2013年5月12日日曜日

ホンマ物の経営者

またまた堀場最高顧問のお話に感服しきりでした。

今週は、いつも勉強させて頂いているクオリアに、新たなメンバーが加わったので、”クオリア”についてのお考えを改めて聞かせ頂きました。

難しい話もホントに分かりやすく、いつも、一瞬にして皆を引き込まれる話術と、深い見識には、いつも感服させられます。

クオリアの日本語訳は質感という事だけれど、私の訳(感覚)では、”グッとくる”ことで、ただ単に感激とか美しいなどと言うのは”クオリア”ではない。

このグッとくる感覚をキャッチして、それをどう行動に移すか?それが重要である。

この面白い!と思った事を行動に移す受容体の遺伝子はアングロサクソンでは100人中50人持っているのに対して日本人では2人しか持っておらず、ここがベンチャーやイノベーションを興していかなくてはならない今後にとって致命的なポイントである。
しかし、高級動物ほど後天的な環境で変えられるので、50対2の差を近づけていく事ができる。

それだけにこの、グッとくるという”クオリア”が重要なのであって、皆も、自社の事業は勿論だが、それだけでは駄目で、世の為、地球の為、日本の為に”クオリア”という感覚を身に着け、そして行動して欲しい”そんなお話をされていました。

そして私が最も驚いたのは、80歳までは好きな事をやって来られて、いつ死んでも良いと思って
来られたそうですが、80歳を越えてから、まだまだ知らない事だらけだと思われてから、時間が惜しくてたまらなくなったとの事で、今でも貪欲に知らない事を正に探求しておられる事でした。

視力の低下というのは、見える見えないの低下ではなく、読んでいても理解できるスピードが落ちる事であり、まだまだ勉強したい岩波書店の全15巻の哲学書や、宇宙物理の全18巻を読んでいくには、全く時間が足らず、110歳くらいまで生かして欲しいと仰っていました。

ここ最近、実はこの視力について、全く同じ感覚を持っていて、読書に対しての集中力(スピード)の低下を私も感じていたのですが、今年89歳になられての知識欲、探究心、生命力を前に、私など全然ひよっこのなのに、衰え的な事を感じていた事に、情けないやら恥ずかしいやら、後頭部を殴られた気分でした。

私なりのクオリアの理解は、五感プラスαの感覚ともいうべきモノであり、これは京都流議定書で重要だと言っている価値観にも繋がっているモノです。

所謂、目に見えない価値であり、数値化できないモノです。

最高顧問曰く、本物とホンマ物は違う。

本物は正しい物であり、本物の反対は偽物である。

東京は本物志向であり、それに対して京都はホンマ物志向。

ホンマ物の反対は、モドキであり、故に本物とホンマ物は違う。

この差、この感覚、この価値がクオリアであり、これからの日本が最も重要視しないといけないモノだと思うのですが、堀場最高顧問は正に京都が生んだホンマ物の経営者だと思いますし、我々は、少しでもそのホンマ物を学び、継承していかなくてはならないと思います。

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