2016年6月5日日曜日

危機が人や組織を強くする

今週は、新築ビルに備品を納めさせて頂いた会社さんに、ご挨拶に行っておりました。

と言っても堅苦しい表敬ではなく、盛和塾でご一緒させて頂いている社長さんで、むしろその展開に興味を持っての事でした。

お互い、元々のビジネスとその見え方が変わっているので、周りからは現状が分りづらいと思うのですが、今回の商売も、その社長さんからある時に”岡村さんの所からオフィス家具など買えるんでよね?”というお電話を頂き、”いや、それがまだ本業です!(笑)”と返答した所からでした。

お話しを聞いていくと、社歴や置かれてきた背景、そしてそこからの展開の考えが驚くほど似ているのですが、こちらの会社は、創業から70年、元は酒造メーカーの瓶を製造し、それを引き上げて洗って又納入するという、昔の日本酒販売に基づくビジネスモデルであったのが、今や紙パックや店頭での売り切りという形になり、ビジネスモデル自体が消滅するという中、現在では見事に、デザイン、マーケティング、そして小売店の売上アップにまで責任を負う、コンサルという所に大変身を遂げられていたのでした。

ゼロになってしまう程の危機から、全国の食品メーカーさんに瓶のデザインなどの飛び込みセールスを掛け、その後着実に新たな展開で転換し、今回、ビルを新築で建てられる所にまで業績も上げておられるのを目の当たりにし、良い意味で大きな刺激を頂きました。

今回のオフィスも、こちらから売りに行くプッシュ型から、お客さんに来てもらうプル型営業への転換を目指されてのもので、最近、ようやく広がり始めて来た、オフィスはブランドや会社の考え方(価値観)を表す最大の広告ツールと捉えてのものでした。

そしてそれは、我々にとっても、約10年かけて取り組んで来た事であり、最近ポツポツとお声掛け頂く様になって来た事で、ちょっとした成功例が出て来て、多少緩んでいた様に感じました。

やはり危機が人も組織も強くする貴重な壁であり、それが無くなった時の油断が、又、おかしくする原因にもなるのでしょうね。

今週、ロータリークラブの例会では、元阪神タイガースの桧山さんの講演を聴きました。

その中で印象的だったのは、現役時代、8人の監督に仕えて、それぞれに意味があったのだが、考え方を徹底的に変えられたのが、やはり野村監督時代で、新人の時からレギュラーで出ていた桧山さんは補欠となり、腐って辞める寸前までいっていたそうです。
ところがある時、今までは野球の事しか考えずに生きて来たのが、辞めた後の人生を考える様になり、初めて人生の中においての野球と捉えられる様になると、今の補欠は人生において貴重な経験ではないか?と思えて、そこからガラッと野球への向き合い方も変わったとの事でした。
そして、野村監督時代の最初の二年間は補欠だったのが、考え方が変わった三年目には、四番も打ち、初めての三割、そして当時は球団新記録となる28試合連続安打も達成したというお話しでした。

野球一筋でやって来られた桧山さんが、人生の中での野球と捉えて、最大の危機から脱し、その後の活躍をしていかれたケースは、決してプロスポーツ選手の特殊な話ではないと思います。

学生であれば受験や、どこの大学に入るか、又、名の有る企業に就職できるかが目的となっており、それで入社した人は、仕事や、働く事自体に、意味を見つけられなくなったり、ただただ毎日の作業を目的としてしまったりしています。

そしてその集合体が組織であり、企業であり、それで構成された集合体が、”人”に対して優しい、寄り添える”場”になる筈がありません。

その蔓延した考え方から崩していきたいと思って取り組んで来たのが、今のウエダ本社の展開であり、それを表す最大のイベントが、今年9回目を迎える京都流議定書です。

それぞれのセッションについては、FBでも発信して参りますが、オフィスの在り方、風土、働き方の、そもそもの考え方を変えたい!という企業関係者の方々は、7月22日~24日KYOCAにご参集下さい!(特に風土も含めたオフィス環境については二日目の7月23日です)

最後は、京都流議定書の告知になりましたが、私自身、ちょっと緩んでいたな~という反省から、改めて、俯瞰して見る位置と、目指していく位置の見直しをしていきたいと思った一週間でした。

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