2014年9月28日日曜日

満足感と幸福感

今週はKYOCAで、地域みらい大学のプレ講座的な、”地域の幸せの為にデザインは何が可能か?”と題して、issue +design さん主催のイベントがありました。

その中で、慶應義塾大学大学院の前野先生の幸福のメカニズムについてのお話で、物質的な物は、幸福感とはリンクしないということでした。

そうは言っても年収は高い方が良いし、大きい家にも住みたいし、などという声が聞こえそうですが、満足感と幸福感は違って、物質的な物は満足感を得られるのであって、それを得ると、そこがピークで又、より高い年収、家以外に別荘も、、と、ドンドン続いていくので、いつまで経っても幸福感を得られないという事なのです。

仮に物質的な成功を収めても、その状態を作れた事に感謝したりすると、それは満足感ではなく幸福感に繋がります。

これがもっと有効なデーターが出て、証明され、広まっていくと、世の中変わっていく様に感じます。

物を求めていく行動は、自分中心の発想となり、競争から、争いを引き起こしますし、負けた方は妬み、恨みを持ちます。

物を求めていく人と、そうでない人は、人との接し方やj人脈というモノに対しても大きく違う様に思います。

前者は、自分が儲かる為や、自分の立場を良くする為なので、俯瞰的に見ていると滑稽な程、自分にとってメリットがあるかどうかで対応が違ったり、人の紹介などでも、紹介した人の関係などを考えず、自分に向けていきます。

しかし後者は、自分が果たそうとする役割や使命から考えているので、相手の地位や、規模の大小などとは関係なく、価値観が合うかどうか?がポイントであり、価値観が合う人同士を繋げていこうとしますし、逆に価値観が合う人がうまく行く為に、積極的に紹介しようとさえします。

正に所有からシェアの時代に変わっているのですが、その様に、モノを追いかけているかどうかで、その他の思考や行動も真逆ほど違う様になると思います。

ウエダ本社にしても、KYOCAにしても、最近、価値観の発信ができてきて、前者の人も沢山来ますが、後者の人もドンドン増えてきて、その違いをよく感じますし、まだまだ達成感の満足度はないですが、幸福感は増してきている様に感じます。

皆がそれぞれの価値観を発信し、自分で価値創造をして、その価値を同じくする人と協業していけば、ビジネス、教育、行政、世の中の流れが変わると思います。

それぞれの自治体、企業、そして個人までもがモノを追いかけるのではなく、自分なりの価値創造を目指していけば、地方で良いというより、地方が良い、中小企業が良い、金持ちでなくても偏差値の高い大学でなくても良いという世の中になれば、幸福度は大きくUPすると思います。

ウエダ本社の社員には、自社としての生き方を分かりやすくする為に、XEROXでXEROXに勝つという事を言っているのですが、それも競争という意味ではなく、この価値創造の話であり、独自性の話です。

モノを追いかけていれば、縦軸の評価しかなければ、XEROXの商品を分けてもらっていて、そのXEROXと競争して勝てる筈がありません。

ウエダ本社の目指す価値も、ローカルハッピネスと符合する事が多いと思います。

そんな事もあって、KYOCAから、地方でやっていけるという”地域みらい”を発信していきたいと思っています。

2014年9月21日日曜日

社員から学ばせてもらってます。

先日のFBに上げた社員達のエピソードは大反響で驚いています。

最近、社員の事を自慢した様な話ばかりで申し訳ないですが、大変嬉しいという事と共に、私自身の学びや気づきもありますので、又、書きます(笑)

感激の対応をFBに上げた際、私は知らなかったので、後のコメントで入れたのですが、I君が5000円を渡してタクシーで行かせるまでに、社内に居たメンバーが、他の”ウエダ”さんの電話番号を調べて連絡を取ってくれたり、学校に電話してくれたり、その会社の地図をプリントアウトして出してくれたり、その一瞬の間に皆が手分けしてそんな行動を取ってくれていたという事を聞いて、又、大感激してました。

皆が入っているビルは7階建ての自社ビルで、毎朝、居るメンバーで掃除をしていますが、常々私自身は、掃除自体もさる事ながら、自分はどう動くか?を考えて行動する為にやるのだと言っています。
少ない人数で7階建てのビルをトイレも含めて掃除をするわけですから、機転を利かせて動かないと、作業でやっていてはできません。
増してうちの会社では、セミナーや外部貸出も頻繁にありますから、昨日、あそこはセミナーで使っていたから汚れているだろう、とか、今日はあの場所を外部に貸すから準備をしておかないと、など、気づいてくれないと、とても回らないのです。

その事で何をしたいのか?と言えば、その様にチームで動く、それもマニュアルで統制が取れたチームではなく、共通目的に対して、あいつがこう動けば、自分はこれをしよう、などというチームにならないと、我々の様な何の技術もなく小さなディーラーで、やっていける筈がないのです。

そんな想いも常に伝えて、まだまだだなあ、と思って来ましたが、それがそんな瞬時に、皆がそれぞれでそんな行動を取ってくれたなどというのは、いくら、もう、そんな社員の自慢話は聞きたくないと言われても言いたい程、嬉しい事だったのです。

実はその日の朝礼で、以前ブログにも書いていた先期のMVPを獲得したベテラン社員のTさん
がスピーチで、4、5年前、自分は数字もできない、他人の面倒を見るという様な事もしない状態であったが、先輩達が定年や退職で抜け、気づけば営業で自分が一番上になっていて、これでは情けない、自分を変えようと思い、やる人が居なくなった屋上の庭と花壇の世話をやろうと決め、それをやっていく内に、段々自分が変化していったと話していました。

そのTさんは、これも以前書きましたが、この屋上の世話を一人ででもずっとやり続けてくれていたり、誰が見ても変わったと分かるくらい、積極的に、自発的に、皆の為に動いてくれる様になったのです。

私自身、実は皆に言っていたり、求めている事は、自分が経験した事ばかりなのですが、よく、自分は一所懸命やっているのに、社長や上司が分かってくれない、という話があります。
私もそれについては酷い経験もし、それを抜けた経験からも、ハッキリ言えるのですが、他人が認めてくれないと不満を言っていても、それって誰の為、勿論自分の為にもなりません。

それは、幾ら正論でも、自分を慰め、その可哀想な自分を周りの人に分かって欲しいということなのですが、残念ながら、周りの人には伝わないどころか、逆にマイナスになってしまうのです。

Tさんも4、5年前も自分では一所懸命やってくれていたと思います。
でも、結局は自分が変わろうと決めた所から全てが始まり、それを続けていく内に周りも変わり出すのだという事を、Tさんが見事に示してくれたのです。

そんな事を朝礼で話してくれて、これは是非取り上げたいなあと思っていた同じ日に、”ウエダ面接事件”?が有ったのですから、今やスタッフの皆から学ばせてもらう事、気づかせてもらう事、そして喜ばせてもらう事ばかりになってきました。

この段階に入れば、まだまだ結果は出てませんが、もう大丈夫ですね。

という事で、ここからは突き放しモードに入ろうと思います。

2014年9月14日日曜日

傾聴される関係に

新年度に入り、ウエダ本社の現業のところは皆で展開してもらい、私はKYOCAに掛かり切りになると話していて、その様に動いています。

今週も色々な人と出会い、課題や想いや展開などのお話を伺って、刺激的な一週間を過ごさせてもらいましたが、食を中心とした話ですが、知らない事、課題ばかりの話、強い意識で動いておられる方の話を聞くのは大変、刺激的でワクワクします。

頑張って生きている人を無条件で尊敬するし好きなので、色々と聞いていくと、その方々にとっては課題でも私には面白い話がドンドン出てきて、こうやってみたら?という事も出てきます。
そして、自分でも何とかできないか?とか、やってみたいと思ったりするので、一週間が終わると、頭がぐちゃぐちゃ状態になります。

質問力、傾聴、など、何か勉強しているのか?とか、マーケティングやブランディングは何処で勉強したのか?と聞かれるのですが、サラリーマン時代や、独立創業時代の、挑戦を含めた実地経験しかありません。

しかしこれらもやっぱり、スキル、手法の話ではなく、その事に興味があれば、その人を尊敬すれば自ずと質問、傾聴などはできると思います。

と、いう事で、私が分かる所でやっていると、なかなか傾聴というわけにいかないので、社員には是非、今期は挑戦して、自分達が誰にも負けないほど好きな領域を作って欲しいと思います。

かく言う私も、社員の皆から、傾聴してもらえる様に、ワクワクする事を作り上げて行きたいと思います。

2014年9月7日日曜日

12年で培ってきた土壌

今週は出張でも沢山の有り難い出会いあり、盛和塾世界大会での学びありで、ネタは沢山ありながら、やっぱり、その中でも社員の事で大きな動きを書かせて頂きます。


今週金曜日、ウエダ本社の活動を数年前から知って頂いている方ならご存知の、Mさんの送別会と、その後、年度終わりの打ち上げを行いました。

新卒から8年強務めてくれたMさんは、長年の赤字から新規採用は行なわれていなかったウエダ本社で、段階的に中途採用しながら、久しぶりの新入社員であり、初めてのデザイナー採用でした。

直接業務を教える先輩がいない中、私が行なう新規の展開にも関わってもらい、いきなり大変だったと思いますが、持ち前の負けん気で、今だから言えますが、終電を乗り過ごす事もあり、家まで何度か送ったこともありました。

人にスポットを当て、イキイキと働く環境を作っていくという理念に、まっ先に協力してくれ、”自分に朝礼を仕切らせて下さい”と、名乗りを上げてくれたり、私にとっては、理念経営に最初に協力してくれたとさえ言える社員でした。

そんなMさんが結婚した後は、通勤に時間がかかる中、両立できる働き方を模索し、出産後も復帰を考えていたのですが、双子で、出産時に少し危ない場面もあった事などから、やはり育児に専念したいとこの度退職する事になったのです。

その送別会も彼女の貢献からすると、物足りないのですが、子供を置いておけないとの事から、細やかではありますが、社員が終業後一時間だけ会社で会を開いてくれました。

その後、場所を変えて、年度終わりの打ち上げとなったのですが、その打ち上げでも、大変嬉しい事がありました。

ウエダ本社には、それこそその価値観に向かう為に、求める人財としてのウエダベーシック10というものがあり、毎月、その項目に合う人を社員投票で表彰しています。
そして、去年までは忘年会の際に一年間のMVPを表彰していたのですが、昨年、内務の人がそれに選ばれると、ベテラン営業のTさんが、”悔しい、来年は絶対自分が取る”と仲間に言っていました。

Tさんは私よりも年上で、ウエダ一筋30年、ポテンシャルはTOPレベルで何度かリーダーに登用しようとしたのですが、仕事をこなすだけという印象から、ハッキリ言ってポテンシャルに対して、良い評価をできてこなかった人です。

勿論、私よりもずっと以前からウエダで居てくれて、自分のスタイルも有る人が、変化に対応しろと言われても酷な面もあったでしょうし、合わないので辞めていったベテラン社員も何人か居る中、ずっと耐え、そして昨年、そんな宣言をした彼は、正に有言実行、今年に入るやいなや、積極的に、屋上庭園の世話など、自分の仕事以外の事も率先して行ない、ずっとやり続けてくれました。

そして、今期から年度末に表彰する事になったこの日、見事にMVPで選ばれたのです。

それも、毎月表彰の8か月の内、1位は1回、2位が5回、総得票数はダントツ1位で選ばれた事は、ひょっとすれば、今までのウエダ本社の中でも私自身、一番嬉しかった事かもしれませんし、本人も少ない賞金などは関係なく、本当に喜んでくれていました。
(喜び過ぎて、Tさんらしい、大失態もありましたが・・)

その姿を見て、昨年中途で入った社員もリーダーに、本当に良い会社に入れて嬉しいと、メールを送ってきてくれたそうです。

前期決算も、まだまだ低空飛行で全然褒められた数字ではありませんが、新体制にして12年、
残念ながらMさんは参加できませんでしたが、最初にMさんが賛同してくれて培ってきた土壌は、漸く花を咲かせてくれそうです。