2009年3月8日日曜日

日本でいちばん大切にしたい会社

この題名の本もよく売れている様です。

私はこの本は読んでないのですが、経営品質という考え方で素晴らしいとされる会社と同じパターンの会社だと思いますので、中身は大体想像がつきます。

経営品質で素晴らしいとされる会社や、老舗として続いている会社は、全て、理念がしっかりしています。
しかもそれは、哲学や宗教観、死生観などがそのベースにあります。

この本にも取り上げられている伊那食品へは昨年訪問させて頂きましたが、そこでは100年カレンダーというものが至るところに貼られています。
それは、”今いる全ての人の命日は必ずここに載っていますよ”という会長のメッセージであり、多くの人が、
何となく人生を長く捉え、ダラーっと無駄に過ごす事を戒め、死ぬ事は皆決まっているのだから、一日一日を大切に生きなさいという意味が込められいます。

今月の社報にも書いていましたが、日本の場合、こういう宗教観、死生観、哲学というものを、古臭いとか、
そんな話をするとダサいとかという様な感覚で排除し過ぎて来た事が、今の日本の退廃の根源であると私は思います。


先日来、ブログでよく取り上げている様に、ウエダ本社に対して多くの学生が受けに来てくれています。
ほんの数名しか採れない所に100数十名もが希望してくれており、何か、それに対して応える事ができないかとも思い、会社説明会で学生へのメッセージとして私の死生観も少し話しましたが、それが意外な事に多くの学生の琴線に触れた様でした。

あまりにも、そんな話を聞く事がなくなったので、逆に新鮮だったのかも知れませんし、意外と今の若い人達は、そういう話を欲しているのだと思いました。

こういう題名の本が売れたりする事も、学生達が、環境などにも取り組んでいるからウエダ本社に関心を持ってくれたり、ボランティア活動にも積極的に参加していたりする事なども、皆、新しい価値観、新しいというよりも、むしろ本来日本人や、日本が持っていた価値観を欲しているのだと思います。

そんな価値観を追い求めていきながら、ウエダ本社もいつかは、”京都でいちばん大切にしたい会社”というものに選ばれたいと思います。

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