2014年7月26日土曜日

ハイアットさんの姿勢に学ぶ

今回の京都流議定書は、毎年行なって来たハイアットリージェンシーさんではなくKYOCAでの開催だったのですが、ハイアットさんの対応には勉強させられましたし、感心しました。

京都流議定書を三日間の枠で六年間も続けて来られたのも、ハイアットさんの多大なご協力があってこそなのですが、今年は、KYOCA祝賀会も行なう事もあり、ハイアットさんには頭を下げ、KYOCAで開催する事にさせて頂きました。

その様な経緯と、京果さんの式典であるKYOCAオープン祝賀会を我々だけでは心もとない事から、式典の足回りの所だけはハイアットさんにお願いしていました。

ところが、料理が儲けとなるケータリングでありながら、KYOCAに入るテナントさんの商品も並べてもらう事としていたので、ハイアットさんにはそれ以外で料理を構成してもらうという、本当に穴埋め的な割の合わない仕事だったと思います。

しかし当日には、その見積もりでは絶対に合わないと一見して分かる人数と、ベテランも配備してもらい、持ち込みの機材で設え、料理も素晴らしく、全く経緯も何もご存知ない京果さんが、「やっぱりハイアットは対応が他と違うね」と評価される程のパフォーマンスを見せて頂きました。

通常なら、六年続いて来た商売が、理由はあるにせよ他に流れたのですから、いい加減な対応になっても仕方ないところで、少しの関わりの所で、採算度返しして対応するという姿勢を見せて頂き、有難いのと共に、感心させられました。

京果さんや又紹介をしたウエダ本社の為にという事もあるでしょうが、同時に仕事に対してのプロ意識やプライド、ブランド力を感じる対応で、組織として、大人な格好良ささえ感じました。

そんな姿をうちの社員はどの様に感じてくれているでしょうか?

三日間のイベントは本当に良くやってくれたと思います。

ただ、いつもの事ながら我々も決して京都流議定書をお祭りで行なっているわけではありません。

一所懸命しっかりとやる、それは素晴らしい事ですが、そこに何を目的としているのか?それを皆が共有し、そこに向かって、ここには力を入れる、やる時はトコトンやる!というメリハリをつけて、それぞれの役割を最大限に果たすというプロ意識、仕事意識をどれだけ持っていたでしょうか?

そんな所まで感じて、学んでくれたら、京都流議定書を全て自前で行なっている意味や価値も最大化されますね。



2014年7月21日月曜日

新・京都流議定書

第7回の京都流議定書も無事終了しました。

第7回とは言え、この一年の間で人の入れ替わりもあり、イベントが初めての人も多い中、
場所は恒例となったハイアットリージェンシーさんではなく、新しくオープンするKYOCAで、これだけでも相当なマイナス要因でした。

ハイアットさんで行なっていると、まず良い空間が準備されているので、何もなくてもそれなりに見えたりします。
又、オペレーションにおいてもサポートして頂いているのに対して、全く0から全て自分達で作り上げなくてはなりません。

そこに加えて三日目には、KYOCAのオープニング祝賀会も、"運営はウエダ本社で"、という事となり、京都青果合同さんの大事な式典を我々では、しかもそれだけに集中できる状況ではない所では、あまりにも荷が重すぎると、相当心配していました。

ましてや、これは知って頂いていると思いますが、我々はイベント設えの会社でも広告代理店でもなく、これらは全て社員からすれば業務外での話なのです。

京都流議定書を褒めて頂く事は本当に多いのですが、その全貌をご理解頂いている方は、まだ少数だと思います。

京都流議定書は三日間フルに見て頂かないと、その価値も、社員の大変さもごく一部しか分かりません。

三日間、いくつもの団体や人と連携しているので、その方々は、そこだけのつもりで要望などを言って来られます。
それに応えながら、うちの社員は全く別の方々からの要望にも合わせて、それらを三日間の中でできるだけ要望に応えられる様に、設えも作っていっているのです。

今回の三日目も、知事、市長、前原前外務大臣なども来られた式典の後は、あたらしいフード会議で、かぼちゃを切ってスムージーを作るという様なワークショップを行なっているのです(笑)

そんな状況を全てクリアし、ほぼクレームや失敗を聞かずに終了できた事は、本当に、自社の社員ですが賞賛に値すると思いますし、今回のイベントで確実に一つの壁を越えてくれたと思います。

社員は大変ですが、京都流議定書の価値はやはり、三日間バラバラな層がここに集まるという所で、それを混じり合わせていく事なのです。

そしてそれを、食の世界で起こしていきたいのがKYOCAというビルなのです。

京都流で言えば、初日の人、二日目の人、ワークショップの人、それぞれから、要望と共にダメだしをされます。

それは初日しか見ていない人は、初日の感覚で、もっとこうすべき、何故こうなんだと言われるのですが、その人には見えていない二日目、三日目も有り、それらを含めたトータルが京都流議定書の価値であり、KYOCAの価値なのです。

社員も様々な対応をこなしてくれたので、私も又、様々な所からダメだしを浴びながらでも、KYOCAでも又、混ぜ合わせながら価値を生み出していきたいと思います。

2014年7月13日日曜日

京都流議定書、KYOCA、暗黙知から

今週末は京都流議定書を行います。

7回目を迎える今年は、今までとは全く違うものであり、大きな転換期となると思います。

ずっとお世話になってきたハイアットリジェンシーさんではなく、今年は、リノベーションしたビルのお披露目も含めてKYOCA(京果会館)で行なう為、不安要素たくさんです。

そもそも広告代理店やイベント設営などの会社を使わず、たかだか30人の会社で、全部自前で行なってきた事自体が無謀であった面もあるのですが、そこはハイアットさんの設備、オペレーションのベースの上に乗っかっているところが大きく、ある意味最低限の運営は担保されているという側面がありました。

ところが今回は、ホントに全て自前であり、設備も新設で初めての使用、そこにお披露目も含めてたくさんの方が一挙に入られるという、専門の方からすれば、相当無謀な話だと思います。

昨年のこの時期(イベントの1週間前くらい)に、”来年のイベントでは、これまで行なってきた企画から私はやらないので、まず、京都流議定書が皆にとって要るのか要らないのか?から考えてのぞんで欲しい”と言っていました。

それには大きな二つの意味があり、一つは京都流議定書というイベントが大変評価を頂いているにも関わらず、自分達の物になっておらず、ボランティアかお祭りか、作業や現場仕事だけで行なっているという状況から脱却させなければならない事と、もう一つは、今年の時点、そしてそれ以降、私はKYOCAの方にベッタリ関わっていかなくてはならないであろうから、ウエダ本社の運営自体も全て、自らが主体となって行ってもらいたいと考えての事からでした。

今回、施設的にも、オペレーション的にも頼るものが何も無い中運営し、何人かが、京都流議定書を行っている事のメリット、強みを体感してくれれば、ウエダ本社での運営、働き方自体も変わっていくと思いますし、そこに行かないと、働く環境の総合商社と標榜しているウエダ本社としての独自性、存在意義も構築していけないのです。

今週、当社も共催で関わらせて頂いている京大こころの未来研究センターでのセミナーで、野中郁次郎さんの下で動かれている富士通総研の方の講演があり、久しぶりに暗黙知と形式知の話を聞きました。

京都流議定書は、”こういう事が大事”、”絶対ここの筈”と当初から考えていた私なりの暗黙知を、その後、色々な方との出会いや、学びなどから、軌道修正、紆余曲折しながら、会社としてのナレッジ、形式知にしていく事ができるのか?という段階なのだと思います。

それを皆に託しながら、私は又、ど素人でありながら、ある専門のデベロッパーの方から言わせると、イキナリやるには、最も難易度の高いプロジェクト(色々な状況含めて)だと言われるKYOCAの方に全力を傾けたいと思っています。

こちらでは又、色々な人からダメ出しも頂いていますが、それでも”絶対これでいける筈”という自分なりの暗黙知で、頭を打ちながらも進めていきたいと思います。

と言いながらも、ウエダ本社独自の話ではなく、時間をゆっくり掛ける訳にもいきませんので、この大きな魅力の形式化にご協力頂ける、それぞれのプロフェッショナルな方がおられましたら、是非ご協力下さい!                        





2014年7月6日日曜日

10周年の伊那フォーラムで感じる事、継承すべき事

昨日は日帰りで若手社員3名と共に伊那フォーラムに行ってきました。

今年10年目を迎える伊那フォーラムは、経営品質だけでもないのですが、何と言えば良いのか、
ある分野においてのオールスターの様なキャスティングでした。

第一部から、そう言えば、この組み合わせも見たことなかったなあという、大久保寛司さんと鬼澤慎人さんの対談から始まり、二部は、大久保さんコーディネーターで、塚越会長と川越胃腸病院の望月院長という、この分野においては、ツートップとも言える方の鼎談、そして第三部は、元々日本青年会議所時代に鬼澤さんが、日本を良くする為には地域を良くしなければならない、地域を良くする為には中小企業を良くしなければならないとの想いに呼応された、伊那フォーラム立ち上げの織井さん、高知で、今やネッツトヨタ南国さんと並ぶベンチマークされる企業に仕立てて来られた四国管財の中澤さん、そして京都でこの流れを作り、ある意味私に取ってもパートナーと言える人見さんをパネリストに鬼澤さんコーディネートという、三部のキャスティングに加えて、元リッツ日本支社長の高野さんや、鎌倉投信の鎌田さんなども飛び入りでお話しされるという、ぞれぞれの紹介だけで何話もブログが書けてしまう様なものでした。

そもそも水戸の鬼澤さんが、何故、信州伊那で、こんな事を呼び掛けられたのか?
ウォール街に勤められ、日本に戻って来られた際に、仲間の倒産を目の当たりにされ、家業継承に悩む織井さんと話す中で、伊那を、中小企業を元気にしていくメッカにしていこうとの話から、スタートして来られたそうですが、何故、伊那をメッカに?という事については、メッカという地の条件は、行きづらい事だそうで、伊那は適地なのだそうです。
勿論、それだけではなく、伊那には伊那食品さんが有り、塚越会長がおられるので、中小企業の社長達が巡礼?に来れるという地であるからでもあるそうです。
  内容については、恵まれている事にそれぞれの方に勉強させて頂いている私にとっては、できていない事を再確認させられる事ばかりですが、一貫して出て来るのは空気感の話でした。
大袈裟ではなく、そこのスタッフの雰囲気、働き方を見るだけで涙が溢れて来るとまで評される川越胃腸病院さん、ブータン国王と親交が深い元世界銀行副総裁の西水美恵子さんが、同じ雰囲気と言われた事が契機で、丁度前日にブータンの大使がわざわざ来られた伊那食品さんには、良い"気"
が充満しており、それは、素晴らしい企業、組織、地域にも共通する事だという話です。
そして、それこそが企業、組織の価値で、これは直ぐに作れるものではないし、収益や効率だけを追いかけていては生み出せるものではないのです。
そこに行くには、まず想いがあって、企てがあって、そこを埋めて行く仕掛けと、そこに向かわせていくリーダーの資質が必要であり、TOPの人間力の差となるのです。
 一緒に行った社員に感想を聞くと、社長と同じ事を言われてますね。という事ですが、これって一見喜ばしい事に聞こえますが、実はそうではないのです。

大久保さんが常々仰る事、"何を言うかではなく、誰が言うかなんですよ"

そういう差なのです。

しかし、その差を感じさせられるツートップとも言うべき塚越会長と望月院長がお話される会に、若手社員と一緒に行くという勇気と想いだけは分かってもらいたいですね。
決してMっ気からそうしているわけではありませんので(笑)

そして、日帰りなので懇親会にもでれず、折角来た社員にももっと雰囲気を味わって欲しかったなあと思っていると、何と塚越会長から、帰りに寄りなさいと言って頂き、うちの若手社員三人の為に、会長自ら、新しい施設などをご案内頂いたのです。

うちの会社も、伊那フォーラムの切欠にもなった鬼澤さんの想いや、それに呼応された大久保さん、京都で継承した人見さんのお陰で、こんな大きな資産を形成できる様になった事を自らが理解して、我々自身もこの価値を広めていかなくてはならないと思っています。

再来週18日からは、伊那フォーラムの流れを汲んだ京都フォーラムが二日目に行われる京都流議定書を行います。

今回は新しい場所での開催なので空気感はかなり心配ですが、京都流議定書も10周年を目指して、良い気を作りだしていきたいと思います。