2014年11月29日土曜日

ひまわり甲子園から見る日本の未来

先日の三連休、ウエダ本社で、福島ひまわり里親プロジェクトのひまわり甲子園関西地区大会が開催されていました。

その際FBでも上げていたのですが、このプロジェクトについて、もっと知ってもらうべきだと思いましたので、ブログでも紹介させて頂きます。

おさらいですが、このプロジェクトは、当初ひまわりが放射能を吸着するとの事から、全国でひまわりを育ててもらい、その種を送ってもらおうとした事と、ひまわりを育てる人、地域が、福島と繋がり、福島を忘れない様にする為に全国に広めているもので、来年の決勝に向けての関西大会が開催されました。

今や全国で1111校が参加し、約2万人の生徒が関わっている活動になっているのには驚いたのと共に、当初知っていた上記目標に留まらず、積極的に関わっている各校では、素晴らしい教育効果というのか、子供たちにとっての人間力向上のプログラムになっている様で驚きました。

校長が凄いリーダーシップで先生も生徒も巻き込んでいかれている小学校、昔は荒れていたという事が信じられない、生徒自らがこのプロジェクトをやろうと言って、その後の福島とのやり取りやプロジェクトなど、全て生徒達で行なっているという中学、生徒会中心で行なっている私立高校など、この活動から、通常の勉強では学べない、人の繋がりや、思いやり、気づきなどを体感している様でした。

当初からこのプロジェクトを知りながら、上辺の事しか分かってなかったことを反省し、求められた総括の時に、今後は、もっとこのプロジェクトの普及にコミットします!と言っていました。

プロジェクト代表の半田さんが、最近講演に行った京都の小学生校で、幸福か不幸かを問いかけたら、殆どの生徒が不幸だという方に手を上げたそうですが、福島では、普通に深呼吸できるだけで幸せだという言うそうです。

福島では、わざわざ、生き方などを問われなくとも、皆が直面していて、そんな中で、日々生活をしている若者達は、ある意味、今の日本にとって貴重な資産だと思いました。

被災をしていない殆どの日本の地域では、生きている意味を見失い、核家族化で繋がりをなくし、利己的で、個ばかりを主張する様になってしまっています。
そこでは、他人の事を思いやる、感じる、気づくという感覚が薄れ、プライバシーと称して、干渉しない関係になっています。

生きている事の有り難さ、誰かと一緒に居れる幸せ、生きている意味を体感した福島を始め東北の若者達が、地元で意識ある企業、行政で活躍していく事ができれば、東北は希望の地域となるに違いありません。

又、東京、大阪など他府県の企業でも、意識の高い東北の若者達の方が、採用においても有利になるのではないかとさえ思いますし、今後は東北の若者達が、日本全体で、精神的な復興を遂げてくれるのではないかと思います。

ウエダ本社も当初から参加していて、意欲ある学生達が、固定の枠組みから解き放たれて成長を見せているリリースという、企業と学生の共創プロジェクトを福島でもできないだろうか?

又お節介にも勝手にそんな事を画策しています(笑)

2014年11月24日月曜日

スマスタと共に

今週の三連休も色々なイベントが開催されています。
という事で、いつもは土日の間にUPするブログも、連休という事で月曜日UPとなりました。

昨日は、NPO法人スマイルスタイルhttp://smilestyle.jp/が運営する次世代ワークスタイル調査研究会に行っていました。

大阪府からスマスタが受託しているイベントですが、第一回目の際には相談もされていたものが、場所も梅田のブリーゼプラザホール、ゲストもそうそうたる方々で、スマスタの順調ぶりを目の当りにして、大変嬉しかったです。

最近、色々と話をさせて頂いているル・クロの黒岩さんや、元スターバックスCEOの岩田さんの講演もあり、それも楽しみに参加したのですが、御二方とも、人づくり、人を生かした経営のお話であったので、大変、勉強にも刺激にもなりました。

この手の話は、方向が同じな方がかえって、差を感じるところがあり、自分にグサリと来ます。

黒岩さんは、フレンチで本場パリにも出店されたのですが、それは拡大志向でも何でもなく、人が育ち、或は育てる為に作られたのです。

フレンチを学ぶシェフは、パリに憧れ、パリで勉強したいと願う。

それなら、自分の店を出せば、皆が勉強もできるじゃないか? スタッフ一人一人に家族愛を持ち、その環境で成長できるという仕組みを作る事に最大注力されている事もよく分かりましたし、”あの人と働きたい”と言われる存在になるのも至極当然だと思いました。


岩田さんの方も、ミッションは存在理由であり、会社と同じく、働く人それぞれが、自分の人生においては経営者だと仰っていましたが、スタッフの人生観、死生観などから教育されていた様に感じました。

スタバでは、サービスに関するマニュアルはなく、Just say yes のみで、スタッフが最大の差別化要因であるとの事でした。

殆どがアルバイトなのに、その集団をそこまでにするのは、やはり企業のミッション、理念、価値観
の差なんですね。

そして、岩田さんも、自分と会社とミッションを三位一体で育てる事、その環境作りに、注力されていた様に思います。


今年度は、ウエダ本社の現業は、皆に任せる様にしています。

それにはいくつか理由がありますが、その内の大きな理由の一つが、ここで、皆が自分達の会社で自分達の仕事を、自分達で考えて作っていくという事に踏み出していけないと、ウエダ本社で目指している働き方の変革や、日本のオフィスや、職場を、人にSPOTを当てた展開で成果が上がる、そんな企業を増やしていくなどという想いは絵空事になってしまうからです。

同時に私自身は、KYOCAという場で、人が繋がる事によって、とんでもない価値が生まれるという事を示す事に没頭していきます。
それがうまくいけば、ウエダ本社として唱えている事の証明にもなりますし、決してウエダ本社の展開と別の事を行っている訳ではないのですが、そこに没頭する為にも、現業の所から、自分の役割や価値を見つけて、自立した社員を育てていかないと空中分解してしまいかねません。

それが今期は、皆に任せている大きな理由で、今期は口出しをしない様にしているのですが、先週、今週辺りは、リーダーの意識が希薄なので、注意をしていました。

それ自体は、必要だと思ってはいますが、このお二人の話を聞いていて、改めて、私自身が一人一人の事をそこまで考えられているのか?と、やはり、その想い(ミッション)と各自が絡みあって育っていく様な仕組化ができていないという事がよく分かりました。

とは言え、行く先と、その差が分かるという事はスタートには立っている事は確認できましたので、そちらに歩みを進めていきたいと思います。

スマスタのこのイベントで、もし私が発表でもしている様になれば、企業を少しは動かしていけてるのだと思います。

それまで、スマスタと共に、発展したいと思います。

勿論、黒岩さんには、色々勉強させてもらいながら、未来をつくっていきたいと思います。



2014年11月16日日曜日

共感する女性脳で生き残る

今週も色々な人と会い、色々な話をしていました。

若くて有能で、熱い想いを持って取り組んでいる人達と話していると、嬉しくなってくると共に大変刺激を受けるのですが、そんな付き合いをしていると、私よりも先輩で、尊敬する方々から、”岡村さんは偉いね”と言って頂けるのですが、私にとっては、それ自体が勉強になるし、そういう事をやっている事が知らず知らず自分の資産となっているのです。

今週もISLの野田さんや、アミタホールディングスの熊野会長と、それぞれで用件はあるものの、私からすれば贅沢な時間で、個人レクチャーを行なって頂いている様なミーティングを行わせて頂きました。

ISLの野田さんは、巨大企業のリーダーシップ研修をビジネスとして行われる傍ら、社会イノベーター公志園というイベントを開催しておられるのですが、これを又、お手伝いする事になります。

アミタホールディングスの熊野会長は、環境ビジネスで会社を上場までされた傍ら、信頼が資本となって回る世の中を作るという事で、私財を投じて信頼資本財団を作っておられ、その事務所をウエダ本社内において頂いていますが、今後の連携について話させて頂いています。

こんな方々からノウハウを教えて頂いたり、アドバイス頂いたりするのですから、お金を払っても得られない無形資産なのですが、こういう事が価値と思えるかどうかが、物質的で可視化された資産しか理解できないか、目に見えない価値を資産化できるかの差であると思います。

物が売れなくなった時代、消費マーケットから共感マーケットという事も言われますが、何となくそれは理解しながらも、現実のビジネスや、企業はまだまだその様には動いていません。

共感などというものは、数値化できるものではありませんし、標準化できるものでもありません。

先日お会いしたメンタリストのDaigoさんは男女脳戦略という著書でも、男性脳と女性脳について詳しく書かれていますが、男性は競争を好み拡大を求め、女性は共感を好みシェアしようとします。

物を売っていった拡大路線の時には争って新たな猟場を求めていったのですが、少なくとも物質的に満たされた日本において、今後は共感して価値を増幅していく様に変換していかなくてはなりません。

女性が働きやすい環境を作るという事は、単に、安心して子供を産み少子化に歯止めをかけるというだけの話ではなく、むしろ、男性社会の企業でその決定を男性脳のみで行なうのではなく、共感マーケットを創りだす、又、そのマーケットに共感される企業にしていくという事がより重要なのだと思います。

男性脳の企業は、新たな猟場を求めて、新興国に出て行き、戦いを繰り返し生き残りを図るのですが、共感マーケットに転じていくことを余儀なくされた日本から、共感しシェアする市場を世界に広げていけないものかと思います。

そんな想いで活動している若者が沢山生まれています。
その価値を、男性脳バリバリで、戦って勝って来た世代の方々に引き合わせしていくのが、私が唯一できる事なのかもしれません。

その為には、もっと私自身、女性脳を研究しないといけないですね。

嘘をつく際、男性は目をそらすのですが、女性はじっと目を見て嘘をつけるらしいです。

生き残っていくにも女性脳の方が必要なのかもしれません(笑)

2014年11月8日土曜日

有意注意で無干渉

今日は月一の土曜日出勤でした。

と言っても、最近あまり休みを取っていなかったので、朝から肩治療で病院にも行ったりで、かえってゆっくりした感じです。

オフィス移転工事など現場に入っている社員以外は、土曜日のゆったりとした気分で、チームミーティングを行っていて、日々、こういう感じの仕事ができればいいのでしょうね。

私は出られなかったのですが、今週あった月一回の社内コンパでは、ヨリタ歯科クリニックさんのDVDを見て、新入社員の山本君がファシリテーションを行ってディスカッションしたそうで、かなリ盛り上がった様です。
(注:盛り上がったのは、私が居なかったからではありません 笑)

終了後も数名で振り返りを行っていたり、翌朝の朝礼でも、何年か前に見た時と捉え方が違って、自分も成長を感じたというコメントがあったり、良い会社の共通項や、ウエダ本社との差などの意見も出ており、有意義な時間であった様です。

今週月曜日に、数か月に渡って取り組んで来たReleaseでは、ここから先に進むかどうかの中間プレゼンがあり、 学生達にウエダ本社やその狙いをうまく訴求できなかった参加メンバーは悔しい想いをしており、この先も継続するという事を決めた様です。

Releaseとは、企業や自治体と学生達が共に未来をデザインし、ビジネスアイデアを練り上げていくというもので、華々しくもなく、社会に出ていない学生には、BtoBで分かりづらいウエダ本社を説明し、課題を出して、興味を持ってもらうのは、なかなか難しい事なのです。

昨年は私自身がプレゼンし、その後も参加していったのですが、今年は、この機会も有効に社員教育とする為に全く参加せず、次に頑張ってもらいたい期待の社員達を送り込みました。

次に期待するという事は、逆に言うと、現状ではまだウエダ本社の価値観が腹落ちしきっていないとも言え、より学生達は難しかったと思いますし、話し合いは結構カオス状態であったと思います。

今回のプレゼンだけで言えば、この数か月は何をやっていたの?というレベルではありますが、社員達が自ら悔しいと思って継続を申し出た事は、嬉しいことです。

こんな風に書いていると、いかにも素晴らしい会社の様ですが、今週の営業会議では多分半年以上ぶりに少し厳し目に介入したり、他の日の朝礼では、理念にそぐわない行動があったので、厳しく注意したりで、まだまだの状況です。

良い芽は出てきているのに、意識が低かったり、真面目に一所懸命やっている事が成果に繋がらないので、何とかポイントを掴んで欲しいのですが。

稲盛さんはよく、中村天風さんの言葉で「有意注意」というお話をされます。

判断力を研ぎすましたいなら、毎日、心して意識を向け(有意注意)て、有意注意で真剣に考えて判断する習慣を身に着けなさいという事ですが、そんな意識でどうせやるなら、何とか吸収しようと、心を込めて臨んでくれると、会議も上滑りする事なく、少し深い層に入っていけると思います。

DVDの振り返りで、良い会社の共通項として、社員さん達の業務と、プロジェクト、自己研鑽などへ対し方に区別がないという事を上げていましたが、これも有意注意で取り組んでおられるからではないでしょうか?

和気藹々と楽しく、でも厳しいという状況を作っていく為に、有意注意で、日々一つ一つ、自分が関わる事に対していってほしいと思います。

私は、社員に対しては有意注意で無干渉を目指します。


2014年11月2日日曜日

日本としてのコアサービスとフリンジサービス

今週は土曜日から三連休ですが、ウエダ本社とKYOCAでのイベントがありますので、合間をぬって書いています。

土曜日はウエダ本社で未来フェスというイベントが開催されていましたが、信頼資本財団さんが風伝館で行なわれた関連イベントで、スタンフォード大学名誉シニアフェローの今井先生が仰っていた、日本企業の経済的可能性について、普段思っているところと関連付けたいと思います。

今井先生が外国人に対して、新幹線の事を誇るのは、技術力や継続的進化を起こしている事と共に、サービス面であり、あれだけの長距離を高速運転しながら、到着時間を記入した乗車券を発行するなど、日本以外にはあり得ないという点だと仰っていました。

その通りでしょうね。


1分違わず殆どの電車が運行しているのですから、外国人からすればミラクル以外の何物でもないでしょう。

でも問題は、それを実現する仕組み、細やかな対応、連携などが、それら作業をきっちりやる以上の付加価値を生んでいない事だと思います。

大量生産大量消費の時代には、物で価値提供できたのですが、それらを実現する仕組みや、細かな配慮なども、物に転嫁され、価値を生んでいたのですが、物が売れなくなり、数が必要ではなくなってから、そのサービス水準、対応力が、価値に見合う様に展開できていないと思います。

お・も・て・な・し ホスピタリティーが日本の強みでありますが、それらは単に、利他的に相手の事を考えて、優しいというだけの話ではありません。

相手を満足させる事、感動を与えるレベルになる事は優しい思いやりだけでは実現できません。

先日お話を伺って衝撃的であった亀田メディカルセンターの亀田院長も、コアサービスとフリンジサービスというお話をされていましたが、コアサービスがしっかりしない中で、フリンジサービスなどあり得ないというお話でした。

日本では当たり前でコアサービスに含んでしまっているものが、外国から見ればフリンジサービスであるので、それを当たり前に難無く行ってしまうのはミラクル!となるのですが、そこのコアサービスを分解して、付加価値としていく事をもっと考えていくべきではないか?と思います。

一方で、どうしても、コアサービスの弱体化(脆弱化)も感じてなりません。

フラットな関係や、相手(多様)を認めるという事で、駄目な事も指摘しないというのは、一見、受け入れていて良さそうなのですが、少なくとビジネスにおいては、折角水準の高かった日本のコアサービスが劣化していくのです。

細やかな気遣いどころか、自分本位で相手の感情が分からない、当たり前の返事や、それこそ、日本人の強み?でもある時間を守るとか、そんな事がしっかりできない人が増えていっています。

これも先日の日本を元気にするセミナーで、”教えない経営”の権化の様なネッツトヨタ南国の横田相談役も、必要最低限のサービスマニュアルは有り、知識を与えて良い所と、人間力を高める所があるという事を仰っていましたが、やはり、最低限(組織によってのレベル差はあります)のコアサービスを担保して初めて、おもてなし、ホスピタリティーも実現できるのだと思います。

所謂、ソーシャルという、社会課題に向き合っているところで、この人間力という点が劣化している様に感じるのが、大変危惧します。

活動や唱えている事は立派なのに、そもそも自分本位であって、全体の事を考えられてないとか、違う主義の人を批判するとか、それでは、良い世の中など実現できるわけないと思います。

又、素晴らしい理念、活動であるのに、同じ様な想いで行なう人を敵視したりする様なこともよく感じます。

それって、何の為にやっているのでしょう?

日本の為、世界の為、未来の為に、同じ様に思っている人や組織は、多少、考えに違いがあっても、一緒に分担してやっていけないものかと思います。

その為にも、日本としてのコアサービスは何か?それは、世代や考え、時代など問わず、一定ラインを保持をしながら、フリンジサービスについては、それこそ多様性で、色々な人が、色々な想いで、又、それぞれの人を尊重して行っていかなくてはならないと思います。

これしか、日本が強みを発揮してやっていく道はないと思うのですが、、、

と、力んでしまいましたが、日本が悠長な事を言ってられるのも、もう、そんなに時間はないと思います。

色々なイベントの合間で、何とかこれらの素晴らしい想い、活動が、絡み合っていって欲しいと願います。