2016年2月21日日曜日

戦略とは?本物とは?

今週はトップフォーラムという勉強会が京都であり、お招き側ではありながら、個人的に大変有意義な時間を過ごさせて頂きました。

2年1クールの勉強会の間で、1度は必ず京都で開催され、それが必ず2月であり、うちの会社にとっては年に一度のXEROXの年間表彰式と重なるので、地元開催でありながら毎回欠席しておりました。

それが今年は、講演をお願いするゲストスピーカーのお二人ともが私の紹介という事もあり、XEROXさんにお話をし、勉強会を優先させて頂く事にしました。

そのお二人というのは、反原発や環境など様々なNGO活動などを行われている田中優さんと、いつも大変お世話になっており、尊敬する経営者であるアミタホールディングス会長兼社長の熊野さんでした。

実は、ゲストが私の紹介だからというのは表向きの理由で、裏目的は、環境面ではそれぞれに独自の組み立てられた理論をお持ちの二人の意見に、会員側もカルビーの創業家である松尾さんや伊那食品工業の塚越会長など論客ばかりですので、どの様なコメント、反応をされるのかを見たくて、という事がありました。

特に、3.11以降、自然資本と人間関係資本の増加に繋がる事しかしないと定款変更をし、本社を京都に移転されたという熊野会長は、環境や勿論リサイクルなどという概念自体が無い頃から、
無駄な物は無いという信念でリサイクル、循環をし、廃棄物を資源に変えるというビジネスを作り上げて来られ、しかも、それを上場までされて来られたという稀有な方ですから、その方と、やはり理念経営という点においては最高峰であると思う塚越会長の絡みは、ワクワクするほど楽しみでした。

断片的にはしょっちゅうお話を聞いている私も、これまでの展開を体系立てて時系列で聞いた事がなく、大変良く分りましたし、あまりの完璧さに、結果的には、皆さんも質問のしようがなかったという感じでした。

企業は、その存在意義から、哲学、理念を実践に落としていくのですが、あくまでも事業ですから、しっかり利益も出していかなければならず、そのどちらが欠けても長期的には難しいですが、その両輪を動かし、幾度の苦境も乗り越え実績を上げておられるのですから、メンバーの皆さんも、何も言い様がありません、という感じでした。

講演からの議論白熱を期待していた私は、ちょっと残念な感もありましたが、少し領域が違う中で、それぞれで尊敬する人が出会う事、その存在、凄さを知って頂く事が何よりも嬉しいので、本当に気持ちの良い勉強会でした。

今までどれだけ言われたか分からない”何の為にやってるの?”という質問やお褒め頂く事に、人を繋げるという事があるのですが、改めて、単純に自分が素晴らしいと思う人同士が繋がってもらうと嬉しいだけで、言わば趣味なのだという事も改めて分りました。

熊野会長は、捨てられるものを資源化するという事に挑戦され、無から有というより、マイナスからプラスを生むという事を実現して来られたのですが、「有る物を奪い合うより、無い物を作る」という事を仰っておられました。

世の中の戦争の原因の一番根深いものは、資源の取り合いから生まれるものです。

その資源の問題を解決できれば、多くの戦争が防げると思いますが、企業においても正にこの、”有る物を奪い合うのではなく無い物を作る”という事が、戦略なのです。

戦略とは、戦う策(略)の事ではなく、戦う事を略する為の策です。

有る物を奪い合うのではなく、無いものを作っていく、気概を持った経営を改めてしていきたいと思いました。

翌日の京都観光も同行しましたが、案内というより、行った事のなかった石清水八幡宮を同じ京都メンバーの人見さんのお蔭で、堪能させて頂きました。

今回は改めて本物を体感させて頂いた勉強会でしたが、来年は、もうちょっと本物の力を供えて、XEROXさんの表彰式に向かいたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿