2008年11月29日土曜日

京都市未来まちづくり100人委員会

先週の土曜日、京都市未来まちづくり100人委員会に初めて参加してきました。

これは、従来の行政の縦割りを拝し、京都のまちづくり全体に関するテーマを、市民自らの発想により大局的な観点から設定したうえで、今後のまちづくりの方向性や具体的な取組方策について、白紙の段階から議論する「市民組織」というもので、色々な立場の方々が自分達の思う京都市のあるべき姿、問題点について議題を出し、それに関心のある人々と議論し、具体的に行動していくというものです。

初めからお声掛け頂いていたのですが、前二回は都合がつかず、三回目の今回初めて参加させて頂きました。

会議の進行、議題も、上から与えたものではなく、全て参加者から出て来たまま進行していくので、色々な立場の人が居る中、どういう展開になるのか?とその事にも大変興味を持って参加しました。

私は消極的なつもりはないのですが、実際、参加できる日が少ないので、自分が提案して議長になると、却って無責任になるとも思い、議題は出さず、京都のおもてなしについての議題に参加させて頂きました。

この議題を出された方は、京都検定1級の方で、参加者は企業経営者、環境NPOの代表、タクシー運転手、主婦と色々な立場の方でしたが、予想していた以上に、京都に対しての皆の思っている事、熱い思いは共通しているのだと感じました。

問題はそれなのに、現実とのギャップがあることですが、それを埋めていく為には、上からの目線でなく、こういう草の根的にボトムアップしていく事しかないと思いますし、京都流議定書として今年5月に行なったイベントも、主旨や目線は全く同じものでした。

門川市長もお忙しい中、駆けつけ、時間の許す間、色々な方に声がけされていましたが、利害関係無しで京都の事を思う人々が集う会議なので、何となく市長も楽しそうにされている感じがしました。

2008年11月22日土曜日

移住・交流セミナー

今週は又月曜日に札幌で開かれたセミナーにパネリストで出席していました。

今回は北海道大学と北洋銀行共催の移住・交流セミナーというもので、私以外には沖縄からラグナガーデンホテルの総支配人、高知県から県議員の方、広島県では経済同友会が移住プロジェクトを立ち上げたとのことで、それの立案推進者の常任幹事の方が出席されましたが、それぞれ各地で町おこし、移住プロジェクトを推進されている方々でした。

私はその中で今回実際北海道の移住体験をしたという北海道側の意見と、京都からの視点での意見を求められての立場であったと思います。

皆さんのお話を聞いて、人口減少、若者の流出による過疎化、高齢化の深刻さを改めて感じましたし、そこには医療の問題、福祉、年金や公的サービスの維持の問題など色々な問題が関係しており、それだけに地域再生という事が日本にとっての最重要な問題であると思いました。

そういう面からしても、京都は大変恵まれた都市であります。
学生は集積し、年間5千万にも届く観光客が訪れます。

それだけに考えてみれば、移住プロジェクトという様なことを考えたことはありませんでしたし、ホントに地域の事を何とかしなければならない、という危機感はやはり薄い様に感じました。

ただ、コメントさせて頂いたのですが、京都から吸収して頂けるとすればアイデンティティーというか、それこそ地域力を認識するという事で、各地の持っている資産を見直し、東京の価値観ではなく、独自のスタンダードで展開するという事が重要だと思います。

環境モデル都市を10都市選定するという事に対し、6都市しか決定されておらず、議定書発祥の地の京都は恥ずかしながら、まだ選定されていません。
その中で、都市ではない町で唯一選ばれた、下川町も北海道で、町長もこのセミナーでプレゼンを行なわれていましたが、町の90%以上が森林の町です。

従来感覚ではこれは完全に負の資産であったと思うのですが、環境という価値観に発想を切り替えると、これは大きな資産に変わるわけです。

各地が自分の地域を再評価し、地域の価値観を作り出し、それに沿った自治を行なっていくべきだと思います。

そういう方々に京都検定のホントの理念を説明すると、凄く関心してもらえるのですが、この価値も、京都においては再評価して欲しいと思いますね。

2008年11月15日土曜日

初オペラ

一昨日はうちでバイトしてくれているkatwo の晴れ姿を観に行ってきました。

オペラアンサンブル kyo2が、喜歌劇「こうもり」の公演を行なったのですが、そこに学生(院生)で抜擢をされたということで、それは観にいかなくては!と行った次第です。

実は私、これまでオペラも観たことがなく、今回も、しっかり観てられるかな?と不安を持って行きました。

ところが、大変面白く、休憩を入れながらではありますが、3時間近い公演も全く、ウトウト?することもなく(笑)、最後まで楽しませて頂きました。

katwoも、バックコーラス的に出てるのかと思いきや、結構の役柄で、台詞もしっかりあり、演技もしてました。
彼女がこういう道を目指しているのもずっと聞いていましたから、こんな晴れ舞台で輝いている姿を見て、大変
嬉しく、何か、娘を見る親の気持ちってこんなものかなとか、でもそんなに一気に老け込みたくない!などと思いながら見ていました。

恥ずかしながら、今回katwoが出ていなければ、私はオペラも一生観ていなかったかもしれません。
ところが、行ってみると大変面白く、やはり何でも機会があれば、ドンドン見にいかなくてはならないと改めて反省した次第でした。

京都のことに興味を持って・・という主旨でありながら、京都流の精神を再認識させてもらった体験でした。

今後のkatwoの活躍にも期待したいと思います!

2008年11月12日水曜日

京都流社説 ~TOPの見識と京都流

昨日は、二人のTOPの発言が注目を集めましたが、私もこれには、情けないというか、虚脱感さえ感じました。

今、教育が悪いとか、若者が云々とかといわれますが、昨日のお二人は、年配のしかも地位のある方々です。

まず、兵庫県知事。
私は以前このブログでも被災記を綴った様に、神戸であの震災を経験しています。
その兵庫県知事が、こともあろうに、関東大震災が起こればチャンスだなどと言うなんて事は信じられません。

私は本来はどちらかというとマスコミに批判的で、彼らは自分の伝えたい様に編集するので、事実が歪曲されることがよくありますが、昨日のニュースでのテープを聞くと、実際その通りに言われているし、それが知事が言われる様に、そんな意味で言ったのではないということだとすると、普通なら、自分のボキャブラリーの無さを恥じ、お詫びするという姿勢になると思うのですが、”何故その様に取られるのか分からない”と言った発言になるのは
それこそ、理解できませんし、これが震災を受けた兵庫県のTOPということが何とも言いようがなく、情けないところです。

又、もうお一人の幕僚長については、思想については、私がこの場で軽々しく言えることではないと思いますが、国を組織として見た場合、私の立場から言えるのは、組織(会社)を運営する立場としては、あの態度はおかしいと思います。
しかもあの方は、それこそ縦型社会のTOPであった訳であり、組織の論理、ルールという事を叩き込まれている筈である方が、何が問題なのかを分かっていないという事にも大きな問題を感じます。

何度もいいますが、思想自体を論じているではありません。
同じ思想であっても、立場や状況によって、言えなかったり、我慢しなくてはいけなかったりするのが、社会であり、組織であるのです。
それが、その思想を言ったのが何が悪いという感覚は、昨今の目に余る身勝手な犯罪でのコメントと同じ様な感じを受け、ある種恐ろしさも感じたという事です。

これもTOPとしては、私の思想はそうだが、”今の立場で自分がやるべき事ではなかった”という様な潔さを求めますし、彼の求める国粋的な考えには、その潔さはないのでしょうか?

企業の不祥事もそうですが、最近は若者だけではなく、TOPの見識の無さ、品格の無さを感じる事が多くなったと思います。
格闘家の佐竹さんなどは、だから”武士道精神を復活させないと日本は駄目だ”との思いで、活動されてますが、
私もだから”京都流の精神を広めないと・・”という様な事を思ってしまいます。

2008年11月8日土曜日

良い会社を作りましょう

今週、長野県の伊那食品という会社にベンチマークに行って来ました。
これは経営品質協議会が催したベンチマーク勉強会に、社員二名と共に参加し、バスで往復8時間かけ、日帰りで行ってきたものです。

この会社は経営品質で大変素晴らしいとされている会社ですが、その会社の社是は至ってシンプルで”良い会社を作りましょう”です。
それを掛け声だけでなく全てにおいて実践されています。
これが本社であり、



これは正面の駐車場ですが、見た感じはちょっと高級なゴルフ場の様です。



こんな会社にするのも、全て一番大事なことが従業員という姿勢からであり、急成長は悪というくらい、それを求めず末広がりの経営を目指されています。
この理由も急成長は、社員にも負荷をかけるからであり、いくら売れても工場をフル回転させる様な事はないのです。
しかし、成績は悪いどころか、最近まで48期連続で増収増益を達成されていたのです。

社員の方も、その経営者の意図を意気に感じられ、何故そんなに意識が高いの?と思うくらいの意識を持たれており、この広大な(敷地は3万坪)敷地も、毎朝始業30分前に来て、全員が掃除を行なわれているそうです。
これだけの木々が茂っているので、落ち葉を掃除するだけで大変な作業だと思いますが、訪問した際も大変綺麗に
整備されていました。

今回のベンチマークは大変有意義でしたが、同時に実はかなり落ち込みました。

ウエダ本社も多少は”良い会社ですね”、と言って頂けることが出て来たのですが、その違い、遠さをまざまざと見せ付けられ、その違いは社長(伊那食品さんでは会長)の差だという事が分かるからです。

そういう意味では会社であれ、京都であれ、日本であれ、要はTOPが社員や、京都の人や、国民のことを本当に考え、難しいことを言わず、シンプルに”良い会社、良い京都、良い日本、を作りましょう”という姿勢で行っていけば、必ず変わっていくのだと再認識しました。

京都検定も元々の理念は、良い京都を作りましょう、ということだと思いますし、商工会議所もその事を常に思い返してもらえると有りがたいのですが。。。


最後に長野の今週の紅葉です。

2008年11月1日土曜日

11月社報 松下幸之助さんとウエダ本社の仕事観

【 社      報 】
平成20年 11月 1日
《  松下幸之助さんとウエダ本社の“仕事”観 》

最近、私も原点に帰って、経営の神様と言われた松下幸之助さんを勉強しなおそうと思っていたのですが、一般的にもその流れがあるそうです。
それはすさんだ世の中になり、大企業、優良企業と思われていた会社が次々に不祥事を起こし、若い人が憧れたホリエモンは、金さえ儲かればというスタンスで逮捕までされ、何を信頼して良いか分からなくなってしまって、多くの人が何の為に生きるのか?何の為に働くのか?会社は何の為にあるのか?を考える様になった結果、松下幸之助さんに戻って行っているのだと思います。

その松下幸之助さんは、仕事について以下の様に述べられています。
「自分の仕事に生きがいが感じられるかどうかは、人生の幸不幸を左右するほどの大きな意味を持っている。
趣味を楽しむこと、家庭を大切にすること、その他いろいろな面で生活を多彩にしていくことも大切ではあるが、その根底には、仕事に打ちこみ、仕事に喜びと生きがいが感じられなければならない。
少なくとも仕事も一つの大きな生きがいとなることが、人生を幸せなものにしていくのに望ましい。」

私も全く同感ですし、現代の多くの日本人が、仕事を“ただ単に消化しているだけ”“毎日をただ過ごしているだけ”ということに大変腹立たしいとさえ思っています。
海外に目を向けると、仕事ができること、食べられること、そして生きていられることが凄いことであり、
それだけで大変幸せであるということをよく感じます。
日本に生まれただけで大変幸せなことなのに、それだけに、とんでもなく無駄な人生、無意味に過ごしている人が日本には多すぎる様に思います。
せめてウエダ本社の社員や、それに関わる人達は、自分の存在意義を認識し、人生の多くの時間を費やす仕事を、有意義なものにし、活き活きとした人生にして欲しいと思います。

そして、ウエダ本社は、その人生の多くの時間を費やす、“職場”を提供しているのです。
成人して以降、殆どの時間を過ごす職場環境を彩り、ウエダ本社が関わった“職場”で働かれる人々に、仕事を通して活き活きとした人生を送って頂くという、大きな使命感と自負心を持って臨んで欲しいと思います。