2013年2月24日日曜日

XEROX表彰式での未来図

今週は年に一度のXEROXの販売パートナーの表彰式があり、先程東京から帰りました。

ここ数年は、この会が会社の状態や自分の気持ちなどを映し出す良い機会になっている様に思います。

今年は全国から486名の招待者であったそうですが、その中で、あるクラスでのトップ
であったので、挨拶をしなくてはなりませんでしたが、全体では9位の成績で、3年前まで3年連続全社1位として最後に話をさせて頂いていた事からすると、そこでの挨拶はバツの悪さもありました。

しかし私自身は、1位で挨拶している時よりも、これから楽しみな要素もあり、"ここからは又上がっていきます"と話しました。

連続1位の年には逆に、" 計画していた組織変革をしっかり行えていれば、順位も落ちる筈なのに、今まだ1位で居るというのは、変革が進んでいない証拠です"と、本当に偉そうに思われる話をしていましたが本音でした。

その後、順位が落ちるという事においては時期は遅れながらも予定通り?昨年には13位にまで落ち、会社としての底とも重なり、昨年度は最も居づらい年でした。

そして今年、9位と若干盛り返してくれましたが、その結果よりも、ほんの少しながら、漸く考えて来た方向に皆が動き始めてくれており、1位で居た時より、内心では楽しみも持ちながら、皆さんにもいずれこれらの挨拶の意味も、時系列で分かって頂ける様にしたいと思っています。

当たり前ですが、他人は結果しか見れないですから、いずれ取り組んで来た方向で結果が出た時に、あの時はこうだったと、挨拶したいと思います。

そんな表彰式の後、今年は二つのエンターテイメントに勉強させられました。

一つは懇親会でショーをされた松崎しげるさんですがこれぞエンタティナーという感じで、惹きつけ方が素晴らしく、短時間の内に会場全体を一つに纏めていかれる姿に感心しました。

そして今日は、生まれて初めて劇団四季のサウンドオブミュージックを鑑賞し、これ又、それぞれプロとしての技量、惹きつける力、全体の構成、プロデュースなどに感服し、人を楽しませたり、魅了する力を続けて学ばせて頂き、個人で身につけたいと思うのと同時に、会社全体でも、人を惹きつけ、魅了する仕事を目指したいと思いました。

人を魅了して、そして売れて、表彰される、XEROX表彰式での未来図はそんな風に描いて
おく事にします。

2013年2月17日日曜日

国、企業をデザインする

日本がGDPで2位になったのは1968年だそうですが、これは明治維新から丁度100年目であり、不思議なのは、その日本に代わって中国が2位になった2011年は、辛亥革命から100年目であったとの事です。

それを見ると、日本と中国は同じ様に動いてきたのですが、違うのは、日本はここからインド、ブラジルなどに抜かれていくのに対して、中国はいずれ米国を抜き1位となっていくと言われています。

そんな時代をどう生きて行くのか?先日、同志社大学の次期学長になられる村田晃嗣さんがこれらから展開されてたお話は大変分かりやすいお話でした。

そのお話を聞いて、当たり前ですが、今後の日本は相当高いレベルでの国家観と、したたかさを兼ね備えていないと、舵取りはかなり難しいと思いました。

村田さん曰く、アメリカとの連携無くして日本は成り立たないと言われます。

しかしそれは、決して言いなりになるというのではなく、又中国と敵対すると言うのでもありません。

今後の日本は、韓国を始めアジア諸国と連携を深めるべきであり、それができるとアメリカとも連携していく事ができ、それができると、中国とも程よい距離感で付き合っていけ
るのだと仰っていましたが、私もその通りだと思います。

アメリカは、日本から出て行く可能性はあるが、中国が日本の隣から居なくなる事はない
と仰っていましたが、そんな所で、アメリカが好きで中国が嫌いだとか、中国とは組めないから、アメリカを取るとか、そんな発想では存在感など示していけないと思います。

これは国だからの話でもなく、企業においても、又そこで働く個人においても同じ事が言えると思います。

魂胆というとイメージは悪いですが、自分の目指したい方向を見据え、そこに向けて強み、独自性を築いていかなければならないのであって、自分の力が弱く独自では達成できないのであれば、色々と連携を図っていかなければならないのです。

いつからか、日本にはそのグランドデザインを描ける人が居なくなった様に思います。

昨日、京都文教大学さんで、うちがキャスティングをした太刀川英輔さんのお話を聞く機会がありました。

太刀川さんは目に見えないものをつくるというコンセプトで、建築からグラフィックに留まらず、幅広い分野で基本もしっかりできるデザイナーですが、デザインとは、単に意匠のデザインではなく、課題を解決する事だと取り組んでおられ、次々に成果を出されているのです。

国も企業も、本物の"デザイナー" を養成していくべき時代だと思いますね。

2013年2月9日土曜日

大きな役回り

昨日、盛和塾京都の総会で今年度代表世話人となりました。

盛和塾というのは、今から30年前、京都の若手経営者が京セラ社長であった稲盛さんに、経営を教えて欲しいと日参し、25人で自主勉強会を開かれた事から始まったものです。

今では、アメリカ、ブラジル、中国、台湾など海外を含む70塾で8000名を超える塾生が集う組織となっているのですが、その経緯から”京都”というのは常に注目されているのです。

こういう会などの”役”については、決してなりたいわけではありませんが、お話があるというのは役割があるという事、又、自分に起こってくる事は全て必然であると常々考えていますので、通常であればこの大役もすんなりお受けしていたかもしれません。

しかし今回は塾として、私では不相応だという事と、ウエダ本社とその中の私に取って、今はあまりにもタイミングが悪く、本当にそんな事をやっていて良いのか?とかなり悩みました。

分かっていながらも結果的には手が遅れた事から、大口倒産で業績が落ちた時期と組織改革の時期が重なり、問題山積の中、新規展開の種を蒔きながら、漸く底打ちをし、良い芽もちらほら出掛かってきているタイミングでしたので、ここで間違うと、この数年間かけ
てきた事がパーになってしまうのではないか?、塾に対しても代表に求められる”時間”の捻出と責任が果たせるのか?なども考えたのですが、最終的には、やはりこれも、このタイミングで、お話を頂く事には意味があるのだと思い、お受けする事にしたのです。

代表になると自ずと、中途半端であった稲盛哲学の勉強ももっとしなくてはならないでしょうし、会社的にも、少しづつではありますが、それぞれの役割を発揮し出してくれてい
る中、私があまり口出しする時間が無くなる様に、神様が仕向けてくれたのかも知れないとも思いました(笑)

4年前にも世話人をやっていて、交代して以降は、塾に対しても思うところがあり、あまり参加していなかったのですが、代表になるので、久しぶりに参加する様になると、改め
て他の塾生から学ぶ事や、気づきも多く、やはり、今だからこそ、改めて勉強しなさいと言われている様に思います。

一部かも知れませんが、”そんな由緒ある会で、社長が代表になるという事は誇らしい”とも言ってくれ、社員にはそんな感情もあって、意外と喜んでくれるのだ、と気づかされました。

ただ現実的には、その盛和塾も30周年で記念行事を8月に京都で行なう事や、これも分不相応ながら理事を務める経済同友会でも、15年ぶりに京都開催となる西日本大会が京都流議
定書の翌週に開かれ、これも集客担当をしなくてはならず、7月、8月などは、イベント屋さん状態で大変だと思います。

しかしこれらの活動については、地位や名誉を求めているのではなく、これだけは自信を持って、”動機善なりや私心なかりしか”の精神で、行なっていると言えます。

そう言えば、中学生の時に一瞬、”役者”になりたいと思った事がありましたが、テレビや
映画ではなく、世の中という舞台で、大きな”役回り”を演じていくと考えれば面白いです
し、できるだけ大きな舞台でウエダ本社の社員もキャスティングしていきたいと思います。


2013年2月3日日曜日

会いたくなかった人

今週は、いつもにも増して色々な立場から、社会課題に向き合っていたり、世の中を良くしようとされる方々との面会が多い週でした。
それも講演会などではなく、個別で話させて頂くのですから、刺激を受けてのワクワク感や、できていない自分の反省など、たくさんの想いが錯綜し、頭がパニック状態になっています。

それぞれが、それぞれの領域において注目されておられる方々が立ち寄って頂けるのですから、つくづく幸せだと思いますが、この様になってきたのも、京都流議定書というイベントや南ビル、北ビルが、人の集まるHUB的な役割となってきたからだと思いますし、つくづく"場"の重要性を痛感します。

そんな中、私からすれば、ついに”会いたくなかった人”にもお越し頂く事になりました。

会いたくなかった人、それはISFネット代表の渡邉さんですが、当然、嫌いなどという話ではなく、以前から大久保寛司さんから聞いていたり、著書も読んだりし、その想いの崇高さと、言行一致させていく行動力と精神力の凄さに、近づいていけなかったのです。

又、それは今回お会いしても感じましたが、想いのレベルは何桁も違いますが、方向性だけは同じ所を向いているだけに、そこに立ちながら、できていない自分が浮き彫りになる事で、かえって自分を見失ってしまうのではないか?という恐ろしさもあったのです。

就労という事において、障がい、ニート、引きこもりなど、20項目のハンディキャップ背負う人を雇用し、現在でも2000人中800人のハンディを背負う人の雇用を、2000人にすると掲げられているのですが、今まで言ってこられた事、着想された事は全て実現し、しかも、それだけの規模で、そんな事を行ないながら、事業は黒字化されているですから、理解できない凄さなのです。

重度の知的障がいで左手しか動かず、お母さんがトイレなどの補助をしなくてはならない為、お母さんも介助役という仕事で、一緒に雇い入れているとの事で、”どうしてそこまでされるのですか?”との問いにも、"私が雇わないと誰も雇ってくれないでしょ?誰も雇わないとその子はどうするのですか?"と、真顔で言われます。

色々ある精神障がいも、"全ての特徴を把握しているから、全部対処できるし、皆、それぞれの特徴を生かして立派に働いてもらう事ができる、そして彼らもやっぱり働きたいという願望を持っているのです"と、全てがこんな感じで、 できるかどうか?という発想ではなく、やらなくてはいけないという事から、どうすればできるのか?しかないのです。

課題などというレベルの話ではなく、"毎日命の危機にさらされている、十数年前、こういう雇用を行おうと決めた時から365日休み無しを決めた"などなど、全てがそんな調子で一貫しているのですから、ちっぽけな規模で、一端の苦労をしているつもりでいる自分が、本当にちっぽけな人間に思えて、ある意味、元気にもなりました(笑)

大久保寛司さんは、渡邉さんを評して、現代のマザーテレサであり、しかも実業版だと仰っていましたが、正にその通りの、日本にとっての救世主だと思いますが、理解できない事に、その邪魔をしようとする行政があったり、やりもしないのに批判だけする人達も居るそうですから、それこそ、本当の"障害”ですよね。

日本で最初の学生ベンチャーで色々な規制と戦って来られた堀場最高顧問も、行政が行なうべき事の意見を求められて、"民間が行なう事の邪魔だけしないでくれ"と言われたという話を思い出しました。

飲みに行くのも止め、9時には寝て3時に起き、365日休み無しの生活を続けられている渡邉さんは、その生活が楽しくて仕方ないと仰います。

生きている実感なんでしょうね。

やってもいないのに批判だけする人や、目先の自分の利権、利益の為だけで動いている人などは、生きているって実感はあるのでしょうか?