2015年3月29日日曜日

源流を集めていく事

今週は、水、木と東京出張、それ以外は社員とのコミュニケーションを図るという一週間でした。

東京出張はKYOCAへのテナント誘致や広報などの営業が目的ですが、少しづつ色々な可能性を模索し繋ぎ合わせていっている感じで、丁度、京都流議定書を立ち上げていく時と同じ様な感覚だなと思い出していました。

今年で8回目を迎える京都流議定書も、初めは、色々な分野、バラバラな物を集結していくにおいて、一つ一つのパーツ作りの様なイメージでした。

今でもまだ、何をやっているのか理解されにくいですが、当初は周りの方からは、何をやっているのか全く分からなかったと思います。

大きな川も、その源流は、チョロチョロっとした湧き水であり、そこに他からの流れが合流していきますが、大きなプロジェクトも、最初はその源流から始まるので、最初はそれを興していくイメージです。

KYOCAの動きでも、そのチョロチョロっとした湧き水がいくつか出て来て、京都流議定書も立ち上げ時期はこんな感じだったなと思い出していたのでした。

ウエダ本社として行っているのは、人の繋がりが価値を生むという事、それも多様な人の交差がその価値を生むという事を証明する?事であり、色々な活動に関わっているのも、それこそ、それぞれの源流を合わせていく事を目指しているのです。

今週、もう一方で行なっていた社員とのコミュニケーションは、人の繋がりが価値を生むという事を証明したいと言っているウエダ本社が、一人一人、”個”で動いているだけで、全然繋がっていないという笑えない話からでした。

私自身、KYOCAに専念すると言って、現業の所は皆に任せていたのは、リーダーの養成と、皆で運営する組織に向けて行きたかったからで、あえて放置していた面もあるのですが、皆、それぞれに、いい会社にしたいとは思ってくれていながら、目標はあれど、そこまでのロードマップが示されておらず、それぞれの取り方、向かう先がバラバラになり、それぞれで疑心暗鬼が生まれているという感じでした。

とは言え、以前から比べると土壌は出来てきているので、少し話をすれば、それぞれに気づきを持ってくれるので、私自身の関わり度合、コミュニケーションの取り方が不味かったのだと思います。

京都流議定書やKYOCAでは、私自身が湧き水を作る所から行っているのですが、ウエダ本社では、皆、それぞれが湧き水を貯めてくれています。

それを最終的には一つの流れに集めていく事、再度、そこに注力したいと思います。

2015年3月22日日曜日

コンプレックスをバネに

最近、ブログの出だしは同じ様になってしまっています。

がしかし、今週も本当に沢山の素晴らしい人、それもバラエティーに富む方々をと会いました。

という事で今週も色々あるのですが、その中でも、私自身が楽しみにしていたミライロの垣内さん について書きたいと思います。

垣内さんについて、ご存知ない方は、こちらhttp://www.mirairo.co.jp/company/profile をご覧ください。

私自身は、垣内さんについては、これまた今週にお立ち寄り頂きましたが大久保寛司さんや、同じく尊敬する高野登さんから、何度もその素晴らしさを聞いておりました。

その垣内さんと初めて会えたのは、昨年12月のリディラバのイベントで、ほんの10分程のプレゼンだったのですが、衝撃を受けました。

題名は忘れたのですが、106cmから見る世界、とか、そんな感じだったと思います。
垣内さんは、先天的でしかも代々からの遺伝で、骨形成不全症という難病で、車椅子の所謂、障害者(ミライロさんでは、この表記を使われます)です。

私は元々、差別や偏見というものに反発を持っている方なので、過度の接し方はせず、一般レベルよりは障害者に対しても、普通に接したりはするのですが、正直、”格好いい”とまで思ったのは初めてでした。

たかが10分程なのですが、その堂々たるプレゼンからは、色々な苦難と戦って、真剣に生きてきたからこその強さと、大きさを感じたのです。

その垣内さんから会いたいと言って頂いて調整したランチでしたので、ホントに楽しみで、じっくり話をしても、生き様のレベルが違うので、心が洗われる感じでした。

17歳の頃、寿命は45歳と宣告された垣内さんのスマホには、1日1日減っていく45歳までの日数が表示されています。

現在51歳の私は、もし同じ病気であれば、もうこの世にいません。

人生は長さなんでしょうか?

目の前の実年齢はまだ27歳かの青年の方が、どれだけ、沢山の経験をし、濃い人生を送っているかと思うと、人生とか、生きる、って何なんだろうと考えさせられます。

障害のある自分や環境を恨み、悲しんだと仰ってもいましたが当たり前の話です。
それをある時から、そのコンプレックスをバネに変え、可哀想だから守ってもらうというのではなく、障害者だからこそできる事、という発想に変えて起業して来られたのでした。

このランチは、垣内さんは面識がないとの事でしたので、これまた素晴らしい黒岩さんにお引き合わせする為に、ルクロにしたのですが、今やパリでも評価される有名フレンチを経営される黒岩さんも、その原動力はコンプレックスであり、唯一、褒められた家庭科での授業から、今の展開に至っているのです。

そう考えると、どんな人にもコンプレックスは有り、障害だとか、色々なハンディキャップの問題も、
何とか、前向きなコンプレックスに変える事ができると、周りの環境も変わっていくのではないかと思います。

逆に普段、身体的に健常と思っている我々の方が、コンプレックスもバネにする程強くもなく、単なる短所として捉えているのではないでしょうか?

私は、機械系、工作系全く駄目、ITリテラシーは低いし、家事も全くできず、生活していくには出来ない事だらけです。

お酒がアレルギー的に飲めないし、経営者は皆さん多趣味なのに対して全く無趣味で、幅が狭く面白くないというのが、実はコンプレックスです。

でも、それでは駄目だから趣味でも作ろうとトライしても、全然楽しめなく、それが駄目だなと、そこに又、コンプレックスを感じていました。

垣内さんと話をさせて頂いて心躍る自分を感じ、このコンプレックスをバネにして、刻まれていく自分の残り時間を、世の中の課題解決に向けて使い、生きていた証を刻んでいきたいと改めて感じました。

人生50年と言っていた時代で言えば、一人生終わってしまっています。

コンプレックスを克服するのではなく、そうだからこそできる事で、もう一人生を濃く生きたいと思います。

2015年3月15日日曜日

商売の基本、まず社内から

今週も出張も含めて、色々な方をご紹介頂いたり、色々な方が相談で来られたりで、毎日、毎日、新たな刺激があって、面白い一週間でした。

一週間で会った人を挙げていくとすれば、幅広く、そしてそれぞれで興味ある方にとっては有名な方に会っているので、本当に恵まれた立場だと思います。

東京出張の目的は、KYOCAについての営業なのですが、二日間で私がお会いしたい方に的確にお会いする事ができるのも、人の縁としか言いようがありませんし、信用という積み重ねられた資産だと思います。

的確に会いたい方に紹介して頂けるのは、それを紹介して頂いている方が信用が無いと難しい事ですし、その紹介者が、私の事や、話の内容に価値があると思ってもらえないと、簡単には進みません。

私自身は、そんな価値を大事に思っていますので、紹介をお願いするのは、相手の方にとっても良い話であると思える場合であり、一方的なお願いはしません。

逆に、私が紹介を頼まれるケースもあるのですが、その場合も、紹介をする人にとって役に立つ様な話であると判断しない限り、むやみに紹介はしていません。

しかもこれは、うちの営業から私の繋がりある人に紹介を頼まれても、全く同じスタンスで、紹介する相手にメリットを感じない場合は、自社のビジネスでも一切紹介しないのです。

これは、仕入れ先からも頼まる事があるのですが、多くの”モノ売り”をやっている人には分からない感覚だと思います。

モノ売りで成り立つのは、それが自分の会社しか売っていなかったり、少なくとも他社から買うよりメリットがある場合であり、そうでない限りは、売りたいこちら側の手前勝手な話であり、お客様に不利益を与える事となるのです。

昔はそんな、モノ売りが成り立っていたのは、モノが足らなく、モノを供給する事がお客様の幸福に繋がっていたからであって、モノが有り余っている現在も、多くの会社が同業者と競争して販売しているモデルはほぼ手前勝手な話だと思います。

仕入先の大メーカーのTOPにも、今まで偉そうにも何度も、”お客様スタンスで、ってよく言いますね”と、それこそ、よく言いますね、と言われる話を言っているのですが、本心でそう思っています。

繋がりや信用というものは、その人や会社が長い間かかって築いて来たものであるので、それをいい加減な事や、手前勝手に売りたいだけで崩してしまうという事は大変勿体ない事だと思います。

この繋がりを大事にしていけば、どんな商売であれうまくいくし、それも永くパートナーとして続いていける、それが商売の基本だと思います。

うちの会社も折角、面白い繋がりが沢山生まれていっているのですが、肝心の社内が繋がっていないですね。

その問題も認識しているので、そこを繋いでいきたいと思います。




2015年3月7日土曜日

川畑会長からの個人講座

今週は、京都の水尾という柚子の産地に行っておりました。

私も初めて行ったのですが、京都市内であり、JRの保津峡という駅から4キロという距離にありながら、その山道を走った先にある集落には30軒だけ、小学校は廃校ではなく、通う対象者が居ないので休校になっているという地区なのです。

柚子と言えば四国というイメージですが、水尾が日本では発祥とも言われており、しかも、種から育てた柚子は、水尾だけだろうと言われています。

じゃあ他は何?って事ですが、種からだと実が成るのに20年近く掛かるので、殆どは接ぎ木で育てられているそうで、そういう意味では、柚子から生まれ育った柚子というものは、水尾産だけかもしれないという貴重なモノなのです。

しかし、それはそうと、何故、そんな産地にまで行くの?しかも事務機の会社が?という突っ込みを受けそうですが、勿論、これはKYOCAに関しての仕事であり、この水尾産の柚子が、やはり高齢化で引き継ぎ手が無くなる事に楔を打てないか?という事で、ル・クロの黒岩さんと共にお邪魔したのでした。

今週は、これまた、尊敬する経営者のお一人、沖縄教育出版の川畑会長が京都に来られ、食事をご一緒させて頂きました。

会長含めて5名での食事だったのですが、有り難い事に、途中からは、会長から私へ、何を目指しているのか?残したい事は何なのか?という質問攻め?の個人講座となりました。

普段は社員に向けて行なっている様な問いかけを、いくつも問いかけして頂き、そんな席でありながら立ち止まって考える事ができました。

そもそも、そんな風に私自身が問いかけを受ける事って少ないので、考える事ができたのと、同席していた人見社長の、私自身よりも、うまく私の展開、考えを分析した解説に感心すると共に、大変整理ができました。

人見さんには、毎年三日間開催している京都流議定書の二日目の午後枠を、京都フォーラムとして二年目から開催してもらって来て、言わば、京都流議定書をベースにして行なって来た私の展開を最も理解して頂いているのですが、それにしても、ずっと私の考えを見て来たの?と問いたくなる程的確で、社長業よりも向いている事があるのでは?と感じました(笑)

そんな質問の中でどうしても自分自身で引っかかる事がありました。

それは、何か一つ残すとしたら?という質問と、それは本業とどう関わりがあるのですか?という質問でした。

私が行いたいのはやはり価値観の変革であり、多様性を認める社会を作ること。
その為には、一つでも一方でもなく、沢山の事が少しづつ動いていかないと実現できないので、色々な事に関わっているのと、それが本業とどう関わるかという点については、その価値が認められていかないと、そもそも我々の様なディーラーなんて要らないし、中小企業のそれこそ、一つのモノや技術を持たない会社は存在価値がないのです。

という事なので、思い切り全てが本業に繋がっているのです。

モノが流れなくなった今、効率や売上だけを追いかけるのではなく、その価値観を変えていけば、色々な人や会社や、町がそれぞれの特徴でやっていけるのです。

20年かかる水尾の柚子の価値が認められる事により、その貴重な技術や特徴が残されていくことになるのです。

とすると、その中で、それを推し進めていったウエダ本社は生き残っていないでしょうか?

多分、そんな事はなく、むしろ皆から必要とされる存在になっている筈で、とういう事は自分達の商売にしっかり結びつくのです。

それをシンプルにどう伝えるか?

それができた時、ウエダ本社は、面白い存在になっているんじゃないでしょうか?

あ、ついでと言っては何ですが、それを一緒に目指してくれる人、独立する力をつけたい人、変な会社が好きな人、新卒、中途、学歴不問で、募集しておりますので、是非!

2015年3月1日日曜日

目指している経営において、有意義な一週間でした。

今週は、月曜日の知恵の場で、バグジーの久保さんのお話からスタートしました。

年間150回ほどの講演で全国を駆け巡りながら、社員さんやその家族、辞めたスタッフにまで、誕生日には手紙を送ると言われるその数なんと486名。

社員を家族というなら、それ位当然でしょ?とサラっと仰るのですから、社員と一緒に参加している殆どの社長は、下を向くしかないですね。

美容業界でいち早く正社員にしたり、週休二日制にしたり、大晦日も休みにするなども全て、社員を家族だと思う所からの発想なのです。

又、美容業界の人に勉強してもらう為、全国で行なわれている輪読会には3000人が会員となっているそうです。

この知恵の場、東京や九州でも開催されているそうですが、この京都の知恵の場は全く別物で、雰囲気が素晴らしいと、他で参加されている方は必ず仰いますが、これなどは、関西の事務局であるブロックス西川さんのコーディネート力、又、これも人に対しての熱い想いの賜物だと思います。

水曜日には、京都で障がい者雇用に関するセミナーがあり、日本で一番大切にしたい会社の著者である坂本教授が講演されていました。

7000社の素晴らしい企業を訪問しておられるという坂本先生のお話は、実例に基づいたものばかり、しかも今回は障がい者雇用に絞ったお話で、障がい者雇用を何とかしたいという想いだけでスタートされた会社が、沢山の支援者を集め、見事に業績も上げておられる例をいくつも上げておられ、ここでも企業経営の目的は、社員とその家族、仕入先などステークホルダーを大切にすることという話がベースになっていました。

このセミナーには最近コラボさせて頂いている、ル・クロの黒岩さんと一緒に参加していたのですが、この黒岩さんは、坂本教授も一押しされる、人を大事にしたスタイルで展開されるフレンチレストランで、こちらも飲食業では珍しい全員正社員にしておられる企業です。

土曜日には、ビジネスプランコンペedge2015ファイナルに参加していました。

率直な感想で言うと、ちょっと小じんまりしているなと感じたのですが、審査の間に講演された井上英之さんのプレゼンが見事でした。

ソーシャルビジネスという分野では第一人者とも言える井上さんは、30分しかない講演枠で、再度、プレゼンターを全員上げ、自己紹介と何故この活動に及んだのかを1分程で話させたのです。

すると、それぞれ、本番の10分程のプレゼンよりも良く、少なくとも共感が生まれたのでした。

井上さん曰く、プレゼンでその事だけを話ている場合、聞いている側は、左脳で話を分析するだけで、その場合は、足らないから駄目という思考になってしまう。

そうではなく、この人がどんな人でどんな星(夢)を見ているのかを見せると、足らない事がかえって共感、支援を呼び込めるという強みになるという事を、見せて頂いた様でした。

今週会った素晴らしく尊敬できる人々も、皆さん、どんな人がどんな想いで、ハッキリと星を見ていたり、皆に見せている様に思います。

やっぱり、巻き込み、共感力の差だな~と感じさせて頂き、最後に納得までした一週間でした。

しかし、振り返ると、錚々たるメンバーとご一緒させて頂いていて、本当に私は幸せ者だと思います。

いい加減、自社の社員やその家族、ステークホルダーにフィードバックしたいものです。