2008年5月9日金曜日

イベントの意味合い~堀場最高顧問とウエダ再興記・番外編

今日、先日のウエダ本社の式典でご講演頂きました、堀場最高顧問に御礼に上りました。
部屋に入るなり、”良かったな~あの式典”から始まり、”よくあれだけの人を集められるところまでやったな”と言って頂きました。

3日間のイベントが無事終った事、うちの社員がやり遂げてくれた事も大変嬉しかったですが、堀場最高顧問に褒めて頂いた事は、大変嬉しい事でした。

堀場最高顧問が見て頂いても”あれだけの人”という方々が集まって頂いたという事も嬉しいのですが、実はこれには深い意味があります。

ウエダ再興記の方に書いた方が良い話なのですが、倒産に直面したウエダに来て、
八方塞、四面楚歌の状態の中、次々に重大な決断をしていかないといけませんでした。
ある時私は、多分100人居たら99人が下すであろう決断と違う決断、要は1人しかしないであろう決断をしようとしていました。
机上論ではどう考えても、99人の方の決断になるのですが、危機に直面しているからこその勘とでも言いますか、1人しかしないであろう決断でいくべきだと思っていました。

ただ、それこそ、間違うともう取り返しがつかないわけですから、迷いに迷っていました。
その時に、堀場会長(当時)に相談に行ったのです。

素晴らしい経営者の本はたくさん読んでいましたが、昔から堀場会長の考え方、価値観が私には”その通り”と思う事ばかりでしたので、その同じ方向性の考えをお持ちで尊敬する堀場会長がどう判断されるか、すがる思いで相談に行きました。

”私は、全く外部の方に、会社状況を話しし、相談に来るなんて、経営者としては失格です。しかし、それでも迷っており、勿論、会長が言われた通りにして失敗したから・・などという様な事は一切申しませんので、ご意見をお聞かせ下さい。”
そう言って、事情を説明しました。
約1時間、堀場会長はずっと黙って話しを聞いて頂き、私の説明が終ると、会長は、
”今1時間程の話だけでは分からないけれど、今の話だけで判断すると、こっちやな”
と私が決断を下そうと思っていた100人中1人の方を選ばれました。

その瞬間私は、これ以上ない味方を得た気持ちになり、”有難うございました”と飛んで帰りました。

それから約7年、そういう経緯があったので、”ようあれだけの人を集められるところまでやったな”と言うお言葉には深い意味があったのです。
最高顧問もそういう意味で、ホントに喜んで頂いていました。

そういう事もあってか、ご講演の演目もわざわざ”京都スタイル”として頂き、
式典後多くの方に、”堀場最高顧問の講演はいつもにも増して、素晴らしかったな”
と言って頂く様なお話をして頂きました。

これも70周年という節目を迎えるイベントの、誰にも言っていなかった私の一つの意味合いでした。

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