2009年4月5日日曜日

三人の首相

今週は、京都クオリア研究会という会で、前内閣府事務次官を務められた内田俊一さんのお話を聞く機会がありました。

このクオリア研究会については、またお話する機会はあるかと思いますが、10名程の少人数の中で、小泉、安倍、福田という三人の首相に仕えた、所謂、官僚TOPの方のお話を聞ける機会に恵まれました。

やはり政府の要職におられた方の話を聞くと、ニュースで知る限り、投げ出していったという印象であった首相達も、当然と言えば当然なのですが、国の事を考えていたのだなと、印象も多少変りました。

その中でも印象的であったのは、小泉首相の話で、小泉首相が一番違ったことは、首相が本気で言ったことは、絶対にできるのだという感覚を皆に持たせたことであり、役所のやる仕事の質とスピードがこの間は劇的に変化したそうです。

安倍内閣は、池田内閣以降初めての積極財政で、スピード感は小泉内閣以上のものがあったが、攻めの内閣が、大臣の不祥事続きで守りに転じないといけなかったのが残念であったとのことでした。

福田内閣は消費者庁を創設しようとしました。
これなども印象としては、消費者の担当行政が分かれているのを一元化する、というイメージを持っていましたが、福田首相の思いとしては、政府の施策が消費者にしっかり向いているのかをチェックするということに主眼を置かれていた様で、一見冷たそうに見えた福田首相も、消費者目線を考えておられたそうです。

ただしかし、短命で投げ出した感のある政権が続いたことで、より政治不信が深まったことは事実であり、今の日本には本気で変えるという強いリーダーシップあるTOPが切望されていると思います。

”明確でブレない指示”これが小泉改革を成し遂げた小泉首相の特長であるようですが、これを行なう為には、
私が良く使う表現で言うと、真剣(ホンモノの剣で戦う)勝負をする腹がくくれているか?そして責任を取る覚悟があるか?という事だと思います。
政治の世界でも、経済界の世界でも、豊かになって、横並び主義で来た日本には、これら覚悟をできる人があまりにも居なくなった様に思います。

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