2013年11月9日土曜日

一流って何なのでしょう?

産地偽装から、最近は食品偽装へと移り変わっていますね。

しかも、一流ホテル、デパートという、その信用、ブランドで高く売っていた所が、信じられない嘘をついていたのですから、これは不正競争防止法違反というレベルではなく、詐欺と言ってもいいようにさえ思います。

しかし、阪急・阪神から始まり、今週辺りは、ここぞとばかりに発表をしているのは、一体なんなのでしょう?
これだけ一気に出てくる事を見ても、確信犯であり、どこで出すのが一番傷が浅いかと見計らっているとしか考えられませんが、よくある、業界では常識、という類の話であったのではないか?とも疑いたくなります。

何故、こんな事になってしまうのでしょう?

日本人の真面目すぎる、細かすぎる面が、本来、日本人には向いていない、間違った方向に向かって来て、悪いスパイラルに陥っている様に思えてなりません。

勤勉で器用な手先で、様々なものを効率化して来た日本人は、スキルやマニュアルに翻弄され、目先の効率や利益に走らされ、本来向いていない、自分さえ良ければ、という価値観に向かっていってしまった様に思います。

お天道様に恥ずかしい、或いは、意味も無くダメなものはダメ(八重さん的には、ならぬものはならぬ、ですね)という道徳的な教えの方が、本来の日本人には合っていた様に思うのですが。

一方、この問題を批判しておきながら、賞味期限の期限内でも新しい方を選んだりする自分も居ます。

消費期限を過ぎて、何か問題が起きたりすると、蜂の巣を突ついた様に、過剰に問題視して、皆で騒ぎ立てたりもしますが、ルールにはめ込み、違うと責め立てる、そんな所から又、追い込まれた人達が、数字上のみの結果求めるようになるという構図になってはいないでしょうか?

別に、偽装していた人や企業を擁護しているのではありません。

ただ、どんな問題でも、これだけ現象として出てくるのは、皆にも同じ根が有る様に思うのです。

それを批判するなら、自分自身の根本も変えていかなければならないと思います。

今週はある勉強会で、ゴム、合成樹脂材料卸の小菅さんの、素晴らしい経営哲学を学びました。

厳しい環境の中、あえて売り上げを落として、社員を輝かせる事を一番に考えられる様に転換されたお話しは、同じ勉強会でご一緒させて頂いている伊那食品さんや沖縄教育出版さんの考え方と通づるものでした。

伊那食品の塚越会長は、年輪経営、48期連続増収増益というと、成績だけの話で誤解を受けるが、周りの人からあの会社は良くなったと思ってもらえるのも成長であり、売上、利益も成長の一つに過ぎないと仰っていました。

又、沖縄教育出版の川畑会長は、我々は、最大の企業を目指すのではなく最良の企業を目指すべきだと常々仰っています。

企業を見る評価が、売上や利益、そして効率経営に繋がる指標ばかりであり、その中で企業は競争していますが、そうさせているのは何なのか?を考えるべきだと思います。

確かにTOPは悪いですが、数字だけで評価されなければ、こんな風には進まないと思います。

そして、そんな方向に進んで行く中で、こういう偽装をやる事になる、真面目に間違った方向に進む社員さんのことを考えると、虚しいですね。

一流企業、一流ホテルの一流って何なのでしょう?

何の為に一流を目指し、それに向けて一流の大学目指し、何の為に勉強してきたのでしょうか?

偽装問題のニュース見て、怒っているあなたにとっての一流って何でしょうか?

最大を追いかけて、最良どころか、最悪に向かっていってないでしょうか?

何処に向かうのか?世の中全体で、何を評価するのか?

批判している要素の中に、自分自身が変えられる事はないのか?

一人一人が、根本的なところから考えていくべきだと思います。

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