2012年3月31日土曜日

上辺の事に惑わされない目

我々中小企業では、年度末においても、地を這う様に、活動しております。

そんな中、東京電力では1兆円もの支援要請というニュースには、やってられないと思われた中小企業の経営者はたくさんおられたのではないでしょうか?

インフラだからという、やむを得ない面はありながら、殆ど独占状態で、思い通りに収益も上げて来て、元々は天災と言えども、酷い状態になったのには、人災の要素が大きく、多くの人々に多大な被害を与えておいて、その資金も、政府に援助してもらえる、しかもそれは勿論税金で・・という構図は、納得のしようもありません。

そんなの、やり得とでも言うか、東電のTOPともなると、日本の並居る大企業のTOPもペコペコしなければならなかった程、イイめを味わってきたのに、失敗して危なくなったら国に支援してもらうというのですから、やり得としか言い様がないと思います。

我々中小企業は、大げさでもなく、命を張って、経営を行なっているのです。

ある種、しょうがいない面はあるのですが、経済界というものは、どうしても売上、規模が大きい会社の方が偉い、凄いと思われます。

会社としてはそうかもしれませんが、イコール、その会社の社長が中小企業の社長よりも凄いかというと、決してそうではありません。

大企業において、昇進してきたという面においては、経験が違いますから、賢くは見えると思います。

しかし、潰れたら、資産は勿論、ひょっとすると命までかけないといけないという中で経営している人と、ゴマすりも含めて、処世術の様なものでのし上がってきた人と、特に危機になった際、どちらの能力があると思いますか?

私の周りでも実際、素晴らしい中小企業の経営者はたくさんいます。

反対に、よくこれでやっているよね?と思う大企業の経営者もたくさんいます。

しかし残念な事に、経済界では、大企業の社長の方が、凄くて、有能に思われ、周りもそういう対応をとっているケースも多いので、いざという時に、全然対応ができないのです。

政治も何故、あの様に情けなくなるのか?

やはりそれも、命を張っている人がいないからで、ホントに処世術という感じで、自分達がどうすれば得かという事ばかりの様に思います。

という事は、処世術に長けて中身の無い人が上がっていかない様にしなくてはならないのですが、その為には、我々一人一人がしっかりとした目を持たないといけないのです。

誰が本当の事を言っているか?真剣なのか?自分に都合の良い事で動いていないか?そして、誰が一番その事に責任を持つ覚悟があるのか?です。

大企業か中小企業か、上辺だけの調子の良い事ばかり言っていないか、自分の立場ばかりを考える人ではないか、など、そんな目でしっかり見る力を持つ事、それが、変化を起こしていく確実な方法だと思います。

2012年3月25日日曜日

明るい未来へ、たくましく、そして、優しく

昨日は、地球サミット「リオ+20」に向けてというシンポジウムに出席してきました。

パネリストでの出席でなければ、多分、出席していなかったと思いますが、それだけに普段お付き合いしている方々とは又違って、結構、新鮮な感覚でした。

純粋にそれぞれで環境問題や国際問題に取り組まれている方々ばかりで、後半にあったダイアログでも、お金は無くとも、自給自足で、皆との繋がりを持って、他人を思いやりながら生きていける世の中が理想、というお話しが多かった様に思います。

自ら行動されている方が多いので、未来に向けても、変えていける、という前向きな考えをお持ちで、それも気持ちの良かった点だと思います。

最近は、NPOなどの他に、ソーシャルビジネスを展開する若者達との付き合いも多く、彼らと付き合っていると未来も明るいという気持ちになりますし、全然違う価値観から、ある時、大変革が起きるのではないかとも感じます。

ただ、原発問題でも他の問題でも、理想論だけでは結局解決にはつなげていけないので、もう少し清濁併せ呑むではないですが、自分達の主張だけを求めていくのではなく、現実的な考えをしていかなくてはならないと思います。

今の若者達も、今までの価値観はおかしいというだけで理想郷を求めるだけではなく、その新たな価値観は大切にしながら、厳しい、強い部分も、持ち合わせてくれると、本当に心強く、明るい未来が見えてくると思います。

会社でも全く同じですね。

優しいだけでは、厳しい世の中、矛盾だらけの世界で生きていけません。

やはり、”たくましく、そして、優しく” ですね。

2012年3月23日金曜日

反転します!

長い間、もがいてきましたが、漸く、組織として、精神的には底を脱し、反転してきた様に思います。

目に見えた成果として出てくるまでには、まだスンナリとはいかない面もありますが、今の意識を続けていれば、間違いなく浮上すると言えます。

何故、そんなに自信があるか?

それは逆に言えば、今までができていない事だらけであったので、ホントにちょっと意識を変えるだけで、確実に上がり目になるからです。

来期向けに考えた、連携、対話、前向きというスローガンを、今から即実行と発表してから、皆が意識して行動してくれているのが、目に見えて分かり、実際、連携と対話で、良い事例も出てきています。

いつもご指導頂いている川畑会長が、新入社員には、注意された際、”有難うございます”と言う様にと、教育されているとの話をして以降、私が注意した際に、そう言う様に意識してくれている社員が何人も出てきていますが、嬉しい事に、ベテランがそれを実行してくれたりしています。

個人、個人で動いていたベテラン勢が、その経験や知識を共有する様に心がけてくれ、そこにやる気のある若手、言うだけの私の想いを実行できる様に仕組み化してくれようとするスタッフも絡んで、本当に遅まきながら、組織化に向けて動きだしてきた感じです。

素晴らしい会社さんからすれば、何をレベルの低い事を言ってるの?と驚かれるかもしれませんが、多くの中小企業では、こんなところでもがいているのだと思います。

まだまだ私自身が走り回っている状況ですが、社内での対話と、色々な連携、パートナー作りに力を注いでいきたいと思います。

TOPが優先する事に、時間を割く、という事で、”対話”にもっともっと時間を割いていきたいと思います。

という事で、ブログについては、まだまだこんなペースで、ご勘弁下さい(笑)

2012年3月16日金曜日

未来への道筋

経営品質系で素晴らしいとされている会社やその方向を勉強していっての弊害?かも知れませんが、引っ掛からなくていい点が気になったり、むしろそこを一番重要視したりという体質になってしまっています。

そんな自分スタンスでは駄目だろうと思ってしまうのですが、実業界においては、まだまだそんな自社スタンスの会社が多いですね。

よくもまあ、抜けぬけと、お客様スタンスなんて言うよなあ、と思う会社、ケースも多く見られ、先日もそんな事で、ある仕入先のTOPの方に意見?をしてしまいました。。

以前から現場でクレームがあり、その対応があまりにも自社スタンスなので、それは会社としてのスタンス、考えなのか?と言う事で、TOPにお越し頂いたのですが、TOPもその様な考えだった様で、なかなかこちらが何を問題視しているのか?についての真意は理解してもらえなかった様です。

しかし、こういうクレームの場での自社スタンスの説明って嫌ですよね。
そして火に油を注ぐのに、それをやれてしまうのですから、ちょっと驚いてしまいました。


3.11以降、価値観の変革が叫ばる中、日本の名だたる大企業が発想を大転換してくれないと、日本もなかなか厳しいと思いますが、ソーシャルメディアなど大きな地殻変動も起こっている中、
中小企業にとっては、かえって面白い時代に入ると思います。

その辺りは、今年の京都流議定書でも発信していきながら、未来への道筋を探してしきたいと思います。

2012年3月3日土曜日

北城さんセミナーと大久保さん

いつも色々ご指導を頂いている大久保寛司さんからお声掛け頂き、参加させて頂いた日本IBM最高顧問の北城氏のお話は、今の私にとって、大変貴重なものでした。

1993年238億もの赤字に陥った際に社長に就任された北城さんは、危機が改革のチャンスと、お客様志向、情報産業の変革をリード、自由闊達という3つのポイントで事業モデルと社内風土を変革されていかれたのです。

1990年には7割がハードでサービスの売上が15%というところから、2009年にはサービスが8割というビジネスモデルの大転換を行なって来られたお話、しかも、米国系でありながら、お客様志向という視点に転換し、結果を残して来られた北城さんのお話は、経営品質という方向で、お客様スタンスを標榜しながら、まだまだ実業と遊離していてお題目レベルから抜け出せず、関わり方にも悩んでいた私にとっては、大変明確に、理解でき、決心させて頂く事ができたものでした。

特にこの数年、私自身の関わりについて、社員の自主性を重んじる為、社長が口出ししてはいけないという様な方向性、特にうちの会社の場合は、社員ほぼ全員で、経営品質の方向性も学んでいる事から、社員も一緒に、社長が口出しをすべきではないという様な教えを聞いている事による弊害も感じており、そのバランスにいつも悩んでおりました。

そのポイントについても明快で、それらは組織の段階や、置かれている環境で全て違うとの事で、
余裕がないのに、口出ししないなどと言ってられる筈もなく、大事なのは、社長が自分のマネジメントスタイルを作る事というお話でした。

北城さんの魅力は、全て数値化を求める様な外資系の厳しさを経験されながら、日本的強みも理解され、しかも何よりも実践され、実績を上げてこられたというところであり、それだけに自分ができていない事でも、やってみようとする対策が浮かび、反対に、自分で行なっている事では、これで良いのだという納得感も持つ事ができ、色々な事が一気に明確になりました。

最も私ができていいなかったポイントは、価値観の変革を唱えながら、そこに誘導していく為の仕掛けができていなかった事です。

価値観は言っているだけでは変えるのは難しく、仕事の仕組みを変え、それを回していく事、その体感を持って初めて価値観は変わっていくとの事でした。

そして、優先するという事は、そこに社長が一番時間を割くという事。

北城社長時代では、お客様満足と掲げている以上、会議でもお客様満足について殆どの時間を費やしていたとの事でした。

又、組織を動かしていく為には評価が重要で、評価については、客観性や科学的根拠などを考えるとうまくいかず、社長の思いで良いという様なお話で、これなどは、机上で話される”先生”では
有り得ないお話でした。

他にも、何を競争の源泉にするのか?
お客様の期待値の設定について、などなど、色々なお話がありましたが、やはり実践の”本物”のお話なので、全てが直ぐに役立つという感じでした。

その北城さんがIBMを改革していくに当たり、大久保さんを抜擢されてCSを進めて来られたのであり、その大久保さんに常にご指導頂いている私やうちの社員達は、本当に恵まれていると改めて感謝できた一日でした。

北城さん、そして大久保さん、有難うございました。




2012年3月1日木曜日

12'3月ウエダ本社社報


《再度、自分自身を見直して》

早いもので、東日本大震災から1年が経過しました。

実際に被害に遭っていない地域の人達(我々も含めて)は、もう全く平常、何も無かった様な気分に戻っていないでしょうか?

3.11以降、物質的な欲求や、日本として追い求めてきたもの、生きるという意味など、価値観が変わったと言われていますが、被災していない人達は、本当にどこまで、変わったでしょうか?

被災地では、更地のままというところが殆どであり、福島では、全く手付かずのところも多く残っており、被災地の感覚と被災していない地域の人々の感覚の差は広がっている様に思います。

“絆”が強まった様にも言われますし、確かに、一部では素晴らしい活動を行なっている人達も増えていると思いますが、全体的には自分都合が進んでいるのではないでしょうか?

日本全体の雰囲気は、うちの社内にも置き換えて考えられます。

世界の中で、日本が今までの価値観では通用しなくなっているのに、危機感の欠如や、国家観、言わば理念の欠如から、変革していけていないと思います。

ウエダ本社においても、理念は明確であると思いますが、皆の中で、目指すべきゴールが共有化されていないので、目先の事ばかりに追われ、いつまでも変革しきれていない状況だと思います。

コミュニケーションが取れていないという課題も、本質的には自分の事しか考えていないというところからくるのだと思います。

自分の事だけに追われていると、自分の為だけにやっていると、当然、周りが見えなくなり、結局は、全体から見れば、全く意味を成さないという事に陥るのです。

世界の中で日本がどうあるべきか?日本の中で、ウエダ本社がどうあるべきか?自分の為、自分の都合だけで考えるのではなく、全体の中で、自分がどの様に動いていけば良いのか、それを考えていく事が、実は、自分の為にもなるのです。

1年を迎え、再度、今、普通に働き、生活を営んでいる事、人の縁に感謝し、生き方、働き方を見直して欲しいと思います。