2012年12月15日土曜日

”いいちこ”な考え方

先週勉強会でお話をお聞きした三和酒類さん、あの”いいちこ”を製造されている会社です。

経営品質、ブロックスさんのDVD、坂本教授の日本で一番大切にしたい会社など、それらで取り上げられていなくても、まだまだ凄い、素晴らしい会社は日本にはたくさんありますね。

”大きくなることが目的ではなく、継続することが目的”

”継続するには、どうするか?それはおいしいお酒を造ることの一点のみ、そうでなければ会社の存在意義は無い” 

”品格のある会社をどう作るか?社員全員が品格を持たなければならない”

”営業マンは本社の価値観のシャワーを浴びないといけない、だから支店は作らない”
また、この支店を作らないのは、単身赴任という家族にとって負担のある事をしない為とも。

まるで伊那食品の塚越会長のお話を聞いている様ですが、ここもまた、こういう事を言われていながら業績も素晴らしく、売上500億円で経常利益約70億円、しかも、社員数は300名という、とんでもない好業績なのです。

たくさんの成功要因はあるのでしょうが、西会長は、その一つに、広報、宣伝部を持たず、川北秀也さんというデザイナーに全てを任せておられる点も上げられていました。

競合先の想定において、サントリー、キリンや、アルコール飲料メーカーを上げられる西会長に対して、川北さんは、そんなちっぽけな考えでは駄目だと言われたそうです。

三和酒類にとっての真のライバルは、ベンツ、BMW,トヨタという考えをもつべきである。
それは、お酒を飲む為には、車には乗れないわけで、車を乗らずして飲んでもらう様にしなければならないからとの事でした。

これからは、一日24時間の時間の取り合いであり、どの様にして、自分の商品に時間を使ってもらえるか?が勝負だと。

鋭い話ですね。

私は、他業界から来たせいもあるのか、あまり同業者に競合という意識を普段から持っていません。
事務機や家具の販売、または、オフィスの内装工事屋とは思っていないからです。

もっと、基というのか川上というのか、働き方を構成する要素に関わる会社が、我々の考えるべき”相手”だと思いますし、これからの時代、モノではなくて、時間やライフスタイル、生活シーンでの比較をするべきだと思います。

逆に、世の中の課題に向かって、それを変革していこうとする様な場合は、自分の居る位置で見えている事で考え、違う意見の人を批判するのではなく、その基か、川上の所で、一つ深い所では組めるという発想で考えていかないと、何も問題解決はできないと思います。

よく、誠に正しい事を行なったり唱えている人が、先鋭化していくと、他を認めず、他を中傷さえしていく言動や行動をされる姿を見ますが、幾ら正しい事であっても、これでは解決できないと思います。

もっと大きな視野で、深いところからの発想で、見えている表面上での敵や、意見の違いで考えるのではなく、”いいちこ”な世の中を作っていきたいですね。

あ、”いいちこ”というのは、大分の方言で ”いいですね”という事らしいのです。

三和酒類さん、正に、”いいちこ”な企業でした。

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