝撃的だった能楽師の安田登氏の講演について、備忘録も兼ねて書きたいと思います。

「能と論語を脱色する」というテーマの講演は、能は650年、論語は2000年読まれているが、殆どの人がつまらないと思っているのに、何故続いているのか?
2045年に迎えると言われている人工知能が人類を凌駕するというシンギュラリティを、論語を通して、前のシンギュラリティを見てみるという事から始まったのですが、能楽師というだけでも話題は尽きないだろう中、漢文?の辞書を編纂されたとかというご経験もありながらの論語研究、又一方では、3DCGやゲームの攻略本を書かれたり、インターネットも、まだ日本で使われていない1991年に米国で出会い、伊藤穰一さんなどともその頃から交流があったという訳の分からなさで、何故、一番衝撃的であったか?という事も想像して頂けるのではないか?と思います。

冒頭の何故、能はつまらないのに、650年続いて来たか?については、世阿弥が如何に続けるか?という仕組みを組み込んだからで、伝統と初心がテーマとなっているとの事でした。

初心の初は、衣と刀で、衣を作る際に最初に太刀を入れる事であり、人は次のステージに進む際に、今までの経験や固定概念などを切り刻まなければならないというのが、初心に返るという意味で、能は豊臣秀吉、江戸時代初期、明治、戦後と四度の大きな変化を経験しながら残ってきたのは、能には初心が組み込まれているからとのお話でした。

不惑、天命の、四十にして惑わずという話も、孔子の時代には"惑"という字は無く、孔子は"或"と言った可能性が強い。
"或"は、囲む、区切るという意味で、四十にして区切らずと言った可能性が高く、つまりこれも、今だと五十五歳位との事でしたが、その位になると、それまでの凝り固まった概念を区切って、初心に返っていかなくてはならないという事でした。

温故知新も、少し意味合いが違い、"温"はぐつぐつ煮込んだイメージ、"故"は、元は"古"という字で、"古"は古いという意味ではなく、堅いというイメージで、自分の中で固定化した知識という事、"知"も孔子の時代には無い字で、矢を表す字が使われている事から、至るという意味であり、"新"は、新たな切断面という意味から、温故知新は、「古い知識をぐつぐつやっていると誰もやってなかった新たなものが生まれる」という意味なのだそうです。
脳の余裕で手に入れたものが"知"であるので、AIになっていく時代、脳が余裕を生み、誰も考えなかった"知"が生まれていくとのお話で、これからは正に産業革命、明治維新などよりも大きい、人類にとってどうなるか?という時代に突入していっているという事を感じてワクワクしました。

この持続可能経済協会というのは、初年度は勉強ですが、それが目的ではなく、あくまで活動していこうとするものですので、私もこういう時代に生まれて来た事に感謝して、今で言えば五十五歳位という事を腹に据えて、四十にして惑わずから、五十にして天命を知るに向かって行動していきたいと思います。




2017年7月2日日曜日

女性観察から働き方を考える

ここ最近は、唱えてきた事をご理解頂くケースが増えてきたり、社内でも理解がされて来たり、(恥ずかしながら、スタッフにもまだまだ浸透はできていません)、世の中が動き出している感じがします。

そんな中で土曜日は、働き方、オープンイノベーション、空間デザイン、都市のクリエイティビティをテーマとした、ミラツクフォーラムに参加していました。

今年の京都流議定書にも繋がる内容であり、又ご出演頂く村田製作所の牛尾さんや、ワークプレイスデザインで共同研究もさせて頂いている、仲先生もお話される事もあり、事前勉強の意味もありました。

千趣会で、前ベルメゾン生活スタイル研究員の和田さんが、"お仕事柄"女性を見るのが大好きで、数十年に渡って女性を見続けて来られたという視点での、これからの働き方や、社会の仕組みについてのお話を聞いていて、私自身の今の展開に至った経緯とも符合する事も有り、俯瞰してみる事ができました。

原宿などでカッコイイ女性を観測して、女性のライフスタイルを考えたと仰る和田さんと同じく、繊維商社でヤングレディースのアパレル向けにテキスタイル企画を行ない、会社として、入り込めていないブランドの開拓役をやっていた私は、休日に一人でそのブランドの売り場を定点観測して、どんな女性がどんな商品を手に取り、興味を持つか?から、その女性が一年後にはどの様な物を欲しがるか?を考えて、そのブランドに提案し、切り崩すという様な事をやっていました。

月曜日の朝一からオフィスで女性と遊びに行った話をしていても、”仕事”に繋がるのですから、楽しい仕事でした(笑)

それが一般的なオフィスに出入りするウエダ本社に来てみると、『日本のオフィスって、どうしてこんなに息苦しいの?』という印象でした。

人のモチベーションや自主性などを考えず、管理だけをし、仕事を作業的にしか考えていないので、時間で計るしかなく、管理しやすい、効率化、平準化を追求した、”人”を歯車に考えた様な光景に見えました。

その姿は正に、食べる為に働いているという感じで、効率化、平準化が生産性に直結すのですから、結婚や出産、又生理的なものから平準化しにくい女性は、その能力を発揮できる状況にはなっていないのです。

当たり前で企業や、組織というものは、成果を上げる為に活動しているのに、それを担う"人"の事を全く考えていないという事に気づき、そこを考えていけば、ウエダ本社としての存在価値が作れるのと、人口減少社会に向かう中で、”人”それぞれの個性、やる気、それが交差する場、というものを追いかけていく事は、今後の日本において大きな意味があると感じて、それを追求していこうと考えました。

メンタルヘルスの問題や、女性活躍の問題も十年以上前から取り組んできたのもそんな気づきからで、女性が活躍する環境づくりについては、MEGAMIという、それに特化した子会社を作るに至りました。

本当にこの一年、いや、我々自身では、そういう概念を自社のオフィスで表す事ができた、まだ十ヶ月足らずの間で、漸く繋がってきたのですが、ずっとそんな考えを追いかけて来られたのも、元々はアパレル業界や、その後海外に出た時に感じた、働き方や”仕事”に対するギャップがあったからだと、和田さんのお話を聞いて振り返っていました。

女性活躍推進が叫ばれる昨今、改めて、働く意志のある女性が、それぞれのシュチュエーションで、一年後、数年後、どんな物を求め、どんなライフスタイルを望むのか?そんな事を考えていきたいと思いますし、何らかの障害で、それこそ効率化や平準化という尺度で計られ、その能力や長所を生かせていない”人”達が、活躍できる社会、働く環境を広げていきたいと思います。

その為には、又、”仕事”で、女性の観察から始めないといけないかもしれません。(笑)

それはさておき、今年の京都流議定書は、そんな働き方変革を推進していく、”いい会社”にしていく為の、制度、風土、場を考えていく三日間です。

これからの働き方、企業経営を考えておられる方は、必ず気づきはあると思いますので、是非ご参加下さい!









2017年6月25日日曜日

学習する組織を身近で学ぶ

今週は、『「学習する組織」入門』の出版記念イベントに参加していました。



著者の小田理一郎さんご本人がファシリテーターという貴重なセミナーでしたが、600ページにも及ぶ原作よりは、かなり平易に書いたと言われる入門編との事ですので、原作に向かえなかった私にも分かりやすく、今後、本でも勉強させて頂こうと思います。

そもそも「学習する組織」とは、目的に向けて効果的に行動するために、集団としての意識と能力を継続的に高め、伸ばし続ける組織と定義づけられたものですが、"社会の公器として企業価値を創り続けるとともに、その存在そのものを社員や地域コミュニティにとって価値あるものにしようと努力し続ける組織"との事ですので、正に、私にとってもドンズバの考えです。

しかし、学習とは本来、単に"わかる"だけではなく、繰り返しの練習を通じて"できる"様になることを指している、とある様に、組織としてできるようになるには?ということですので、これは長い道のりを紆余曲折を経ながら、向かって行くものだと思いますし、それこそ、学習する組織にならないと進められないと思うと、この題名は、本当に深いと思います。

ピーターセンゲ氏は、学習する組織の構造は、志を育成する力、複雑性を理解する力、共創的に対話するの三つの中核的な学習能力と、それぞれを構成する、自己マスタリー、共有ビジョン、システム思考、メンタル・モデル、チーム学習の五つのディシプリンという概念で体系化していますが、その最初の、自己マスタリー、皆で共有ビジョンを作る所から、できていないなあと感じました。

社長のビジションは個人ビジョンに過ぎないという、セミナーでの小田さんの言葉が刺さりましたが、皆に、どんな事が心が震えるか?という問いかけから考え、ビジョンを共有していきたいと思います。

今週は和えるgojo店のメンバー3人と会っていましたが、お店は休みの日でした。

月に2度は、休みの日に集まり、一日話したり、一緒に何かを見に行ったりして、価値観や、和えるのコンセプトの擦り合わせを図っているそうで、そんな事をサラっと言う、矢島里佳さんは、いつも思いますが、共有ビジョンを作って、外部の人を含めて巻き込んでいく力が素晴らしいと思います。

今や大活躍の彼女は、京都での展開は私が起点となったといつも言ってくれるのですが、そんな”'縁”を感じる様な事も有って、今後又、近い所で展開していけそうですので、その辺りも学ばせてもらいたいと思います。

猫も杓子も働き方改革と唱える時代ですが、本当に有効なものにするには、学習する組織になっていかないといけないと思います。
その、チーム学習する手法としてダイアログが重要ですが、その辺りも含めて、元々小田さんを紹介してくれたミラツクの西村さんがコーディネートしてくれる、今年の京都流議定書三日目に詰め込まれてますので、今年は、本質的な働き方変革、風土改革、を目指しておられる企業関係者には、三日目の8月6日にも是非お越し頂きたいと思います。







2017年6月18日日曜日

業界の常識と勝ち組って?

今週、富士ゼロックスの海外販売子会社の不適切な会計処理が大きなニュースとなっていました。

この件について、FBでもコピー機販売について書いていましたが、殆どの方には意味が分からなかっただろうと思います。

又、ウエダ本社は2009年まで、富士ゼロックス特約店の販売で、3年連続日本一となったその表彰式のスピーチで、”あまり嬉しくない”などと言って、殆どの方にはご理解頂けていなかったと思いますが、これも今回の事から、改めて説明したいと思います。

今回の原因は、私も新聞報道でしか知りませんが、売上至上主義であったと言われていますし、それはその通りであろうと思います。

コピー機ビジネスは、カウンターと呼ばれる、1枚当たりのコピー料金が収入源であり、機械を納入して、それを使ってもらって利益を上げていくという形になっています。

その為、機械を入れないと何も始まらないので、特に、攻めていく側(競合メーカーの機械が入っている所に)は安くても入れようとします。

一時期、”携帯電話本体無料”という事もありましたが、あれも、その後の通話料が収入源となる為、機械本体売った者?勝ちとなる、同様のビジネスモデルです。

という事から、どうしても案件ごとに売り手の論理で、条件などが決められるケースが多く、一般的なビジネスでいう顧客スタンスに立った論理とはなっていません。

又、売り方もキャンペーンを打ち、報奨金や旅行などをインセンティブとしたものとなるのですが、これはXEROXさんに限らず、程度差はあれど全てのメーカーがこのスタイルで動いています。

そんな業界の中で、ウエダ本社としては、本当の意味でのお客様スタンスに立ち、オフィス全体、企業全体から考えたパートナーとしての位置づけを目指していこうとしていましたので、一時的には販売が落ちる事も覚悟して、抜本的に販売スタイルを変えようと取り組んでいました。
ところがその間にそのままのスタイルで3年連続一位となったのは、その方向に転換できていないという証拠だという事で、”嬉しくない”という発言だったのです。

会場におられた殆どの方には意味が分からなかったと思いますし、ただ、不遜な奴だったと思いますが、我々の様な弱小の会社が存在価値を創っていく為の、至って真面目な話でした。

しかしそれ以降は、オフィスレイアウトなどの空間についての考え方には共鳴頂いて、全体をお任せ頂くケースも出てきたのに対して、コピー機ビジネスについては、そこに繋げる事ができず、目指す方向性と既存ビジネスモデルのギャップで、もがいていました。

私自身のメッセージの出し方も拙く、しっかり売る事や、数字を作っていくという事も弱めてしまった所もあり、
そこは逆にXEROXさんにもご協力頂き、現在体制を整えているところです。

今回の件でXEROXさんやコピー機業界がどの様に変わるのかは分かりませんが、どんな業界でも、そこにおいての既存モデルでの勝ち組はなかなか変われないものだと思います。

しかし一方では、アマゾンがホールフーズを買収するというニュースも飛び込んで来た様に、日本だけ、或いは、業界の常識だけを見ていても、アッという間に崩れ去る時代です。

我々の様な所では、やはり、業界常識ではなく、ビジネス、人と人との関係などでの本質から、実直に考えていきたいと思います。





2017年6月11日日曜日

五条通りをポートランド化?する

今週は、月曜日にはISLの野田さん、火曜日には鎌倉投信の新井さんがお越し頂き、近況の話や、先々の擦り合わせなどをさせて頂いていました。

こんな方々にレクチャー受けるとすると、どの位するのか?とも思いますが、そもそもお金では、個人レクチャーなど受けられたりしないでしょうから、そんな方々が擦り合わせと共に、アドバイスして頂いたり、又、提案などもして頂くのですから、有難い身分だと思います。

金曜日には、ウエダ本社南ビル(Jim Iki-no Ueda bldg.)1階カフェ punto puntoさんで、"食の力の生かし方"というトークセッションを、ルクロの黒岩さん、飯尾醸造の飯尾さんをゲストに招いて行いました。



こちらも私がコーディネーターでした
が、私自身聞きながらも勉強になる事も多く、又、進行についても、どの様にすれば皆さんに、それぞれの素晴らしさを伝える事ができるか?を考えながら聞いていく事も勉強になり、楽しませて頂きました。

と言うと、余裕のある様に聞こえますが、そうではなく、お二人とも理念、使命という想い、そして思っているだけではなく行動しておられる姿など、全てホンモノなので、どこからどう聞いても良い話になるので、コーディネーターとしても楽しめるのです。

そして、やっている本人が楽しんでいると、時間はアッと言う間に過ぎ、参加して頂いた方々にも伝わって、楽しんで頂けた様で、終わって早々から、継続して下さい!というリクエストも頂いており、まず継続していこうと思います。

そして、1階カフェが、新たにBOX&NEEDLE http://boxandneedle.com/ さんの運営となった事もあり、ご近所のMTRLさんとも連動して、飯尾さんの"宮津をサンセバスチャン化する!"という壮大な構想ではありませんが、五条通りを、デザイナーや、もの作りする人が集まるエリアとしていきたいと思います。

今週もこれだけの凄い方々にお越し頂いていましたが、その間に、京都府、京都市の関係の総会、理事会に出席したり、ソーシャルビジネス、NPOの相談を受けたりと、何の仕事?と自分でも思いますが、改めて、自分が素晴らしいと思う人同士が繋がってもらったり、紹介する事によって課題解決に向かったりする事に喜びを感じるのだと思います。

今受けている相談は全て、世の中を良くしていこうとする活動についてのものですから、それがいずれ、それに連動した、会社づくり、企業運営、オフィス環境、働き方などに関する事に繋がっていけば、ウエダ本社の本業とも繋がり、私も五条通りを"ポートランド化する!"などと言える様になるかも知れません。

このブログを書いている間にも、ある方から、又新たな相談メールが入ってきました。

今はこれについてはノーアイデアですが、お役に立てる様考えてみたいと思います。

これが、忙しくなる元凶なのですが、性なのかも知れません。



2017年6月3日土曜日

激変の時代に迎える10周年

6月に入り、今年10周年を迎える京都流議定書の参加申し込みも受付開始しました。

http://kyotostyle.jp/katsudo/kyotoryu/

初年度からハイアットリージェンシーさんには大変なご協力を頂いてのスタートでしたので、どうせなら年間で会場が空いている時に行いましょうと、祇園祭山鉾巡行の翌週の金土日に固定化して行なってきましたが、三年前から後祭が復活して状況も変わっていたので、今年は8月4日〜6日に変更しています。

同じく初年度から多大なご協力を頂いてきた門川市長が、ホスト役の国際会議などもあり、日程を変えたが為に参加できないという残念な事にもなってしまいましたが、改めて多くの方々のご協力を頂いて、ここまで続けて来られたと感じます。

その10年目の今年、猫も杓子も"働きかた変革"を唱える中、今更嫌だなと思う一方、ずっと追いかけてきた事を周りが騒ぐ中やらないのもおかしいのと、やはり、国が唱えている表面的な事だけでは?というのと、中小企業においては、そのままではうまくいかないという思いから、取り上げる事にしました。

今週東京では、総務省にも訪問させて頂いていましたが、働き方変革と言っても、厚生労働省からの流れ、経済産業省と、その中の中小企業庁、総務省、その中でも旧自治省と通信などを司る旧郵政省の流れと、それぞれで取り組んでいるのですが、立場が違いますし、目指しているものも違っています。

当然役割が違い、その役割の中での課題対策をしてもらって、それぞれがうまく作用すればいいのですが、課題対策だけではなく、その根本原因は何かを掘り下げて考え、それぞれの立場から、その根本原因を崩していく事に向けていければ、全く流れが変わって希望も持っていけるのですが。

残業時間にキャップを掛けるのが100時間で良いのか、ましてや、以下か未満か?という表記で論争しているなどという事が、いかに本質が分かってないかという事を表していますし、その本質を分かっていない人が対策だけを打っていくと、必ず、意図に反して、その問題で弱い人達がより困る事になるのです。

東京出張から直接、XEROXさんの西日本特約店のトップパートナーミーティングに出席しましたが、そこでの講演もまた、働き方改革でした。

こちらではICTからの内容ですが、テレワーク、育児、介護などの在宅勤務や、先進事例の紹介などがあり、そこではカルビーさんや松本会長の話も紹介されていました。

私は、懇親会スタートの乾杯挨拶の指名を受けていたのですが、あまりのドンズバの話に、考えていた話を変えて、今年の京都流議定書について触れさせて頂きましたが、京都の方々以外にも、広島や岡山の方までバスで募って行く!と盛り上がって頂く事となりました。

特に、コピー機販売という、キャンペーン張ってプッシュ型セールス一辺倒の様な業界ですから、京都の同業者の方々にも、今まで、うちの展開などご理解頂けないので、あまり話した事は無かったのですが、松本会長の講演という事はありますが、ほんの5分程の話で、こういう反応になるというのも、大きな変化を感じます。

京都流議定書は10周年ですが、実は今年は、京都議定書から20周年目となります。

そんな中、今週米国がパリ協定離脱を発表しました。

その間隙をついて、勿論、したたかな思惑からでしょうが、中国は世界への役割を果たすと言っていて、立場が真逆な様な話でした。

日本には本来、果たすべき役割と共に大きなポテンシャルがあるのですが、、どうしたものでしょうね。

京都流議定書も、三日間のこの形で行うのは、多分今年最後にすると思います。

来年以降どの様にしていくか?

激変の時代の中で新たな役割を考えていきたいと思います。













2017年5月28日日曜日

小堀さんに学ぶ、カッコイイ大人、素晴らしい企業

今週月曜日は、小堀さんの社葬に行ってきました。

実は全く知らず、前日の日曜日の夜にFBでお悔やみなどが上がっているのを見て、慌てて調べて社葬に参列する事ができました。

最後にお目にかかったのは今年の二月でしたが、経済同友会のイノベーション委員会で会社訪問させて頂き、15分程だったかと思いますが小堀社長のショートプレゼンの素晴らしさに、改めて感心させられました。

抗がん剤治療で何度も入退院をされていましたが、"お元気そうで良かったです"と言うと、少し歯切れの悪いお返事であったり、ショートプレゼンの中にも、今から思えば、"命ある限り"この活動を続けていきたいという事を仰っていた様に思います。

小堀さんに初めてお目にかかったのは、7年前の京都流議定書に出て頂く際にご挨拶に行った時でしたが、これぞ京都企業と言うのか、こんな会社や経営者がおられるのが、京都の素晴らしさだと感じさせて頂きました。
http://okamura-kyotostyle.blogspot.jp/2010/06/blog-post_05.html

ビジネス上凄い人や、その能力の高さなどで尊敬する人は沢山おられますが、私が、"カッコイイ大人"と思えるのは、ビジネスもしっかりされながら、むしろそれ以上に使命感を持っておられ、強烈な想いを持ちながらそれでいて謙虚で、老若男女、その地位やメリットなどで、分け隔て無く対応をされる方なのですが、実はそんなに多くはおられません。

小堀さんはその内のお一人で、強烈な使命感がありながら、物腰の柔らい、私には絶対真似ができないお人柄でした。

そんな小堀さんも、幼少の頃は、人が亡くなって儲かるんだろうと、揶揄された仏具という家業が嫌でしょうがなかったとお聞かせ頂いた事があります。

それがある時、お嬢さんを亡くされたご両親から、しっかりお見送りする事ができて、私達も落ち着く事ができましたと、御礼を言われた事で、自社の役割と、それだけ尊い、人の役に立つ仕事なのだと気づかれ、そこから誇りに思って展開して来られたとの事でした。

そんな心に響くお話をして頂ける語り部を亡くしたのは寂しい限りですが、直接お話を聞いた者として、少しでも、京都にまだ残る素晴らしい精神、素晴らしい会社、カッコイイ大人を紹介し、継承していかなくてはいけないと思います。

そんな想いで開催し、小堀さんにもご出演頂いた京都流議定書も、今年で10周年を迎える事ができました。

まだまだ、会社の目的にまで落とし込めていないというと変な表現ですが、本来は会社目的に合致したもので、その使命を果たしていく為に行なっているものなのですが、皆の意識にまで落とし込めていません。

小堀さんのご冥福をお祈りし、教えて頂いた事を思い返し、改めて私自身とウエダ本社の尊い役割を、考えていきたいと思います。

合掌





2017年5月20日土曜日

社員満足と社員の幸せ

毎週書いているブログを読んで頂いて、お褒め頂いたり、中にはもっと集客のあるブログへの移転を薦めて頂く方もあるのですが、大衆向けに発信しているというよりは、外向けには、一部でも、価値観が合う人が見て頂ければいい、それが少しづつでも広がればいいといもので、主たる目的は、うちのメンバーや、ステークホルダーの方々に共有したい事と、実は自分自身の一週間の振り返りを、どうせなら配信しておこうというものですので、”もったいない”などと、それこそ”もったいない”事を言って頂く方はどうかご安心下さい。

という事から始めたのも、今週は改めて振り返りをしていて、この時間の重要性を感じているからです。

今週も、沢山の方の講演を聴きましたが、その中でも大久保寛司さんと、ネッツトヨタ南国の横田相談役のお話を一週間の内に聴くという凄い一週間で、これは整理しないと、とんでもなく”もったいない”と思って書いています。

大久保寛司さんのセミナーは、ご自身でも何年も封印?されていたという、仕事の進め方など、より仕事ができる為の基本というお話でした。

そんな貴重な内容だという事で社員も数名参加させて頂きましたが、まずは社員に向けては、どの様に感じてくれたか?興味ある所です。

まず仕事の効果を出すには、いつまでという仕事の期日を示す、優先順位をつける、無理なものは断るという事が必要だが日本人は断る事が苦手な人が多いとの事でした。
この点は社内でもよく「良い人がビジネス上では悪い人になる」と言って例も上げて話しています。

客観的事実で進める、という点については、どうしても希望的観測や修飾語ばかりの説明をする人が多いので、物事は「箇条書きで考えなさい」と言っています。

物事は確認して進める、という事においても、「自主的にやるのと勝手にやるのは違う」と言って、擦り合わせしないと、無駄な努力ばかりで馬鹿を見る事になると話しています。

物事は両面あるという事での物の見方や、相手の立場を考えて本音を考える営業についての話などは、どれだけ話して来た事か、と思います。

ここで、社員がどの様に聞いたか?
ですが、

いつも言われている事はそういう事か!

と思ってくれたらありがたいですが、

なるほど!とか、初めて聞いた!

という事であれば、それこそ、私が、分かってもらえる様に話できていないという事ですから、そこを見直さなければなりません。

でも私自身が明らかにできていないと感じたのは、人によって違う基準を、”揃える”という事であり、やるべき事をブレークダウンして、誰がいつまでにという計画を明示するという事であり、そこまで落とし込みをできていない自分に指を向けるしかありません。

大久保さんのお話にも、物事の本質は、何処に時間をかけているかに表れるとありましたし、横田相談役の問いかけにも、一番大切なものは何?そしてその答を考えたら、それに対して毎日何をしてますか?とありました。

以前、ここでも書きましたが、横田さんは満足と幸せの話をされます。

満足はwantsで幸せはneeds

そして満足を追いかけて手にいれると幸せはなくなる。

労働条件は満足項目ばかり。

だから、社員満足ではなくて、社員の幸せを追求するのだという事ですが、更に、社員を幸せにする為の顧客満足だという事でした。

顧客満足を目指して、社員満足を目指すという事も、経営品質などでは言われたりもしますが、そうではなくて、人間的成長に繋がる働きがいを持ってもらう環境、それを目指すのが社員の幸せを目指す事になり、その為に顧客満足を図るのだという事でした。

この違い、それこそ伝わりますかね?

その一番大事にしたい''社員の幸せ”にもっと時間を割いていきたいと思います。

2017年5月15日月曜日

1000年を紡ぐ企業と共に

今週も色々な方が紹介で来られましたが、何故かキャリア教育に関わっておられる方が続きました。

それだけ、まだまだ就職においてのミスマッチ感が強く、売手市場が続く中、一方では問題意識を持っていなかったり、安定志向?で、大手にしか目が向かない学生達を、何とか、意識の高い中小企業に向けられないか?という問題意識でした。

我々も同様には感じていますので、それぞれの方と、どう連携していけるかを考えていきたいと思っています。

別に来て頂いた所に、皆いい顔をしているのではなく、問題の根源は皆同じで、それぞれがその根を崩して行く事に向かわないと、又、力を向けていかないと、このままではどうしようもない既存価値を崩していけないので、同じ想いを持って、課題に 向かう人達は、それぞれが頑張っていかないといけないと思っているのです。

今週は京都市ソーシャルイノベーション研究所(SILK)さんが行われていて、審査員として関わらせて頂いている「これからの1000年を紡ぐ企業認定」の第2回の表彰式があり、参加していました。


第1回目の、和える、IKEUCHIORGANIC 、坂ノ途中、シサム工房、食一、Dari K、という"ソーシャル"という世界では華やかなメンバーと比べて、今回は、アラキ工務店、テラルネッサンス、フラットエージェンシー、ヘルプという、テラルネッサンス以外は"ソーシャル"という事で立ち上げたのではなく、元々の本業の中での課題に向かっておられる所でしたが、やはりここでも感じるのは、世の中の問題、色々な業界の課題の根源は結局は同じだという事です。

今回、この賞の名前からも、その向き合う課題が無くなれば、使命が無くなってしまう存在のNPOを、どの様に位置付けるのだ?という意見もあったのですが、そもそもは、儲ける目的のビジネスと世の中の課題に向き合う為に儲けを考えないNPOという、間違った考えを払拭し、世の中の役に立つ活動、そしてそれに真に向き合う素晴らしい団体を認定し、皆で応援し、そんな団体、活動を広げていって、世の中を変えていこうとするものですから、世界の紛争問題に向き合うテラルネッサンスなどは、一番根源に近い活動なので、選ぶべきでしょう!となったのでした。

そんな事で、一見全く違う世の中の問題も、突き詰めていけば同じだという事を改めて感じた一週間でしたが、私自身、色々な課題に向き合っておられる方々からご相談頂いたり、審査員なんて偉そうだと思いながらも、想いや使命感は負けていないとも密かに思っています。

あとは中小企業、オフィス環境、働き方というフィールドにおいて、同じ根源を崩していく事、それを成果として見せていく事において、受賞団体にも負けない様にしていきたいと思います。

そして今週には、そんな考えを発信し、ミスマッチを無くす為の会社説明会も行なっていました。

今後も隔週で開催していきますので、働く環境分野から、一緒に課題を崩していく事を目指してくれる人、是非集まって下さい!







2017年5月7日日曜日

80周年に向けて、「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」

今年は大型連休の所も多かったと思いますが、カレンダー通りの当社でも、今週は5月1日、2日のみの出勤でした。

その5月1日はウエダ本社の79回目の創業記念日であり、今週から80周年目に突入しています。

KYOCAのリノベーションからこの4年程は、休日には何らかのイベントがあったりしたので、ゴールデンウイークをゆっくり過ごすのは久しぶりでした。


という事で、改めて考えてみる時間も取れたのですが、振り返ってみると、ウエダ本社に常勤で関わってから17年、オフィスの事をワンストップで対応する会社という事で、現体制にしてから既に14年が経過してしまっています。

その間、倒産危機というところから実質の無借金には転換したというものの、縮小均衡させただけで、当初から、働く人にSPOTを当てた展開を目指し、働く環境を唱えて展開して来た事は、まだ成果として出せていません。

又、皆がやりたい事をやるのが働き方の理想と、個々の動きにほぼ制限をしていなかったり、リーダーの育成が課題と、オペレーションについては口出しをしない様にしていたのですが、結果的には甘く放任していただけではないのか?と感じていました。

そんな中、引き寄せられた様に手に取った本は、”日本電産流V字回復経営の教科書”というもので、M&Aの成功確率が50%以下という中、今まで50社以上の買収を行いながら一件の失敗もなく、しかも、どんな赤字会社でもほぼ1年で黒字転換をさせて来られたという、信じられない永守流の経営書で、それを読んでいくと、モヤが晴れた感じがしました。

メソッドに対する組織の需要マインドを上げておかないと効果が出ないという事や、優れた手法を身につけさせて、組織のカルチャーをスピード力、徹底力のあるものにする、とありましたが、まだまだ会社の土壌をしっかり作れていない中、メソッドを優先してきた事と、優れた手法を身に付けさせるという、型を作って徹底するという、個人や組織の土壌作りをできていなかった事に気づき、この間何をやっていたんだと、居ても立ってもいられない大きな焦りも感じました。

これまでの方向性は間違ってはいないと思いますし、考えた通りには進んできているとは思うのですが、いかんせん時間がかかり過ぎで、その原因はやはり私が仕組みを作れていない事にありました。

「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」このシンプルなメッセージに込められた強烈な想いとそこに向かう姿勢、私自身この感覚が足りてなかったと思いますし、これを意識して、来年のゴールデンウィークには成果を出して満80歳を振り返りたいと思います。







2017年4月29日土曜日

時代に合わせた経営能力

今週は長崎に行っておりました。

実は長崎は高校の修学旅行で行っただけで、30数年ぶりの二度目という事でしたので、軍艦島は初めて行きました。

その風景的なものには以前から興味はありましたが、日本最古の鉄筋アパート始め、かつては東京の9倍以上で世界一の人口密度であったものが、現在では廃墟となり、無人島となってしまったという、100年弱の間に栄枯盛衰を経験した世界でも例のない場所ですから、興味だらけの場所でした。


通称軍艦島と言われる端島炭坑は、正に現在の日本の豊かさを作ってきたと言っても過言ではないと思います。

日本に西洋の技術を持ち込んだグラバー商会が倒産し、隣の高島炭坑の経営を引き継いだ後藤象二郎も大赤字で苦しんだ中、福沢諭吉と大隈重信が岩崎彌太郎に提案し、弟の岩崎彌之助が彌太郎を説得してそれら炭坑を三菱が買取る事となったとの事で、フィクションドラマ?という様なキャスティングです。

その後、炭坑自体もそうですが、三菱、そして日本全体の発展に繋がっていくのですから、その礎とも言える場に立っていると思うと、ゾクゾクとしました。

決してそんな綺麗事ではなく、劣悪な環境の中、過酷な労働を強いられた多くの労働者の犠牲の上での繁栄なのだと思いますが、それでも紹介されていた写真などからは、登っていく、”生命力”の様なものを感じました。

それが、石炭から石油にエネルギーの主役が変わると、繁栄を極めた炭坑が閉山して、廃墟にまで至った光景も、スパンを変えて見れば、人類の栄枯盛衰とも感じられ、色々と考えさせられるのです。

火力から主役を奪った原子力発電は、未曾有の大惨事を起こし、エネルギーの勢力変化は、世界のパワーバランスを変え、その不安定さが一触即発の危機にも繋がっていますが、物資的な豊かさを求めて、一心不乱に働いて来た当時の人達からは、どの様に映るのでしょうか?

おりしも長崎に向かった4月25日は北朝鮮人民軍の創設記念日との事で、北朝鮮が何らかの行動を取るとの話も流れていましたが、北朝鮮やアメリカのリーダーにも、無人、廃墟となった軍艦島の姿から、欲望の先の愚かさを連想してもらいたいものです。

今回、ハウステンボスにも初めて行きました。

一転、テーマパークの話?って感じですが、こちらも経営面においては、長年赤字続きであった所をHISさんに代わってから、一挙に黒字転換されたのですが、ディズニーランドやUSJの様な華々しい事はできないながらの、ソフトでの仕掛けが見て取れました。

一触即発の世界情勢の中、経営者として自分事としてできる事として、もう資源を争いあって掘り尽くす経営ではなく、無い物から生み出し、アイデアを駆使して、与えられた状況でマネジメント能力を発揮した経営を目指していきたいと思います。

資金も資源も無いので、それしかできないのですが^^;




2017年4月23日日曜日

飛び石かどうか?

今週末は"海の京都" 丹後に行っておりました。

主はトップフォーラムで宮津と伊根町に行っていたのですが、翌日は京丹後市にも足を延ばして来ました。

トップフォーラムでは、飯尾醸造の5代目飯尾社長の講演がありましたが、3年前の京都流議定書以来に聴いたお話は、その話し方だけでなく、内容、展開も進化していて、やはり本物の展開、進化というものを感じました。

飯尾醸造さんについては、6年前に訪問した際のブログhttp://okamura-kyotostyle.blogspot.jp/2011/03/48-2.html  に書いてますので、そちらをご覧頂ければと思いますが、今回はそれらの話に加えて、飯尾さんがこの数年取り組んでこられた、宮津のサンセバスチャン構想についてお話されていました。

サンセバスチャンというのは、美食の町として世界中から観光客を呼び込むスペイン北部の町ですが、飯尾さんは宮津や丹後をそんな町にしていく事を目指して、旧花街の建物を買って、そこに鮨屋とイタリアンのお店をオープンされるそうです。


勉強会では、何故イタリアン?という突っ込みもありましたが、その後個別で聞いた話などからも、決して飛び石を打った展開ではなく、農家さんや地域、そして消費者に対してどうあるべきか?と、脈々と続く本物の理念からの発想である様に感じました。

そして驚いたのは、無農薬で作る農家さんを守る為に、通常より何倍もで買い取り、数百万もする機械は飯尾醸造さんが購入して無償で貸し出すなどして、農家さんの収入を上げる事まで行なって来られながら、法人化してから一度も赤字になった事がないと言われるどころか、最近では10%以上の利益まで残しておられるのですから、自分自身、自社の展開の中途半端さが恥ずかしくなりました。

夜の懇親会は、伊根町の舟屋群にオープンしたカフェを貸し切りで、地元の豊富な魚介、山菜類を堪能させて頂きました。

見事なロケーションとお洒落な建物ですが、伊根町の規模からすればかなり大きな投資だと思いますし、個人的には、ちょっと微妙な感じを受けました。

当たり前ですが、物事にはハードとソフトが必要で、そのバランス、それを生み出すマインドというのか、何を目指し、何を生み出すのか?、そしてそれは何から生まれて来たのか?というものが必要であると思いますし、それは中小企業、過疎地域など、弱い立場の側は、よりその視点が重要だと思います。

ソーシャルや地域という、今まで陽が当たらなかったり、弱い立場であった所に参入してくる所が増え、今まで集まらなかったお金や、できなかったハードが作られたりして、ハードから来たのか?背景などソフトから作られて来たのかが、一見、分かりにくくなって来ています。

それは、我々の展開するオフィス環境でも同じで、見栄えやハードは作れますが、何故その様に構成するのか?というソフトが分からないと、昔のハコモノと変わらないものになってしまいます。

まあ、企業、会社自体もそうかもしれませんが、そういう意味でも飯尾さんの展開は、私は決して飛び石ではないと思いますし、ハードとソフトの背景が分かりにくくなっていくからこそ、我々はそのソフト部分に拘り、その微妙な差が分かる人や所と一緒に行動していきたいと思います。


2017年4月15日土曜日

働き方変革とGDP

GDPの見直しが2017年に始まるとの事です。

戦後一貫して使用してきた統計手法では複雑な経済の流れを捉えきれなくなった、との説明も違和感というか、そりゃそうだろうと思いますが、今から14年間をかけて、欧米などの先進国に揃えていくという事に、これ又、日本って、何故そんな風になるのだろうかと思ってしまいます。

”統計もガラパゴスだった”との事で、手法を変えてGDPをUPさせていきたいのだと思いますが、2015年で4.2兆ドルと1990年代から横ばいの日本に対して、米国は約3倍の18兆ドル、中国は20倍の11兆ドルと大きく離されてしまった差は、抜本的に考え方、価値観を変えていかなければ、簡単には埋めていけないのではないでしょうか?

ここに来て急速に、我々の主戦場とするオフィスに対しての考え方も変わってきていますが、これらの事に無関係ではなく、生産性を高める事、その為にはオフィスを創造空間にしていかなくてはならないという思考が出てきています。

日本のオフィスの現状から、創造空間というとまだ理想という感じがしますが、せめて最も初期レベルの作業空間からは脱していかないとなりませんし、作業空間としての捉え方では、働き方変革など絵空事になると思います。

「ワークシフト」に続いて上梓された「ライフシフト」には、20世紀にオフィスで働く人が増えたのは、現代的な大企業が台頭したからと書かれていましたが、人口減少社会を迎えるから成り立たないのか、AI、IOTが発達する事も含めてライフスタイル全体が変わるから、働き方が自ずと変わっていくのか、いずれにしても、日本の大企業をベースにした働き方から頭を変えていかないと、統計の見直しでUPしたとしても、ガラパゴスから抜け出せない様に思います。

「ライフシフト」では同時に、今後の人口減少を迎える時代には、小回りの利く俊敏な小企業が重要で、中小の新興企業で、専門性の高い職や柔軟な働き方が生まれるとも書かれています。

だからこそ、国が唱える制度から入る大企業を中心した働き方変革では、大きく打開できないと思いますし、漸くオフィスに対する考えが変わり出した今、ウエダ本社では、いい会社を目指す中小企業から柔軟な働き方と、そんな働き方が成果を生んで行く風土や環境作りを推進していきたいと考えています。

そして、まだまだ悩み中ですが、10周年を迎える今年の京都流議定書は、そんなところを出していければと思っていますので、8月4日〜6日は是非お越し下さい!




2017年4月9日日曜日

改めて、不易と流行を考える

色々あった今週は入社式からスタートしました。

今年は内定者が最終卒業できず入社見送りという不測の事態もあり、結果的には台湾人女性一人の入社式となりました。

入社式では毎年、ご両親からの手紙や本人の写真などを送ってもらって映像を作るのですが、今年はこちらからの手紙と、送って頂いたお手紙の翻訳や、そのやり取りなどもあってヒヤヒヤしましたが、京都造形大の方々のご協力のお陰で無事間に合い、例年通りスタッフも、ご両親からのメッセージが入った映像に仕上げてくれていました。

働き方や、働く環境を変革させていくにおいても、又、新たな価値を生み出していくにおいても、組織内に、男性と女性という以外の様々な属性を入れていかなくてはならないと考えており、そういう意味でも留学生の採用も考えていたので、良いタイミングで、そして今回も又、私が信頼している先生からのご紹介というご縁で、素晴らしい新入社員が入ってくれたと思っています。

ビジネス面でも今週は、ある大手企業さんのショールームを、ウエダ本社でやる事を決定して頂いたという報が入ったり、今後の我々にとっては、大きなシンボルになる様な有難いお話もいくつか頂き、同行含めて動いておりました。

今までお金を掛けたくないどころか、掛けるべきではない、という位に位置付けられて来たオフィスに対して、漸く考えが変わって来て動き出している感じです。


先日は創業120年を経過した企業から先々のご相談を受け、まずは会社の事業、展開、そしてその源泉の理念、価値観などを会長さんからご案内とご説明を受けたのですが、正に不易流行をしっかり突き詰めると、素晴らしい継承と展開になっていくのを感じていました。

その翌日、毎年4月に開催される鬼澤さんの講演に、スタッフと参加して来ました。
"毎年言ってるよ!"と言われながら、できていない事だらけで冷や汗ものですが、今年はここでも、「貴方の会社は不易流行が明確ですか?」という言葉があり、自分の中には持ってはいるつもりが、自社にとっての不易と流行が、しっかり明示できていない事に気付きました。

「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」

これはその不易流行の基、松尾芭蕉が旅を重ねて持った概念だそうですが、”不変の真理を知らなければ基礎が確立せず、変化を知らなければ新たな進展がない”という事であり、しかしその根本は同じであるという事です。

人財含めた多様化、そしてその対応などの流行、しかしそれを生み出している、人やその繋がりを考える根本理念の不易を、再度明示して共有していきたいと思います。






2017年4月2日日曜日

言葉にすることができない 「暗黙知」


年度末の週が終わりました。

色々とお話しを頂いたりして慌ただしいですが、新人も含めて役割分担しながら、皆頑張ってくれています。

そのお蔭で私の方は、今週もIOTに関するシンポジウムにも参加していた東京出張含めて、未来に向けての時間に充てていました。

私自身はITリテラシーは低いのですが、やはりこの流れは掴んでおかないと、と思って参加しましたが、インパクトとしてはインターネットが解放された時よりは小さく思えるかもしれませんが、第四次産業革命と言われる様に、実際の社会において起こる事は、その時以上の大きな変化になる様に思います。

中スキルの仕事が無くなると言われたり、人工知能が人間を上回るという話が先行しがちですが、今まで以上にディープラーニングで得られたデーターをどの様に使うかなど、それを活用する”人”が重要になっていくと思います。

暗黙知というと、野中郁次郎氏が有名ですが、これを最初に唱えたのはハンガリーのマイケルポラニーという科学哲学者で、"人"は常に言葉にできることよりも多くを知ることがで
き、この、言葉で表現できない部分を暗黙知と提唱していたそうですが、”人”にしかできない暗黙知が、今後益々重要になってくる様に思うのです。

しかも、今暗黙知となっているものは、ディープラーニングによって瞬時に形式化されてしまうので、そういう意味でもポラニーが提唱した「言葉にすることができない知識」という解釈の暗黙知が、第四次産業革命以降の”人”が生きていけるポイントになると思います。

今週は京都流議定書の調整や打ち合わせなども行なっていましたが、今年10年目を迎える京都流議定書でもずっと追いかけてきたテーマは、「数値化されない価値」ですが、そんな価値観も漸く注目されて来た様に感じます。

ウエダ本社では、オフィスや働く環境において、その様な価値観を唱えてきたのですが、数値化、形式化できない為に、そんな価値観でオフィスや企業を展開して、どれだけ効果があるのか?もっと言えば、やはりオフィスはお金をかけるべきではないという考えに対して、どの様に数値化したエヴィデンスを出せるか?という事に苦労してきました。

しかしここに来て、そんな価値観をご理解頂いてお声がけ頂く案件も増えて来ており、かえって我々などは、言葉にすることができない暗黙知に拘っていっても良いのかな?という気にもなってきています。

月曜からは、新入社員や人員体制も新たになりますが、今月からはこの働き方や職場環境における暗黙知の探求を、更に進めていきたいと思います。


2017年3月26日日曜日

イベント屋の様ですが

今週は月曜日が三連休の最終日でしたが、第2回目となるKYOTO UTAFESSに参加していました。


2月末でKYOCAの運営は降りましたが、ご自身もメジャーデビュー経験のある小倉ユウゴさんが、京都の音楽シーンを何とかしたいという熱い想いから、昨年に引き続き開催したいとの事でしたので、ビルオーナーにも認めて頂き、第2回も無事開催する事ができました。


今回は、準備や構成、皆さんの動きまで、昨年よりも大幅にレベルアップしており、やはり、熱い想いで継続していく事の大切さと、その事によって、積み重なっていく力を見せて頂きました。

若手の中には、この場を目指して1年頑張ったというアーティストもおられたそうで、音楽業界や、その中での京都の位置づけについては全く分かりませんが、折角生まれたそんな繋がりを今後も続けていってほしいと思います。


今週は、九州で総合スポーツを通して、子供の教育を行われている方々も紹介で来られていましたが、スポーツも音楽も同じ様な問題を感じます。

プレーヤーとして夢を追いかけていても、それが継続できなくなった際の受け皿が全くない事や、専門的なマネジメントという視点がかなり乏しいので、その辺りの底上げ、裾野を広げていく事ができれば、日本の教育や、人の多様性、能力についての考えも変わっていくので、その課題に向かう人達にも、頑張ってほしいと思います。

音楽やスポーツと、仕事と関係ない事ばかりの様に思われますが、いつもの話、課題というものは共通しており、我々の目指す世の中像に向けては、表面の問題よりも価値観や評価、皆の考え方から変わっていかないといけないので、その根を崩していく為には、様々なジャンルで、それを目指す人達とは連携していきたいと思っています。

私は、そんな事ばかりやっていますが、現場では新人も含めて皆よく頑張ってくれており、中核の二人が抜けて、どうなるかと思ったコピー機販売も、XEROXさんの支援のお蔭もあって、期間の昨対では、結果的には150%の成績を上げてくれています。

土曜日にはミラツクフォーラムで、そんなビジネスと京都流議定書などの繋がりを話させて頂きましたが、自分では発信しているつもりですが、やはり、このギャップ、振れ幅は分り難いので、今年はリクルート活動含めて、もっと話す場を作っていこうと思います。

”ビジネスと関係ない事ばかり何やってるの?”と思っておられる方、”ウエダ本社ってイベント屋。セミナー屋じゃないの?”と思っていながら、興味持って頂いている方は、又、そんな場にお越し下さい!

2017年3月19日日曜日

蓄積する'場'


今週は、六本木のHAB-YUで行なわれた、富士通✖️ミラツクさんの共創プロジェクトに呼んで頂きましたが、私にとっては、色々な意味で振り返りもできて、有り難い機会でした。







ロフトワークの林さん、ISSUE+designの筧さん、そしてこの場を作ってこられた富士通の高嶋さんという凄いメンバーとご一緒させて頂くのも嬉しかったのですが、林さんとは、色々とクロスしている事があり、それ自体が良い振り返りの機会にもなりました。



林さんと言えば、MITメディアラボの伊藤穣一所長の補佐という存在としても有名ですが、今から18年程前、ネットバブルがピークを迎えていた頃、私が関わっていたIT企業が早稲田大学アジア太平洋研究科のゼミに寄付講座を持っており、そのゼミでの自慢としていたのが、ネオテニーを創業された伊藤穣一さんでした。



その頃私は、倒産の危機に直面したウエダ本社に入りながら、その建て直しを模索する中で、このIT企業にも関わり、月に一度のこの寄付講座や、丁度このHAB-YUの向かいにあった東京事務所に来て、当時あったテレビ朝日横のカフェで朝食を取り、早くその倒産危機を抜けて、この様な成功者気分を自社で味わいたいと思ったものでした。

その後、伊藤穣一さんと言えば、米国でも最も有名な日本人の一人という存在になられ、その補佐役も務められる林千晶さんは、FAB CAFEなども作られたロフトワークを創業されて、そのロフトワークさんがJIMUKINO-UEDA BLDG.(ウエダ本社南ビル)の直ぐ近くにドロップイン型の、おしゃれなクリエイティブラウンジを作られたのがMTRL KYOTOなのです。

MTRLさんはクリエーター向けで全然オシャレですが、その開き方や場の持ち方は同じ様な感覚で常に注目してました。

そんな林さんや、デザインで地域課題の解決に取り組まれ、博報堂所属でもある筧さんが、岐阜県の飛騨や、高知県の佐川町で町づくりに奮闘しておられるお話を、六本木のど真ん中で、富士通さんが作られた'場'で話しているというのも面白かったですが、結論が出た訳ではないのに、色々と湧き出てきて、最終的には凄くワクワク感が充満した'場'となりました。

これが、ミラツクワールドなんだと思いますが、そこで出てきたことで、面白かったのは、'場'の繋がりについてで、記憶はその'場'に残るので、同じ'場'でも使う人、出入りする人によって、変わるということと、自分の精神的な許容量一杯のメモリーの減らし方についてでした。

先日もある方とお話をして、その後、”岡村さんの言っていた「蓄積する場所」という言葉が刺さりました”とメッセージを頂いて、逆に、なるほど、と思っていたのですが、私もこの、'場'に蓄積していくという感覚で行なっていたのだと腹落ちしました。

それをオフィス(企業)に向けるのか、空きビルに向けるのか、町に展開するのか、対象が違うだけで、全ては同じ事を行っているのです。

そして当時、倒産の危機で毎日難題だらけの日々で、多分、荒んだ”場”であった当時のウエダ本社から、六本木で夢見れたあの'場'や時間は、私にとって、メモリーを減らす役割をしていたんだなと、そんな振り返りもさせて頂いた、これ又、人と場の価値を感じる時間でした。

働く人のメモリーを減らすことと、繋がりという資産が蓄積する'場”を目指していきたいと思います。

2017年3月12日日曜日

様々な「時間」

3.11という日が6年を迎えました。

いつもそうですが、当事者とそうでない人の時間の流れ方が全く違って「もう6年」という場合の「もう」は、当事者ではない人は、早いという「もう」であり、当事者は、全然問題が改善されない間に、そんなに経ってしまったのか?という「もう」で、全く違うものです。

皆に平等である筈の時間が、その状況や、心境、考え方などで全く違うものになりますが、今週は、色々と時間を考えさせられる事がありました。

ロータリーでは、数少ないプロ経営者として尊敬する、カルビーの松本会長のお話を聴きました。

カルビーを改革されるに当たり、社員の方に、①過去カルビーの60年で良かったこと②良いことだけど出来ていなかったこと③すぐに止めた方が良いことで、それらについて半日づつ話合わせて、③だけを直ぐ実行されたそうです。
そして③を実行すれば、その分の時間とお金が出てくるので、それから①と②を実行していくのだという事でした。

最近は、働く環境や、働き方変革など、ずっと関わって来た事が、国の最重点課題となっている事や、自分自身でも、松本会長の様には明確ではないですが、これからの時間を意識して、③の様な考えを持った事もあり、まだまだバタバタとはしながらも、本業に繋がる動きに時間を使える様になってきています。

昨今は、働き方変革で長時間労働や、残業時間をコントロールする話ばかりが取り沙汰されてますが、場所と共に、時間からも解き放たれないと、本当の意味の働き方の変革には繋がりません。

工場などの作業は別として、時間の長短の問題ではなく、時間に管理されるのではなく、時間を管理する側に回る様に仕向けていかなくてはならないのです。

金曜日には、大変お世話になっている社長(会長)お二人の還暦のパーティ-がありました。

年上の方を呼ぶとキリがないとの事で、同い年以下の方だけを招待されたのですが、全国の経営者に加えて、芸能界、文化、スポーツ、そして何と、宮家からも参加されるという、とんでもなく豪華なメンバーでした。
驚くのは、その方々とのお付き合いが形式的なものではなく、趣味を通してなどの中身のあるお付き合いである事が感じられ、お二人とも、凄い会社を経営されながら、沢山の有効な時間を持っておられてきたことが感じられ、格好いい還暦だなと、その在り方を改めて尊敬しました。

50代に突入して遅まきながら、自分自身もすぐに止めた方が良い事を整理して、還暦を迎える際には、少しでもこのお二人の様な、恰好いい在り方に近づいていきたいと思います。

同じ日には、京都市の「これかの1000年を紡ぐ企業認定」の審査会があり、審査員として参加していました。
半日拘束ですが、有難いのは、素晴らしい想いで活動されておられる方々の理念や、展開を聞く事ができ、大変勉強になりました。

殆どが、大きな社会課題に向けて、中には、自分の代などでは到底解決などされない問題に向かっていっておられる所もあります。

東日本で被災された方々には、6年ではまだまだ何ともなっていないと思いますが、あれだけの大変な状況から、それこそ他の地域の方とは違う時間に対する感覚で、1000年を紡いでいく様な芽が出て、長ーいスパンでは、プラスに転じていく事を願いたいと思います。

様々な『時間』

3.11という日が6年を迎えました。

いつもそうですが、当事者とそうでない人の時間の流れ方が全く違って「もう6年」という場合の「もう」は、当事者ではない人は、早いという「もう」であり、当事者は、全然問題が改善されない間に、そんなに経ってしまったのか?という「もう」で、全く違うものです。

皆に平等である筈の時間が、その状況や、心境、考え方などで全く違うものになりますが、今週は、色々と時間を考えさせられる事がありました。

ロータリーでは、数少ないプロ経営者として尊敬する、カルビーの松本会長のお話を聴きました。

カルビーを改革されるに当たり、社員の方に、①過去カルビーの60年で良かったこと②良いことだけど出来ていなかったこと③すぐに止めた方が良いことで、それらについて半日づつ話合わせて、③だけを直ぐ実行されたそうです。
そして③を実行すれば、その分の時間とお金が出てくるので、それから①と②を実行していくのだという事でした。

最近は、働く環境や、働き方変革など、ずっと関わって来た事が、国の最重点課題となっている事や、自分自身でも、松本会長の様には明確ではないですが、これからの時間を意識して、③の様な考えを持った事もあり、まだまだバタバタとはしながらも、本業に繋がる動きに時間を使える様になってきています。

昨今は、働き方変革で長時間労働や、残業時間をコントロールする話ばかりが取り沙汰されてますが、場所と共に、時間からも解き放たれないと、本当の意味の働き方の変革には繋がりません。

工場などの作業は別として、時間の長短の問題ではなく、時間に管理されるのではなく、時間を管理する側に回る様に仕向けていかなくてはならないのです。

金曜日には、大変お世話になっている社長(会長)お二人の還暦のパーティ-がありました。

年上の方を呼ぶとキリがないとの事で、同い年以下の方だけを招待されたのですが、全国の経営者に加えて、芸能界、文化、スポーツ、そして何と、宮家からも参加されるという、とんでもなく豪華なメンバーでした。
驚くのは、その方々とのお付き合いが形式的なものではなく、趣味を通してなどの中身のあるお付き合いである事が感じられ、お二人とも、凄い会社を経営されながら、沢山の有効な時間を持っておられてきたことが感じられ、格好いい還暦だなと、その在り方を改めて尊敬しました。

50代に突入して遅まきながら、自分自身もすぐに止めた方が良い事を整理して、還暦を迎える際には、少しでもこのお二人の様な、恰好いい在り方に近づいていきたいと思います。

同じ日には、京都市の「これからの1000年を紡ぐ企業認定」の審査会があり、審査員として参加していました。
半日拘束されてるのですが、有難いのは、素晴らしい想いで活動されておられる方々の理念や、展開を聞く事ができ、大変勉強になりました。

殆どが、大きな社会課題に向けて、中には、自分の代などでは到底解決などされない問題に向かっていっておられる所もあります。

東日本で被災された方々には、6年ではまだまだ何ともなっていないと思いますが、あれだけの大変な状況から、それこそ他の地域の方とは違う時間に対する感覚で、1000年を紡いでいく様な芽が出て、長ーいスパンでは、プラスに転じていく事を願いたいと思います。







2017年3月5日日曜日

KYOCAではお世話になりました

金曜から福岡に行っておりました。

主たる目的は、私にとってリノベーションの理想である、冷泉荘や山王マンションなどを手掛けられ、相談にも乗って頂いていたスペースアールデザインの吉原さんへの報告でした。

実は先月末で、立ち上げから行なって来たKYOCAの運営を降ろさせて頂きました。

企画からすれば約4年に渡り、殆ど苦しんでおりました(笑)が、当初計画を出していた以上の収益も上がり、ビルの存在を示すという事においては、ソーシャルと言われる世界では全国的にも知られた存在となり、京都市内ではソーシャルの拠点とも言われる様になりました。
ただ、オーナーの期待とは当初からズレもありましたので、第一段階として一息ついたこのタイミングで、運営者を変えた方が良いと進言して来て、その様になった次第です。

元々ソーシャルというものの価値は分からないと言われていたのですが、KYOCAというビルが、社会課題に向かう人達に親しまれ、その場の提供が、繋がりや、イノベーションを生み出す事になれば、収益では表す事のできない、企業価値を高める事になり、それを示していく事が私の役割と思って取り組んで来たのですが、納得頂ける所までには至らず、力不足を感じています。

この間、沢山の方々に助けて頂いたり、私がやっているならと、KYOCAにイベントを持ち込んで頂いたり、入居して頂いた所もあり、本当に申し訳なく思いますが、私自身が方向性が合わないまま行なっていても、その方々に向けても良いフィードバックができず、結果、誰の為にもならないと思いますので、その様な結論とさせて頂きました。
運営は外れるとは言え、私が引き込んだ方々への責任は、それぞれに果たしていきたいと思います。

今後はサブリースで一括借り上げして展開する所を選定していく事になりますが、新たな運営者が、あの場や積み重ねて来た繋がりの価値を生かして、更に発展させてくれる事を望みます。

昨日福岡で、昼と夜に別々でお会いした初対面の方からそれぞれに、"先週KYOCAに行きました"、"先月KYOCAに行きました"と言われて驚いたと共に、それだけ広がった事を改めて感じて、嬉しくなりました。

又嬉しかったと言えば、今週、門川市長の所に訪問した事を、市長のブログに載せて頂いていたのですが、大変アクセスが多く、"岡村さんと話してきたソーシャルの展開がそれだけ認められている証拠で嬉しかった"と、わざわざ市長からお電話頂いて感激しました。

土曜日は、面白い動きが起こっていると聞いていた、八女、柳川、久留米を回りました。

そこで共通するのは、人がポイントであるという事で、人が集まり、繋がり、自己増殖的に価値を生み出し広がりつつあるという事です。

そこには多大な投資や、強烈なリーダーシップがあるわけではなく、それだけにジワジワ感というか、少なくとも、箱を作って終わってしまうという資本投下型の開発とは全く違う、面白さ、あえて言うならば幸せな感じが漂っているのです。

そして、福岡周辺だけでも、その様に盛り上がっている地域が沢山ありますが、それらがいずれ繋がり出した時、一気に価値観の大転換が起こる様に思います。

それを「夢見て」ではなく 「目指して」、この数年KYOCAに時間を費やして疎かになっていた、自社ビルに改めて力を注いで、その大きな繋がりに乗っていける様にしたいと思います。

最後に改めて、これまで、少しでもKYOCAに関心を寄せて頂いた方を含めて、関わって頂いた本当に沢山の皆様に感謝申し上げます。

そして又、別の形で発信や、お願いもする事もあるかと思いますが、今後ともよろしくお願い致します。






2017年2月26日日曜日

良い会社の概念を変えること

今週は又、色々な意味で”良い会社”というものを考えるケースが多くありました。

京都ではデザインウイーク京都というものが開催されており、伝統の技術を持っている会社がオープンファクトリーとして普段は見る事ができない工房、工場を一般の人に見せるという事が行われておりました。

私も経済同友会の委員会でこれに参加しましたが、伝統工芸の宝庫と言われる仏壇、仏具製造の小堀さんではその技術も素晴らしいのですが、幼少の頃には人が亡くなって儲かる仕事と揶揄されて嫌だった家業が、ある時、身内を亡くされた方々にとって、心の拠り所になる事に気づかれた小堀社長が、その後このビジネスの人に対しての重要さ、社会に対してやるべき事などを意識されて展開されているお話には、短時間でしたが心打たれました。

その後訪れた本藍染雅職工房さんでは、100日かけて藍葉を発酵させた染料を、灰汁や日本酒などと共に発酵させた液の中で何度も染め上げたり、沢山の工程で大変な時間をかけて行われている事を目の当たりにし、その想い、使命感に感服しました。

一つ一つは、単純作業に見えたり、過酷な労働に見えたりするのですが、どれか一つ途切れても途絶えてしまう可能性のある重要な工程と意識されていたり、最終製品の素晴らしさが共有されているからなのだと思いますが、これぞソーシャルビジネスというか、仕事や会社というものの在り方を考えさせられました。

今週は京大のこころの未来研究センターさんとの研究の途中経過や、ご紹介頂いた松山大学の東渕先生が研究して来られた良い会社診断システムについてのお話も伺いました。

良い会社を、「社員を大切にし、社員と会社がともに成長する会社」と東渕先生が定義されて作られた診断システムは、成長を規模の成長だけを意味するものではなく、質の成長を意味している所、それを指標化していこうとする所が興味深いものになっています。

規模だけで言えば、上記の様な職人さんの技や、その技術、意義を守ろうとする会社は評価されず、効率だけを考え、業績という数字を残す事だけに追われる会社を評価する事になってしまいます。

仕入れ先や下請けなど関連先を叩きまくって成績を上げる会社が、それでも厳しくなると、社員に手をつけるというか、正社員だとそういうわけにいかないので、非正規雇用で自社の都合次第で、増減が簡単にできるという、人を物や機械として扱う様になるのです。

それで、規模が大きく業績が素晴らしい会社を良い会社と言えるでしょうか?


何か虚しい気がします。

今週はロータリーでの会員スピーチや、地域FMでのインタビューなどで自分を振り返る機会もありましたので、余計に社会に対して意義ある会社でありたいし、そこに自分の役割、命を使って行きたいと考えていました。

週末は毎年恒例の富士XEROX社の年間表彰式がありました。

最近は毎年大手企業の特約店が増えていき、うちの会社のコピービジネスの停滞感もあり、単純に売上での順位は後退するばかりで焦りも感じますが、そこはしっかりと自社の意義に向かい、質の成長を目指して行きたいと思います。

昨今、かなり華やかで狙った様なソーシャルビジネスではなく、使命感から繋がった老舗企業の様な、正にソーシャルな企業、日本において残さないといけない企業をしっかりと評価して、
皆が応援する環境を作っていきたいものです。

我々も、会社も社員も質の成長をしながら、結果として、量を追いかける富士XEROXの表彰でも盛り返していく事で、良い会社の概念を変えていきたいと思います。











2017年2月19日日曜日

社員を幸せにする為のビジネスモデル

今週は知恵の場第三期の最終回でした。

毎回100名程の参加者で5回シリーズで開催してきた最終回のゲストは、道頓堀ホテルの橋本専務でした。

ホスピタリティー系の賞をいくつも取られていて、名前は知っていましたが、その展開などのお話を聴くのは初めてで、ほぼ予備知識が無い状態で聴きました。

取り組んで10年と仰ってましたが、社員さんが、お客さんの喜ばれる事を徹底追及されて、海外通話無料や、フロントに屋台を出すなど、あり得ないサービスを次々に生み出しておられるのですが、社員さんが面倒くさい仕事を自ら進んでどれだけ行なうかが経営指標、と言われる様に、常に成長や勉強し続ける風土を作りあげておられている様でした。

そこには、お客さんが喜ばれる事を自主的にできる様に、20万円までは各スタッフに決済権を与えていたり、皆が安心して働ける様に、社員さんや家族の方の保険外でかかった診療費を一人50万円まで会社負担したり、社員さんを尊重した仕組みもしっかり作っておられるのでした。

顧客満足を実現する為の社員満足という事はよく言われますが、橋本さんは、”社員さんは顧客満足を目指し、経営者は社員満足を考えるのだ”と仰っていて、この方がスッキリ腹落ちしました。

又、社風を良くするには、社員さんのやりがいを高める事が大切だが、やりがいが一番と、経営者が口に出してはいけないとの事で、これも、なるほど〜でした。

やりがいを生み出すには、
1.自分の意見を聞いてくれる土壌があるか?
2.自分の成長を実感できるか?
3.会社が自分の事を大切にしてくれているという実感があるか?
4.自分のしている仕事が社会の役に立っているという実感があるか?

の4つが大事で、こういう事をしっかり体系化し、一つ一つ、その仕掛けと共に、じっくり作って来られた所の差を強く感じました。

シンプルに言えば、同じ様な事を行って、同じ方向に向かっているつもりが、全部、中途半端やな~と痛感させられたのでした。

そして何よりも、社員さんを幸せにするには業績が大事で、それを生み出す為のビジネスモデルが必要ですが、それは経営者の腹決めと、そこに向かう仕組み化で、これは経営者の仕事ですから、指を自分に向けるしかありませんでした。

先日、いつもご指導頂いているアミタホールディングスの熊野会長から、”自分は環境というフワッとしたものを追いかけてきたが、岡村さんは、働き方やその環境というやはりフワッとしたものを追いかけている。
だから、そのフワッとしたものに、理念や価値観を反映した商品に落とし込む難しさはよく分かるよ”と、それこそ、モヤッとしたもどかしさを見抜いて的確に言って頂いて、驚くと共にスッキリしたのですが、そういう意味では、そのフワッとしたものを自社のビジネスモデルに落とす所は漸く見えて来ています。

そんなビジネスモデルを作りあげて、決済も社員任せ、社員の家族の医療費も負担する!と言える会社にしていきたいと思います。





2017年2月12日日曜日

土作りから

今週は土について考えさせられました。

火曜日には、北海道の洞爺湖にある佐々木ファームの村上夫妻のお話を聴きました。

佐々木ファームさんは大地の花咲きという映画にもなったのですが、大地君という当時4歳の息子さんが突然死をされたことから、全ての命を大切にすること、感謝することを実践され、結果的に、虫や雑草、菌なども殺さない完全無農薬の農法を確立していかれた奇跡の農家なのです。

奇跡の、というと、木村さんの奇跡のりんごを連想しますが、全く学ばれたわけではないのに、同じ様な体系になっていたそうです。

そのお話は驚く事ばかり、全ての命を殺す事の無いよう、全く放置状態にした結果、農地は雑草だらけ、作物は虫がつき放題、食べ放題となったそうですが、その中でも1割ほどが、虫にも食べられず残っていたそうで、それを出荷していくと、次々に店の方から、その違いに驚く声が上がり、全然腐らないから、どんな防腐剤を使っているのだ?というクレーム?まであったそうです。

よく、葉物野菜などは、虫が食べている方が無農薬の証で安心だと言いますが、それももっと追求していくとそうではなく、本当に良いもの(部分)は虫も食べないとの事でした。

生態系というものは凄いもので、雑草というものは、その土地であったり、その横に植えているものに必要な成分を補完する為に生えてくるそうで、全てバランスが取られており、虫が食べるというのも、バランスを取っているので、その必要がないほど、良いものは虫も食べないという事でした。

そんな村上夫妻の想像を絶するそれぞれの経験からと、自然界からの学びのお話は、経営であれ何であれ、全てに共通する話だと思います。

私も、自然の摂理に従う事が一番正しいと思っているのですが(思うだけでなかなか実践できてませんが)、ミニトマトは幾ら一所懸命育てても大玉トマトにはならないけれど、会社(組織)でそんな事をやってないでしょうか?という村上さんの問いかけには、ハッとさせられました。

今週のクオリア朝食会では、これだけ両極というよりも三次元的?に多才な先生はおられないと思う、現在は京大大学院教授の山口先生から”イノベーションはなぜ途絶えたか?”というお話を聴きましたが、こちらも土壌に関しての問題でした。

イノベーションには、知の創造と知の具現化の連鎖的営みが必要であるとの事ですが、暗黙知であり、夜の科学とも言われる土壌の中での研究を重要視しなくなった、日本の国、教育界、企業に対しての危機感を訴えておられたのですが、農業の話から物理、科学の話まで、効率や目に見える成果ばかりを追いかけてしまい、土壌、土作りを疎かにしてしまった事が、全ての問題の根源なのだと思います。

最後はいつもの働き方変革への警告となりますが、目に見える対策だけではなく、これも正に組織の風土が大事なのです。

どうして、目に見える事、指標化された数値での上辺の比較、それに対しての対策やスキル取得にしか目がいかない社会になったのでしょうね。

土作り、人作りから、考え直していきたいものです。


2017年2月4日土曜日

中小企業のフューチャーセンター

先週はインフルエンザの影響からあまり書けてませんでしたが、先月末は、二名が退職した上、私含めリーダー中心に五名がインフルエンザと、大混乱の月末でした。

退職者が出る事については、昨年末に少し落ち込んでもおりましたが、うちの会社では、何の為に生きてるのか?何の為に働くのか?自分のやりたい事は?など、常に投げかけ、考えてもらう機会も多いので、良くも悪くも、この際考えようとか、違う道へ行こうという事で辞める人も居て、いつも難しさを感じます。

今回の退職者の一人も、11月末に行った伊那食品工業さんへの研修時に、塚越会長が仰っていた、”人生一度きり!”という言葉に背中を押されたと言ってましたが、そういう為に行ったんじゃないんですが。(笑)

ただうちの会社で、嫌々やってられたり、無駄に時間を過ごして居られるのも、お互いにとって勿体ない話ですので、それもやむを得ないかと割り切る様にしています。

去る人もいる反面、最近は集まって来てくれる人も多く、事務所を構えてくれる人が居たり、今週は、フューチャーセンターを研究しておられる方々含めて、毎日、全国から色々な方がお越し頂いていました。

その多くが、現状を変えて行こうとされている方で、それぞれに何か一緒にできないか?と楽しい企み?をしています。

大企業と一括りにするのは良くないですが、少なくとも今までのモデルの勝ち組で甘んじている所や、現状のオペレーションばかりに追われている所は、話をしていても、全くワクワク感どころか、建設的な事が無く、苦しくさえなります。

この違いは何なのだろうと考えてみると、話ていてワクワクしたり、わざわざ来てくれる人というのは内発的動機なのに対して、オペレーションや今のモデルで動いている人は、インセンティブや外在的な動機で動いているというか動かされている違いで、波動が全く違います。

いつもながらのボヤキになりますが、その人達に向けて、制度で働き方変革を進めても乾いたオペレーションになるだけで、本質的な解決には繋がりません。

これから第二、第三の東芝はどんどん出てくるでしょう。

内発的動機で働いていく集団が、日本の閉塞感を解決していく事、それを示したいのですが、その為にも、内発的動機で動く人達が集まる場を形成していきたいと思っています。

来週も又、面白い方々が来られます。

そういう意味では、中小企業の生きたフューチャーセンターになっていきたいと思います。







2017年1月29日日曜日

推定インフルエンザ

今週はインフルエンザに荒らされました。

学校だと学級閉鎖しなくてはならないレベルでバタバタと感染したのですが、それもリーダー会議で感染したらしく、リーダー中心の異常事態となりました。

その中で私も、検査しても陽性反応は出なかったのですが、流行り方や状況、症状から、推定インフルエンザとされてしまいました。

月末で、しかも今月で退職するスタッフの送別会もあるのに、私含めてリーダーが欠席という情けない話ですが、
二次感染を考えるとやむを得ないですね。

という事で今週は短く終わりますが、これを機に、改めて強い組織、強い中小企業を考えてみたいと思います。




2017年1月22日日曜日

見えざる手に期待します

トランプ大統領が就任しました。

誰一人、予想がつかないという状況など、過去なかった事だと思いますし、我々経営者は、どんな状況になっても対応できる対応力が重要になってくるでしょうし、組織もその様な体制づくりが生命線になってくると思います。

毎年この時期に開催される経営実践塾がKYOCAでありましたが、塾長の鬼澤さんが、インターナショナルとグローバルの違いについて話されていました。

グローバルという言葉が使われる様になったのは、ソ連が崩壊して東西冷戦が終結してからとの事で、それまでは国と国の関係を表すインターナショナルであったのが、その後、世界全体、地球を意味するグローバルが使われる様になったとの事でした。

その意味からすると、トランプ大統領就任を切欠に、世界は保護主義で、自国中心のインターナショナルな考え方に逆戻りにしていく事になります。

グローバルというのは、地球儀もグローブである通り、立体イメージですが、インターナショナルというのは平面的な地図のイメージで、それこそ、大統領自らのツイッターが瞬時に世界を揺るがす時代に、この逆行感をどの様に理解していけば良いのかと思います。

トランプ大統領就任の二日前、ダボス会議で基調講演した習近平国家主席は、トランプ大統領の保護主義、反グローバル化を批判されたそうですが、共産主義国のTOPが米国の大統領に、グローバル化を訴えるという従来発想では理解できない事を見ても、ベルリンの壁が崩壊して以降の大きなインパクトで、次のステージに入る事だけは間違いないでしょう。

今回の経営実践塾のゲストは、卵の選別包装システムで世界の8割のシェアを誇るという(株)ナベルの南部会長でしたが、全共闘世代真っただ中であり、経営者は悪だ!という所から、稲盛さんの思想に出会い、こんな経営者がいるのか、と、盛和塾などでも学ばれて素晴らしい経営者になっていかれた姿を見て、左翼から右翼への転身という人もおられたらしいですが、行為は別として、気持ち的には、真にこの国をどうするか?、どうすれば良い国になるのか?を考えてきたという事においては、ずっと同じだと仰っていました。

この南部会長の仰る”自国の事”を考えてと、トランプ大統領の”米国ファースト”は、似て非なるものの様に感じます。

ホスピタリティーなどを学んでいても、よく、お客様に喜んで頂く事が重要であるが、それにはまず、自分が楽しんでいないといけないという事が言われますが、そういう相手や他を思っての自分か、自分さえ良ければの自分か、の違いを感じます。

次の時代はそれこそ、共産主義や資本主義、右や左やという時代ではなく、主義や、国籍、民族の前に、人であるのが共通項であり、もっと言えば地球上に存在する生物としての共通項で考えていかないといけないと思います。

そういう意味では、米国大統領にはグローバルから、ユニバーサルな視点で発想する人になって欲しかったものです。

トランプ大統領には、他を思っての自国という意味で言っておられる事を期待しますし、混迷を極めていく時代でも、アダムスミスが説いた様に、見えざる手が働いていく事を望みます。













2017年1月16日月曜日

カッコイイ!会社


今週は社員と共に、堀場製作所さんのE-HARBORに見学に行かせて頂いてきました。

私は昨年10月にクオリアの会で見学させて頂いたのですが、工場として素晴らしいというレベルではなく、TOPの想いと社員の方々の自主性と、細部までの拘り、贅沢さと温かさなどのバランスの素晴らしさに感動し、是非、社員とも共有したいと、堀場社長にお願いして行かせてもらったものでした。

工場についての感想はその際にも書いていますので (http://okamura-kyotostyle.blogspot.jp/2016/10/blog-post_22.html)省略しますが、今回も訪問させて頂いての感想は、シンプルに会社として、”カッコイイ!”って事です。





建物や工場自体は勿論なのですが、その考えに至る全ての中身が"カッコイイ!"し、見学していても、ワクワクすると共に、大きさは別としても、やっぱり、こんないい会社にしたいという気持ちがメラメラと出てくるのです。


商品が命のメーカーは、通常は、製造設備にはお金を掛けても、特に工場のオフィスや休憩場にお金を掛けたりしません。

又、外見は恰好良くする所はあっても、コミュ二ケーションの大切さを表していたり、ましてや、それを社員さん達が話して、その意見から作り上げている様な、これだけ大規模の工場などは殆どないと思います。

そしてその精神性が、買収した海外企業まで浸透し、どこの国の人でも”ホリバリアン”を自負するに至っている、そんな事まで感じられたりする所が、”カッコイイ!”のです。

年末年始の休みの間、社員には、自分達の幸福感について考えてきてもらいました。

どんな事が幸せと感じるかや、大事にしている事は、人それぞれ違うので、それをできるだけ実現していく様にしたいと思っています。

それを踏まえて、堀場さんへ行った翌日の土曜日は出勤した人達で、どんな会社であれば誇りを持てるかを、ディスカッションしてもらいました。

思っていたよりも、短時間ながら、やるべき事、やれる事が出てきた様に思います。

今月27日には、”100人いたら100通りの人事制度”を掲げておられるサイボウズさんと、ワークスタイル変革セミナーを開催させて頂きます。

当たり前で、人は皆それぞれであって、それぞれに素晴らしい。

それを表す社会にしたいし、それが良いという会社を増やしたいものです。

それが周りから見ても分かる様になれば、ウエダ本社の社員達も、誇りを持ってくれる様になるでしょうし、そうなれば、”カッコイイ!”会社に近づいていけると思います。











2017年1月8日日曜日

価値観のシェアビジネス

年末に吐いた弱音には、多くの方から共感を頂きました。

やはり強がっているより、弱音も吐いた方が良いのかもしれません(笑)

そして新年から、働く環境の総合商社と銘打ちながら、社員の家族も含めての幸せという事には、できていない現実を反省し、皆の幸せを追求していく事を目指すと宣言しました。

一人一人の幸せ感は違うので、社員には、皆の幸せ感についてと、大事にしている事を出す事を、宿題にしています。

それを綺麗ごと抜きで、実現していこうと思います。

そして、時短も進めていきますが、その時短をした分を、ただ漠然と過ごすのではなく、皆のそれぞれの幸せ感に繋がる事、大事にしている事に向ける様にして欲しいと言っています。

かなり大変なハードルだと思いますが、そんなところから考えないと、働き方変革、特に中小企業の働き方変革はできないと思いますので、今年は、私自身がソーシャルイノベーターのつもりで展開していきたいと思っています。


色々と苦しみもありますが、一方では、価値観に寄って来て頂く人も増えています。

先週は、わざわざ神奈川県からというか、松下政経塾の方が、ウエダ本社でインターンをしたいと来られていました。

働き方変革に問題意識を持ち、経営現場でないと本質的な解決ができない、と思っておられた様で、ネット検索で見つけたウエダ本社の価値観に興味を持ってもらっての事でした。

一度メールでの依頼をスタッフが断っていたらしいのですが、諦めず松下資料館の館長にお願いして来て頂き、お話しを聞いてみると、やはり問題意識が近いので、話を聞くだけのつもりが、結果的には即決で今月後半から1か月間、インターンに来てもらう事になりました。

ここ最近特に感じていましたが、やはり価値観が合う事が、細かな条件など無視しても、結果的にはトータルで最もうまくいくと思いますし、今年度から採用活動も、仕入先や連携先も、価値観の合う人や会社にのみ絞っていくくらいにしていきたいと思います。


2017年から、より世界は混迷を極めていくでしょう。

どうなるか全く分からない中、ビジネスも、従来型や既存価値に縛られているよりも、改めて自分達の価値観を問い直し、それに合う事に突き進んでいく方が後悔がないのではないでしょうか?

ちょっとしたスキルの高さや、値段の安さなどで選んだり、又、商売でどれだけ沢山買ってもらっていたとしても、価値観が合ってなければ、問題が出た際に結局は、その対策、フォローに多大な時間を浪費し、疲弊もしていく事になります。


ウエダ本社は今後も大きくはしません!というかできません(笑)が、同じ想いの人が沢山集まって、”想い”のシェアビジネスを構築していく事に邁進していきたいと思います。

これからも同じ方向目指す人、会社の方、お待ちしていますので、いつでもお越し下さい!

2017年1月4日水曜日

試験管の中のウエダ本社

新年明けましておめでとうございます。

ウエダ本社は5日からの営業ですので、年頭所感というものでもないのですが、いつもの土日ではなくアップ致します。

今年は多くの方が、トランプ大統領就任後の展開が全く読めない事から、不透明感について話されているのではないでしょうか?

欧州では3月のオランダ大統領選挙を皮切りに、4月にフランス大統領選、6月の国民議会選挙、8月からは、ドイツでの連邦議会選挙と続き、トランプ政権の舵取りとどの様に呼応していくのか?という事も、世界の不透明感を助長しています。

誤解を恐れずに言えば、日本が多少努力した所で、これらの動きで、一気に吹き飛んでしまうことや、世界の潮流に翻弄されてしまう事も予想されます。

果たして日本の役割はないのでしょうか?

昨年末に、「海賊と呼ばれた男」を観ました。

昨年、同じく大きな話題となった、「君の名は」「この世界の片隅に」も、それぞれ素晴らしい映画で、それぞれに考えさせられる名作でしたが、やはり経営者として、又、私個人の現況からしても、始まって直ぐからビシビシと来て、情けなさや恥ずかしさ、勇気と使命感など、色々な感情が入り混じって苦しくなるほどズシリと来ました。

一昨年の年始のブログにも書いているのですが、この映画のモデルとなった出光佐三氏が、問答しておられるものを纏めて、今から50年近く前の1969年に発刊された”働く人の資本主義”を改めて見てみると、更に又、ビシビシと来ます。

今年も更に、アベノミクスの実現の為に、一億総活躍社会、働き方の変革が、政策のど真ん中に置かれていきます。

制度だけが進んでいくのも危険だと思いますが、一方で、昨年これまた話題になったドラマ、「逃げるは恥だが役に立つ」でも取り上げられた、”やりがい搾取”という問題も、難しい、微妙な話だなあと思っていました。

イキイキと働くということは素晴らしいと思うのですが、それを搾取と論議されると、それ又、どうなのか?と。

この問題でも、出光氏は、この本の中で、”無私でない場合は全て搾取ですよ”とスッパリ仰っていました。

そうなんですよね、幾ら、イキイキと働く事が素晴らしいと言っても、それを経営者が利用しようとしたら、”搾取”であるし、本人の成長を考えて行なっている事であれば、それは”搾取”にはなりません。

又、この本では、1940年~1965年までアメリカの企業が、従業員が自発的に働く事を求めて、勤務時間の短縮、有給休暇の増加、給与・賞与の増額など様々の手段を行ったが全て失敗した事が書かれています。

既に50年以上前に、アメリカでデーターが出ているという事に又、日本が制度として、真似していかないか?が最も気になる所です。

欧米では自発的に働くというのも根本が対立闘争、個人主義の主張から来ることが起因しており、日本では、”お互いの為に働く”という外国にはない感覚で考えていく事が必要だと出光氏は仰っています。

そして、既に社長退任時の1966年に、試験管のなかの出光という言葉を社員に残されたそうです。

それは、”我々がやってきたことは石油業ではなく、それは手段である。”

”我々が行ったことは、出光という試験管の中に、日本人の仲の良い力という製品を作ったのである。”

そして、日本人離れした今の日本人が、一日も早く本来の日本人に立ちかえって、世界の平和と人類の福祉の為に、日本人全部が試験管の中に入ったつもりで、そこに仲の良い”働く人の資本主義”の実体を作ってみせること、それが日本人の世界的使命だと仰っています。

正に改めて、この不透明で、内向きになっていく世界の中で、働き方変革を唱える日本が、目指すべき指針がここにあるのではないでしょうか?

改めて、試験管のなかのウエダ本社で、働き方の変革に向かいたいと思います。