2009年5月30日土曜日

沖縄教育出版で打ちひしがれて。

今、沖縄に来ています。
木曜日に沖縄入りし、世界最多のミネラルを含むという事でギネスにも載っているという、ぬちまーすという会社に訪問し、夕方沖縄教育出版という会社に行きました。

ぬちまーすさんについても書きたい事はあるのですが、今回はこの沖縄教育出版さんをベンチーマークする為、というよりも、この会社で有名な朝礼に参加させて頂く為に沖縄に来ました。

このブログでも何度か経営品質について書いた事がありますが、私が会社運営において一番しっくり来ている考え方で、その世界では超有名な会社の一つがこの沖縄教育出版さんです。

この考え方に出会わさせてくれたのは、京都の同世代の経営者で最も勉強していると言っても過言ではない(株)ヒトミの人見社長ですが、彼が他の経営者も勉強できる様に作ってくれた会である”すばらしき経営研究会”という会のメンバー総勢17名で訪問させて頂きました。

木曜の夕方にはそこの川畑社長のお話をお聞かせ頂き、夜は社員の方も数名お越し頂いての懇親会を行ない、
その後、すば経メンバーで夜中まで語らった後、今朝は7時15分から勉強会(この日はゲストである人見氏が
スピーチしました。)、その後8時~何班かに分かれて掃除を行いました。
私は、この会社のトイレ掃除を学ぼうと、トイレ掃除の班に入りましたが、使用するのはスポンジ一つ、便器に手を突っ込み、床もそのスポンジで磨きました。

それを8時45分頃まで行ない、9時から朝礼に参加させてもらうのです。
この会社では絶えず見学者があるので、誰が来ても一緒に朝礼に参加できる事になっています。

その朝礼が何と11時半まで、入れ替わり立ち代り社員の方々が自主的に作っているという、会社をよくする為、
お客さまのお役立ちをする為の委員会の報告などを行ないます。

話出すととても書ききれないので、又後日書ければと思いますが、とても感動的ですが、決して装ったものではなく、体にハンディキャップを背負った人達を含めて、全ての個性を尊重されているからこそ、皆が自分の責任で自主的にイキイキとされているのです。

こういう素晴らしい会社を見た際に感じるのは、社長のお話を聞いた時は、当然皆さん素晴らしい方々で、学ぶべき点ばかりなのですが、方向性が同じであるので、理解できたり、同じ方向に自分も向いてると思えるのですが、社員の方々を見た際に、ドンドン自分の至らなさを感じ、打ちひしがれる気持ちになるのです。

社員さん達の生き方、仕事への取り組み方などを見ていると、うちの会社との圧倒的差を感じるからです。
しかしそれは社員のせいではないのです。
そういう様に仕組みを作れていない社長が悪いという事が良く分かり、自分は色々やっていたつもりであるのが、ポーズだけで実際は全然できていないとさえ感じてしまうのです。

その後、多くのメンバーが帰った後もまだ聞きたい事があった私は再度訪問し、川畑社長に個別で時間をお取り頂き、お話を聞かせて頂きました。

この二日間、大変刺激を受け、又大変打ちひしがれもしました。

メンバーにはNPO法人テラルネッサンスの鬼丸さんもいました。
彼の話もいずれさせて頂きますが、これが又トンでもなく凄い人物で、そんな事も含めて、今までと少し違う脳の部分を使った様な気分になりましたし、この感覚を忘れず、自分自身をます変えて行きたいと思います。

2009年5月22日金曜日

紀伊国屋セミナー ”京の花街にあそぶ”

昨年の京都流議定書イベントで、大変お世話になった老松の太田さんと、連の濱崎さんが出演される<セミナーが東京で開かれます。



あの方々から想像しても面白いセミナーになるのではないかと思いますので、東京近郊の方は是非ご参加下さい!

ちなみに太田さんは、老松のオーナーではありますが、裏千家の(私は分かっていないのですが)かなり上の先生でもあり、色々な文化を研究されておられるので、確か5つ程の大学で教鞭もとっておられます。

濱崎さんはこれは又とんでもない方で、学生では京大を出られ、現在は東大の博士も取得されたという凄い方です。

これは”香”を研究、体系化された論文が認められての事ですが、昨年のイベントでは今様を行なって頂いたり、

太田さんと共に和美作美メンバーの作品展示をプロデュースして頂いていました。

昨年のイベントはこのお二人がおられないと成り立っていなかったと思いますが、京都流議定書はとんでもない方々が密かに協力して頂いていたという、トンでもないイベントだったのです。

この紀伊国屋セミナーについては、以下<a href="http://www.kinokuniya.co.jp/01f/event/event.htm#minami_55">HP</a>でご確認下さい。

漢検問題での思い

元副理事長とは同い年で、経済同友会に入ってからの知り合いでした。
私は38歳の時に入会しましたので、8年の知り合いという事になります。

以前、ウエダ再興記(35)で、老舗の坊ちゃん達と思っていた中に凄い奴が居て、今の私に大変な影響を与えてくれたという事を書いておりましたが、彼はその内の最も有能な一人でした。

そんな知り合いが連行される姿を見るという事は大変ショックな出来事であり、毎日の様に出てくる私的利用などの問題も、初めて知る事が多く、ただ驚くばかりです。

小さな同族会社でありながら、個人商店ではなく”企業”にしたいと思って取り組んで来た私は、特にお金の私的利用という事には、気を使ってきたつもりですので、特に公益法人である漢検の、お金の流れについては、腹立たしい思いもあります。

しかしその上でも、あえて私は、元副理事長の浩氏には、悪いところはしっかり反省し、戻ってきて欲しいと思っています。
漢字検定が果たしてきた役割、赤字垂れ流しの特殊法人も多い中、天下りを受けず、独力で黒字を上げてきた能力、今後果たしていこうとしていた基礎学力向上への取り組みなど、その功罪を考えた時、ワイドショー的に批判して彼を潰してしまうのは、あまりに勿体ないと思うからです。

拘束が終って出て来た後、類まれな能力を再度、京都の為、日本の為、教育界の為に発揮してほしいと思いますし、悪かった点を真摯に受け止める事ができれば、必ずリカバリーしてくれると思います。

逮捕された今でも、彼を良く知る人達が彼を応援しようとしている事、それこそが彼の功罪への冷静な評価であるという事を、多くの人に知って欲しいと思います。

2009年5月17日日曜日

未生流笹岡いけばな体験

先日、以前も老松さんのお菓子作りなどを体験させて頂きましたが、桜橘庵で未生流笹岡次期家元の笹岡隆甫氏にレクチャーを受け、いけばな体験をさせて頂きました。

未生流笹岡としては、初心者でも楽しくできる様に、花のバランス(寸法)いける場所などが決められており、
メジャーで寸法を測りながら、はさみを入れていきます。

そう言うと、違和感をお持ちになる方もおられるかと思いますが、こういう基本を教えて頂き、それに従って行なう事は確かに初心者には面白いものだと思いました。



初めに一番高い枝を55cm程で生け、次に40cm、その後直角三角形を形成する場所にバラを今度は30cm、20cm、15cmにいけます。

すると、全く初心者の私でもこの様な作品に出来上がるわけです。

左右非対称にしていく美については、それぞれの短所を補って全体の美を作るという事ではないか?生花を扱う、いけばなの伝書には、太陽からのエネルギー、自然物のエネルギーという、”天”と”地に”ついては書かれており、そこにこの短所を補い合って生きるという、”人”が加わった正に天地人が、いけばなの精神だと思う、と
笹岡隆甫さんは仰っておられました。

その精神性をしっかりお持ちでありながら、体系は皆に分かりやすい様に、理数的に落とし込んで展開されておられる未生流笹岡さん、そして気さくに対応される次期家元笹岡隆甫さんには、大変感心させられましたし、今後も大いに期待したいと思いました。

2009年5月9日土曜日

”京都”のハイアットリージェンシーと京都流議定書

昨日、ハイアットリージェンシー京都さんから、ビックサプライズな品を届けて頂きました。



写真については、いつもながら下手ですので、社員ブログででもUPしてもらいますが、昨年5月1日に周年イベントを行なったので、わざわざ周年お祝いで届けて頂いたのです。


うち自体、71周年で何もやっていなかったので大変嬉しかったです。
ケーキも見た事がない様な素晴らしい、大きなものでしたが、その心配りが素晴らしいのと共にいつもながら勉強させて頂きました。


昨日は5時~横山総支配人と今年のイベントについてハイアットで打ち合わせする予定で、その時に渡そうと準備をして頂いていた様ですが、金曜日の夕方なのでそこで渡しても社員に配れないという事に気付かれ、急遽会社の方に届けて頂いた様でした。


横山総支配人とは、”京都”についての価値観の生かし方において、共通する考えを持っており、それで京都流議定書というイベントを、毎年行なっていく事になっているのですが、昨日聞いた話によると、ハイアットグループは世界で800軒程あるのですが、その中でハイアットリージェンシー京都はお客様満足度で5位以内にランクされているそうです。


それが外資であるグループの経営陣には、規模が小さい京都で、しかもハイアットグループの中では最高級ではないリージェンシーで満足度が高いのか、どういうノウハウがあるのかが不思議だそうです。


彼らはマニュアル化されたおもてなしなのでしょうが、それでいくとこのケースでもわざわざ届けて頂ける様な事にはなっていないと思います。


そこが横山さんの持たれている感性だと思いますし、共通する”京都”の価値観だと思います。
そういうところをウエダ本社としても学んで、習得していきたいと考えており、そんな共通認識をお持ちの横山さん始めハイアットの皆さんの支援を受けながら、京都流議定書を今年も開催していきます。


シンポジウム、セミナーを中心にしてのものですが、一つ一つが大変興味深いものになりそうですので、是非
7月24日~26日は楽しみにして下さい!

2009年5月3日日曜日

71周年と京都流議定書2009

5月1日はウエダ本社の創立記念日です。

昨年の創業70周年記念、Do you Kyoto? Do you Kyotostyle?イベントから一年が経ちました。
今年は、創業記念という事では、何も行ないませんでしたが、ようやく決定した2010年新卒採用の内定者達に来てもらい、内定通知書を渡しました。
ある意味、ウエダ本社との関わりのスタートなので、合わせておきたかったのです。

70周年記念で行なったつもりであったイベントも、今年も継続することになっています。
今年は7月24日~26日の三日間、場所も同じくハイアットリージェンシー京都で行ないます。

できれば継続して欲しいという声もあり、京都流議定書としてまで行なっている様に、京都に対しての問題意識も
あっての事ですので、その問題提起を行なうには、継続していかなければならないと思った次第です。
100年に一度と言われる様に、ウエダ本社としても今期は大変厳しい状況ですが、それだけに継続する意味合いも
あるのではないかと思っています。

今年は”京都スタンダードを深堀する”をテーマに、シンポジウム、セミナーを中心に行ないます。
京都検定で御馴染みの岩上さんに、京都の1月~12月にある普通の暮らし向きを三日間の連続講座で紐解いて頂き、そこから京都を考えていきたいと思っています。

今年の三日間のそれぞれのテーマ(キーワード)は、24日-CSR、ホスピタリティー、おもてなし、老舗の研究、
25日-伝統産業、伝統文化、クオリア、宗教、哲学、教育、26日-環境、環境モデル都市と言ったところです。

詳しくは又順次決まり次第上げていきますが、できれば今後、毎年この山鉾巡行が終った翌週には、京都を考える京都流議定書イベントを開催していければと思っていますので、京都流の皆様には是非ともご参加、ご協力をお願いしたいと思います。

2009年5月1日金曜日

アナログとデジタル

堀場最高顧問のお話。

今の世の中はデジタル志向の弊害をよく感じる。
デジタルは送る手段としては最適であるが、人間はアナログである。

なので、アナログ→デジタル→アナログという方式で伝達をしなくてはならないので、デジタルからアナログに変換する基本的な解析能力を高める事が大変重要な要素である。

京都流議定書予告

昨年よりもむしろ動きとしては遅れておりますが、ここ最近は漸くイベント関係で各所に訪問、相談させて頂いております。

昨年はウエダ本社の70周年で、経済界や行政の方々にお越し頂き、それと同時開催する事により、環境、伝統産業、文化、教育という関係の方々が、日にちは違えど一堂に会するという事を目的とし、ある意味総花的に集まる事が目的でした。

今年は”京都スタンダードを探求する”をテーマにシンポジウム、セミナーを中心に行ないます。
昨年と違って、周年イベントもないので、どうしようかと思っていましたが、今年もテーマに沿って協力して頂いている方々のお陰で、段々凄いものになって来ています。

その中で、今年のテーマの根幹をなすセミナーとして、今や京都検定の専任講師的な存在になられている岩上先生に三日間の連続講座を行なって頂きます。

三日間でどういう切り方をするかは、お考え頂きますが、京都の1月~12月の普通の暮らしを解説して頂き、
そこに本来あった、礼儀・作法、しきたりや、それらに関連する”物”を再認識し、そこから京都スタンダードを
探求していきたいと思います。

今や”京都”と言えば、引っ張りだこの岩上先生の連続講座は、これだけでも大変価値のあるものだと思いますので、お楽しみ下さい。

しかも今年は、これも含めて全て参加は無料です。

ただでさえウエダ本社が何故そんな事業と関係ない事してるの?と皆さんに不思議がられていますが、この不況下
無料でそんな事やると、益々理解して頂けないでしょうね。。

まあそんな所も追々説明できればと思います。

平成21年5月社報~ 積極的に自発的に能動的に

【 社      報 】
                                                             平成21年 5月 1日
                                                               株式会社ウエダ本社
 《 積極的に自発的に能動的に 》

年始から、勝負の年であり、大きなチャンスでもあると言っていたウエダ本社としての新年度がスタートしました。
どういう点がチャンスなのか?については、何度も話している事なので省略しますが、このチャンスで変れなければ、既存モデルにしがみついた、実体は中小企業というより、個人商店というレベルの会社から抜け出すことはできないでしょう。

存在価値という話もよく話ししますが、会社の存在価値を作る為には、比べられない領域に自社を持っていかなくてはなりません。
比べられる領域で存在価値を示すには、売上や規模を追っかけなくてはならないからです。
比べられる領域においては、業界などにもよりますが、一番だけに存在価値があるのです。
我々はそんな事を求めていませんし、そんな体力勝負の世界では価値を出せないと思います。
そう考えると、ウエダ本社で目指すべき場所はどこか?どこに行かなくてはいけないか?が見えてくると思います。

本業以外の活動に積極的に取り組むのも、経営品質やホスピタリティーを学ぶのも、新規ビジネスを常に追いかけるのも、全ては、比べられない領域にウエダ本社を持っていこうとしているからです。

この根本的な課題について、まだまだ皆理解できていないように思いますが、この大変革のチャンスである今期、全員で、あるべき姿から落し込んだ目標に向かって具体的に行動していけば、一年後には違うステージに上がっていると思いますし、上のステージに立った時に、その景色の違いに気付くことになると思います。
いつになってもそうですが、今期改めて、皆がウエダ本社を自分の会社と考えて、働く事は、自分や家族の人生を担っていく根幹となる事だと認識して、積極的に自発的に能動的に仕事に向き合って欲しいと思います。