2014年12月29日月曜日

自分の中に自分は居ない

色々あった一年が終わりました。

まず間違いなく、十数年前ウエダ本社に来て以来、倒産危機に直面して奔走していた頃以外では、最もハードで時間に追われていたi一年だったと思います。

倒産危機の時は、いくつも同時に考えて、対応しなくてはいけなく、又、潰そうとする圧力などと戦わないといけなかったりで、大変ではありましたが、今から思えば、課題はハッキリしていたので、時間とやるべき対策とその効果をどの様に見極めて進めるかという事だけでした。

それに比べると今年は、ある意味、精神的にはそれよりキツかったかも知れません。

以前から親しくさせて頂いている京都青果合同(通称:京果)の社長に、取り壊そうとされていたビルを勿体ないからと訴えてリノベーションをさせて頂くこととなり、プロデュースを任せて頂くことになったのですが、専門の方でも超難級と言われる物件に対して、全くの素人で臨んだので、その大きな責任と、興味本位も含めた周りの期待と、自分の知識不足、目指すべき価値を共有できるチームが作れず、そのギャップに苦しみました。

私などが任せて頂いたのだから、スキルや手法ではなく、京果さんの価値と人の繋がりを絡めて
専門の方では産む事ができない価値を創り出そうと、もがいているものの、足らない知識だらけで空回りしていました。

しかし、そんな苦しい状況を救ってくれたのもやはり人の繋がりでした。

それぞれ専門知識のある方が、ボランティアで相談にのってくれたり、事務所やイベントをKYOCAに持って来てくれたり、色々な方を紹介もしてくれました。
そして何より、ビルオーナーである京果の社長には、多分、内外から色々な駄目出し、クレームなどが入っていると思いますが、岡村に任したのだからと、全面的に庇って頂いていていました。

一方、私がKYOCAに関わることになる事を想定して、権限移譲してきたウエダ本社でも、少しづつですが、それぞれが成長し、何とかしようという意識も持ち出してくれています。

”自分の中に自分は居ない” 量子力学の相補性という考え方では、生命を構成する要素は単独で存在するのではなく、それを取り囲む要素との関係性の中で初めて存在するとなるのだそうです。

一人でいくら頑張っていても、そこには自分は存在せず、周りとの関係において自分は存在する、
要は自分の外で自分が決まるという事なのです。

この一年、そんな事を痛感させられた年でした。

構成成分が絶え間ない更新を繰り返しながらも生命体が全体のバランスを保ち得るのは、細胞間、分子間にこの相補性があるからだそうですが、来年は、私自身、外との関係においての自分を高める為にも、構成してくれるメンバーやパートナーとの相補性を意識していき、ウエダ本社という生命体も、バランスを保ちながら絶え間ない更新をし続けていきたいと思います。

最後は、難しい話になりましたが、この一年私と関わって頂いた皆様、私という構成を作って頂いて有難うございました。

2014年12月20日土曜日

盛和塾京都の代表として考えていた事

今週も色々なイベントが有り、色々な人が来てくれました。

オバマ大統領の選挙参謀でもあったガンツ博士、greenz.jp編集長の兼松さんの講演などから、ソーシャルビジネス、イノベーター達の会合、経済同友会、盛和塾など経営者の集まり、伝統産業、音楽、アートイベントの打合せなど、バラエティーさにかけては、なかなか負けないと思います(笑)

その中でもやはり今週は、任期として今月末で代表が終わる盛和塾について書きたいと思います。

FBでも触れましたが、実は、この間かなりきつい状況でした。

そもそもの話から言えば、倒産寸前というウエダ本社に入って来た際、3期連続赤字となる様であれば社長として失格であり、社長は辞めると皆にも宣言し、HPにも掲げて取り組んできました。

その後危機を脱出し7年で無借金に転じましたが、長年、売上、利益で3分の1程を上げていた得意先が倒産すると一転赤字に陥り、代表世話人の話が来た際は二期連続赤字で三期目の途中であり、とても代表などやっている場合ではありませんでした。

盛和塾京都の代表は二年任期で一年目はサブ、二年目にメインの代表となるのですが、一年目の代表の際に赤字になれば三期連続の赤字となり、メイン代表どころか盛和塾はおろかウエダ本社すら辞めなければならない状況でした。

かなり悩みましたが、今や海外も含め1万人にも迫る盛和塾の発祥でもある京都塾の代表など成れるものではない事、代表を機に改めて稲盛フィロソフィーを学び直そうとした事、本来、利他を第一に学ぶ盛和塾では、お役立ちについては、望んででもやるべきである事から受ける事にしました。
勿論、赤字を出せばその時点で終わりではありましたが、色々な意味で底を打っている感覚も持っていたという事が前提ではありました。

ところが受けた年は、盛和塾京都は30周年であり、イコール盛和塾の歴史でもある京都の30周年は趣向を凝らすとの事から、世話人中心に出し物をやる事となり、和太鼓チーム、コーラスチームが結成され、代表は両方に参加することになりました。

会社でもやらないといけない事が山積し、代表世話人以外にも仕事にも関係する他の会や繋がりでの役など、それだけで目一杯であるのに加えて、コーラスや和太鼓の練習まで入り、正直、やってられないという気持ちでした。

その年のメイン代表には事情は説明していましたが、代表でありながら、かなり練習も欠席していたので、私の関わり方への批判も耳に入ってきていました。

結果的に30周年は催しも含めて大成功に収まり、私がメイン代表となる31周年目に入りました。

皆が稲盛塾長を尊敬し、勉強したいから入った筈の盛和塾も京都では出席率が30%という状況であり、来ている人だけが熱く、仲良く結束しているという状況もあったので、もっと、色々な状況の人も来られる様にすべきだと思い、特にイベントも無い今年は拘束を弱めました。

拘束を強めるとそれに対応できる人しか来れず、それに対応できない人にとっては居心地の悪いものになってしまいます。

昨年きつい想いで参加していた私が代表になったのだから、勉強はしたいけどそこまで参加できない人も参加しやすい様にする事を意識しました。

それぞれが一国一城の主であり、それぞれの状況は他の人では分からないし、軽々しく、他所の会社の社員を抱えた社長に対して、ああしろ、こうしろなどと言える筈がないのです。

利他というのは、相手の状況を慮ることでないと生まれる筈はないと思います。

又、世の中の課題の解決には、多様性を認める事が最も重要だと思うのですが、利他を唱え、世の中を良くしようと思う経営者の集まりの盛和塾が、一方だけの価値観で他を認めない様なものではおかしいというのが、私の考えであり、私の代表時代に少しでも違う流れができないか?と思ってきた事でした。

来られてなかった方も少し来てもらう様にはなっていましたが、出席率自体は殆ど変らず、成果を生み出すという程には至っておりませんし、元々来られていた熱い方々からは、不満足であっただけかも知れません。

それでも、その役をやるなら、自分がやれる役割を果たすべきと思っているので、悪役?に慣れている事もあり、違う流れを作ろうとして来ました。


京セラフィロソフィーの中でも、私は”動機善なりや私心なかりしか”という項目が好きです。

何かを行う際、特に、それが波紋を起こす可能性がある場合ほど、それは自分が目立ちたいから、或は、自分に利益があるから行なうのではないのか?とこの項目を問いかけます。

盛和塾代表も、受ける時から、何度かこれを自分に問いかけて行なってきていたのですが、今年は面白くなかった!と思っておられた熱い塾生の皆さんには、申し訳なかったですが、最後にそんなご理解を頂ければ幸いです。

来年は、楽しんで勉強させて頂こうと思います。

2014年12月14日日曜日

R-SIC  恐るべき20代

今週はリディラバhttp://ridilover.jp/という団体が主催するR-SICというイベントに参加していました。

ミラツクの関係から代表の安部さんと知り合い、あまりの能力の高さに驚くと共に、社会的事業を強固にしていくという目的にも共鳴し、一気に京都流議定書もパートナーイベントとしようとなって、今週二日間に渡るイベントにもご招待を頂いていました。

二日間に渡る八つのセッションのテーマ性、登壇者の選定、休憩、懇親会などの作り方、インターンでの運営などを通して、安部さんの頭の中が見えた様で、参りました。

まだ26歳?だったかと思いますが、今回の登壇者でも恐ろしい20代が何人か居て、若い世代の免疫を持っているつもりの私ですが、今の30代とは又違う、より分からない、凄い能力を感じました。

全く力みはなく、ひょっとすれば世の中に対して良い事をしているという感覚もないかも?と思う程、当たり前の様に、この世界おかしいから直そうよってノリで展開している感じでした。

私もやる事が山積していて直ぐに帰るつもりでしたが、初日は午後から最後まで、翌日も出られるだけ居て、後ろ髪引かれながら帰りました。

その後、向かった先は盛和塾京都のフィロソフィ勉強会。

今年、私が代表となって行った勉強会の最終回でしたが、JALの役員の方にお越し頂いて、たった二年弱で倒産した巨大企業が、全く違う会社という程の激変を、フィロソフィとアメーバ会計で遂げていかれた様子をお聞かせ頂きました。

こちらの肝は、やっぱりTOPの想いと行動の差で、TOPが覚悟を決めて死ぬ気で動かないと、あそこまでにはならないという事を感じさせられて、頭が大混乱を起こしてます。

でもハッキリ言えるのは、私自身全然できていないという事であり、中途半端だという事。

安部さん始め、20代の有能な人達には勝てっこないし、私も含めて40代、50代のオジサン方は、邪魔をせず、ただ、ともすればソーシャルがファッションになりかけている所を修正する事だけを考え、自分達は愚直に、誰にも負けない努力をしていくべきだと思いました。

NPOだけでは社会課題が解決できないとの事で、ソーシャルビジネスが持てはやされていたり、逆に、自社がうまく行くためにCSRや、利他を利用している会社というのは、従来感覚からの発想なのだと思います。

”道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である”二宮尊徳の言葉も、彼ら20代にはどの様に聞こえているのでしょう?


選挙速報では、自民圧勝を伝えています。

有能な新感覚の若者達が、存分に活躍できる世の中に向かう事を切に願います。

2014年12月7日日曜日

TOPとしてのおもてなし

今週も色々な事がありましたが、その中でもKYOCAで開かれる事になった第一回の知恵の場は、遠方からも沢山お越し頂き、当初70名定員から椅子席のみに変えて110名参加にするという大盛況で終わる事ができました。

知恵の場とは、サービス産業の経営者や幹部の経営力を高める為に行なわれる経産省の委託事業で、全体を日本ホスピタリティー推進協会さん、関西事務局をブロックスさん、そして関西会場をKYOCAで開催という事で、ウエダ本社も協力という形で関わらせて頂いているものです。

東京から来られていた経産省の方も、人数もさる事ながら、雰囲気が全然違うという事で驚かれていましたが、講演者、場の設定、そして何よりも集まる方の”気”で、その様な事になるのだと思います。

今回はゲストである元リッツカールトン日本支社長の高野さんのファンや、純粋に学びたいと思って来られた方と、ブロックスさんのファンの方が殆どでしたので、必然的に暖かな雰囲気になったのでしょう。

高野さんのお話は、いつ聞いても分かりやすく、”おもてなし”について、その語源から、最後は個人が身に着けていく為の具体的行動までお話頂きました。

自分にとって、その仕事にとって、相手との関係においてのセンターピンは何か?

高野さんが良く話される事ですが、リッツカールトンは、その地にリッツができた後、町が変わったか?そうでないと出る意味が無いというところから考えられるそうですが、それが出店においてのセンターピンなのだと思います。

又、TOPにしかできないおもてなしは、自社の社員にここで働く働き甲斐を感じさせる事、とありましたが、そういう意味では、うちの会社ではまだまだ私のおもてなしができていないですね。

この日は、知恵の場の第三回目のゲストでもあるヨリタ歯科クリニックの寄田院長と新谷さんも来られていました。
実はこの日、京都大学の経営管理大学院に授業で来られていたのですが、こちらには、うちの会社は撮影の仕事で入らせて頂いており、その後、うちの会社にも立ち寄って頂いていたのでした。

高野さん、西川さん、寄田さん、今週は別件でル・クロの黒岩さんにもお越し頂いていた他、今週もNPO,ソーシャルビジネスなど、日本を変えていこうとしておられる方々が、ウエダ本社、そしてKYOCAには集まって来て頂いていました。

その価値をまだまだ社員達に伝えきれていないところが、もてなしができていない所ですが、この価値を持って、KYOCAがあの場所で色々な人を集めていった事で、あのエリアが変わった、或は、農業や、食品業界が変わったと言われる様にして、KYOCAでのおもてなしも高めていきたいと思います。

*KYOCAの狙いについてご興味もって頂ける方は、greenz.jpの記事http://greenz.jp/2014/12/03/kyoca/ もご覧ください。

2014年11月29日土曜日

ひまわり甲子園から見る日本の未来

先日の三連休、ウエダ本社で、福島ひまわり里親プロジェクトのひまわり甲子園関西地区大会が開催されていました。

その際FBでも上げていたのですが、このプロジェクトについて、もっと知ってもらうべきだと思いましたので、ブログでも紹介させて頂きます。

おさらいですが、このプロジェクトは、当初ひまわりが放射能を吸着するとの事から、全国でひまわりを育ててもらい、その種を送ってもらおうとした事と、ひまわりを育てる人、地域が、福島と繋がり、福島を忘れない様にする為に全国に広めているもので、来年の決勝に向けての関西大会が開催されました。

今や全国で1111校が参加し、約2万人の生徒が関わっている活動になっているのには驚いたのと共に、当初知っていた上記目標に留まらず、積極的に関わっている各校では、素晴らしい教育効果というのか、子供たちにとっての人間力向上のプログラムになっている様で驚きました。

校長が凄いリーダーシップで先生も生徒も巻き込んでいかれている小学校、昔は荒れていたという事が信じられない、生徒自らがこのプロジェクトをやろうと言って、その後の福島とのやり取りやプロジェクトなど、全て生徒達で行なっているという中学、生徒会中心で行なっている私立高校など、この活動から、通常の勉強では学べない、人の繋がりや、思いやり、気づきなどを体感している様でした。

当初からこのプロジェクトを知りながら、上辺の事しか分かってなかったことを反省し、求められた総括の時に、今後は、もっとこのプロジェクトの普及にコミットします!と言っていました。

プロジェクト代表の半田さんが、最近講演に行った京都の小学生校で、幸福か不幸かを問いかけたら、殆どの生徒が不幸だという方に手を上げたそうですが、福島では、普通に深呼吸できるだけで幸せだという言うそうです。

福島では、わざわざ、生き方などを問われなくとも、皆が直面していて、そんな中で、日々生活をしている若者達は、ある意味、今の日本にとって貴重な資産だと思いました。

被災をしていない殆どの日本の地域では、生きている意味を見失い、核家族化で繋がりをなくし、利己的で、個ばかりを主張する様になってしまっています。
そこでは、他人の事を思いやる、感じる、気づくという感覚が薄れ、プライバシーと称して、干渉しない関係になっています。

生きている事の有り難さ、誰かと一緒に居れる幸せ、生きている意味を体感した福島を始め東北の若者達が、地元で意識ある企業、行政で活躍していく事ができれば、東北は希望の地域となるに違いありません。

又、東京、大阪など他府県の企業でも、意識の高い東北の若者達の方が、採用においても有利になるのではないかとさえ思いますし、今後は東北の若者達が、日本全体で、精神的な復興を遂げてくれるのではないかと思います。

ウエダ本社も当初から参加していて、意欲ある学生達が、固定の枠組みから解き放たれて成長を見せているリリースという、企業と学生の共創プロジェクトを福島でもできないだろうか?

又お節介にも勝手にそんな事を画策しています(笑)

2014年11月24日月曜日

スマスタと共に

今週の三連休も色々なイベントが開催されています。
という事で、いつもは土日の間にUPするブログも、連休という事で月曜日UPとなりました。

昨日は、NPO法人スマイルスタイルhttp://smilestyle.jp/が運営する次世代ワークスタイル調査研究会に行っていました。

大阪府からスマスタが受託しているイベントですが、第一回目の際には相談もされていたものが、場所も梅田のブリーゼプラザホール、ゲストもそうそうたる方々で、スマスタの順調ぶりを目の当りにして、大変嬉しかったです。

最近、色々と話をさせて頂いているル・クロの黒岩さんや、元スターバックスCEOの岩田さんの講演もあり、それも楽しみに参加したのですが、御二方とも、人づくり、人を生かした経営のお話であったので、大変、勉強にも刺激にもなりました。

この手の話は、方向が同じな方がかえって、差を感じるところがあり、自分にグサリと来ます。

黒岩さんは、フレンチで本場パリにも出店されたのですが、それは拡大志向でも何でもなく、人が育ち、或は育てる為に作られたのです。

フレンチを学ぶシェフは、パリに憧れ、パリで勉強したいと願う。

それなら、自分の店を出せば、皆が勉強もできるじゃないか? スタッフ一人一人に家族愛を持ち、その環境で成長できるという仕組みを作る事に最大注力されている事もよく分かりましたし、”あの人と働きたい”と言われる存在になるのも至極当然だと思いました。


岩田さんの方も、ミッションは存在理由であり、会社と同じく、働く人それぞれが、自分の人生においては経営者だと仰っていましたが、スタッフの人生観、死生観などから教育されていた様に感じました。

スタバでは、サービスに関するマニュアルはなく、Just say yes のみで、スタッフが最大の差別化要因であるとの事でした。

殆どがアルバイトなのに、その集団をそこまでにするのは、やはり企業のミッション、理念、価値観
の差なんですね。

そして、岩田さんも、自分と会社とミッションを三位一体で育てる事、その環境作りに、注力されていた様に思います。


今年度は、ウエダ本社の現業は、皆に任せる様にしています。

それにはいくつか理由がありますが、その内の大きな理由の一つが、ここで、皆が自分達の会社で自分達の仕事を、自分達で考えて作っていくという事に踏み出していけないと、ウエダ本社で目指している働き方の変革や、日本のオフィスや、職場を、人にSPOTを当てた展開で成果が上がる、そんな企業を増やしていくなどという想いは絵空事になってしまうからです。

同時に私自身は、KYOCAという場で、人が繋がる事によって、とんでもない価値が生まれるという事を示す事に没頭していきます。
それがうまくいけば、ウエダ本社として唱えている事の証明にもなりますし、決してウエダ本社の展開と別の事を行っている訳ではないのですが、そこに没頭する為にも、現業の所から、自分の役割や価値を見つけて、自立した社員を育てていかないと空中分解してしまいかねません。

それが今期は、皆に任せている大きな理由で、今期は口出しをしない様にしているのですが、先週、今週辺りは、リーダーの意識が希薄なので、注意をしていました。

それ自体は、必要だと思ってはいますが、このお二人の話を聞いていて、改めて、私自身が一人一人の事をそこまで考えられているのか?と、やはり、その想い(ミッション)と各自が絡みあって育っていく様な仕組化ができていないという事がよく分かりました。

とは言え、行く先と、その差が分かるという事はスタートには立っている事は確認できましたので、そちらに歩みを進めていきたいと思います。

スマスタのこのイベントで、もし私が発表でもしている様になれば、企業を少しは動かしていけてるのだと思います。

それまで、スマスタと共に、発展したいと思います。

勿論、黒岩さんには、色々勉強させてもらいながら、未来をつくっていきたいと思います。



2014年11月16日日曜日

共感する女性脳で生き残る

今週も色々な人と会い、色々な話をしていました。

若くて有能で、熱い想いを持って取り組んでいる人達と話していると、嬉しくなってくると共に大変刺激を受けるのですが、そんな付き合いをしていると、私よりも先輩で、尊敬する方々から、”岡村さんは偉いね”と言って頂けるのですが、私にとっては、それ自体が勉強になるし、そういう事をやっている事が知らず知らず自分の資産となっているのです。

今週もISLの野田さんや、アミタホールディングスの熊野会長と、それぞれで用件はあるものの、私からすれば贅沢な時間で、個人レクチャーを行なって頂いている様なミーティングを行わせて頂きました。

ISLの野田さんは、巨大企業のリーダーシップ研修をビジネスとして行われる傍ら、社会イノベーター公志園というイベントを開催しておられるのですが、これを又、お手伝いする事になります。

アミタホールディングスの熊野会長は、環境ビジネスで会社を上場までされた傍ら、信頼が資本となって回る世の中を作るという事で、私財を投じて信頼資本財団を作っておられ、その事務所をウエダ本社内において頂いていますが、今後の連携について話させて頂いています。

こんな方々からノウハウを教えて頂いたり、アドバイス頂いたりするのですから、お金を払っても得られない無形資産なのですが、こういう事が価値と思えるかどうかが、物質的で可視化された資産しか理解できないか、目に見えない価値を資産化できるかの差であると思います。

物が売れなくなった時代、消費マーケットから共感マーケットという事も言われますが、何となくそれは理解しながらも、現実のビジネスや、企業はまだまだその様には動いていません。

共感などというものは、数値化できるものではありませんし、標準化できるものでもありません。

先日お会いしたメンタリストのDaigoさんは男女脳戦略という著書でも、男性脳と女性脳について詳しく書かれていますが、男性は競争を好み拡大を求め、女性は共感を好みシェアしようとします。

物を売っていった拡大路線の時には争って新たな猟場を求めていったのですが、少なくとも物質的に満たされた日本において、今後は共感して価値を増幅していく様に変換していかなくてはなりません。

女性が働きやすい環境を作るという事は、単に、安心して子供を産み少子化に歯止めをかけるというだけの話ではなく、むしろ、男性社会の企業でその決定を男性脳のみで行なうのではなく、共感マーケットを創りだす、又、そのマーケットに共感される企業にしていくという事がより重要なのだと思います。

男性脳の企業は、新たな猟場を求めて、新興国に出て行き、戦いを繰り返し生き残りを図るのですが、共感マーケットに転じていくことを余儀なくされた日本から、共感しシェアする市場を世界に広げていけないものかと思います。

そんな想いで活動している若者が沢山生まれています。
その価値を、男性脳バリバリで、戦って勝って来た世代の方々に引き合わせしていくのが、私が唯一できる事なのかもしれません。

その為には、もっと私自身、女性脳を研究しないといけないですね。

嘘をつく際、男性は目をそらすのですが、女性はじっと目を見て嘘をつけるらしいです。

生き残っていくにも女性脳の方が必要なのかもしれません(笑)

2014年11月8日土曜日

有意注意で無干渉

今日は月一の土曜日出勤でした。

と言っても、最近あまり休みを取っていなかったので、朝から肩治療で病院にも行ったりで、かえってゆっくりした感じです。

オフィス移転工事など現場に入っている社員以外は、土曜日のゆったりとした気分で、チームミーティングを行っていて、日々、こういう感じの仕事ができればいいのでしょうね。

私は出られなかったのですが、今週あった月一回の社内コンパでは、ヨリタ歯科クリニックさんのDVDを見て、新入社員の山本君がファシリテーションを行ってディスカッションしたそうで、かなリ盛り上がった様です。
(注:盛り上がったのは、私が居なかったからではありません 笑)

終了後も数名で振り返りを行っていたり、翌朝の朝礼でも、何年か前に見た時と捉え方が違って、自分も成長を感じたというコメントがあったり、良い会社の共通項や、ウエダ本社との差などの意見も出ており、有意義な時間であった様です。

今週月曜日に、数か月に渡って取り組んで来たReleaseでは、ここから先に進むかどうかの中間プレゼンがあり、 学生達にウエダ本社やその狙いをうまく訴求できなかった参加メンバーは悔しい想いをしており、この先も継続するという事を決めた様です。

Releaseとは、企業や自治体と学生達が共に未来をデザインし、ビジネスアイデアを練り上げていくというもので、華々しくもなく、社会に出ていない学生には、BtoBで分かりづらいウエダ本社を説明し、課題を出して、興味を持ってもらうのは、なかなか難しい事なのです。

昨年は私自身がプレゼンし、その後も参加していったのですが、今年は、この機会も有効に社員教育とする為に全く参加せず、次に頑張ってもらいたい期待の社員達を送り込みました。

次に期待するという事は、逆に言うと、現状ではまだウエダ本社の価値観が腹落ちしきっていないとも言え、より学生達は難しかったと思いますし、話し合いは結構カオス状態であったと思います。

今回のプレゼンだけで言えば、この数か月は何をやっていたの?というレベルではありますが、社員達が自ら悔しいと思って継続を申し出た事は、嬉しいことです。

こんな風に書いていると、いかにも素晴らしい会社の様ですが、今週の営業会議では多分半年以上ぶりに少し厳し目に介入したり、他の日の朝礼では、理念にそぐわない行動があったので、厳しく注意したりで、まだまだの状況です。

良い芽は出てきているのに、意識が低かったり、真面目に一所懸命やっている事が成果に繋がらないので、何とかポイントを掴んで欲しいのですが。

稲盛さんはよく、中村天風さんの言葉で「有意注意」というお話をされます。

判断力を研ぎすましたいなら、毎日、心して意識を向け(有意注意)て、有意注意で真剣に考えて判断する習慣を身に着けなさいという事ですが、そんな意識でどうせやるなら、何とか吸収しようと、心を込めて臨んでくれると、会議も上滑りする事なく、少し深い層に入っていけると思います。

DVDの振り返りで、良い会社の共通項として、社員さん達の業務と、プロジェクト、自己研鑽などへ対し方に区別がないという事を上げていましたが、これも有意注意で取り組んでおられるからではないでしょうか?

和気藹々と楽しく、でも厳しいという状況を作っていく為に、有意注意で、日々一つ一つ、自分が関わる事に対していってほしいと思います。

私は、社員に対しては有意注意で無干渉を目指します。


2014年11月2日日曜日

日本としてのコアサービスとフリンジサービス

今週は土曜日から三連休ですが、ウエダ本社とKYOCAでのイベントがありますので、合間をぬって書いています。

土曜日はウエダ本社で未来フェスというイベントが開催されていましたが、信頼資本財団さんが風伝館で行なわれた関連イベントで、スタンフォード大学名誉シニアフェローの今井先生が仰っていた、日本企業の経済的可能性について、普段思っているところと関連付けたいと思います。

今井先生が外国人に対して、新幹線の事を誇るのは、技術力や継続的進化を起こしている事と共に、サービス面であり、あれだけの長距離を高速運転しながら、到着時間を記入した乗車券を発行するなど、日本以外にはあり得ないという点だと仰っていました。

その通りでしょうね。


1分違わず殆どの電車が運行しているのですから、外国人からすればミラクル以外の何物でもないでしょう。

でも問題は、それを実現する仕組み、細やかな対応、連携などが、それら作業をきっちりやる以上の付加価値を生んでいない事だと思います。

大量生産大量消費の時代には、物で価値提供できたのですが、それらを実現する仕組みや、細かな配慮なども、物に転嫁され、価値を生んでいたのですが、物が売れなくなり、数が必要ではなくなってから、そのサービス水準、対応力が、価値に見合う様に展開できていないと思います。

お・も・て・な・し ホスピタリティーが日本の強みでありますが、それらは単に、利他的に相手の事を考えて、優しいというだけの話ではありません。

相手を満足させる事、感動を与えるレベルになる事は優しい思いやりだけでは実現できません。

先日お話を伺って衝撃的であった亀田メディカルセンターの亀田院長も、コアサービスとフリンジサービスというお話をされていましたが、コアサービスがしっかりしない中で、フリンジサービスなどあり得ないというお話でした。

日本では当たり前でコアサービスに含んでしまっているものが、外国から見ればフリンジサービスであるので、それを当たり前に難無く行ってしまうのはミラクル!となるのですが、そこのコアサービスを分解して、付加価値としていく事をもっと考えていくべきではないか?と思います。

一方で、どうしても、コアサービスの弱体化(脆弱化)も感じてなりません。

フラットな関係や、相手(多様)を認めるという事で、駄目な事も指摘しないというのは、一見、受け入れていて良さそうなのですが、少なくとビジネスにおいては、折角水準の高かった日本のコアサービスが劣化していくのです。

細やかな気遣いどころか、自分本位で相手の感情が分からない、当たり前の返事や、それこそ、日本人の強み?でもある時間を守るとか、そんな事がしっかりできない人が増えていっています。

これも先日の日本を元気にするセミナーで、”教えない経営”の権化の様なネッツトヨタ南国の横田相談役も、必要最低限のサービスマニュアルは有り、知識を与えて良い所と、人間力を高める所があるという事を仰っていましたが、やはり、最低限(組織によってのレベル差はあります)のコアサービスを担保して初めて、おもてなし、ホスピタリティーも実現できるのだと思います。

所謂、ソーシャルという、社会課題に向き合っているところで、この人間力という点が劣化している様に感じるのが、大変危惧します。

活動や唱えている事は立派なのに、そもそも自分本位であって、全体の事を考えられてないとか、違う主義の人を批判するとか、それでは、良い世の中など実現できるわけないと思います。

又、素晴らしい理念、活動であるのに、同じ様な想いで行なう人を敵視したりする様なこともよく感じます。

それって、何の為にやっているのでしょう?

日本の為、世界の為、未来の為に、同じ様に思っている人や組織は、多少、考えに違いがあっても、一緒に分担してやっていけないものかと思います。

その為にも、日本としてのコアサービスは何か?それは、世代や考え、時代など問わず、一定ラインを保持をしながら、フリンジサービスについては、それこそ多様性で、色々な人が、色々な想いで、又、それぞれの人を尊重して行っていかなくてはならないと思います。

これしか、日本が強みを発揮してやっていく道はないと思うのですが、、、

と、力んでしまいましたが、日本が悠長な事を言ってられるのも、もう、そんなに時間はないと思います。

色々なイベントの合間で、何とかこれらの素晴らしい想い、活動が、絡み合っていって欲しいと願います。


2014年10月26日日曜日

メンタリストには成れないし

今週は、メンタリストのDAIGOさんとの食事に始まり、ならソーシャルビジネスカフェでの講演、ブロックスさんの日本を元気にするセミナーでの正に元気が出る気づき、盛和塾京都の勉強会での、初心を思い出させて頂く稲盛塾長のコメントなど、盛りだくさん過ぎる一週間でした。

DAIGOさんの技はトリックは一切無し、全て物理の世界で理論上は誰でも練習すればできるとの事ですが、それだけ広範囲な事を分析しロジックで語られる事から、企業の商品開発、マーケティング、ブランディングなど、日本の企業もこういう事をもっと研究すべきだと思いました。

ならソーシャルビジネスカフェは、奈良で活躍される面白い人達が集まる場所を作ろうと始められたのですが、その狙い通りで、面白い人達も沢山おられ、そこに関わらせて頂けて、今後が楽しみになりました。

第15回目となった日本を元気にするセミナーは、ネッツトヨタ南国の横田相談役、亀田メディカルセンターの亀田院長、加賀屋の小田相談役の講演とパネルディスカッションでしたが、中でも亀田院長は、その想いと構想力、マネジメント能力と実行力、それでありながら、スタッフとフラットな距離感を持っているというバランスを持った方を初めてみた感じで衝撃を受けました。

病院でありながら、その病気に関係のないものであれば何でも食べられ、お酒もその辺りのお店よりも豊富にあるという程揃えたレストラン、付き添いの人も同じ様にリラックスできる環境や、ペットだけが拠り所という独居の患者さんの為に、そのペットを連れて来られるペットホテルまで作るという様に、全ては患者さんが日常を味わえる事に尽くしておられるのです。

組織は風土、その風土は本音で言った事を本気で取り組んで継続する事で作られる。
イコールパートナーシップで、職員、スタッフ皆横一線で患者さんに向かう。

箇条書きで書き出しても、その構想力、実行力、組織風土形成、スタッフへの想いが
溢れ出る感じです。

他にも横田相談役の、教えない経営論や、30年連続顧客満足NO1の加賀屋さんのお客様の抱える問題解決を誰よりも正確に達成するという目的など、とても書ききれませんので、是非どこかで纏めたいと思います。

振り返りの時間もないまま翌日は、盛和塾京都のDVD勉強会で、阪神淡路大震災後の神戸塾生の悩みについて稲盛塾長が応えていかれるものが題材でしたが、当時、独立創業間無しで神戸でまともに被災した私にとっても、初心を思い出させて頂けるものでした。
又、稲盛塾長の、一瞬にして悩みを持っておられる方々の心を掴み、勇気を奮い立たせる話をされる姿を見て、自分が足らない点をまざまざと感じました。

困難というのは決して悪い事ばかりではない、災難に合うのは、自分が前世を含む過去から積んで来たカルマ(悪い業)が消える時である。

成功している人というものは、大体が、ギリギリの災難に合う事によって心境の変化を起こしているものだから、それだけの体験を喜びなさいというお話でしたが、神戸での震災、ウエダでは倒産の危機からの展開と、私もカルマは消えている筈なので、もっと思い切って展開したいと思います。

そして、日本を元気にするセミナーにゲストで来られていた川畑会長も仰っていた、天に味方される経営を目指していきたいと思います。

実は稲盛さんも常々、宇宙に味方される経営と仰っており、色々勉強ばかりしてまが、机上の答えは見えてるのですが。

DAIGOさんの能力もはないし、強い意思力で継続していきます。



2014年10月19日日曜日

これからの日本の戦い方

又、政治と金の問題でゴタゴタとやっています。

野党からすれば、久しぶりのチャンス?なので、喜んで攻撃しているのでしょう。

柄がついてれば団扇で、柄が無くて指を通して仰ぐものは団扇ではないという線引きは、初めて知りましたが、そんな事で真剣に攻撃していて皆の賛同を得られるとは思えません。

敵のミスに付け込んで、、というのは、勝負事では重要ではありますが、これからの日本や日本人は、その方向では、それこそ"勝ち目"は無い様に思います。

その理由は二つ有って、一つは今まで日本という国は、何かオリジナルを真似て、それを改善し、
新たな価値を生み出して来たのですが、モノの優位性が薄れた中では、モノを中心とした相手との競争は意味を持たなくなっているという点と、もう一点は、最近の若者は大変優秀ではありますが、縦の繋がりや、守られ過ぎて、それこそ争いも経験せずに育って来ているので、海千山千のグローバルの世界では”戦って”いけないと思う点です。

業界や狭い世界での競争相手を意識して、その相手に勝つ事ばかり考えてきたのですが、これからの時代は、競争しない生き方というのか、自らが土俵を作るという感覚が必要だと思うのです。

”XEROXでXEROXに勝つ”社内で、ウエダ本社としての生き方を分かりやすく伝える為に言っているフレーズですが、これも当たり前で、メイン仕入先であるXEROXさんに対して、XEROX商品で勝つという様な馬鹿げた事を言っているのではなく、ウエダ本社としての自らの土俵を作るという事を言っているのです。


プロゴルファーのタイガーウッズ選手が、優勝を争っている相手選手のパットを、入れと念じるという話は有名ですが、敵がうまく行っても更に自分は上を行くという精神力を持っていないといけないという事と共に、これも相手の土俵ではなく、自分の土俵での戦いを行っているという事だと思います。

今回の政治資金の不正利用の問題も、
”以前からずっとこの問題はありました。我々~党は、自らもそれを正していくのと共に、この改善を提案していきます”
という様な姿勢の方が、余程、有権者の賛同を得られると思うのですが。

狭い世界で相手と競争するのではなく、それぞれが自分の背景、価値観、考えを売るという様な、自分の土俵を作っていこうとする人を育てる事、そして相手の失点に付け込むのではなく、堂々と自分の土俵で相撲を取る企業を増やしていく事が、今後の日本、日本人の特徴も生かした”戦い方”になると思います。

これからの模範となるべき政治家さん達にも、新しい戦い方を見せてほしいものです。





2014年10月12日日曜日

ひまわり里親の精神で

今週は久しぶりに、福島ひまわり里親プロジェクトhttp://www.sunflower-fukushima.com/の半田さんが寄ってくれました。

ご存知ない方の為におさらいすると、当初、ひまわりが放射能を吸うと言われていたので、全国でひまわりを育ててもらい、その種を福島に送ってもらって福島をひまわりで埋め、放射能を吸着していこうとしたのですが、それは途中、効果があまり無い事が分かりました。
ただもう一つ、全国でひまわりを育てる事によって、その地域、人はいつまでも福島を忘れない様にしてもらおうとする大きな目的もあったのです。

その活動を、ひまわり甲子園として発表をされているのですが、今年は中間報告を関西でもやりたい、そしてそれをウエダ本社で行ないたいという相談でした。

このプロジェクトについては、何も協力できていないという負い目もあり、勿論、喜んで!という事で11月24日に関西中間報告会をウエダ本社で行なう事になりました。
詳細は、追ってご案内しますが、こういう事を通してでも、我々日本人は福島の事、現状を常に知っていくべきだと思います。

状況は日々違うし、場所、人によって全て違います。

原発、放射能対策、復興支援、それらは、部外者がニュースなど、通り一遍の状況で理解できるものではありません。
細かな状況、千差万別な状況を多くの人、多くの地域の人が知る事が、まず誰もができて継続的な支援の一歩になると思います。

という事で、今まで全く福島と接点のなかった方も、こういう機会から少しでも関心を持ってもらえればと思います。

11月2日は、ウエダ本社に事務所を置いて頂いている信頼資本財団さんが、年に一度のビックイベント信頼デイをKYOCAで開催して頂きます。
ここにも日本を変革していこうとされる方々が集まって来られますので、是非、そんな信頼と縁を感じに来て下さい。
http://www.shinrai.or.jp/event/shinrai-day.html

ここにもニュースなどでは分からない、日本の新たな潮流があります。

又、この前日の11月1日にはウエダ本社を全面的に使ってセッションも行われる様です。
これも詳細分かり次第ご案内させて頂きます。

引き続いての11月3日、同じくKYOCAでは社会人と学生での共創プロジェクト、リリースhttp://peatix.com/event/56162が開催される他、関連イベントも定期的にウエダ本社で開催されます。

又12月からは経済産業省の流れでもある知恵の場http://www.doit-fun.jp/seminar/2014/detail/chienoba.php もKYOCAで開催される他、まだまだ書ききれない、或はまだ言えない面白いイベントや人、プロジェクトがドンドン集まってきます。

これら全て、私が葛藤している姿を見て、何とか助けてやろうとして頂いていたり、目指している方向が同じなので、そこで一緒にやろうとする人の繋がりや、その目指すべき姿を実現していけそうな予感を抱かせる場であったり、”想い”や”気”が集まってのものなのです。

様々な課題に向き合う人と付き合いプロジェクトを見ていると、いつも、テラルネッサンスの鬼丸さんに出会った時に言われた事が頭をよぎります。

”全ての課題は繋がっていて皆同じなんです。”

どんな問題も、全ては関心を持つことから始まり、繋がりを作っていく事が課題解決への一歩になると共に、その力を結集する事が最も有効な解決手段になると思います。


そういう意味でも、ひまわり里親プロジェクトの精神は、全ての課題に向けて共通した、人の繋がりの力になっていくと思います。

という事で、興味あるプロジェクトからで良いので、どこかの縁に繋がって下さいね!

と言っても、私のマニアックなブログを見て頂いている方は、既に活動されていたり、凄いインパクトを生み出されている方ばかりだと思いますが、色々な人を巻き込んでいきましょう!



2014年10月5日日曜日

青春しましょう!

今週は、月曜日に昼から奈良シェフェスタというフードフェスティバルのプレイベントに参加していました。

庄内の有名レストランであり、よみがえりのレシピの舞台でもあるアルケッチャーノの奥田シェフの講演や、フードコラムニストの門上武司さんや、その門上さんに以前お連れ頂いた奈良のモードスパニッシュ、アコルドゥの川島シェフなどのパネルディスカッションという構成でしたので、食がメインビジネスとなっている私としては、”行かなきゃ”という事で参加しました。

残念ながら、奥田さんの講演にはかなり遅刻して殆ど聞けなかったのですが、地元食材を使うというレベルの話ではなく、それぞれを研究され、こういうモノを作れば使うと指定して、農家さん達を指導までされ、グループとして一緒に展開して来られている様子や、色々な話を繋いでいってそこでしかできない料理を作るというお話など、プロデュース、ブランディングなどでも大変参考になるお話でした。

奥田シェフご自身は、お父様の作られた借金を背負い、そんな中から今の展開に至ったので、今ではお父様の借金に感謝するとまで仰っていたそうですが、やっぱり違う視点を持った方は、同じ感覚を持たれるなあとも思いました。

今週は、これも大阪の有名フレンチ、ル・クロの黒岩さんの所にもお邪魔していました。
残念ながら食べに行ったのではないのですが、この1か月、急激に親しくさせて頂いている私よりは少し年下ではありますが、大尊敬できる人物です。

大阪のフレンチとしては初めてパリにも出店され、展開が全てヒットする黒岩さんですが、スタートはお金がなく、飲食店は無理と言われた所で、赤ちゃんを背負った奥様と二人(三人?)でスタートされたそうです。
それだけにその原点に返れば、何でも発想できるし、何だってできると仰ってましたが、これも全く同感でした。

最近、私自身が楽しめているのは、想い、価値観の合う人と、今までは勉強させてもらうだけであったのが、仕事ができる様になって来たからだと思います。

本当に、自分の利益や、他人を利用して良くなってやろうとする様な人ではなく、その真逆で、利他というものすらを超えて、使命感から動いている様な人と一緒に仕事をしていけるという感じが、何とも言えないワクワク感になっている様に思います。

そしてこれらが、本当に面白い、有り難い縁の繋がりで、それを考えても、どう生きるべきか、どうあるべきかは、私の中では明確に描けてきています。

このそれぞれの縁についても又、それぞれの話題の際に触れさせて頂きますが、同時に、私がこういう状況に踏み出せる様になったのも、社員の成長と、目指すべき方向へ足並みを揃えて来てくれたお蔭です。

今年度から、私はKYOCAに専念をし、ウエダ本社としても次のステップに行く為に、”今年失敗したくらいで会社は潰れないから、思い切って挑戦しろ”と、皆には自分達で展開する様に言っていますが、その背景には、利益よりも使命という生き方と、一方では、一人でスタートした経験から、いつでもそこに戻れるという腹をくくっている事が大きいと思います。

50代という実年齢、自分では嫌なのですが、気持ち的には30代のままです。

サミエルウルマンの、”青春とは人生のある時期ではなく、心の持ち方を言う。年を重ねただけで人は老いない”という言葉を信じて、まだまだ青春を楽しみたいと思います。

又、同時に、”青春とは、臆病さを退ける勇気であり、易きにつく気持ちをふり捨てる冒険心”だとも意味するそうですが、社員の皆には、その意味での青春で新たな展開をドンドン行って欲しいと思います。


2014年9月28日日曜日

満足感と幸福感

今週はKYOCAで、地域みらい大学のプレ講座的な、”地域の幸せの為にデザインは何が可能か?”と題して、issue +design さん主催のイベントがありました。

その中で、慶應義塾大学大学院の前野先生の幸福のメカニズムについてのお話で、物質的な物は、幸福感とはリンクしないということでした。

そうは言っても年収は高い方が良いし、大きい家にも住みたいし、などという声が聞こえそうですが、満足感と幸福感は違って、物質的な物は満足感を得られるのであって、それを得ると、そこがピークで又、より高い年収、家以外に別荘も、、と、ドンドン続いていくので、いつまで経っても幸福感を得られないという事なのです。

仮に物質的な成功を収めても、その状態を作れた事に感謝したりすると、それは満足感ではなく幸福感に繋がります。

これがもっと有効なデーターが出て、証明され、広まっていくと、世の中変わっていく様に感じます。

物を求めていく行動は、自分中心の発想となり、競争から、争いを引き起こしますし、負けた方は妬み、恨みを持ちます。

物を求めていく人と、そうでない人は、人との接し方やj人脈というモノに対しても大きく違う様に思います。

前者は、自分が儲かる為や、自分の立場を良くする為なので、俯瞰的に見ていると滑稽な程、自分にとってメリットがあるかどうかで対応が違ったり、人の紹介などでも、紹介した人の関係などを考えず、自分に向けていきます。

しかし後者は、自分が果たそうとする役割や使命から考えているので、相手の地位や、規模の大小などとは関係なく、価値観が合うかどうか?がポイントであり、価値観が合う人同士を繋げていこうとしますし、逆に価値観が合う人がうまく行く為に、積極的に紹介しようとさえします。

正に所有からシェアの時代に変わっているのですが、その様に、モノを追いかけているかどうかで、その他の思考や行動も真逆ほど違う様になると思います。

ウエダ本社にしても、KYOCAにしても、最近、価値観の発信ができてきて、前者の人も沢山来ますが、後者の人もドンドン増えてきて、その違いをよく感じますし、まだまだ達成感の満足度はないですが、幸福感は増してきている様に感じます。

皆がそれぞれの価値観を発信し、自分で価値創造をして、その価値を同じくする人と協業していけば、ビジネス、教育、行政、世の中の流れが変わると思います。

それぞれの自治体、企業、そして個人までもがモノを追いかけるのではなく、自分なりの価値創造を目指していけば、地方で良いというより、地方が良い、中小企業が良い、金持ちでなくても偏差値の高い大学でなくても良いという世の中になれば、幸福度は大きくUPすると思います。

ウエダ本社の社員には、自社としての生き方を分かりやすくする為に、XEROXでXEROXに勝つという事を言っているのですが、それも競争という意味ではなく、この価値創造の話であり、独自性の話です。

モノを追いかけていれば、縦軸の評価しかなければ、XEROXの商品を分けてもらっていて、そのXEROXと競争して勝てる筈がありません。

ウエダ本社の目指す価値も、ローカルハッピネスと符合する事が多いと思います。

そんな事もあって、KYOCAから、地方でやっていけるという”地域みらい”を発信していきたいと思っています。

2014年9月21日日曜日

社員から学ばせてもらってます。

先日のFBに上げた社員達のエピソードは大反響で驚いています。

最近、社員の事を自慢した様な話ばかりで申し訳ないですが、大変嬉しいという事と共に、私自身の学びや気づきもありますので、又、書きます(笑)

感激の対応をFBに上げた際、私は知らなかったので、後のコメントで入れたのですが、I君が5000円を渡してタクシーで行かせるまでに、社内に居たメンバーが、他の”ウエダ”さんの電話番号を調べて連絡を取ってくれたり、学校に電話してくれたり、その会社の地図をプリントアウトして出してくれたり、その一瞬の間に皆が手分けしてそんな行動を取ってくれていたという事を聞いて、又、大感激してました。

皆が入っているビルは7階建ての自社ビルで、毎朝、居るメンバーで掃除をしていますが、常々私自身は、掃除自体もさる事ながら、自分はどう動くか?を考えて行動する為にやるのだと言っています。
少ない人数で7階建てのビルをトイレも含めて掃除をするわけですから、機転を利かせて動かないと、作業でやっていてはできません。
増してうちの会社では、セミナーや外部貸出も頻繁にありますから、昨日、あそこはセミナーで使っていたから汚れているだろう、とか、今日はあの場所を外部に貸すから準備をしておかないと、など、気づいてくれないと、とても回らないのです。

その事で何をしたいのか?と言えば、その様にチームで動く、それもマニュアルで統制が取れたチームではなく、共通目的に対して、あいつがこう動けば、自分はこれをしよう、などというチームにならないと、我々の様な何の技術もなく小さなディーラーで、やっていける筈がないのです。

そんな想いも常に伝えて、まだまだだなあ、と思って来ましたが、それがそんな瞬時に、皆がそれぞれでそんな行動を取ってくれたなどというのは、いくら、もう、そんな社員の自慢話は聞きたくないと言われても言いたい程、嬉しい事だったのです。

実はその日の朝礼で、以前ブログにも書いていた先期のMVPを獲得したベテラン社員のTさん
がスピーチで、4、5年前、自分は数字もできない、他人の面倒を見るという様な事もしない状態であったが、先輩達が定年や退職で抜け、気づけば営業で自分が一番上になっていて、これでは情けない、自分を変えようと思い、やる人が居なくなった屋上の庭と花壇の世話をやろうと決め、それをやっていく内に、段々自分が変化していったと話していました。

そのTさんは、これも以前書きましたが、この屋上の世話を一人ででもずっとやり続けてくれていたり、誰が見ても変わったと分かるくらい、積極的に、自発的に、皆の為に動いてくれる様になったのです。

私自身、実は皆に言っていたり、求めている事は、自分が経験した事ばかりなのですが、よく、自分は一所懸命やっているのに、社長や上司が分かってくれない、という話があります。
私もそれについては酷い経験もし、それを抜けた経験からも、ハッキリ言えるのですが、他人が認めてくれないと不満を言っていても、それって誰の為、勿論自分の為にもなりません。

それは、幾ら正論でも、自分を慰め、その可哀想な自分を周りの人に分かって欲しいということなのですが、残念ながら、周りの人には伝わないどころか、逆にマイナスになってしまうのです。

Tさんも4、5年前も自分では一所懸命やってくれていたと思います。
でも、結局は自分が変わろうと決めた所から全てが始まり、それを続けていく内に周りも変わり出すのだという事を、Tさんが見事に示してくれたのです。

そんな事を朝礼で話してくれて、これは是非取り上げたいなあと思っていた同じ日に、”ウエダ面接事件”?が有ったのですから、今やスタッフの皆から学ばせてもらう事、気づかせてもらう事、そして喜ばせてもらう事ばかりになってきました。

この段階に入れば、まだまだ結果は出てませんが、もう大丈夫ですね。

という事で、ここからは突き放しモードに入ろうと思います。

2014年9月14日日曜日

傾聴される関係に

新年度に入り、ウエダ本社の現業のところは皆で展開してもらい、私はKYOCAに掛かり切りになると話していて、その様に動いています。

今週も色々な人と出会い、課題や想いや展開などのお話を伺って、刺激的な一週間を過ごさせてもらいましたが、食を中心とした話ですが、知らない事、課題ばかりの話、強い意識で動いておられる方の話を聞くのは大変、刺激的でワクワクします。

頑張って生きている人を無条件で尊敬するし好きなので、色々と聞いていくと、その方々にとっては課題でも私には面白い話がドンドン出てきて、こうやってみたら?という事も出てきます。
そして、自分でも何とかできないか?とか、やってみたいと思ったりするので、一週間が終わると、頭がぐちゃぐちゃ状態になります。

質問力、傾聴、など、何か勉強しているのか?とか、マーケティングやブランディングは何処で勉強したのか?と聞かれるのですが、サラリーマン時代や、独立創業時代の、挑戦を含めた実地経験しかありません。

しかしこれらもやっぱり、スキル、手法の話ではなく、その事に興味があれば、その人を尊敬すれば自ずと質問、傾聴などはできると思います。

と、いう事で、私が分かる所でやっていると、なかなか傾聴というわけにいかないので、社員には是非、今期は挑戦して、自分達が誰にも負けないほど好きな領域を作って欲しいと思います。

かく言う私も、社員の皆から、傾聴してもらえる様に、ワクワクする事を作り上げて行きたいと思います。

2014年9月7日日曜日

12年で培ってきた土壌

今週は出張でも沢山の有り難い出会いあり、盛和塾世界大会での学びありで、ネタは沢山ありながら、やっぱり、その中でも社員の事で大きな動きを書かせて頂きます。


今週金曜日、ウエダ本社の活動を数年前から知って頂いている方ならご存知の、Mさんの送別会と、その後、年度終わりの打ち上げを行いました。

新卒から8年強務めてくれたMさんは、長年の赤字から新規採用は行なわれていなかったウエダ本社で、段階的に中途採用しながら、久しぶりの新入社員であり、初めてのデザイナー採用でした。

直接業務を教える先輩がいない中、私が行なう新規の展開にも関わってもらい、いきなり大変だったと思いますが、持ち前の負けん気で、今だから言えますが、終電を乗り過ごす事もあり、家まで何度か送ったこともありました。

人にスポットを当て、イキイキと働く環境を作っていくという理念に、まっ先に協力してくれ、”自分に朝礼を仕切らせて下さい”と、名乗りを上げてくれたり、私にとっては、理念経営に最初に協力してくれたとさえ言える社員でした。

そんなMさんが結婚した後は、通勤に時間がかかる中、両立できる働き方を模索し、出産後も復帰を考えていたのですが、双子で、出産時に少し危ない場面もあった事などから、やはり育児に専念したいとこの度退職する事になったのです。

その送別会も彼女の貢献からすると、物足りないのですが、子供を置いておけないとの事から、細やかではありますが、社員が終業後一時間だけ会社で会を開いてくれました。

その後、場所を変えて、年度終わりの打ち上げとなったのですが、その打ち上げでも、大変嬉しい事がありました。

ウエダ本社には、それこそその価値観に向かう為に、求める人財としてのウエダベーシック10というものがあり、毎月、その項目に合う人を社員投票で表彰しています。
そして、去年までは忘年会の際に一年間のMVPを表彰していたのですが、昨年、内務の人がそれに選ばれると、ベテラン営業のTさんが、”悔しい、来年は絶対自分が取る”と仲間に言っていました。

Tさんは私よりも年上で、ウエダ一筋30年、ポテンシャルはTOPレベルで何度かリーダーに登用しようとしたのですが、仕事をこなすだけという印象から、ハッキリ言ってポテンシャルに対して、良い評価をできてこなかった人です。

勿論、私よりもずっと以前からウエダで居てくれて、自分のスタイルも有る人が、変化に対応しろと言われても酷な面もあったでしょうし、合わないので辞めていったベテラン社員も何人か居る中、ずっと耐え、そして昨年、そんな宣言をした彼は、正に有言実行、今年に入るやいなや、積極的に、屋上庭園の世話など、自分の仕事以外の事も率先して行ない、ずっとやり続けてくれました。

そして、今期から年度末に表彰する事になったこの日、見事にMVPで選ばれたのです。

それも、毎月表彰の8か月の内、1位は1回、2位が5回、総得票数はダントツ1位で選ばれた事は、ひょっとすれば、今までのウエダ本社の中でも私自身、一番嬉しかった事かもしれませんし、本人も少ない賞金などは関係なく、本当に喜んでくれていました。
(喜び過ぎて、Tさんらしい、大失態もありましたが・・)

その姿を見て、昨年中途で入った社員もリーダーに、本当に良い会社に入れて嬉しいと、メールを送ってきてくれたそうです。

前期決算も、まだまだ低空飛行で全然褒められた数字ではありませんが、新体制にして12年、
残念ながらMさんは参加できませんでしたが、最初にMさんが賛同してくれて培ってきた土壌は、漸く花を咲かせてくれそうです。

2014年8月31日日曜日

存在価値への欲求

先日、尊敬するアミタホールディングスの熊野会長と久しぶりに、二人でじっくりお話させて頂きました。

私が熊野会長を尊敬するところは大きく二点で、一点は、環境という領域でビジネスなどが無かった30年以上も前から、「自然資本と人間関係性資本が増幅する持続可能な社会」を目指して、それこそビジネスとして持続可能なスタイルを確立し上場まで果たされたという、強烈な思いとその実行力、そして二点目は、私も偉大な経営者を数々知っているつもりですが、感性も持たれた上で、これ程、ボキャブラリー豊富で論理的に話ができる方はおられないと思うところです。

自然資本と、人間関係資本が増幅する持続可能な社会・・難しいでしょ?

でもこれを30年以上前から追いかけ、環境という領域で上場までされて、その上場益をつぎ込んで信頼資本財団という財団を作り、3・11後は、この自然資本と・・という事に定款変更をし、その実現には京都しかないと、本社まで京都に移されたという様に、想いを実現して来られたのです。

大変有り難い事に、そんな熊野会長から、共感性が有るとの事から、信頼資本財団さんの事務所を当社に置いて頂いている事もあり、お話もさせて頂く機会も多いのですが、会長とお話すると、もやっとしている事が、答えていく内に分析され整理され、見える形になるのです。

先日も私が自分自身でも感じている、人付き合いにおいての二面性について話していました。

私自身、不思議でもあり、私の事を良く知っている人からも不思議がられるのですが、経営者の集まりなどで仲良く?二次会、三次会へ流れていくという事を殆どしないですし、基本的に群れて行動するのはあまり好きではないのに、方や、幅広い人脈だとか、交流と言われる様に、”人”自体には大変興味があり、多様な人と関わりたい自分、何処にでも参加していく自分が居るのです。

又、相手の地位やビジネス上の実績だけでは全然凄いと思わない尊大な自分と、若い人の事をよく面倒みているね・・などと言われますが、トンでもない話で、若い人の事、まだ実績もない人達の事を本当に尊敬している、良く言えば、謙虚な自分も居ます。

そんな話をしていると会長から、”岡村さんは、存在価値への欲求が強く、その価値追求をしているんだね?”と言われて、目から鱗でした。

だから、多くの人がすり寄ったりする立派な成績を収めている経営者や、幾ら、面白い、凄いと周りが言っていても、存在意義を持っている様に感じない人には、ハッキリ言って尊敬できず、反対に、年齢、性別などは勿論、実績や、賢さ、説明の上手さなど全く関係なく、存在価値に向かって生きている人、行動している人には、大変興味を持ち、素直に尊敬しているのだという事が腹落ちしたのでした。

そうか、だから学生含めて、周りの若い人の話はよく聞くのに、自分の所の社員には、もっと生きる事に価値を見出してほしいと厳しくなってしまうのも、そのせいだったのか?、と変に納得しました(笑)

生きる事や、存在価値に欲求が強い人を尊敬するのと共に、存在だけで役に立っているのだという視点を併せ持って、もっと、皆にも優しくなりたいと思います(笑)

2014年8月24日日曜日

日本型コミットメント

今朝まで北海道におりました。

参加させて頂いているトップフォーラムが帯広であり、カルビーの伊藤社長の講演とカルビーさんの契約農家の視察&イモ掘りという勉強会でしたので、イモ掘りには子供も便乗させて頂きました。

実は、お盆休みを取っていませんでしたので、家族も帯同し、休暇に変えて、勉強会の前後一日を北海道で過ごさせて頂きました。

と言っても、行き帰りのチケットがうまく取れず、千歳に入ってレンタカーでの行き来でしたので、殆ど移動で運転手状態でしたが。


この会には元々、カルビー創業家の松尾相談役もメンバーであり、又、その松尾相談役が上場を託してヘッドハンティングされた松本現会長も名前は連ねておられる事から、この様な特別勉強会を行って頂けたのですが、カルビーさんは、働き方の変革を唱えている我々にとっても、日本企業の良さを残しながら、グローバル企業に変貌していかれる姿を、間近で見せて頂くことができる、この上ない存在です。

30年以上も前から、農家と専属契約をするという事は、その時代には全く考えもつかない事で、量的な安定と、農業や、農家に対しての考え方を抜本的に変えないとできない事であったと思います。
単に自社だけの目先の利益を考えるのではなく、農家と共に道を切り拓いていく姿勢でないと無理であったと思いますし、その事は、実際訪れた農家でも、80歳のお爺さん、50代の息子さん、20代のお孫さんの三世代が一緒にイキイキと働かれる姿や、カルビーの方との距離感からも見て取る事ができました。

個人の成長が会社の成長に繋がるとのスタンスもしっかり持っておられますが、同時に、コミットメントを求められ、二年連続でコミットメントが守られなければ降格という事も明確にルール化されている様でした。

この辺りは、our credo が有名なジョンソン&ジョンソンの日本支社長であった松本会長のバランスからくるものだと思いますが、未上場時代の優しいけれど、悪く言えば甘い(と言っても一般レベルからいけば素晴らしい業績です) 会社から、世界の食品会社と戦える会社に変貌させていこうとしておられるところなのだと思います。

それだけに、外資系のコミットメントや、単に、売上、利益の結果だけを出せば良いという成果主義とは似て非なるものだと思いますし、実際この点については、カラオケの歌声が流れる二次会の席で、伊藤社長に、じっくり確認させて頂きました(笑)

松本会長が強烈なリーダーシップでビシビシ展開されておられるイメージでしたが、実際は、年初にじっくり二人で摺り合わせをされ、あとは殆ど打合せらしきものをしないと言われる伊藤社長ご自身も、会議は基本的に無しで、下への権限移譲の連鎖を作っておられます。

その自主性を重んじるところと、その一方での理念、価値観の摺り合わせ、又、食品会社としてのリスク管理やコンプライアンス上の管理や仕組みという、それぞれがトレードオフの関係になる様な要素をバランスさせるという事が、今後の日本企業の本当の意味でのグローバル化なのだと思います。

そして、世界を含めた外部環境下での松本会長の展開と、創業からの良き時代を知り、言わば日本的成果主義の在り方を構築していかれているのが伊藤社長、という素晴らしい掛け合わせなのだと感じました。

世界で注目された日本の家電メーカーが創業家の理念継承をうまくできず苦しんでいるだけに、カルビーさんの今後の展開は日本全体としても大いに注目すべきだと思います。


自主性(自由)と厳しさ(責任)のバランスは、以前、東京本社のオフィスも見学させて頂いた際にも、見事にそのメッセージが表されている様に感じましたし、表面上、優しいところ(効率的にみれば甘いところ)だけ、真似しかけていて、信じて頂けないかもしれませんが(笑)、私自身の存在感をドンドン消していこうとしているウエダ本社でも、新年度から、放任ではない、個人の分権を進め、日本型のコミットメントを研究していきたいと思います。



2014年8月17日日曜日

それぞれのバランスシート

企業の評価にはバランスシート(貸借対照表)というものがありますが、この考え方って、結構いいと思います。

バランスシートとは資本の調達先と運用を表すものですが、それだけに資産と負債がイコールで表され、最終というのか、左右それぞれの合計は同じになります。
ただ、当然、その中身がそれぞれ違って、それぞれの考え方がある筈なのに、効率などの一面的な評価を気にし過ぎているのではないか?と感じます。

勿論、上場企業や、他人資本が多い場合は、勝手にはできないですし、経営者として会社価値を最大化を目指すというのは当然であるという前提なのですが、それを分かりつつの問題提起として、特に未上場企業で、借入金なども少なく、株主も身内が多い中小企業などの場合は、もっと自社の考えを表していけば良いと思います。

ウエダ本社は今月が決算です。

前の期から、決算の業績見通しにおいて決算賞与を出す様にしているのですが、今年度は社員達で決めた目標も下回っており、ハッキリ言って決算賞与を出す業績ではありません。

ただ、売上、利益の損益計算書上では良い業績ではありませんが、組織として、又、皆の意識としては確実に成長をしており、しかも赤字ではないので、些少ではありますが、出すことにしています。

我々の様に未上場で、現在実質的には無借金の会社で、しかも、ステークホルダーの優先順位において、社員を一番に掲げているのですから、売上、利益という表面上の成績だけを捉えて、決算賞与は無しという決定はおかしいと思います。

大変レベルの低い経営をしておきながら甘い!と言われると思いますが、少なくとも未上場企業においては、ROEなどで効率を考えるのではなく、バランスシートに意思を持っていくべきだと思いますし、一面的な外部評価からの呪縛から逃れるべきだと思います。

人の成長も勿論ですが、その、人が集合した組織なのですから、成長というものも色々な見方があると思います。

この投資を実行すれば、昨年よりも最終成績は落ちるが、企業や組織の成長としては実行すべきなら、そして、その方向を目指す企業なら、実行していくべきだと思うのです。


メタボ評価ではないですが、ウエスト85センチ以上がメタボで、84.9センチ以下だとセーフ
という基準、指標ができると、それが独り歩きしていき、その数値だけで企業や、人の評価が決まっていく事が多いですが、もっと多面的な評価ができないものか?と思います。

ちょっと意味は違いますが、長所の裏は短所であり、同じ事が見方を変えればどちらにもなります。
又、良いという事、例えば今、お金的に成功している事が、実は、人間的には驕りや傲慢さを生んでマイナスであったり、幸福と不幸はそれぞれ本来はバランスされていて、それは他人と比べるものではなく、個人個人のバランスシートで考えればいいのだと思うのです。

大金持ちで資産は大きいですが、その反対側の負債となるべき事は必ずあるものです。
逆に、自分は不幸ばかり、という人は、それが糧となる経験という資産を得ているのだと思いますし、逆境を跳ね除けて、常人ではできない価値を生み出しておられる人も沢山おられます。

自分自身をそれこそ棚卸し、自分自身のバランスシートを考えてみるのもいいのではないでしょうか?

2014年8月9日土曜日

信頼は資本になるのです。

ウエダ本社の北ビルには信頼資本財団の事務局が入って頂いています。

信頼資本財団というのは、"信頼"が"資本"となって回っていく世の中にしないといけないという、アミタホールディングスの熊野会長が、上場益をつぎ込んで作られた財団ですが、私もこの、"信頼"が"資本"となって回る世の中に、という考え方には全く共鳴しており、我々はそれを企業や職場へ展開したいと、ご指導も仰ぎながらご一緒もさせて頂いております。

こちらもご指導も頂きながら、目指すべき企業姿勢のTOPとも言える伊那食品工業さんの社是、いい会社を作りましょう、そして塚越会長の年輪経営は、企業のあるべき姿を最も表していると思います。

又、その社是を真似て、いい会社を増やしましょうとされた鎌倉投信さんは、金融の世界で、お金の力を、いい企業をサポートする意志に変えていく事を目指しておられます。

働き方の変革、あちこちで議論されたり、標榜している会社もたくさん出てきましたが、いつももどかしい感じを受けます。

何故か?
当たり前ですが、それは手法やスキルの話ではなく、私の中で結論は明確になっているからです。

私の中でと言いましたが、私だけではないし、私などまだまだで、明確に分かっておられる会社、人も沢山おられるのですが、残念ながら日本全体においてはマイノリティーなのです。

これを何とか変えていきたい、これが私の想いでもあり、ウエダ本社の展開なのです。

うちの会社がリノベーションに乗り出したのも、KYOCAというビルを手掛けるのも、こういう力を結集すると、従来では無かった価値を生むという事を目に見える形にしたいからなのですが、
そんな中、先日大変嬉しい事がありました。

そのKYOCAというビルで、まだまだ課題だらけの所から、信頼や繋がりで価値創造をしていきたいからと、今後新たに関わる関係者は、私達のこの考えが分かる人、会社を集めていきたいとワガママを言わせて頂き、新たに決めるタイミングであったビルメンテナンスの会社を、その価値観に合った所を採用して頂きました。

それまでに暫定的に入って頂いていた会社さんが悪かったわけではなく、むしろお断りする際の電話でも、社長さんの対応などは素晴らしいものでした。

それでも、推薦させて頂いたワタナベ美装さんという会社は、実は一緒に仕事はした事はありませんでした。
元々は、何処かで私が講演した際にお越し頂き、その後、うちの考え、取り組みにも共鳴して頂き、セミナーや研修などに積極的に参加して頂いていました。
勿論、うちの話などに敏感に反応される会社さんですから、自社での取り組みや社員さんへの想いは、完全に負けているなあと思っている素晴らしい会社さんでした。

その会社さんに入って頂いて10日程経過した頃、うちの担当者がテナントに入って頂いている女性スタッフの方から、「清掃が素晴らしくなりました、対応して頂いてありがとうございました」とお礼を言われて驚いて帰ってきたのです。

「たかが掃除と言うなかれ」という本もありましたが、同じ様な清掃業務で、しかも私も見る限り、前の会社さんも悪くなかったのに、どこでそんなに違いが出るのか驚きですが、同時に、信頼が価値を生む事をまざまざと見れて大変嬉しく思ったのでした。

そして少しづつKYOCAには、そんな想いを持った人、信頼という資本を持ち、それを生かしていける人が集まり出しています。

いずれは、お金や条件だけを目指す人、利己的な考えだけを持った人が引っかかるゲートでも設けようかな。

2014年8月2日土曜日

オーケストラの様な組織

先月末で育休を取得していた女性社員が退職しました。
予定では9月から復帰する事になっていたのですが、育児に専念したいとの事でした。

ウエダ本社の風土改革においては貢献してくれた社員だけに、残念ではありますが、双子で、しかも産まれた際、ちょっと心配な時期もあったのですから、ある程度、予測もしていました。

この会社でなかったら、こんなわがままは聞いてもらえなかった、と言ってくれていましたが、結婚前にも辞めるという話があり、もうちょっと経験を積んだ方がいいんじゃない?とのアドバイスから、思い直して残ることとなり、その後結婚し、妊娠した際に退職依頼してきたものの、双子と分かると生活の事を考えて一転、産休、育休を取って残りたいと変遷してきたのでした。
それで9月から復帰するという事になっていたのですが、やはり育児に、、と、反転したのでした。

一方で、元々は産休の間の契約で募集したつもりが、新卒で意欲の高い学生が来てくれたので、結果的にそれも二人を、正社員で採用していたので、復帰してもらった場合も、双子のママで通勤にも1時間半程かかる、かなり制限された中、どの様に役割を持ってもらうか、どの様な仕事を作っていくか?まだ明確には描けていませんでした。

選択と集中を基本と考える様な効率経営からすれば、私の行なっている事はナンセンスだと思います。

こちらで集中して、そこに人を割り振るのではなく、その人が何をやりたいか?から仕事をつくり、居る人からどの様に構成するかを考えるのですから。

彼女が担当していた印刷という仕事も、彼女がやりたかったり、彼女がいずれ実家の仕事を手伝える事も考えて作っていっただけであって、やる人が居なければ、社内でやる必要もないとも思っています。

当社は、日本人の働き方を変革していく事を目指していきますので、会社側の立場に立てば見えていない事を、人にSPOTを当て、反対からの発想で考えていこうと思います。

会社とは、個人が自分や家族の人生をかけてそこに多大な時間も費やしていくのですから、そこにかける人達のやりたい事、やれる事を発揮できる場を用意すべきだと思いますし、個人のやりたい事ややれる事と会社の方向性、使命とを擦り合わせていく事が経営者の仕事だし腕の見せ所だと思います。

結果が出ていない中、私が言っても信憑性がないですが、TOPダウンで全て決め、システムに落とし込み、マニュアルを作ってそれに従わせて管理して結果を出すって、ある意味楽じゃないのかと思うのと、いくら高い給料を払っているからと言って、他人の人生を拘束している様な気がしてなりません。

会社の使命、存在意義を決め、価値観を唱えるのは経営者ですが、そこに集まった人達は、自分のやりたい事や、得意な事をそれぞれ、自らが自らの意思で行なっていくものだと思うのです。

経営というものは、人智を尽くして、最高のアートかイベントの傑作を創ることの様にも感じるのですが、いつか、人智を結集したオーケストラの様な組織の指揮をとってみたいものです。

2014年7月26日土曜日

ハイアットさんの姿勢に学ぶ

今回の京都流議定書は、毎年行なって来たハイアットリージェンシーさんではなくKYOCAでの開催だったのですが、ハイアットさんの対応には勉強させられましたし、感心しました。

京都流議定書を三日間の枠で六年間も続けて来られたのも、ハイアットさんの多大なご協力があってこそなのですが、今年は、KYOCA祝賀会も行なう事もあり、ハイアットさんには頭を下げ、KYOCAで開催する事にさせて頂きました。

その様な経緯と、京果さんの式典であるKYOCAオープン祝賀会を我々だけでは心もとない事から、式典の足回りの所だけはハイアットさんにお願いしていました。

ところが、料理が儲けとなるケータリングでありながら、KYOCAに入るテナントさんの商品も並べてもらう事としていたので、ハイアットさんにはそれ以外で料理を構成してもらうという、本当に穴埋め的な割の合わない仕事だったと思います。

しかし当日には、その見積もりでは絶対に合わないと一見して分かる人数と、ベテランも配備してもらい、持ち込みの機材で設え、料理も素晴らしく、全く経緯も何もご存知ない京果さんが、「やっぱりハイアットは対応が他と違うね」と評価される程のパフォーマンスを見せて頂きました。

通常なら、六年続いて来た商売が、理由はあるにせよ他に流れたのですから、いい加減な対応になっても仕方ないところで、少しの関わりの所で、採算度返しして対応するという姿勢を見せて頂き、有難いのと共に、感心させられました。

京果さんや又紹介をしたウエダ本社の為にという事もあるでしょうが、同時に仕事に対してのプロ意識やプライド、ブランド力を感じる対応で、組織として、大人な格好良ささえ感じました。

そんな姿をうちの社員はどの様に感じてくれているでしょうか?

三日間のイベントは本当に良くやってくれたと思います。

ただ、いつもの事ながら我々も決して京都流議定書をお祭りで行なっているわけではありません。

一所懸命しっかりとやる、それは素晴らしい事ですが、そこに何を目的としているのか?それを皆が共有し、そこに向かって、ここには力を入れる、やる時はトコトンやる!というメリハリをつけて、それぞれの役割を最大限に果たすというプロ意識、仕事意識をどれだけ持っていたでしょうか?

そんな所まで感じて、学んでくれたら、京都流議定書を全て自前で行なっている意味や価値も最大化されますね。



2014年7月21日月曜日

新・京都流議定書

第7回の京都流議定書も無事終了しました。

第7回とは言え、この一年の間で人の入れ替わりもあり、イベントが初めての人も多い中、
場所は恒例となったハイアットリージェンシーさんではなく、新しくオープンするKYOCAで、これだけでも相当なマイナス要因でした。

ハイアットさんで行なっていると、まず良い空間が準備されているので、何もなくてもそれなりに見えたりします。
又、オペレーションにおいてもサポートして頂いているのに対して、全く0から全て自分達で作り上げなくてはなりません。

そこに加えて三日目には、KYOCAのオープニング祝賀会も、"運営はウエダ本社で"、という事となり、京都青果合同さんの大事な式典を我々では、しかもそれだけに集中できる状況ではない所では、あまりにも荷が重すぎると、相当心配していました。

ましてや、これは知って頂いていると思いますが、我々はイベント設えの会社でも広告代理店でもなく、これらは全て社員からすれば業務外での話なのです。

京都流議定書を褒めて頂く事は本当に多いのですが、その全貌をご理解頂いている方は、まだ少数だと思います。

京都流議定書は三日間フルに見て頂かないと、その価値も、社員の大変さもごく一部しか分かりません。

三日間、いくつもの団体や人と連携しているので、その方々は、そこだけのつもりで要望などを言って来られます。
それに応えながら、うちの社員は全く別の方々からの要望にも合わせて、それらを三日間の中でできるだけ要望に応えられる様に、設えも作っていっているのです。

今回の三日目も、知事、市長、前原前外務大臣なども来られた式典の後は、あたらしいフード会議で、かぼちゃを切ってスムージーを作るという様なワークショップを行なっているのです(笑)

そんな状況を全てクリアし、ほぼクレームや失敗を聞かずに終了できた事は、本当に、自社の社員ですが賞賛に値すると思いますし、今回のイベントで確実に一つの壁を越えてくれたと思います。

社員は大変ですが、京都流議定書の価値はやはり、三日間バラバラな層がここに集まるという所で、それを混じり合わせていく事なのです。

そしてそれを、食の世界で起こしていきたいのがKYOCAというビルなのです。

京都流で言えば、初日の人、二日目の人、ワークショップの人、それぞれから、要望と共にダメだしをされます。

それは初日しか見ていない人は、初日の感覚で、もっとこうすべき、何故こうなんだと言われるのですが、その人には見えていない二日目、三日目も有り、それらを含めたトータルが京都流議定書の価値であり、KYOCAの価値なのです。

社員も様々な対応をこなしてくれたので、私も又、様々な所からダメだしを浴びながらでも、KYOCAでも又、混ぜ合わせながら価値を生み出していきたいと思います。

2014年7月13日日曜日

京都流議定書、KYOCA、暗黙知から

今週末は京都流議定書を行います。

7回目を迎える今年は、今までとは全く違うものであり、大きな転換期となると思います。

ずっとお世話になってきたハイアットリジェンシーさんではなく、今年は、リノベーションしたビルのお披露目も含めてKYOCA(京果会館)で行なう為、不安要素たくさんです。

そもそも広告代理店やイベント設営などの会社を使わず、たかだか30人の会社で、全部自前で行なってきた事自体が無謀であった面もあるのですが、そこはハイアットさんの設備、オペレーションのベースの上に乗っかっているところが大きく、ある意味最低限の運営は担保されているという側面がありました。

ところが今回は、ホントに全て自前であり、設備も新設で初めての使用、そこにお披露目も含めてたくさんの方が一挙に入られるという、専門の方からすれば、相当無謀な話だと思います。

昨年のこの時期(イベントの1週間前くらい)に、”来年のイベントでは、これまで行なってきた企画から私はやらないので、まず、京都流議定書が皆にとって要るのか要らないのか?から考えてのぞんで欲しい”と言っていました。

それには大きな二つの意味があり、一つは京都流議定書というイベントが大変評価を頂いているにも関わらず、自分達の物になっておらず、ボランティアかお祭りか、作業や現場仕事だけで行なっているという状況から脱却させなければならない事と、もう一つは、今年の時点、そしてそれ以降、私はKYOCAの方にベッタリ関わっていかなくてはならないであろうから、ウエダ本社の運営自体も全て、自らが主体となって行ってもらいたいと考えての事からでした。

今回、施設的にも、オペレーション的にも頼るものが何も無い中運営し、何人かが、京都流議定書を行っている事のメリット、強みを体感してくれれば、ウエダ本社での運営、働き方自体も変わっていくと思いますし、そこに行かないと、働く環境の総合商社と標榜しているウエダ本社としての独自性、存在意義も構築していけないのです。

今週、当社も共催で関わらせて頂いている京大こころの未来研究センターでのセミナーで、野中郁次郎さんの下で動かれている富士通総研の方の講演があり、久しぶりに暗黙知と形式知の話を聞きました。

京都流議定書は、”こういう事が大事”、”絶対ここの筈”と当初から考えていた私なりの暗黙知を、その後、色々な方との出会いや、学びなどから、軌道修正、紆余曲折しながら、会社としてのナレッジ、形式知にしていく事ができるのか?という段階なのだと思います。

それを皆に託しながら、私は又、ど素人でありながら、ある専門のデベロッパーの方から言わせると、イキナリやるには、最も難易度の高いプロジェクト(色々な状況含めて)だと言われるKYOCAの方に全力を傾けたいと思っています。

こちらでは又、色々な人からダメ出しも頂いていますが、それでも”絶対これでいける筈”という自分なりの暗黙知で、頭を打ちながらも進めていきたいと思います。

と言いながらも、ウエダ本社独自の話ではなく、時間をゆっくり掛ける訳にもいきませんので、この大きな魅力の形式化にご協力頂ける、それぞれのプロフェッショナルな方がおられましたら、是非ご協力下さい!                        





2014年7月6日日曜日

10周年の伊那フォーラムで感じる事、継承すべき事

昨日は日帰りで若手社員3名と共に伊那フォーラムに行ってきました。

今年10年目を迎える伊那フォーラムは、経営品質だけでもないのですが、何と言えば良いのか、
ある分野においてのオールスターの様なキャスティングでした。

第一部から、そう言えば、この組み合わせも見たことなかったなあという、大久保寛司さんと鬼澤慎人さんの対談から始まり、二部は、大久保さんコーディネーターで、塚越会長と川越胃腸病院の望月院長という、この分野においては、ツートップとも言える方の鼎談、そして第三部は、元々日本青年会議所時代に鬼澤さんが、日本を良くする為には地域を良くしなければならない、地域を良くする為には中小企業を良くしなければならないとの想いに呼応された、伊那フォーラム立ち上げの織井さん、高知で、今やネッツトヨタ南国さんと並ぶベンチマークされる企業に仕立てて来られた四国管財の中澤さん、そして京都でこの流れを作り、ある意味私に取ってもパートナーと言える人見さんをパネリストに鬼澤さんコーディネートという、三部のキャスティングに加えて、元リッツ日本支社長の高野さんや、鎌倉投信の鎌田さんなども飛び入りでお話しされるという、ぞれぞれの紹介だけで何話もブログが書けてしまう様なものでした。

そもそも水戸の鬼澤さんが、何故、信州伊那で、こんな事を呼び掛けられたのか?
ウォール街に勤められ、日本に戻って来られた際に、仲間の倒産を目の当たりにされ、家業継承に悩む織井さんと話す中で、伊那を、中小企業を元気にしていくメッカにしていこうとの話から、スタートして来られたそうですが、何故、伊那をメッカに?という事については、メッカという地の条件は、行きづらい事だそうで、伊那は適地なのだそうです。
勿論、それだけではなく、伊那には伊那食品さんが有り、塚越会長がおられるので、中小企業の社長達が巡礼?に来れるという地であるからでもあるそうです。
  内容については、恵まれている事にそれぞれの方に勉強させて頂いている私にとっては、できていない事を再確認させられる事ばかりですが、一貫して出て来るのは空気感の話でした。
大袈裟ではなく、そこのスタッフの雰囲気、働き方を見るだけで涙が溢れて来るとまで評される川越胃腸病院さん、ブータン国王と親交が深い元世界銀行副総裁の西水美恵子さんが、同じ雰囲気と言われた事が契機で、丁度前日にブータンの大使がわざわざ来られた伊那食品さんには、良い"気"
が充満しており、それは、素晴らしい企業、組織、地域にも共通する事だという話です。
そして、それこそが企業、組織の価値で、これは直ぐに作れるものではないし、収益や効率だけを追いかけていては生み出せるものではないのです。
そこに行くには、まず想いがあって、企てがあって、そこを埋めて行く仕掛けと、そこに向かわせていくリーダーの資質が必要であり、TOPの人間力の差となるのです。
 一緒に行った社員に感想を聞くと、社長と同じ事を言われてますね。という事ですが、これって一見喜ばしい事に聞こえますが、実はそうではないのです。

大久保さんが常々仰る事、"何を言うかではなく、誰が言うかなんですよ"

そういう差なのです。

しかし、その差を感じさせられるツートップとも言うべき塚越会長と望月院長がお話される会に、若手社員と一緒に行くという勇気と想いだけは分かってもらいたいですね。
決してMっ気からそうしているわけではありませんので(笑)

そして、日帰りなので懇親会にもでれず、折角来た社員にももっと雰囲気を味わって欲しかったなあと思っていると、何と塚越会長から、帰りに寄りなさいと言って頂き、うちの若手社員三人の為に、会長自ら、新しい施設などをご案内頂いたのです。

うちの会社も、伊那フォーラムの切欠にもなった鬼澤さんの想いや、それに呼応された大久保さん、京都で継承した人見さんのお陰で、こんな大きな資産を形成できる様になった事を自らが理解して、我々自身もこの価値を広めていかなくてはならないと思っています。

再来週18日からは、伊那フォーラムの流れを汲んだ京都フォーラムが二日目に行われる京都流議定書を行います。

今回は新しい場所での開催なので空気感はかなり心配ですが、京都流議定書も10周年を目指して、良い気を作りだしていきたいと思います。



 

2014年6月29日日曜日

プロセス思考と1対1

ワールドカップの話も、色々な方がされていると思いますし、日本についての評論についても様々な意見があります。

振り返ると、私がウエダ本社の社長になったのは12年前の5月であり、創業者から続けていた社報での社長コメントも6月から引継ぎ、7月には、その年、日韓共同開催されたワールドカップの話を書いていました。

"代表チームはその国を映す鏡" と言われるという話から、日本サッカーは1対1が弱いという事を書いていたのですが、12年経った今回も同じ様な印象があったのではないでしょうか?

マスコミなどの開催前の持ち上げ方から、負けた後の掌をかえした酷評や、全く正反対に、検討を讃えて温かく空港で迎える姿も日本を表していると思います。

結果を出せなかったアスリートにとって、慰められるのは決して嬉しくなかったりするそうですが、外国では同情的に検討を讃えるという事は少ない様に思います。

シュートで終わるとか、枠にシュートを蹴っているとか、どうベストを尽くしたのか?どう役割を果たしたのか?に対して厳しく、できていなかったり疎かにしていた事に対しての同情は無い様に思います。

対して日本は、結果だけでの上げ下げが極端で、中身とは関係なく、結果良ければ凄く持ち上げ、悪い場合は酷評と、逆に、感情的に可哀想と、同情するところもある様に思います。

この辺りは、実はうちの会社内でもずっと感じてきた所であり、このポイントを何とか掴んでくれないかとずっと取り組ながら、うまくいっていません。

企業にとって、毎期、毎月の成績は得点であり、勝敗という結果です。
お金をもらっているプロである以上、結果は残さないといけません。

ただ、何とか数字を上げろと、精神論で結果だけを追っても無駄であるのと、逆に、精神論だけで結果関係なく、頑張ったんだからと慰めるのも、プロとしてはナンセンスだと思います。

プロセス思考とでも言うのか、その目標を達成する為に、どの様に考え、どの様に行動するのか、そしてそのプロセスに対してどれだけ厳しいかが重要なのです。

パスやドリブルを繋いで、毎回シュートで終わったのか?は、やるべき事はやったのか?という問題であり、サッカー先進国のファンは、まずそこを見ている様に思います。

そこができていないとそれこそ日本の比ではない酷評も受けるのですが、シュートで終わると外しても一定の評価を受けるのはそういう理由で、日本の場合は、そのプロセスは関係なく、入ったかどうかで賞賛と酷評を決め、酷評がきついと、今度は同じプロセス、結果なのに、判官贔屓ともいうべき感情で、頑張ったんだからという同情論が出てくるのです。

勿論、ここに日本人の良さもあるのですが、この点が、最後には1対1の勝負時での弱さに繋がっている様に感じてなりません。

結果だけで一喜一憂、上げ下げしていたのでは長い目で見た成長はできないと思います。
しかし、プロセスには厳しい会社、仲間でありたいと思いますし、それが1対1を磨いてく事にも繋がると思います。

2014年6月22日日曜日

ウエダ本社もグローバルに?

京都流議定書まで一ヶ月を切りました。

今年は初めての事も多く、凄い違和感を感じながらも、私自身も初めて?の試みを行なっています。

そもそも昨年の京都流議定書直前に、来年、私はやらないので、皆でやるのか?やらないなら、今年で終わりになるが、それも考えてやって欲しいと言っていました。

そこには二つの大きな意図があり、一つは、京都流議定書という外部からは評価もされるイベントになっているにも関わらず、社員が自分のモノにしていない事が最大の課題であり、それを自分達のモノにしてもらう事と、もう一つは更に大きく、私自身が今年の時点以降はKYOCAに関わらなければならない事も分かっていたので、ウエダ本社自体も自分達の会社だという意識で、自分達で運営してもらわないといけないという想いからでした。

それ故数ヶ月に渡り、ウエダ本社の強みなどについて手を変え品を変え考えてもらう機会を作り、その度に強みとして出てくる京都流議定書を、それなら皆でやらないと、となるのを待ち、その後、それならどんな企画?という事を、私の想いからするとほぼ一年がかりで行なってきたのです。

その間、今年は会場もKYOCAで開催する事となり、これ以上遅れると色々ご迷惑もおかけするので、最終キャスティングなどは決めましたが、ギリギリまで皆に考えてもらいました。

新しいメンバーも多く、経験した事ないメンバーも多い中、場所も出来たばかりのKYOCAでどの様になるのか?今の調子で良いのか?違和感だらけですが、会社運営も含めて、皆で考える、自分達が自分達の事としてやる、それを経験し、掴んでもらわないといけないのです。

組織運営も一球一球サインで動く野球型ではなく、瞬時に皆が判断して動くサッカー型でないとやっていけないと言われる様になって久しいですが、それが生命線になってくると思います。

今、ワールドカップが行われており、日本は決勝リーグに残るのがかなり厳しい状況にありますが、今や世界で活躍している選手がたくさん並んだ全日本でも、自分が決めてやる!という力強さの差が大きく出ているのではないかと感じます。

またまた持論の展開になりますが、グローバルに通用するって、英語教育ではありませんし、ディベートができるというだけもありません。

グローバルで重要なことは、どんな状況でも、自分達が経験したり習ったりした事が無い状況でも
その中でどの様に対処するか、どの様な事を生み出し、成果を上げていくのか?という事だと思います。
簡単に言えば自立していける事だと思います。

ウエダ本社の皆には、ここで自分達が経験した事のないグローバルな世界を経験してもらいたいですし、そう言う私自身もKYOCAで全く知らない世界でグローバルに向かっていきたいと思います。



2014年6月15日日曜日

ないものはない!から逆流する価値

今週始めは、島根県隠岐諸島の海士町、隠岐の島町に行っていました。

それには二つの理由があります。

一つは、以前から山崎亮さん始め色々な方が入り込まれ、離島で唯一人口が増えている、しかも若い人が増えているという注目の島に行ってみたかった事と、もう一つは、尊敬する大久保寛司さんからお誘いを受け、奇跡的にも調整がついたので、行くしかないでしょう?との事からでした。

という状況で内容も知らぬまま参加すると、それは何と、高野登さんが、海士町、隠岐から招待され、二日間みっちり、町民、高校生、隠岐汽船及び商工会などへの講演会が組まれているところに、大久保さんからお声がけ頂いた7名も同行するというものでした。

全国の大久保さんや高野さんのファン、師事している人からすると、当たり前だ!と妬みに近い突っ込みを受けるでしょうが、こんな贅沢な旅はないというくらい濃密なものでした。

高野さん、大久保さんがWで行われる講演自体、滅多に見れないものを、違う層に向けて、違う内容、違う伝え方で行われる三部作を見せて頂けるのですから、当たり前ではありますが。
加えて一緒に参加されていた方々が、凄い方ばかりなので、これも贅沢感を増幅させるものでした。

沢山あり過ぎて、とても書ききれないですが、印象に残ったフレーズをいくつか上げると、高野さんの、
何故売れないか?それは買う理由がないから、
何故行かないか?行く理由がないから。
というお話と、モチベーションは上げるものではなく、心の底に掘り下げるものであり、自分と向き合って何ができるかを考える事がモチベーションであるというお話、
大久保さんの、心は表情や言葉や見える事で伝わるもので、どう思われるかが全て。
あるべき姿を語るのではなく、あるべき姿を実現する事が大事、というお話は、自分自身の大きな課題としても刺さりました。

いくら語っても、どう伝えられるか?が重要であり、あるべき姿の実現に向けては、心に届かせないといけないという事も、大久保さんの講演で、目の当たりにした感じです。

言葉の響き、トーン、テンポ、そんな事を整えていくと、伝わり方が全然違っていく様に、個人も組織も、雰囲気を整えていく事が重要なのだと感じました。

あとは、海士町にしても、先日訪れた智頭町も、熱く強い想いを持ったリーダーと実際の現場リーダーが揃うと、どんな課題があっても動き出すのだという事も見せつけられた気がします。

「ないものはない」フェリーで入った海士町のゲートにたくさん貼られたポスターは、町長の強いメッセージを表しています。

無いもの、足らないもの、を嘆いていても何もならないし、その姿勢はどこか依存している気持ちがありますが、ないものはない!とすると、有るものを探すしかなくなり、自分で何とかしないとという自立に向かうのです。

求める人、しかも自分の条件のみを考える人では、力を結集していけません。
要は条件に群がり、スキルで勝負する人ばかりになるので、それは結局、大手や資金力のある力の勝負になるのです。

ないものはない、と有るものを見つけ、高野さんも仰る、コップ半分の水で、文句を言っているのではなく、半分有る事に感謝できる人を集め、繋がっていった時、計算できなかった価値が生まれていくのだと思います。

古ビルの再生、町おこし、社会的ハンディキャップを持った人達に優しい社会の実現など、実は全部同じで、ないものはない!と多くの人が、腹決めする事から始まるのではないでしょうか?

2014年6月7日土曜日

今後の本業

今週も殆どKYOCAにかかり切りの一週間でした。

7月20日にオープンという事で当たり前ですが、私としては今後、この古ビルを活用していくこと、そしてその町、地域を元気にしていくことに重点を置いていきたいと考えていますので、これが本業なのです。

今まで、どれだけ、何をやっているのか分からない?とか、本業を放ったらかしにして、とか色々と言われて来ましたが、これからは、私自身の動きは本業そのものですから、説明するのも楽になりそうです(笑)

今週は、雑誌やテレビの取材があったり、スピーチさせて頂く機会があったりで、今行なっている事を自分で整理することができました。

改めて振り返ってみると、今まで行ってきたこと、経験してきたことが、全部繋がっていることや、私自身が考えていることって、色々違うことを行っている様に見えて、同じ価値観の線上に並んでいることに気づきます。 

昨日、KYOCAのオープンより先行してマイファームさんが一階に八百屋をオープンされました。

昨日、今日と売り場に居ると、まだそんなに宣伝していないのに、切れ目なく近所のお年寄りなども興味深く買って行かれる姿が有り、食材(農産物)の持つ魅力を感じました。

生き物としての生命維持に関わるものであり、良い食材を選ぶ楽しさや、美味しいものに出会った時の嬉しさなど、人間に根源的に関わり、喜んでもらったり、役に立てるのですから、食に関わる仕事って本当にやり甲斐があると思います。

振り返った時、20代の頃はやっぱり、お金や成り上がり的な成功に憧れていましたが、いつからか、それができるだけ大きな貢献をしたいと思う様になっていました。

企業の貢献は規模を拡大して、できるだけ大きな雇用を生み、できるだけ多くの税金を納めることだという意見も多いでしょうし、間違いではないでしょう。

しかしそれを自社の利益、規模拡大を追求する為に、及ぼすマイナス影響を相殺すると、地球(宇宙)全体では、どうなのか分かりません。

売上、規模も貢献の一つですが、そればかりではなく、生命に関わる食というもので、多くの人々の役に立ち、喜んでもらうというのは、素晴らしい貢献だと思います。

これから1階にも色々な店が出来てきます。
2階、3階では、イベント、ワークショップ、セミナーなどを通して、食、食材の情報、学び、体験
があるビルとなっていきます。

そんな光景を見ていくと、又、ふつふつと、やりたい事が湧き上がってきそうです。

古ビル活用が本業に向かっていった頃、又、新たな展開に向かって行っていて、訳わからんことやってますね?と、いつまで経っても同じ様に言われているのかも知れませんね。


2014年6月1日日曜日

頑固で柔軟に

人の意見をどこまで聞くのか?自分の意思を押し通すのか?
この判断は非常に難しい問題です。

私自身、非常に頑固と言われる場合と、人の意見を柔軟に聞き入れますねと、全く反対の事を言われる場合とがありますが、この頑固と柔軟は、全く違う論点で、自分の中ではハッキリしています。

受け入れる、柔軟、という事に関しては、特に若手で想いを持って活動しているイノベーター達は、単純に尊敬するし、刺激も含めて勉強させてもらえる事が多々あると思っており、そういう事が、既存価値のオジサン方からは柔軟に受け入れる様に映るのでしょう。

一方、頑固と言われるのは、自分が責任を負わないといけない事ほど、簡単には人の意見を聞かないところですが、アドバイスは聞きますし、良い事は取り入れるのですが、無責任に、ああしろ、こうしろ的に言われることに対しては、責任を負う自分が判断しないと、ひどい目にあうという経験則から、他の人よりも頑固に聞かないと思います。 

その人の置かれている状況や、考えなども知りもせず、自分の尺度で、簡単に、ああすべき、こうすべきと言うのですから、それが責任ある発言なわけがありません。

自分が責任を負わないといけなければ、アドバイスはできたとしても軽々しく言える筈などありませんし、それが言える人は修羅場を経験した事が無いのだと思います。

修羅場というのは、机上論では考えられない事が起こります。

例えは不適切ですが、大惨事の際に、賢い人達が考え抜いた想定は役に立たなかった様に、その状況にならなければ、その立場に立ってみなければ分からないのです。

かつては日本の誇りとされたS社が苦しんでおり、その元凶には、私も何度もご一緒させて頂いている経営者が上げられますが、そういう批判も私は嫌いです。

何故なら、その立場を経験しないと分からない事だらけであり、20万人ものTOPになってみないと、どんな風景なのか、内部に居てもましてや外部からでは想像もできない状況があるのです。

でも残念ながら、世の中がワイドショー化し、無責任に、人の事を責任も負えないのに、ああすべき、こうすべきと軽々しく言う傾向があり、この点が諸悪の根源とさえ思っているので、頑固と言われるのも当然だと思います。

又、ああしろ、こうしろと、上から言っていくスタイルでは、これからの世の中は変えられませんし、中央(政府)から、決めつけて分配していくやり方では、もはや日本は持たないのは明白です。

そうではなく、土壌を耕すこと、組織や企業で言えば人を育てることですが、その場合、スキルではなく人間として、生き物として育てることが重要で、土壌を耕しながら、芽が出てきたら育っていく場を作り、あとは、自然の力、それぞれの生き物の力に任せていく、そんなことでないとこの国は変わっていけないと思っています。

と言うと、私もこうすべき!と言っている様に聞こえるかもしれませんが、ハッキリと違うのは、自分の会社など、自分が責任負う所に対しては頑固に、自分が責任負えない所では、その会社、その人、それぞれの立場を尊重していくべき!だと考えているのです。

多様性を認め、それぞれが尊重される社会にならないと、東京一極集中からも脱出していけません。

そんな考えに基づいて、これからも無責任な"べき論"には頑固に、分からない潮流には柔軟に対応していきたいと思います。

2014年5月24日土曜日

貴方(貴女)の資産は何ですか?

今、鳥取からの帰りです。

窓からは緑豊かな山々と、綺麗な川、田んぼが見えます。

昨日の勉強会は、鳥取県智頭町。

と言っても殆どの方は知らないと思います。

勿論私も知りませんでしたし、参加されている鳥取県の社長さん達も初めて来たと仰っているのですから、当然だと思います。

しかしその智頭町、森林が93%を占め、林業で栄えた町は典型的に疲弊していたのですが、今の寺谷町長が、その森林や原風景を資産と捉え、今では年間五万人もの観光客が訪れる町に変貌させたという、凄い町でした。

又、寺谷町長は観光庁から、「日本の原風景に磨きをかけ、過疎地を観光地に変えたカリスマ」と、観光カリスマとして認定されているのです。

人口9000人程の町だからできたというレベルではない、発想力、行動力、そして住民を巻き込んでいく力を、約一時間程のお話の中でも強く感じる事ができました。
そして驚くのは、それだけ強烈なリーダーシップをお持ちでありながら、傾聴力なのか、好奇心なのか?皆さんの話を聞きたがられるのです。

このバランス感覚は大変勉強になったと共に、今、KYOCAとその地域開発の課題に関わる私は、大変勇気付けられました。

京都の様な、恵まれすぎた中で、なんだかんだとマイナスな事ばかり聞いたり、考えたりする事が馬鹿馬鹿しく思えました。

KYOCAの場合、自分のお金で自分の責任でやっているのではなく、信用して京果さんがお金を出して頂いているので、その責任と、お金儲けという観点だけで考える人から色々な話が入るであろう中、長期的な価値創造をどの様に理解して頂ける様にできるのか?で悩むのですが、智頭町長の展開を目の当たりにし、大変スッキリしたのです。

しかし、いつもタイミングというか、色々やっていると、全く関係なく行なっている事が見事に繋がるもので、何か、計算できない力を感じます。

今日は、観光には参加せず、ホテルで内省の時間持ち、何も無い?鳥取駅周辺をうろついていました。

最近は、何も無かったり、寂しかったりする町並みを、見たり、感じたり、そんな光景と感覚をインプットしておくのも、大事な仕事です。

何も無いという事は、ある尺度から見ただけであって、反対から見たり、何かを付け加えると、大変な価値を持ったりするものです。

会社でも自分の仕事でも、個人の能力でも、それぞれ、違う角度から棚卸しをすべきですね。

うちの会社でも、皆に改めて問いたいですね。

ウエダ本社の強み、どこにも負けないものは無いのでしょうか?

皆は、他の人と同じですか?

皆の資産は何でしょう?







2014年5月17日土曜日

繋いでいく"縁"

今週も怒涛の様な一週間でしたが、KYOCAの営業、大学での授業、遠方からの来客などバラエティーに富んだ出会いがありました。

そんな中、以前から話は聞いていた日新堂印刷の阿部社長を、鎌倉投信の新井さんがお連れ頂くのですから、なんと贅沢な事でしょう!というご縁を頂きました。

日新堂印刷 http://www.nissindou.co.jp/さんは、アフリカザンビアを中心にバナナの茎から作る名刺を中心に展開されているのですが、想い、必要性を追いかけていって、しっかりビジネスで発展していっておられる、これぞソーシャルビジネスという会社さんです。

又、いい会社を増やしましょうを社是とする鎌倉投信の新井さんは、良い会社を増やす為に、投機ではない、良い想いのお金を集めて投資をされている、言わば良い想いという資産のファンドマネージャーです。

そう考えると、人を繋ぐという事も、良い想いのファンドマネージャーの仕事なのかも知れません。

今週もマガジンハウスのWEBマガジンcoLocal http://colocal.jp/topics/think-japan/tsukuru/20140513_32759.html で記事を載せて頂いていますが、正に人が繋がる場と、それを繋げる人、そして素晴らしい想いのプレーヤーが集まるとインパクト持つようになるのです。

新井さんとも実は二度程しかお会いしてませんし、じっくり仕事の話などお話した事はありません。
でも色々な繋がりから信頼をしていて、そしてその方から紹介される阿部さんの事も、別の信頼している方々から聞いているという事であれば、最初から素で会える関係となり、これってお金では作れない、実は大変な資産(価値)なのだと思います。

普段、社内であれ、プロジェクトであれ、この価値や感覚をすり合わせる為にどれだけの時間と労力をかけているか?そしてそれが、効果を生んでいるのか?を考えるとよく分かります。

そして、これら繋がりのどこかで違う選択をしていたり、違う人と出逢っていたら、全く違う人生、状況になっているという事を考えると、人との関わりが如何に大事かが分かります。

私自身、群れを成して特定の人と深い付き合いをするのが少ない割に、幅広い付き合いがあって、人付き合いが好きなのか、嫌いなのか分からないと不思議がられるのですが、"人"そのものに興味があるのと、出会いや縁での"ゆらぎ"を楽しんでいるのだと思います。

今週、大変縁のある人が亡くなりました。

経済同友会で一緒の同級生の奥様ですが、サラリーマン時代からの同期で、継ぐ前提でなく京都には繋がりがなかった私にとって、先に京都の家業を引き継いでいた彼は、当時は唯一と言ってもよい京都での友人経営者であり、その奥様も前職から一緒の、よく知った人でした。

縁があるという事は、今の自分の何か、何処かを形成していると思います。
そんな縁のある方が亡くなるのは、自分を形成している細胞の一部が亡くなる様な気がします。
ご冥福をお祈りすると共に、縁が繋がって来た私自身が、また良い想いで、良い繋がりを作っていく事が、今までに繋がって来て頂いた人に報いる事にもなると思いますので、良いご縁を広げていきたいと思います。



2014年5月10日土曜日

嬉しかったことは何ですか?

今日一日で嬉しかった事は何ですか?

この問いかけに、今日は何も無かったという人も多いとの事です。

では、本当に嬉しかった事は無かった一日だったのでしょうか?

嬉しく思えなかった一日だったのではないでしょうか?

先日の鬼澤さんの講演では、こういう投げかけからスタートしました。

幸福感というのは人それぞれ違って、そう思うかどうか。

欲と煩悩に生きると、とめどないですが、無くなりはしないので、どの様に付き合っていくかがポイントで、これがどちらの世界(物質的に利己で生きるか?精神的に役割や、使命で生きるか?)に行くかの岐路なんでしょうね。

リーダーがやるべき事は、①どこへ行くか?何の為にするか?を明確にすること。
そして、②現状把握し、③そのギャップを埋める為の手段や方法を考え、選択していく、シンプルにはこれだけだというお話ですが、その通りだと思います。

先々週、このブログで「三方良しは全てに繋がる」と書いていましたが、全く同じ発想で、いつも社員に向けては、②の現状からではなく、自分の人生であれば、①で理想の姿から考えること、そして、ウエダ本社に居ると決めてそこで働いていくなら、①会社の理念、価値観を一早く、深く吸収することが重要で、常に上(①)から考えること、と話しています。

しかし、これがなかなかできなくて、②からの発想から抜けきれないのです。

やりたい事は何なのか、組織に居てやると決めたのならその組織の目的は何なのか?から考えて、
現状はどうか?又、組織の目的を①とした場合は、②に自分のやりたいことが来て、③そのギャップを埋めていくことを考えていけば、どんな組織に居ても、必ず結果は出て評価されると思うのですが、①を考えずに、①とは関係なく、組織に居ながら②の自分のやりたい事や、②自分のスタイルを変えず、ただただ真面目にやるだけだから、成果に繋がっていかないのです。
短期的には売れたり、うまくいくことはあっても、長期的にうまくいく筈がないということは当然ですよね。
目的地を考えずにドライブして、快適にスイスイ飛ばして運転できたところで、或いはいくら一所懸命コツコツと走って行っても、ゴールの反対側に進んでいては、結果はビリになったりするのです。

うちの会社では、この問いかけ、投げかけを年中行っていると言っても過言ではありません。

そして、鬼澤さんも、講演(研修)では教えないというスタイルで、モヤモヤして帰ってもらうと仰っていましたが、うちの会社でも多大な時間をかけて、手を替え品を替え皆に考えてもらっています。
こちらが一番、モヤモヤするというよりモンモンとしますが、それでも、自らが分からないと、結局は意味を成さないので、延々、馬鹿見たいに行なっています。

と言いながら自分自身も、会社のこと、プロジェクト、自分の人生などなど、この①〜③で照らし合わせると、それぞれ、どこが疎かになっているかが見えてきますね。

今日は、基本のことしか話しません。
だから何度も聞いた人も居るでしょう。
でも、何度聞いても忘れてしまっているし、分かっていたとしてもできていなければ意味がない。
冒頭にそう話しておられたのですが、正に基本の徹底で、分かる→できる、にしないといけないのですよね。

社員に言っていることが、自分にも戻って来ている感じですね。

あ、やっぱり最後は指を自分に向ける、ですか。。



2014年5月4日日曜日

喜寿を迎えて、ハイアットリージェンシーさんに学ぶ

5月1日はウエダ本社の76回目の創業記念日でした。

と言っても、何もなく過ごしていました。

以前は決算期が4月末で5月から新年度であったので、5月1日の意識も強かったのですが、現在は期の途中でもある事や、76回目ともなると、やり過ごしていたという感じでした。

ところが毎年、凄いケーキを頂くハイアットリージェンシーさんから、今年もしっかり覚えて頂いていて、お届け頂いていました。

今でこそ、ある筋では認知される様になった京都流議定書も、元はと言えば70周年の際、ハイアットさんに企画を持ち込んだ事から始まったのですが、最初の年は、創業記念日の5月1日〜3日まで行なっていた為に、うちの会社の創業記念日をずっと覚えていて頂いているのです。

しかし、その京都流議定書も今年はこちらの都合でKYOCA Food laboratory で開催する事にしたので、それを機にサービスを止めても、当然であったかと思うのですが、それをそのまま継続して頂いた事で逆にインパクトがあり、改めて流石だなあと感じました。

うまくいっている時、或いは買ってもらった時はちゃんとするが、うまくいかなくなったり、他で買われたりすると手を抜いてしまうのが普通だと思いますが、それって考えてみれば、お金やメリットを考えただけの付き合いだと言っている様なもので、パートナーという姿勢ではありません。

普段、個人的には、立場の上下の違いで態度が違う人とは付き合いたくもないと思っていますが、ウエダ本社として、全くできていないなあと、ハイアットさんの企業姿勢から学ばせて頂きました。

勿論、ビジネスですから、全てに同じ様にはできないですし、人の付き合いも、上下関係無しにフラットが良いとは思いません。

ただ結果や、自分の目的の為だけに行動するっていうのは虚しいですし、何に対しても起源や文脈というものをもっと大切にしていかなければならないと思います。

今週から77周年目という喜寿を迎えた年に入りましたが、70周年から生まれた京都流議定書の起源を大事にし、そこから生まれた人の繋がりや価値を今度はKYOCAに持ち込み、末広がりの80周年には、盛大にお祝いできる様、企業姿勢を高めていきたいと思います。


2014年4月27日日曜日

三方良しは、全ての規範

今週は京都府立大学での授業の他、KYOCAに関わってもらう事になる学生、NPO、地域コーディネーターなど、若い人達と話をする機会の多い一週間でした。

授業は別として、私の周りに集まってくる若者というのは、自らの意思でやりたい事に向かっていたり、問題意識を持っているので、皆キラキラとしていて、話していても気持ちよくなります。

一方で、うちの会社も含めてキラキラとして働いていける社会人はなかなか居ない様に思います。

では、学生が素晴らしく、社会人は駄目なのでしょうか?

昨年参加したリリースでの私の学生への問いかけは、キラキラしていた皆さんの先輩はどの様になっていますか?

キラキラしていないとすれば何が課題で、どんな会社、組織であれば、そのモチベーションを生かしていけると思いますか? (どの様な会社を増やしていけば良いと思いますか?)というものでしたが、学生が素晴らしく、社会人が駄目なのではなく、素晴らしかった学生も社会人で曇ってしまう人が圧倒的に多い様に思います。

学生と社会人の圧倒的な差、それは、結果に対しての責任であり、数字というお金が絡んでいる事です。
その為に、制約条件が沢山出てくる中で曇っていくのでしょうが、これには両サイドの問題があります。

片側は会社(組織)側の問題で、型にはめようとしたり、固定概念でその芽を潰してしまうケースともう一方は、学生側(若者側)で、今まで、好きにやっていた事が、数字という成果を出すためには、理不尽な事も含めて沢山の制約条件の中でやっていかなくてはならず、好き勝手やれない事が不満になったり、注意、指摘に対して弱かったりするのです。

三方良しは近江商人の経営哲学で、その事業などの在り方を説いたものですが、理念的な事は勿論、仕事や、何をするにおいても、長期的な成果を出すためには、これが基本ではないかと思います。

営業上では、お客さん、仕入先、自社という三方が良くないと駄目ですが、組織で働く人がその組織内でパフォーマンスを上げる為には、その組織の方向性と、それを向ける相手先、そして自分のやりたい事の最大公約数を出す事ですし、相手先の代わりに、そこに制約条件が入る場合もあるでしょう。

その様にどんな事でも三つの要素の最大化を図る事が仕事であり、事業なのだと思いますが、これは、言うは易しです。

自分と相手が良ければという、二方は簡単ですが、三方は難しい。

学生時代や、数字が絡まない活動ではイキイキしてられるのも、この二方だけで良いからだと思います。

私もいい歳になって、社長業も20年、創業から、上場スキームから、倒産危機など、色んな経験をしてくると、最近は、人の見方について、やっぱり思っていた通りだったというケースが多いです。

皆からは評価されているけど絶対におかしい、スキル、能力は高いけどねえ〜?とか、思っていると、やっぱり違ったでしょ?となるのですが、多くの人がそれに気づかないのが不思議ですが、良い時や平常時は、誰でも綺麗事は言えるし、良い人でいられるのです。
要は、二方良しでもやっていけるのです。

ところが常から三方を考えている人でないと、悪くなった時の対処ができず、多くの場合逃げてしまうのです。

授業などでは必ず話しますし、若い人達に常に言っているのは、そう考えると、嫌な事をする事、怒られる事、耳障りの悪い事を指摘される事、ハードワークというのは、マイナスな事なのでしょうか?
全く逆で、若い内ほどそんな経験をする事が何にも変えられない貴重な資産になるのです。

そう考えてみると、大変有能な若手が多い反面、残念な人も多いですね。

授業など、一見、本業に関わりのない事を受けたりするのも、一人でも考え方を変えて、素晴らしい能力を発揮してくれると、社会や働き方や、それを通して教育の在り方も変わっていくと思いますし、働く環境の総合商社と名乗っているウエダ本社としての、三方良しの実現に向かうのです。

2014年4月20日日曜日

稲盛さん、堀場さん、昭恵夫人〜美しい国へ

今週は、私にとっては一回限りとなる、盛和塾代表世話人会があったり、歴代首相夫人で初めて、昭恵夫人が首相公邸で催された会に出席させて頂いたり、とても印象に残る一週間でした。

盛和塾の代表世話人会は、海外含む全国から代表世話人が集まり、各塾の運営を報告、共有し、
それぞれ今後に生かしていくものです。
いくつも具体的に参考になる事が有り、参考になる話も沢山ありました。

稲盛塾長は、京セラは55周年を迎えるが、55年間一度も赤字になった事なく、経常利益率を10%を切った事もないが、馬鹿みたいにクソ真面目にやってきたから、今の京セラがあると仰っていました。
今や売上1兆6000億、社員数7万人、6500億の現金を保有し、勿論無借金、それがただただクソ真面目にやってきたからだというのは、 お酒も飲めない、特段仕事以外に趣味も持たず、自分でもそれが欠点だと思っている私にとっては、拠り所とできる心強いお話です。

しかし一方、お目にかかる機会や距離感からいけば、圧倒的に近い堀場最高顧問が作られた社是は、"おもしろおかしく"、で、私は、これも人間としての生き方、働き方の理想だと思っています。

と言うと、稲盛塾長を崇拝する多くの塾生からは、エッ、と感じられると思います。

それは"クソ真面目に"を唱えておられる稲盛さんは、経営において、"おもしろおかしく"なんてあり得ないと、しょっ中お話されますし、具体的に堀場さんの名前を上げて、もっと発展できたのに、と仰った事もあるからです。

ただ、それを聞いた方が間違えて欲しくないのは、堀場さんは、人として、生きていく意味、使命において、折角頂いた生命を、無意味に時間を過ごし、役にも立たない様な生き方をするな、と仰っているのであり、"おもしろおかしく"、つまり、フロー状態で仕事ができる、生きていける事が素晴らしいと仰っているのであって、何も冗談半分、辛い事を避けて、楽しい事を優先すれば良いという様な生き方を仰っているのではないのです。

又、稲盛さんは、そんな事も分かった上で、そんな能力を持った堀場さんがもっと"クソ真面目"にやっておられたら、自分よりも会社を大きくされたかもしれないのに、と、クソ真面目に評価されておられるからこその発言だと私は思います。

その証拠でもないのですが、この稲盛さんの発言は堀場さんの耳にも入っており、"なんでアイツはそういう事を言うんやろうな、別に、仲イイんやで"、と、ある時仰っていました。

深い話、又、我々には分からない高いレベルの話なので、少なくとも、それを聞いたり知ったりしている盛和塾生には、その言葉上だけの話で理解してほしくないのです。

実際、面と向かって堀場さんのその発言を聞いた私は、稲盛さんの事を、アイツと言われている事が新鮮で、こういうお二人の関係も憧れるものでした。

堀場さんは、地球を救え、とか、地球に優しく、 というフレーズが大嫌いで、それを誰かが言うとスイッチが入るのですが、それほど、人間の不遜さを表す言い方は無いと仰います。

それらは、人間から見た話であって、地球にとっては人間なんてちっぽけなもので、その人間が地球の中で、汚そうと何をしようと、結果的に人間が苦しみ、ひょっとすれば破滅の道に行くかもしれないだけであって、地球からすれば関係ないのだと。

そんな桁違いの発想ですので、自分の会社だけの発展を考えるのではなく、精一杯生きる事、使命を果たす事を我々にも口酸っぱく仰られており、稲盛さんとは全然違う様に聞こえて、真髄は同じなのです。

"美しい国、日本"、"日本を取り戻す"、

ん〜、地球から見たらどう思われるのでしょう?
そこまで行かなくても、世界から見てどうなのでしょう?

家庭内野党と仰ってますが、首相のリーダーシップと、昭恵夫人が見ておられる世界が融合したら、日本も世界から見て、美しい方向に向かうかも知れません。



2014年4月13日日曜日

余白が有ること

今週、NOSIGNERの太刀川英輔さんが雑誌の取材で、KYOCAの話をするという事で、私もスカイプを通してインタビューを受けていました。

その中で太刀川さんが、KYOCAのおもしろさについて、"余白が有る"という事を言っていたのが印象的でした。
それは、よくある商業モールや飲食ビルは、デベロッパーやプロデューサーが店を固めてしまって、こうあるべし!というモノか、埋めれば良いと、収支、つまり金勘定しか見えて来ないモノが多い中、このビルは、コンセプトに共鳴した人、ワクワクする人が入り、一緒に作り上げていく、しかも食べるだけでなく、学びが有り、暮らしが有るという複合ビルなど、他には無いと評してくれていました。

"余白が有る"という事がこれからの時代、大きなポイントである様に思います。

もしくは、自然発生的な力を引き出し、結集していく事が、組織や、町や、どんな集団にでも必要な事だと思いますし、そうでないと改革、変革は起こらないと思います。

リーダーが引っ張って、或いは、完全に仕切ってというやり方は、もうこれからは通用しないと思います。

勿論、危機に瀕しているところでは、そんな事は言ってられないですが、成熟していくにつれて、又、成熟した組織を変えていくには、余白を作り余白から生まれるモノを生かしていかなければならないと思います。

今年、京都流議定書もKYOCAで開催する事にし、社員で企画から行なう様にしているのですが、実は去年から、来年は皆で企画から行なってもらうと言っていました。

これも6年行なって来て、ここから京都流議定書も、"ゆらぎ"というのか余白を作って変化させていかなくてはならないのと、その価値を自分達のモノにしていってもらいたいとの考えからでした。

そしてその経験から、会社運営も皆で展開する方向に移行していきたいと思っています。

余白に皆が思い思いに絵を描いていくと、その組織やビルなどでも、それ自体に命が宿る様に、イキイキとしてくるのでしょう。

そしてその為には、コンセプト、価値観、使命などをまず一致させる事に、成否が掛かっていると言っても過言ではないと思います。

ウエダ本社もKYOCAプロジェクトも、コンセプト、価値観を面白がって、余白にドンドン描いていってくれる人、まだまだ募集しています!


2014年4月6日日曜日

知識、見識、胆識

先日の盛和塾京都で、今年新しく始めた勉強会は、大変素晴らしい学びの場となりました。

そういうと自画自賛の様に聞こえますが、そうではなく、ご登壇頂いた方の胆識のお陰で、進め方など詰め切れていない課題も全部吹き飛ばして頂き、参加者大満足のものとなりました。

これは昨年30周年を迎え、その年に、現在9000名もの塾生にもなった発祥地である京都の代表となり、その重みと価値を感じ、それ故、その資産を残していく事と、私自身、まずは京都におられるチャーターメンバーの生の証言から、フィロソフィーの源流を学ぼうとしたものです。
会社や他の組織でも、そこでの理念、目的から、旗印を明確にしないと成果は上がらないと思いますが、参加する人も、理念、目的から、そこに居る意味があるのか?から考えていかないといけないと思います。

盛和塾の前身、盛友塾のスタート時から事務局を務めて来られた加藤塾生の評では、稲盛塾長の教えを完全コピーし、いち早くアメーバ会計も取り入れられた様に、最も実直に学び、展開して来られた川端塾生からは、
・経営者の心が高まれば経営が良くなり、その為に勉強し研鑽する、そしてそれが会社を発展させ、社員の幸福に繋がるという事を皆に分かりやすく説明しなけらばならない。
・晴れの日も雨の日でも感謝できるか?それは心の持ちようで、それが感謝できれば満足感を得られ、成功するという事を、塾長は実践されている。
・塾長の教えをシャワーの様に浴びて、完全コピーをする。
勉強しているつもりでも中途半端、やるなら完全コピーを目指さないといけない。

などなど、書ききれないお話が有りました。

その中でも、コーディネーターを務めていた私も質問を用意していたのですが、利己と利他の関係について、分かりやすく説明して頂きました。

それは事業経営にとっては絶対利己が必要であり、そこは間違ってはいけない。
利己、言い換えれば、自己や自己の願望が強い人は才覚に優れている人が多く、それは事業経営に必要ものであるが、それだけに自分だけ良ければという低次元の利己ではなく、社員やその家族は何としても守るという様な高次元の利己にしていかなくてはならず、そういう意味で、利他の心が必要なのだ。という事でした。
このお話は、私自身、長い間持っていたモヤモヤを取り払って頂き、大変クリアになりました。

実際、この日に聞いたお話からも、まだまだ京セラさんも急拡大でイケイケ状態であった当時から、会社は皆が幸せになる為の手段であり道具である、と、塾長が今と変わらぬ事をハッキリと仰っていた事もよく分かりました。

成功したから、心の問題、感謝を言われているのではなく、そういう気持ちで取り組んで来られたから、あれだけの成功を収められたのだいう事を、活字でもなく、当時の言動、やり取りを聞く事で、より、スッと腹落ちさせる事ができました。

私などがやっている事は、まだまだ知識の域を出ていないか、見識が足らないのですね。
もっと見識を高め、胆識にまで高めていきたいと思います。




2014年3月29日土曜日

働かないオジサンにならない為に


今日のFBで、ある方が上げておられた"働かないオジサンの定年後は寂しい"http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140326-00033402-toyo-bus_all&p=1  という、東洋経済の題名に目を奪われて読んでみると、私自身の、何の為に働くのか?そもそも何の為に会社を経営するのか?という考えに符合するものでした。

ここにある様に、個人事業主の家で育たれた著者は、新入社員でまだ仕事らしい仕事もしていないのに、給料を貰える事が不思議だったそうで、その事から、会社の中の仕事はパーツで分けられ、会社は社会と繋がっているが、社員は、社会とは繋がらなくなっていて、多くのサラリーマンはその事に気づいていないと感じられたのです。

そしてそこで一所懸命仕事をしていくと、社畜となってしまうか、お金や地位などの条件だけで判断する事になるか、ワークかライフか?と言って、それこそ働く事を悪い事や、辛い事の様に考えてしまうのです。

働くという事、仕事というものは、そんなものなのでしょうか?

ちょっと手前味噌ですが、、うちの会社が、中小企業で、何故、そんなにCSR的な活動や支援をするのか?という答がここにあります。

私自身、お金や名誉よりも強く求めているのが、社会に対しての接点の最大化なのだという事をこれを読んで感じました。

個人でも会社でも、その存在があって良かったと思われる事、役に立つ事、そしてそれらをできうる限り大きなものにする事を目指しているのだと思いますし、私はその為に生きていて、その為に働いているのだと思います。

この考えは本来、経営者だからという事ではなく、勤める側でも考えていなければならないと思います。

社長や社員というのは役割が違うだけで、当たり前ですが、生きていくのは同じ、働いていくのは同じだからです。

もし、そんなつもりで、自分の仕事を考えていれば、ここにある様な、というより、殆どの日本のサラリーマンが陥る可能性のある、退職すると社会との接点が全く無かったという様にはならないと思います。

そしてウエダ本社では、社員が、社会との接点を持てる様、ウエダ本社で働いていれば、社会の役に立ち、社員それぞれの存在意義が生まれる様な会社、そういう会社を目指しているのです。

うちの社員は勿論、日本のサラリーマンには是非とも考えて欲しいと思います。

ウエダ本社は、今事業年度から、働く環境の総合商社というカテゴリーで、日本人の働き方の変革に繋げていきたいと思います。

そこに、自分の存在価値を見出してくれる事、それを社員には望んでいますし、そこに価値を見出す人に今後もドンドン入って来て欲しいと思います。

2014年3月22日土曜日

KYOCAからNYの広がりを

最近、FBでもKYOCAの話題ばかりですが、これから私は、もっとかかり切りになると思います。

まだまだ多くの、特に飲食関係、デベロッパー、不動産関係などの既存モデルで成功している方ほど、難しい、ハッキリ言えばうまくいかないと思われています。

京果さん、特に内田社長から、信頼して頂いて、ほぼ全面的に好きにやらせて頂いているという責任から、実は今までに無かった程、落ち込む時もあります。
ひょっとしたら、倒産局面で必死に戦っていた時の方が、精神的にはマシだったかも?と考える程、プレッシャーも感じています。

でもここ最近、ビル内部を見れる様になり、タイミングが合った方には、中を案内できるケースがあるのですが、コンセプトが分かる人には、こちら以上に興奮して、大変気にいって頂けます。

そんな姿を見て、 改めて感じた事があります。

元々、論理的な説明では不利な場所なので、そこで論理的説明をしないと分からない層には、所詮無理なのです。

逆に感性で捉えて頂ける方は、こちらが説明しなくても、その良さを瞬時に捕まえ、むしろこちら以上の説明をして頂けるのです。

そしてそんな方がボチボチ集まり出してくれる様になり、すると、やっぱり面白くなるという気配が出てきています。

元々、京都流議定書を始め、NPOやソーシャルと言われる方々とも付き合っているのは、自分なりに、価値観の変革を起こさないといけないとの想いからなのですが、暗い話の多い日本も、価値観を変えれる事ができると、世界、とりわけアジアにとって、信頼されるリーダーにさえなれると思うのです。

その為には、0か1か、右か左か、既存産業か、ソーシャルかではなく、それらをうまく繋いでいく事が重要で、私がずっと行なっているのは、分かりやすく言えば、従来型の資本主義において凄い方々と、有能で熱意も使命感もあるソーシャルな方々を繋いでいく事だったのです。

それがこのKYOCAでは、より分かりやすい形で実現できるかも知れません。
いや、それを絶対行なっていきます。

日本が誇る安心、安全な"食"、しかもユネスコ世界遺産の和食を支える、野菜の大元締めというリアルで強大なネットワークを持つ京果さんと、食について、ソーシャル的な展開で活動する、熱意ある若い世代が、このビルで融合し、新たな価値を生み出していく事は、日本全体にとって、そしてこの京都で行なうインパクトは、世界に向けて大変大きいと思います。

今から3、40年前、ニューヨークではソーホーにアーティストなどが住み始め、そこから街が変わり、それはどんどん南下して、映画でロッキーが練習に励んだ食肉加工場が並ぶエリアは、トレンドスポットとなり、その流れはマンハッタンからブルックリンにまで渡っていきました。

そんな流れをKYOCAから生み出し、それは、新旧の力が寄り集まるからこそできるのだという事を示したいと思っています。

という事で、これからドンドンKYOCAにウエイトを置いて行きますが、社長があんな事に傾倒するから会社がおかしくなったんだ、と、言われない様に、ウエダ本社の皆は、ウエダ本社の価値観を論理で納得するのではなく、感性で捉えて、イキイキとした会社にして行って欲しいと思います。

2014年3月15日土曜日

3・11の特集とJAPANESE ONLY

今週は3・11という事でマスコミは特集を組んでいました。

FBにも書いたのですが、いつもこういう報道を見ると、両面の自分を感じます。

一方は、やはり感情移入して見てしまっている自分と、他方では、何故、この何年目という時に、皆が集中して報道するのだろう、そこには、被災者の事をある意味ネタにして番組制作していないのか?などと冷めて見ている自分です。

マスコミは伝えるのが使命であり、どんどん他人事になっていく被害を受けていない人達に、忘れさせない役割があり、その為には何年目でと、多少ショーアップするのも仕方がないのかも知れませんが、悲しく、時に感動チックに仕立てられた報道に乗せられていないのだろうか?と思うのです。
その時だけ強く感情移入して見ている事って、被災された人の立場で考えるとどうなのだろうかと。

今週はウクライナ情勢や、Jリーグでの JAPANESE ONLYの横断幕問題など、国家や民族について考えさせられる問題もありました。

ある方がビジネス誌の記事を取り上げておられましたが、差別的発言を擁護する人が、残虐な感情を持っているのではなく、むしろ正義感や被害感情からであったりする事が多いとの事で、一般の、普段は温厚な市民が、被害者意識と正義の感情と集団のもたらす熱狂に駆られて残虐になっていく事への警笛を鳴らしておられました。

JAPANESE ONLYと書いた意図は分かりませんが、もし、外国人に排他的な感覚で書いたのだとすれば、そういう人って、同じ日本人の東北で被災された人達には、どれだけの想いを持っているのでしょうね。

人間とは勝手なもので、都合よく自分の所属している場所やイデオロギーを正当化し、そこから見ているだけなのではないでしょうか?

一般的には、素晴らしい考えでの活動であるのに、それが先鋭化していくと、それ以外が悪いという様になっていく事があります。
ネット上でも、イデオロギーの違う人を呼び捨てで、まるで犯罪者の様に言っているケースもよく見かけますが、それってJAPANESE ONLYの感覚と同じじゃないでしょうか?

同じ価値観の人が集まってその中に居ると、大変居心地が良いのですが、 そこで違う価値観の人を往々にして、人は分け隔てて考え、時には"悪"と考えるのです。

考えが違う事が悪いのではありません。

ましてや当たり前ですが、人種や国籍や、宗教や、イデオロギーや、見た目が違う事が悪いのではありません。

その違いと善悪を一緒に考えてしまう事が"悪"なのです。

みんな違ってみんなイイ。

被災地に向けても、何年目だけでなく、何時であろうと、何年経とうと、想いを寄せて行く事が大事だと思いますが、これはどんな問題に対しても同じなのだと思います。

以前は、年齢がバラバラな集団で遊んで来て、その中で色々な感情も経験したものですが、現在は
少子化で大事にされ、親が自分の子供だけに付きっきりで遊び、"個"で育って来た子供達が、SNSやネットでグループ化していく先には、他者を思いやる、慮るなどという感覚は、薄れていってしまうのは当然だと思います。

他者に配慮する為には関心持たないといけないですし、その為には、まずはショーアップされた報道でもしょうがないのか?(偏向報道は困りますが)とも思います。

関心を示されないのが被害や弱い立場になると一番辛い事だと思います。

神戸で被災後、何度も実家の京都と往復をしていた頃、不通の区間は瓦礫の中を歩いて、開通している所を乗り継いで着いた大阪梅田駅は、煌びやかで、皆が何も無かった様に家族や恋人や友人と楽しんでいる光景があり、その中に汚い格好をした被災者一行が、三々五々消えて行ってしまう光景がずっと脳裏に焼き付いているのですが、その時、何とも言えない悔しさと、普通に楽しんでいる人への驚きと、怒りの様なものさえ感じました。

全く関係ない、3・11の特集とJAPANESE ONLYの問題は、私的には全く違う問題ではない様に感じます。


2014年3月8日土曜日

四十にして惑わず、五十にして再び惑う

昨日は社会イノベーター公志園の結晶に参加していました。

これは選りすぐられた15人が半年間、伴走者やパートナーなどと自らのプランを振り返り、ブラッシュアップし、共感者を増やす為にプレゼンを行なうのですが、厳しい事に、この前日に、その出演者達も評価しあって7人に絞り、その7人の中から、最優秀者が選ばれるというものでした。

あまりに、皆さんが素晴らしく、しかも、プレゼンが、以前と比べて格段に良くなっている事を見ても、相当な苦労をされたのだろうという事も想像ができ、よりそれが共感を生むのでしょう。

皆さんのプレゼンを聞いていて、自分の中で気づきがありました。

京都流議定書を始め、所謂、ソーシャルイノベーター、NPOなどで活動する人を支援して偉い!などと言って頂ける事もよくあるのですが、そんな気は毛頭なく、自分ではできない事を行っている人を素直に尊敬するし、自分ではできないけど、そこに少しでも自分ができる事があって、その事で、それが実現に近づくのであれば、そんな嬉しい事はないし、又、何よりも、一所懸命に生きている人と関わっているのは楽しいなど、全て自分がやりたいからやっているのです。

それは分かっていたのですが、今回、初めて気づいたのは、本当は、皆の様にプレーヤーになりたかったのだという事でした。

もし背負うものがなければ、今からでもやりたいという感覚が有る事に気づいたのですが、単純に羨ましく、だから関わっていたかったのだと気づきました。

大企業に憧れるのではなく、皆がそれぞれでやりたい事を事業化し、グループ体制での運営を理想に考えていたのも、皆が自主的に運営し、私自身はプレーヤーとなって、自分の好きな事に邁進したいという願望が強かったのだと思います。

もう50代に突入してしまっていますので、早くにそんな体制にしたいものです。

それにしても、あれだけ構成されたイベントを見せられると、想いだけでは駄目だな〜とも痛感しました。

半年間のプログラムが野田さんの構想とリーダーシップの下、多くの様々な人を巻き込み、それらの力が絡み合って、正に結晶化したというものを見せて頂きました。

実は、自分の人生を掛けているイノベーター達がブラッシュアップし、共感者を巻き込んで行くというステージを作り、皆を巻き込んで行くという野田さん自身のイノベートの舞台でもあり、野田さんが最大のイノベーターなのです。

想いだけでなく、強力なエンジンと計算されて作られた性能、これだけのモノが揃わないと、大きな壁を動かしていけないので、そんな骨太なイノベーターを生み出していく事、それが野田さんの挑戦なのでしょうね。

それを今回、間近で見させて頂き、自分自身の限界、可能性、やりたい事、やるべき事、色々な事を感じました。

子曰く、四十にして惑わず、五十にして天命をわきまえ、、とありますが、四十にして惑わず天命もわきまえていたつもりが、五十にしてまた、迷ってきてしまいます。

2014年3月1日土曜日

妄想癖と美学

今週も、自分が登壇させて頂いた滋賀県中小企業家同友会、マイファーム西辻さんや粟の三浦さんというソーシャルビジネスで素晴らしい活躍をされている方を呼んでの自社開催イベント、盛和塾関西Aブロックでは、世界大会に推薦する塾生の経営体験発表を聞いての審査と、バラエティーに富んだ一週間で、色々な気づきと考えさせられる事がありました。
この間にも、某有名料亭の社長さんや役員さんと、そちらのお座敷で、メニューには無いお昼を頂きながらミーティングさせて頂くなど、それこそ、お金ではカウントできない経験ばかりさせて頂いて、大変有難い話です。

中小企業家同友会での質問に答えながら、自分自身が何の為に経営しているのか?を振り返っていたのですが、いい格好している様に思われるでしょうが、折角生まれて来たのだから、できるだけ大きな事がやりたい、それも名誉の為ではなく、生きていた証とでもいうのか、あいつが居たから、京都はこうなった、日本は救われたという様な、生き方がしたいからなのです。

そんな事、仮にそういう事ができたとしても、死んでしまったら分からないから意味がないし、生きている間に楽しむべきだという人は多いでしょう。
しかし変な話なのですが、死んでしまえば分からないと思っているのは、今生きている人が思っている事であって、死後の世界から分かるかも知れませんし、ひょっとすると、死後の世界を充実させる為に、生前は修行を積んでいるのではないのか?
ちょっと、引く人もいるかもしれませんが(笑)、実は、こんな考えが、私の生き方、経営、人への接し方などのベースになっています。

何かスピリチュアルな話ですが、しかし一方で、全宇宙を構成する物は、全て一つの素粒子から出来ており、その素粒子が大爆発して大宇宙は膨張し続けているというビックバンセオリーもあります。
"宇宙に存在する全ての物は進化の方向に進む事になっている、それが自然の摂理だ"と、稲盛氏も常々仰っていますが、自然の摂理に則って、世の中の為、地球の為、宇宙の為、に行動する事が、人間にも本来はプログラミングされているのだと思います。

何故、倒産するかもしれない局面にわざわざ入って行けたのか?
何をモチベーションにしているのか?

よく聞かれる質問ですが、このベースを話しないとなかなか伝えられません。

でも普段からこんな話をする機会もないですし、話してもなかなか分かってくれる人は少ないですが、滋賀県の中小企業家同友会では、理解して頂いた方も多かった様で、殆どが初対面の方ばかりでしたが居心地の良い空間でした。

昔から、結構悪者になる事も多いのですが、それもあまり気にせず行なうのは、このベースの考えがあるからです。

いつか分かってもらえれば良いとか、それが、自分が死んだ後であっても、あの時の決断があったから、こうなったのだと、言われたら格好イイなあと、そこに変な美学を持っています。

マイファームの西辻さんは、大変な妄想癖があって、未来しか見ていなくて、成功している姿しか描いていないので、他人から見れば大変な事でも、全く大変に感じた事が無いそうです。

そういう意味では私も妄想癖なのかも知れませんが、私の場合の問題点は、世間の人にとっては、そんな奴で良くても、社員や身内にとっては、死んでから意図が分かるでは話にならない事です。

会社はしっかり運営されていかないとならないですから、私が社長の間に、できれば早く、社員の皆には意味が分かってもらえる様に、伝え方を勉強しないといけないと思います。

もしくは、妄想癖を理解してもらえる変な人を集めていくことでしょうか?

2014年2月22日土曜日

中小企業がめざすべき順位

今週は金曜日から、毎年恒例の富士XEROXの年間表彰式で東京に行っていました。

毎年、帝国ホテルで、あるランク以上の特約店が招かれ表彰を受けるのですが、今年は248社が招かれていた様です。

順位自体は残念ながら昨年よりも落としましたが、メンバーの入れ替わりで途中人員が減り、目標の80%も満たないのでは?という進捗の中、最終的には目標達成し、昨年の成績も上回ってくれたメンバーはよくやってくれたと思います。

年々、全国組織の会社が参加してきており、無差別級で軽量級が戦っている様な感じで、勝負にならなくなってきていますが、目的は、自社がしっかり成長する事ですから、今回は節目を越えて組織として少し成長した様に感じます。

今回招待して頂いた4人の社員の内、3人は新しいメンバーで、うちの会社が1位で表彰されていた時代などは全く知らないのですが、以前は、あの表彰式の最後にウエダ本社が紹介され、私が挨拶をさせて頂いていた事を聞き、凄くモチベーションを上げてくれていました。

数字目標を立て、成績で順位付けして、上位成績者を表彰する。
凄く分かりやすく即効性のあるインセンティブですし、そんな展開にした方が、社員にも良いのか?と思う時もあるのですが、うちの会社では、理念から自社の強みを導き、それに自分のやりたい事を結びつけていく、という事を手を変え品を変え、何年もかかって、現在でも若手が主導で全員に向けて考えてもらっていますが、まだまだ皆の頭はモヤモヤ感一杯です。

私は、やはり社長というのは、いくら中小企業であっても、自社の社員が、他社よりも優れていると感じられる点を用意すべきだと思っているのですが、そう考えた時に、順位付けできる、つまり数値化できるモデルでは、中小企業に勝ち目はありません。

それを選んだ時点で、大手よりも"劣る"事になり、そこで働く社員や、家族も、その人間性に関わらず優劣がついた渦に入ってしまうのです。

例えは違いますが、大手企業の奥様方は、ご主人の役職で同じ序列になってしまいますが、私は社員やその家族を、私自身や会社のせいで、優劣の"劣"で過ごさせてしまうなんて、そんな権利など無いと思いますし、そんな恐ろしい事などできません。

自社の社員と言っても、あくまでそれぞれが自分の人生、そして家族の人生まで背負っていくのですから、その人達が誇りを持っていける様に、会社を向けていきたいと思っています。

なかなか出来てないですが、そういう意味で目指しているのは、簡単に言えば、独自性であり、比較されず優劣をつけられない存在、あの会社が無くては困るという存在です。

業界や地域の規模にもよりますが、基本的には、順位付けされた中での2位以下は、無くなっても1位があれば誰も困りませんし、誰も困らないという事は存在価値が無いという事になります。

では、どうすれば、順位付けされないか?

それは自分で考えた理念から落とし込んで展開する事であり、それでいけば企業としての優劣を他者から付けられるものではないのです。

理念に基づいた行動の中で、キャンペーンや数字目標の関連付けができると、会社も全く違うものになっていきますし、その時点では、全国規模の会社と違う切り口で競っている事になるでしょう。

5年後くらいには、是非、違う形でXEROXの表彰式には参加していたいと思います。

2014年2月15日土曜日

イライラから始めましょう!

昨日はブロックスの西川社長にお越し頂き、社員研修を行なって頂きました。

何故チームや組織は心を一つに働く事ができないのか?
心が一つになると何が良くなっていくのだろうか?

をテーマに9時〜15時まで、ワールドカフェなども交えながら、みっちり、しかし楽しく行なって頂きました。

出てきた課題は、本音が言えていない、お互いのやっている事を知らない、自分の業務に集中して、プライベートやその人となりを知る様な話をしていない、という事などから無関心が起こっているという様な事でした。

まあ、何年も前からキーワードとしては同じではあるのですが、最近これらが漸く崩れていく気配は出てきています。
しかし、同時にその壁は厚く、まだ時間はかかりそうです。

以前も何度か書いた、沖縄教育出版の川畑会長が仰る良い組織への四段階で言えば、上から二番目のイライラ組織の一番下くらいに入ってきているのだと思います。

一番下は、不満だらけでブツブツ、その上が風通しが良いが甘いだけのニコニコ、そしてそれを越えると、ニコニコだけではダメだと厳しさを持ったイライラの組織となり、一番上が厳しいけれど楽しいというイキイキの組織という事なのですが、ニコニコとイキイキは似て非なるものであり、ブツブツとイライラも一見雰囲気は暗い様ですが、こちらも似て非なるものです。

その中で、漸くイライラの段階には入りながら、まだブツブツに近い人も居るという感じだと思いますが、皆、イライラの段階に入れば、そこからは本格的な変化が起こり出すと思います。

似て非なるこの違いは何からくるか?

それは単に想いの違いであり、具体的に落とし込んで考えていけるかどうか?の違いだと思います。

研修最初に西川社長から、土曜日にこんな研修なんて、面倒くさい、迷惑だと思っている人?
正直に手を上げてください。
(数名は手をあげていました  (笑) )

"そして、その人が、簡単に楽しくできる方法があるのですが、分かりますか?
答えは簡単、諦めることです。しょうがないと思う事です". と。

これって、ホントに誰にでもできて、何にでも通用するコツだと思います。

ブツブツは全て他人事であり、文句なのです。
それが、どうせやらないといけないなら、諦めて自分事にしてやると、全く取り組み方も変わっていくものです。

そして、言われる、指摘される、怒られる事までが、嫌でなく吸収してやる!と思える様になっていくと、仕事も面白くなり、結果も出てドンドン出る様になります。

まずは全て自分事で捉えて、イライラから始めましょう!

2014年2月7日金曜日

価値観と多様性

今週は金曜日から1泊2日で、盛和塾京都の総会&自主勉強会に行っておりました。

初日は、新入塾生のガイダンス、2014年度の総会、二名の経営体験発表、懇親コンパと続いた後、二次会は午前3時過ぎまで続きました。
翌朝も9時から二名の経営体験発表を行なって、缶詰め状態の勉強会は終了。
その後、今年度世話人は引き続き一回目の世話人会議を行ない、盛和塾みっちりの二日間でした。

総会が終わって、盛和塾京都代表の二年目(二人代表制のメイン代表)が正式にスタートしましたが、30周年だった昨年度と違って華々しいイベントは無い今年は、それだけに本来の経営の勉強を進めなければならないと思っています。

私自身、ハッキリ言って、まだまだ代表などというものをやっていられる状況ではありませんし、
拘束時間?の長い盛和塾での時間捻出には腐心しています。

盛和塾発祥の京都塾で、来られている人は熱く、活性化している様にも見えるのですが、出席率となると実は30パーセントそこそこしかなく、皆が稲盛塾長を尊敬し、自ら勉強したいと入っている塾で、それだけの出席率というのは、どこかに運営の課題もあると思っています。

来ている人は確かに熱心で、仲良く、楽しくやっている中で、そこに課題を持って取り組むという事は、大変やりづらい事ではありますが、何でもやる以上は、その立場での役割と、自分のできる事を考えるべきであり、そういう意味では、今までの世話人からすれば異質な?代表であるからこそ、今年は、あまり来られなくなった塾生の参加を高める事に取り組みたいと思っています。

盛和塾は、稲盛塾長が、広く経営者達にその考えを広め、少しでも多くの経営者がその考えに接し、従業員とその家族の物心両面の幸福を追求を目指す事になり、一人でも多くの社員やその家族が幸せになる事を目指して、正に利他の精神でボランティアで行われている事ですから、来ている人のノリに合わず、来ない人を大多数作っていたのでは問題であり、多くの人、色々な立場の人が参加できる様にすべきだと思います。

私も自社では価値観共有を徹底し、全員参加を求めたりするケースもありますが、盛和塾では皆、一国一城の主であり、社長と一口に言っても、各社状況は全く違いますし、人、状況によって、時間のかけられるウエイトは、想いとは別で全く違います。

世話人というお世話役を、時間がないとか、ノリが合わないという事で断わる人も多いですが、まずは利他をベースにした稲盛哲学を自ら学びに来ている塾ですので、ニ年交代で務める世話人はお互い様であり、基本的には受けるべきだと思います。
ただ、当然、そんな時間を費やして、会社がおかしくなる様では本末転倒ですから、その場合断わるのは当然でもあり、まずはその意味合いから均していかなくてはなりません。

世話人を頼まれれば出来うる限り受け、ただ、世話人として最低限の役割を果たしてもらえば、後は各自、各社の判断で関わる時間を決めていく様にしたいと思います。

会社でもそうですが、働き方の変革を唱えている立場としては、皆と同じ事をやるのが良いという感覚や、時間をベースにした考えを変えていかなくてはなりませんし、そこの認識を変えていければ、障がい者雇用に対しても全く違うものとなり、何が"障害"なのかすら、分からなくなります。

価値観は共通していて、そこに向かう多様性を認められるのが、組織においても一番良いと思うのですが、利他をベースに価値観も共有し、しかも一国一城の主が集まる盛和塾なのですから、時間や行動においては、多様性を認める様な形にできないものか?

私が発祥の京都塾の代表になる意味をそんな所に感じながら、やっていこうと思います。

でもこの壁は、結構高いと思います(笑)

2014年2月1日土曜日

割烹着を買おうと思った人は、、

今週は凄いニュースがありました。

夢の発明と言われ、ノーベル賞も受賞したIPS細胞よりももっと凄いと言われるSTAP細胞の発表は、ソーシャルイノベーターやベンチャー起業家達に勇気を与えたのではないでしょうか?

過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄しているとまで酷評されたのが、世紀の大発見なのですから、色々な分野においてこんな事はたくさんあって、それらは既存モデルの中からは見出しにくいので、新しい価値観、違う角度から物事を見る事ができる人には、大きな希望を与えてくれたと思います。

山中教授のノーベル賞も一年遅ければどうなっていたのだろう?と余計な心配をしたりもしますが、小保方さんがこの研究をする様になったのは、山中教授の講演を聞いて衝撃を受けたからだそうで、そういう意味では山中教授は世紀の大発見を二つ生み出されたと言えるかも知れません。

研究者は自らの権威付けの為に、人のやっていないことに向かうので、その研究はどんどん細かい所に入り込んで行ってしまって、実用とはかけ離れた研究が多くなり、加えて日本の場合特に、その研究の財源を文部科学省の予算に求めていったりするので、目を向ける先がどんどんおかしくなって行っている様に思います。

それだけに権威を目指してはいない所から、従来の王道的な流れでは無い所から、正に目から鱗の発見になったのだと思いますが、今、各分野で活躍している若いイノベーター達の中には、各分野で、こんな大転換を起こしてくれる可能性を秘めている人が沢山居ると思います。

従来発想に凝り固まった人達にできる事は、せめて染まっていない若い人達の邪魔をせず、ムーミンの絵を壁に描いてもらって、割烹着を着て、気持ち良くやってもらえる環境を作る事ではないでしょうか?

そうか!開発者達に割烹着を着せればいいんだ、と思った経営者、指導者は論外ですので、そんな方は、月刊総務二月号http://wis-works.jp/soumu/soumu_current/で、働く環境について良い論文?が書かれているのでどうぞご覧下さい(笑)

2014年1月25日土曜日

信頼を目指して、まずは信用から

都知事選は候補者の人数だけは盛り上がってますね。

都民ではありませんので、関係はないのですが、何か、ん〜と思ってしまいます。

そんな中、ちょっとビクっとした事があります。

その人の事を全く知らなかったりしても、ある人が推薦してたり、応援していたりすると、知らない候補者の事を、その推薦者のカラーで見てしまう様になります。
知らなかった人なのに、その推薦や応援者の印象で、イメージ付けしてしまうのです。

私もよく、推薦や、支援を頼まれたり、頼んだりしてますが、それを見た人から、私のせいでその人や団体のイメージ付けをしてしまっていたり、逆に、あまり良くその人の事を知らずに安請け合いしていたが為に、私も違う印象を持たれてしまう事にもなるのだと感じました。

この何年か私の周りには、仲良くと言うのか、仲良さげに話をしているけれど、実は、二、三度しか会ってないとか、実は何をやっているのか深く知らなかったという人がたくさん居ます。
ずっと以前から知っていて何十回会っている人より、深く知っている感じがするのですが、やっぱり価値観が合うというのか、同志というのか、二、三回しか会っていないのに、居心地が良いと感じるのは、信頼している人が信頼している人という、信頼の二乗になっているからなのでしょう。

信用と信頼は大きく違うと思いますが、信用した相手、信用の二乗だとそこまでいかない様な気がします。

信用は信じて用いるのに対して、信頼は信じて頼るのですから、似ている様で真逆に近い感覚があります。
信用は、人格など関係なく構築する事は可能で、ビジネスライクにできますが、信頼は、相手の人格から信じたもので論理的なもの以外、感覚的、直感的なものも含まれる感じがします。

貿易決済でL/Cというものを使いますが、この日本語は信用状で、これは見ず知らずで、その国の事すら知らない相手と、銀行が介在して取引を行うのですが、この様に信用は、マニュアル化してロジックで作れますが、信頼はロジックでは作れないと思います。

と、正しいのかどうかは分からない自分の考えを分析していくと、何故、都知事選で、ん〜と思うのか?に気付きます。

いくら良い事を言っていても、そこに戦略や、推薦、応援を含めた色々な人の思惑などが見え、正しい事であっても、信頼まではできないからではないのか?と。

相互依存、利他、、、信頼できる集団を作って、そういう人とビジネスやプロジェクトも行なっていきたいですし、そんな世の中にしていきたいものです。

まずはその為にも、ロジックで考えても信用できる人から作り、信用できる仕事から始めていかないといけないのでしょうね。

改めて、アミタホールディングスの熊野会長が創設された信頼資本財団というネーミングへの想いの深さを感じます。





2014年1月18日土曜日

RELEASEの学生を通して考えること

今週は、広報活動の様な一週間でした。

水曜日は学生向け、木曜日は先生向けに京都府立大学で授業と講演、土曜日には企業✖学生 未来共創プログラム「RELEASE」の中間プレゼンが有りました。

又、それぞれ昨年に取材を受けていた月刊総務の特集記事や、テラルネッサンスの立派な活動報告書が配布され、常に唱えている話を色々な形で広めさせて頂いた週でした。

又、そんな事を言っていると、何の為にそんな事やっているの?そんな事やってて大丈夫?目立ちたいの?など色々な声が聞こえてきそうですが、何年かかって、何度説明しても、その意味は殆ど理解されないのですから、RELEASEで、それを企業に理解してもらうには?的な課題に挑戦してくれている学生さん達には、大変、酷な、難しい課題であると思います。

他は、パタゴニアさんやフェリシモさんなどCSRで有名な所ばかりであり、本当に素晴らしい理念に基づき商品開発を行われている企業で、殆どが消費者向けビジネスですので、課題も分かりやすく、自分達のやりたい事も、イメージしやすい中、わざわざ、無名で分かりにくい課題のウエダ本社を選んでくれている人は、多分、直感的に我々が唱えている事を捉えてくれているのだと思いますし、実際、少しの話でよく本質を抑えてくれているなあと感心します。

私の立場を想像してもらえれば、気持ちも分かってもらえると思いますが、並み居る有名企業の中、ウチを選んでくれて、自分がずっと唱えている事を面白いと感じ、研究し、その課題を解決するプランを考えてくれているのですから、可愛いく思えますし、彼らが悩んでいる姿も微笑ましくも思えます。
何とか、関わってくれた学生達には、経験や気づきという資産を得て、大きな成長に繋げて欲しいと思います。

その報告会には、三ヶ月前に中途採用した二名と、ウチの理念を理解してもらう企業を開拓している社員の三名を連れていきましたが、彼らにも大きな気づきがあった様です。
何せ自分の会社をこれだけ一所懸命研究し、しかも議論し悩んでくれている姿を見るのですから、何も感じない方がおかしいでしょう。

ウチの社員も含めて、日本の、特に中小企業のサラリーマンは、まず、自社の事をこれだけ研究して、自社の課題解決する為に悩み、考えているでしょうか?
加えて言うと、こちらは大事な自分達の生活の糧になる給料をもらっていながら、です。

殆どは、そんな事も考えず、給料など条件ばかり追いかけ、不満を抱き、やらされ感の中、人生の殆どの時間を費やす仕事を行なっているのです。

本当に人間という資産が生かされていない一番勿体無い話だと思います。
人間誰しも大きな可能性と役割も持っている筈なのに、しかも普通に働けているという事は色々な環境的にも恵まれているのに。

ウチの会社が何の為にこんな事を行っているの?という事については、日本人の働き方や仕事に関しての、こんなpoor(プアー)な考え方を変えたい、その為には自社がそれを目指して行かないと、という事であり、その為にはあの手この手、からめ手で考えていかないと駄目だからであって、自社の社員に対しても座学研修などでは伝えられない事だからです。
そういう意味でも、決してボランティアで行っているのではなく、ウエダ本社の存在意義を作り、考え方を広め、社員教育にも繋がる、思い切り事業に絡んだ展開なのです。

オフィス(企業)に関わっている我々と、課題で悩んでくれている学生との接点は、RELEASEに参加している様な積極的な学生が、そのままの姿勢で働いていける様な会社(職場)を増やして行く事です。

そんな接点から、面白いアイデアが出てくる事を期待してます。
RELEASEのウエダ本社グループの皆さん、モヤモヤ感の中、悩み抜いて下さい(笑)

府立大学での話なども書けませんでしたが、全ては一つの想いからですので、又、何かの機会で書かせて頂きます。

2014年1月12日日曜日

京果会館で京都の為に

今週は新年会がいくつもありましたが、堀場最高顧問の下に集まるクオリア研究会も新年会でした。

その会の前に、メンバーの数名が招集されて、今年の運営について話がありました。

ずっと以前から最高顧問は、社長たる者、自分の会社の事だけ考えていれば良いという事ではなく、京都を如何によくするか、天下国家、世の中を如何に良くするかに心血を注がないといけないと仰っているのですが、今回はいつもにも増して、これからの日本を良くするには京都が頑張らないと駄目で、その為にも何とか、あなた方、4,50代の経営者が京都の為に行動を起こして欲しいと、コミットメントを迫られる程の勢いでした。

何故、京都なのか?については、海外から人を呼び込むというだけではなく、欧米でも和のテイストが分からないとイケてないと見なされるほど、注目されるコンテンツであること、又、"本物"を見極め、認める土壌がありますが、本物を追求する為にはオーナー系企業である事が重要だと仰っていました。
"本物"を追い続けていく為には、目先の利益、それこそ数値化された事だけの表面上の評価では限界があり、オーナーの想いや、使命感が無いと実現し得ないのです。

私も初めて知ったのですが、堀場製作所の放射能測定器は、他社とはレベルの違う"本物"で売れているそうですが、これは最高顧問が最初に開発され、60年間ずっと赤字の中、やり続けて来られていた商品で、それが今回、他社とはモノが違うという事で売れ、60年間の赤字を一掃したそうなのです。
勿論、原発事故という不幸な事があっての事なので、喜べる話ではないのですが、そういう論点ではなく、それだけの赤字の物を続けていけるのは、オーナー系しか絶対にできないし、そこに想いが無いとできない、そして"本物"は、そこまでの想いと継続があるから生まれていくものだという話で、それは京都でしかできないというお話でした。

最高顧問から直々にそこまで言われて断れる人は居ないでしょうから、この一年は、クオリアメンバーからも色々な動きが出てくるのではないか?と思います。

各云う私は、思いがけず、今年から思い切り京都の街に関わる事になると思います。

出席したいくつかの新年会でも、京都府、京都市のTOPの方々から京果会館http://www.kyoka-kaikan.jp/ 何とか成功させて欲しい"、"あそこがうまくいってくれると大変な活性化に繋がる"、"今後一番の注目エリアなので期待している"などなど、口々に言われていた様に、元々はビルの事しか考えていなかったのが、地域全体、京都駅西部エリアの活性化に関わっていかなくてはならなくなっています。

数年先には開発が進んで行くとは言え、現在はまだまだ集客が期待できる場所ではないですから、如何に、ここにわざわざ来る人を集めてくるのかがポイントであり、そんな役割を担う事になってしまったのです。

期待されているとは言え、現状、通常のやり方では失敗する可能性も高く、多くの方がお手並み拝見という中、私も正直、エラい事になったなあと思っていたところもありました。

元々、儲けというより、新たな挑戦という意味が強かったのですが、"食とデザイン"というコンセプトで展開するリノベーションプロジェクトこそ、全く次元の違う想いで、京都の為、食の安心、安全、そこに表れる、きめ細やかさや器用さを通して日本の良さを発信していく拠点にする!そんな決意を改めてさせて頂きました。

今回分かったのですが、京果会館のある場所は、平安時代初期、渤海使を迎賓する為に造られた東鴻臚館(ひがしこうろかん)が有った場所で、正に海外との、おもてなしのゲートだったのです。

そんな歴史的にも意味ある場所で、私の50代は、京果会館を通して、京都の為、日本の為に懸けていきたいと思います。